肩甲骨のコリと痛みの原因は枕?ケース別の対策を!

朝起きると肩甲骨あたりがズーンと重く凝っていたり、

ズキンとした痛みを感じることはないでしょうか?

様々な原因が考えられますが、6~7時間もある睡眠の間に、寝具(枕・マットレス)が原因を作っている可能性も考えられます。

そこで本日は「どのような寝具や生活習慣が肩甲骨を疲労させ、痛ませるのか、そしてその対策」についてご紹介します。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。


1. 肩甲骨のコリ・痛みの原因と対策

肩甲骨にコリや痛みが生じてしまうのには、主に以下の3つの原因があります。

  • 不適切な枕が背骨を歪めている
  • 生活習慣上、背骨を歪めることがある
  • マットレスから物理的に圧迫を受けている

これだけでは何がなんのことか分からないと思います。

そこで次に、「枕」「生活習慣」「マットレス」の3つがどのように肩甲骨に悪影響を与えるのかご説明していきます。

1-1. 枕が原因となるケース

枕が原因で肩甲骨を悪くするケースでは、以下のような「枕トラブル」により、

  • 枕の高さが悪い
  • 枕から頭が落ちて寝違えた
  • 頭の寝返りができない

頚椎(ケイツイ:首の7つの骨)を不自然な形状にしたまま寝てしまうと、肩甲骨と首の間の筋肉を緊張させ続けて疲れさせてしまったり、背骨を歪め、痛めてしまうことになります。

「首の骨の問題が、なんで肩甲骨の疲れや痛みに?」と思われるかもしれませんが、肩甲骨の内側の筋肉である菱形筋(リョウケイキン)は頚椎の下部から始まっているので、首の歪みの悪影響を受けるのです。

菱形筋
菱形筋

そのため、「不適切な枕→首の歪み→菱形筋に緊張・疲労→肩甲骨のコリ・痛み」というように、枕トラブルが原因で肩甲骨にコリや痛みを生じさせることになるのです。

枕は適切な「高さ」と「硬さ」でなければなりません。

肩甲骨のコリや痛みの原因は枕にあるとお考えの場合、以下のページでご紹介の枕の選び方(適切な高さ、素材、硬さ)をご参考にしてください。

関連記事

1-2. 生活習慣が原因となるケース

菱形筋が緊張して肩甲骨にコリや痛みが現れるのは、以下のような生活習慣を通してでも起こりえます。

  • 姿勢が悪い
  • 長時間のデスクワーク
  • うつむき姿勢が長い

特に近年は、ずっと同じ姿勢でデスクに向かい続けて働いていたり、うつむき姿勢のままずっとスマホを見ることで、筋肉を「硬直」そして「血行不良」にさせてしまい、肩甲骨に疲労が現れている人が多いです。

悪い姿勢と良い姿勢
悪い姿勢と良い姿勢

あなたの肩甲骨のコリと痛みがこの原因に該当する場合、

  • 姿勢を正す
  • ストレッチをする

の2つがとるべき対策の中でも重要です。

姿勢に関してはあなたが常日頃から気を配るしかありませんが、ストレッチに関しては以下の2つがおすすめです。

  • 片方の腕を反対側へ引っ張って、菱形筋を伸ばす
  • 両手を体の後ろで組んだ状態で胸を張り、菱形筋を縮める

筋肉を伸ばすだけでなく、同時に縮めることで、ストレッチ効果を高めることができます。

1-3. マットレスが原因となるケース

3つ目のケースの、マットレスなどの敷寝具が肩甲骨にコリや痛みを起こしている場合、以下のような不良マットレスが原因となっています。

  • マットレスに体が沈み込みすぎて寝姿勢が悪くなってしまう
  • マットレスが硬すぎて肩甲骨を物理的に圧迫している

1つ目の「体が沈み込みすぎるマットレス」とは、以下のイラストのようなマットレスのことです。寝姿勢が悪くなることで背骨が歪み、菱形筋を疲れさせることがあります。腰も落ち込むことになると思うので、肩甲骨だけでなく腰の重みや痛みを生じさせる恐れもあります。

この場合、なるべく早くマットレスを買い換えることをおすすめします。

2つ目の「硬すぎるマットレス」で骨が圧迫されるのはイメージ想像しやすいと思います。肩甲骨だけでなく、腰の仙骨なども同じく痛めやすいです。特に、痩せ気味の体型の人は骨が出張っている分、圧迫を受けやすいです。

硬すぎるマットレス
硬すぎるマットレス

この場合、マットレスの上にトッパーなどを敷いて、体圧分散性を高めて圧迫を減らすことに努めましょう。マットレスを買い換えるよりも手軽で、金銭的負担も少ないです。

こちらのページ『マットレストッパーの正しい使い方!と選び方・扱い方のコツ』でおすすめのマットレストッパーを紹介しているので、あわせてご覧ください。

もしくは、肩甲骨までカバーする大きな枕を使って寝るのも一手です。どういう具合なのか、こちらのページ『大きい枕で快適ベッド生活!おすすめの使い方』をご参考にしてください。

※症状がひどければ整形外科医への受診を

もし肩甲骨の痛みが強かったり、長く続く場合、専門医に診てもらうことをおすすめします。

病院には抵抗がある人もいるかもしれませんが、そこまで面倒なことをする訳でなく、以下のような流れで症状を診てもらえます。

  1. 問診
  2. 身体所見
  3. (基本的な)画像検査
  4. (必要に応じて)追加検査
  5. 診断

痛みが激しい場合は、何かしらの疾患の可能性もあるので、整形外科などでしっかり診てもらうことをおすすめします。


最後に

あなたの肩甲骨の不快感の原因が突き止められことと思います。

ご紹介の内容で、あなたの肩甲骨が快調になることを陰ながら応援しています。

また、枕に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「枕」の記事一覧

【熟睡できる安眠枕のおすすめ10選】選び方の目安は3つ
素材と形状にこだわって選ぶ!抱き枕のおすすめ6選
枕を正しくオーダーメイド!【失敗談から学ぶ7つの注意点】
肩と首を楽にする!イラストで分かる枕の正しい使い方
【枕サイズ一覧】標準からロング枕、あなたに合うサイズは?
枕なしで快適に睡眠できる人が持つ3つの条件とは
【横向き枕で快眠する方法】姿勢の安定性に秘訣が!
うつ伏せ寝を極楽に!おすすめの枕の使い方
しっかり熟睡できる!寝返りがしやすい枕の特徴とは
写真で分かる!首のためのタオル枕の作り方と使い方
睡眠時無呼吸症候群なら枕を変える前にするべき3つのこと
首スッキリ!ストレートネックを改善させる枕テクニック3選
肩と首をスッキリ快調に!枕の肩こり改善4ステップ
頚椎(首)ヘルニアならするべき3つの枕対策
枕から後頭部へ圧迫感がある3つの原因と対処法
首こり枕とお別れ!爽快な目覚めを手に入れる7つの解消方法
いびきを枕から改善!寝姿勢への工夫で静かに安眠
もう寝違え無用!熟睡枕を選ぶ3つのポイント
手軽に清潔な洗える枕!洗濯機・乾燥機対応のおすすめ品
浮いた腰をサポートする「腰枕」の腰痛への効果は?
※要注意!足枕の正しい高さと、足の置き方(姿勢)
大人気の大きい枕で快適ベッド生活!おすすめの使い方
低い枕の弊害?!低めの枕を選ぶ時の注意事項
【快眠の方程式】理想的な枕の高さ=理想的な寝姿勢
枕が高いと最悪!悪影響とすぐに枕にするべき処置
肩甲骨のコリと痛みの原因は枕?ケース別の対策を!
避ければ快眠!低反発枕が肩こりを起こす、たった1つの理由
整形外科医による枕外来って?概要、相場、注意点など
硬い枕は頭痛の元?!購入時のチェックポイント
首と肩にやさしい!柔らかい快眠枕を選ぶ方法
安眠枕とマッチング!枕の素材13種類を徹底比較
熟睡できる高反発枕を選ぶための7項目とおすすめの枕
ラテックス枕の評判は?熟睡のためのおすすめの選び方
パイプ枕で快眠するコツ&上手に洗濯する方法
爽やかに快眠!そばがら枕のおすすめの選び方とお手入れ方法
羽毛枕を選ぶ5つの目安、黄金比、上手な洗い方
※要確認!羽根枕をおすすめできない2つの理由
他素材との比較でわかる!マイクロビーズ枕の寝心地と選び方
13種類の素材と比較|ひのき枕の寝心地と注意点
ひんやり&あたたか!小豆枕の効果と寝心地は?
塩まくらは効果なし?!気になる使用感は?
寝起きの肩こりがひどい…考えられる原因と対策は?
枕のクリーニング料金の相場、洗い方・素材などの注意点とは
※水洗い禁止※ラテックス枕の洗濯&お手入れ方法
低反発枕は洗濯厳禁!汚れをキレイにする方法とは
もう買い換え時?枕の寿命の目安とは

理想の寝心地から逆算して
快眠枕を開発しました。

などなど、
あなたが快適な眠りをする一助となります。

などなど、あなたが快眠する一助になります。

詳しくは下のボタンの先のページをお読みください

商品の詳細はこちら

SNSでもご購読できます

コメントを残す

*

快眠タイムズ