「モルダブル枕」と聞いてピンと来るでしょうか?
おそらくほとんどの方がNoだと思います。
とはいえ、枕選びをする上で素材がモルダブルか否かということは寝心地・使い心地を大きく左右するので、絶対に押さえておくべきポイントです。
ということで本日は「【モルダブル枕とは】調整のしやすさが変わるポイント」について解説していきます。
Contents
1. モルダブル枕とは
まずモルダブル枕とは何かというと、
枕の素材が1つ1つ小さく独立しているもののことを指します。
モルダブル | ノンモルダブル | |
イメージ | ||
フィット性 | ◎ | ◯ |
高さ調整 | ◎ | △ |
耐久性 | ◯ | ◎ |
モルダブル(Moldable)というのは成形可能という意味で、
枕の素材が細かくて自分で動かせるものだと頭のカタチに合わせることができることから、
このように呼ばれるようになりました。
1-1. 16種類の素材を分類する
一般的な枕素材は16種類になります。
これらをモルダブルかどうかで分類すると下記のチャートのようになります。
「どちらもあり」というのは、素材自体はモルダブルではあるもののその素材を詰める生地が特殊な形状になっているがためにノンモルダブル枕になることがあるものだとご理解ください。
具体例を見ていただけるとわかりやすいかと思います。
下のは弊社のそば殻枕ですが、素材を入れる部分が3分割されています。そのため、そば殻素材自体はモルダブルですが、3分割構造によりノンモルダブルの寝心地・使用感になります。
1-2. モルダブル枕の3つの特徴(ノンモルダブルとの比較)
モルダブルかどうかで寝心地・使用感が大きく変わってきます。
モルダブル | ノンモルダブル | |
イメージ | ||
フィット性 | ◎ | ◯ |
高さ調整 | ◎ | △ |
耐久性 | ◯ | ◎ |
そのため、あなた好みなのはどちらかを理解してから枕選びをスタートすると、より自分に合うものを選びやすくなります。
ということで次に、それぞれの特徴を理解していきましょう。
頭にフィットしやすい
細かい素材がそれぞれ独立していて動かすことができるため、モルダブルな枕のほうがより頭にフィットさせやすいです。
低反発ウレタンフォームのような柔らかい素材のノンモルダブル枕であれば同じようなフィット感を実現することは可能ですが、そば殻やポリエチレンパイプのような「しっかりとした硬さがありつつ頭にフィットする寝心地」はモルダブル素材にしかない大きな特徴です。
反対に、ノンモルダブル枕で硬めのものだとまずまず間違いなく頭から首にかけて枕がフィットすることはありません。そのため、後頭部に圧迫を感じやすかったり、首のサポートがないために痛めやすくなります。
高さ調整しやすい
- 枕を購入したとき
- 体型が変わりつつあるとき
- 敷寝具を変更したとき
いろいろなシチュエーションで枕の高さがしっくり来ないことってありますよね。そのようなときノンモルダブル枕だと対策のしようがありません(厳密にいうと無くはないですが大変です)。
ところが、モルダブル枕は中材を動かして自分好みの高さに調整することができるので、高さが合わずに悶々とすることがほとんど起こりえないのです。仰向け寝から横向き寝にごろっと寝返りをするときも、中材を動かすことで枕の高さを調整することができるのです。
耐久性は低め
一般的に、モルダブル枕はへたりやすい傾向があります。
素材がそれぞれ独立していることによって強度が落ちるからか、ノンモルダブル枕に比べるとやや寿命が短くなります。とはいえ、品質や使用環境のほうがより大きく耐久性を左右するので、これを軸に枕選びをするほどの特徴ではないと私は考えています。
2. モルダブル枕がおすすめな人とは
フィットしやすく高さを合わせやすいというとモルダブル枕のほうが優れているように聞こえるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありません。
結局、好みの問題になります。
一番大切なところは、自分で調整することや中材を動かすことを面倒に感じるかどうかです。枕の調整を手間に思わずにできるのであれば、モルダブル枕は体の一部かのようなフィット感であなたをサポートします。
ただ、調整が面倒ということであればノンモルダブル枕のほうがしっくり来るでしょう。もちろん、その枕自体があなたに合った高さでなければいけませんが、高さが合っていれば調整の手間をかけることなく寝られます。
最後に
モルダブル枕かノンモルダブル枕か、どちらがあなたに合っているか考えてから枕選びを進めるようにしてください。
そうすることでよりあなたに合った枕選びをすることができます。
なお、このページを読んでいて「枕の適切な高さって?」と疑問に思った方もいるかと思います。枕の高さについては下記のページで詳しく解説しているので是非あわせて参考にしてみてください。
関連記事