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布団に入るとかゆい7つの原因、安眠のための対策と禁忌

※ダニの原因から症状、布団・マットレスなどの対象別の対策をこちらのページ「これで絶滅!ダニの発生原因、症状、駆除、予防の総まとめ」で徹底解説しています。布団以外の場所にもダニがいると考えられる方はぜひご参考にどうぞ。

こんにちは、加賀照虎です。

布団に入るとぞわぞわと体が痒くなることはないでしょうか。

不快を通り越して、不安を感じることと思います。

でも、ご安心ください。

状況によっては今すぐに治すことも可能です。以前はなかった痒みが急に感じられるとすると、そこには何か明確な原因があるはずです。あなたが該当する原因を特定して、適切な対処をしましょう。そうすれば寝るときに感じられるかゆみを無くすことが期待できます。

そこで本日は「布団に入ると体が痒くなる7つの原因と対策」についてお話ししていきます。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
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1. 布団に入ると痒くなる7つの原因

布団に入ると体が痒くなる場合、考えられる原因には以下の7つがあります。

  1. チリダニの大繁殖
  2. ツメダニによる刺咬
  3. ダニアレルゲンによるアレルギー反応
  4. ダニノイローゼ(ダニ被害妄想)
  5. 布団素材によるアレルギー反応
  6. 皮膚と布団の乾燥
  7. むずむず脚症候群

どのような状況だと、各状況が起こり得るのかそれぞれ説明します。

あなたの状況と照らし合わせて、痒みの原因を突き止めましょう。

1−1. チリダニの大繁殖

夏場、体に赤みを帯びた発疹など出ていないにもかかわらず、布団に入るとだんだんぞわぞわと痒みが上がってくる感じがする場合は、布団にチリダニが大発生している可能性が高いです。

チリダニは人を刺すことはないものの、大群で体によじ登られるとぞわぞわした痒みを伴います。

成虫で0.3mmととても小さく、肉眼で見ることはできません。そのため、原因の分からない痒みとして考えられることが多いです。

1−2. ツメダニによる刺咬

次に、ぽつぽつと赤みを帯びた発疹を伴う痒みの場合、ツメダニなどに刺されている可能性が考えられます。

ツメダニが痒みの犯人であれば、上記の布団のダニ退治方法で解決できます。

しかし、痒みの原因がツメダニでなく、マダニ、ノミ、南京虫(トコジラミ)の場合もあります。刺された跡だけを見て犯人を突きとめるのは困難ですが、「刺された体の部位」「目に見えるか否か」「その色」などで判断することができます。

 チリダニツメダニマダニノミ南京虫
被害の
多い箇所
人を刺し咬みしないが、
アレルギーの元となる
露出していない柔らかい箇所
(腹周り、ふともも)
手足などの露出している箇所屋外ではすねを中心とした脚、
屋内では腕・体など
手足などの露出している箇所
刺咬跡1つの刺し跡1つの吸血跡1つの刺し跡2つの刺し跡
大きさ成虫で0.3mmのため
肉眼での確認はほぼ不可能
成虫で0.5~0.8 mmのため
肉眼での確認は困難
成虫で3~4mmだが
吸血後は1cmになることも
成虫で2~3mmの大きさ。
ぴょんぴょん跳ねる
成虫で5~8mmなので目
を凝らせば肉眼で把握できる
乳白色淡黄~オレンジ焦げ茶~黒赤茶~茶赤茶
症状死骸や糞などから
アレルギー症状を引き起こす
刺されてから5~8時間で
腫れ始め2日目にピーク
吸血に気づかず、
後日感染症を起こすことも
刺されてから1~2日後に
腫れ始める
刺されてから一週間前後で
腫れ始める

もし、特定の部位が集中的に刺されていて痒みがとても強い場合、皮膚科で薬を処方してもらいましょう。また、南京虫が原因の場合、個人による退治は難しいので、業者に駆除の依頼をすることをおすすめします。

1−3. ダニアレルゲンによるアレルギー反応

「布団のダニは退治したはずだから、ダニが痒みの原因とは考えられない」

このような場合、ダニアレルゲン(ダニの死骸、糞など)がまだ布団に残っており、それが原因でアレルギー反応(アトピー性皮膚炎)が生じている可能性があります。

部位症状
鼻づまり、鼻水、くしゃみなど。アレルギー性鼻炎。
気管支咳、気道の炎症、呼吸困難など。気管支喘息。
皮膚痒み、湿疹、蕁麻疹など。アトピー性皮膚炎。
目やに、痒み、充血など。アレルギー性結膜炎。

ダニの繁殖が落ち着いた秋の時期に多い原因です。この原因が疑われる場合は、以下の対策を行いましょう。

  • ベッドシーツ・カバー類を洗濯機洗いする
  • 布団・マットレスにゆっくり掃除機をかける
  • 布団・マットレスをクリーニングに出す
  • ベッド、畳、カーペット、ソファ、部屋の隅までゆっくりと掃除機をかける

洗濯機洗いと掃除機がけでとことんキレイにしましょう。そうすることで大方のダニアレルゲンは除去可能です。

1−4. ダニノイローゼ(ダニ被害妄想)

珍しいケースですが、布団にダニがいると強く思い込みすぎていることが原因で、痒みが生じることもあります。

ダニ検査を何度行っても加害種が検出されず、心理的要因や身体的要因などによってかゆみが収まらないものを、ダニが原因であると信じて疑わない精神的な症状である。

(引用:『室内微生物汚染 ダニ・カビ完全対策』 小峰裕己 編著)

この原因の場合、精神的な症状であるため、あなたの認識が変えられることが対策となります。

専門医に症状を診てもらうのも1つの手です。詳しくはこちらのページ『ダニを気にしすぎの方、その症状はダニノイローゼかも。』をご参考にしてください。

1−5. 寝具素材に対するアレルギー反応

「最近、寝具を新しく買い替えたばかり」という場合、寝具の素材が原因でアレルギーが生じている可能性があります。

  1. ラテックス
    側生地があるためラテックス素材に直接触れる訳ではないとしても、ゴムアレルギーの方は使用を控えることをおすすめします。
  2. そば殻
    そばアレルギーの方は使用を控えましょう。使用に応じてそば殻が割れていくと、吸引の恐れがあり症状がさらに悪化する恐れがあります。
  3. 特価品の羽毛布団
    羽毛がアレルギーを起こすことかなり稀なケースですが、生地からの羽毛の吹き出しているような環境下だとその可能性は否定できません。また、羽毛の洗浄が不十分なモノの場合、雑菌が原因となっている可能性も考えられます。

1−6. 皮膚と布団カバー・シーツの乾燥

比較的冬に多い原因ですが、皮膚と布団カバー・シーツの生地が乾燥しているために痒みが生じていることがあります。

ニベア クリーム
ニベア クリーム

皮膚に関してはクリームを塗るなどして保湿することで乾燥予防をしましょう。私はお風呂上がりに水で少し薄めたクリームを乾燥している部位に塗っていますが、痒みをほとんど感じなくなるほどです。

布団カバーとシーツが乾燥でガサガサしている場合は、長時間の天日干しなどによる生地の痛みが原因と考えられます。一度傷んだ生地を回復するのは困難なので、これからは以下の2つの対策を取りましょう。

  1. 柔軟剤と洗濯ネットを使用して洗う
  2. 乾燥機で乾かす、もしくは、日陰干しをする

また、ヒート系(吸湿発熱)生地の敷パッドやパジャマは、汗の吸い取り機能がすごいので、皮膚の乾燥が激しくなります。私はヒート系の長袖を着ると、腕が白くなるくらい乾燥して痒くなります。もしお心当たりがあるのなら、この手の敷パッドやパジャマなどは控えるようにしましょう。

熱いシャワーを浴びるのは厳禁

皮膚が乾燥気味の人の中に、熱いシャワーを浴びて痒みを治めている人がいますが、今後は絶対に行わないようにしましょう。

これは、ただでさえ弱っている皮膚に、軽いヤケドを負わせているようなことになる。それにアトピーのように皮膚が過敏になっている人は、軽い刺激ですら、かゆみとして感じてしまうので、あとで地獄のような強いかゆみがおとずれることになる。

(引用:『なぜ皮膚はかゆくなるのか』 菊池 新 著)

たしかに、熱い湯につかった後、皮膚がかゆくなることありますよね。

私は今まで血行が良くなっているからだと思っていましたが、どうやら、皮膚が軽いヤケド状態になって痒みを感じているそうです。心当たりがある方は、一度入浴温度を40℃程度にしてみて変化があるか様子を見ることをおすすめします。

1−7. むずむず脚症候群

もしあなたの感じる痒みが、

  • 脚の内部で虫がはっているように感じ
  • ちくちく、ひりひりするような感じ
  • 夕方から夜間にかけて生じやすい
  • 夜になると体がかゆくなる

これらに該当するのであれば、むずむず脚症候群という睡眠障害の可能性があります。

こちらのページ『むずむず脚症候群の原因とは?症状の程度をQ&Aチェック』で詳しく解説しているのでご参考にしてください。


最後に

もしかすると、お昼に食べたエスニック料理の具材の何かが当たっていたり、布団に入る前にカーペットでダニに刺されていたり、夕食後に食べたお土産のフルーツが原因だったりする可能性もあります。

もし症状がひどいようでしたら、皮膚科に相談しにいきましょう。

また、もし「ダニが気持ち悪いから布団ごと買い換えよう」とお考えでしたら、以下のページで綿、羊毛、ポリエステルなどの素材別に、腰・背中をリラックスさせて眠るためのサポート性、キレイに維持するための衛生性、日常生活を楽にするための取扱性、の3つの点から敷布団の選び方をご紹介しています。あわせてご参考にしてください。

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