私の肌感にはなりますが、
日本人の2人に1人は正しく枕を使えていません。
正しく枕が使えていないことにより、朝起きたときに肩や首にコリ、疲労感、痛みを感じられることもあります。
そこで本日は、
- 枕の正しい使い方
- 適切な寝姿勢
- 間違った枕の使い方事例
- 眠りをさらに楽しむための枕の多様な使い方
などについて紹介していきます。
枕を誤った使い方をしていた人が正しく使えるようになると、肩や首の調子の大きな改善が見込めます。
是非マスターしてください!
Contents
1. 枕の正しい使い方と間違った使い方をチェック!
まずはイラストで枕の正しい使い方とよくある誤った使い方を説明します。
あなたの枕の使い方と照らし合わせてみてください。
1-1. 「枕でマットレスと首の隙間を埋める」のが正しい枕の使い方
「枕を首のカーブにフィットさせて、マットレスと首の間に生まれる隙間を埋める」のが正しい枕の使い方です。
町の寝具屋さんなどで言われる「枕は首に当てて使いましょう」とはこのことです。
高反発・低反発ウレタンや羽根枕、ビーズ、そば殻など、枕の素材は問わず、これが正しい使い方です。
なぜこれが重要なのかと言うと、頭の重みをより広い範囲で分散させることができるためです。
これを「頭圧分散」とも言いますが、頭の重量を全体に分散させることで楽に眠れるようになるのです。
もし反対に、後頭部への荷重が分散できない場合、ヒトの頭は約6kgと重いので、その重みが1晩中特定の部位に不自然に集中します。その結果、後頭部の血流が悪くなり、しびれを感じたりします。
なので、絶対に覚えてください。枕の使い方は「マットレスと首の間の隙間を埋めること」です。
【注意】頭だけでなく肩も枕の上に若干乗ることを意識することがコツです。 |
同時に理想的な寝姿勢がとれれば、さらに快眠できます
枕の正しい使い方が分かったら、同時に理想的な寝姿勢も覚えてください。
次の2つポイントを理解していただければ、枕のお悩みの大半は自己解決できるようになります。
- 肩口から頭が10~15度の傾斜:この角度だと、頚椎(ケイツイ:首の7つの骨)のカーブを自然なまま保てるため、肩と首の筋がこわばることなくリラックスさせることができます。さらに、頭の位置が心臓よりも高くなるため、血液が頭に上ることを防ぎます。
- 顔面が5度の傾き:顔が若干うつ向く程度だと、気道の通りが最も良くなり、睡眠中の呼吸がとてもラクになります。また、太り気味の方やアゴの下に脂肪がついている方の場合、顔の傾きが0度だと呼吸がしやすく眠りやすい、ことが多いです。なので、0~5度であなたが眠りやすい傾斜を見つけましょう。
今までの寝姿勢が悪かった場合、寝姿勢の改善を行うだけで起床時の肩・首の調子が大分良くなると思います。是非、今晩から始めてみてください。
※理想の枕の要素には「フィット性(適切な硬さ)」と「適切な高さ」に加えて、「素材があなたに合っていること」も大切です。以下のページで枕を正しく選ぶ方法(素材/硬さ/高さを吟味)と、おすすめの枕をご紹介しているのでご参考にしてください。 関連記事 |
1-2. あなたはこんな間違った枕の使い方をしていませんか?
よくありがちな枕の誤った使い方を併せてご紹介します。
理解をすることで二度と枕の使い方を間違えることがなくなります。
枕の上に頭を乗せるだけ
最も良くある枕の間違った使い方が「枕の上に頭を乗せるだけ」の使い方です。
枕に頭を乗せるだけだと、首とマットレスの間に隙間が生まれます。
「首の下に隙間がある」=「首へのサポートがない」ということです。
そのため、宙に浮いた首を支えるために一晩中首と肩の筋肉が緊張します。その結果、翌日の肩こり・首こりを感じることになります。
また、頭の重量が後頭部に集中しやすいために後頭部の血行を悪くしたり、しびれを感じたりします。体を悪くする可能性があるので、このように枕を使っていたら改めましょう。
2. 眠りをさらに快適に!枕の多様な使い方
枕は首をサポートする以外にも、応用を利かせることで多様な使い方を楽しめます。そこで、眠りをさらに快適にする枕の使い方をご紹介します。
①横向き寝のときに脚の間に枕を挟む
横向き寝をよくする方にとてもオススメな使い方です。
もし枕に余分があれば、脚の間に挟んでみましょう。
横向き寝をすると右膝と左膝がぶつかり合って足が落ち着かないことはないですか?
横向き寝をしようとしたのに、姿勢が落ち着かなくてすぐ仰向けに戻ることってありますよね。
そんなときに膝と膝の間に柔らかいクッションとしての枕があると、横向き寝がさらに安定します。そのため、ゆったりと横向き寝を楽しむことができます。
②仰向き寝のときに枕を膝の下に置く
膝を伸ばして寝ると関節が痛む方にオススメな使い方が、膝の下に枕を置いて寝る使い方です。
このように脚を枕の上に置くことで、膝を自然にゆるやかに曲げた状態で眠ることができます。
私は以前、ランニングで膝を痛めた時期がありました。枕を脚の下に置いて膝を少し曲げて寝ると、安心感があり楽に寝られました。
膝の痛みの根本的な解決にはなりませんが、辛さを一時的に和らげることはできます。膝に不調を感じる方にオススメの使い方です。
③小さい抱き枕として使う
横向き寝をするときに、向いた方向と逆の手が落ち着かないことはありませんか?
そのようなときは余分な枕を、抱き枕のようにして使ってみましょう。
横向き寝をするときに腕の収まりが悪いと、肩が痛くなりませんか?これは腕の置き場がないために、腕の重量が肩に負荷としてかかってしまうために肩周辺の筋肉が緊張するからです。
写真がなかったので乳幼児を抱いた写真で代用していますが、このように腕の収まりを良くして寝ると、肩に負担をかけることなくリラックスさせて眠れます。
④枕を背当てとして使う
眠るときの枕の使い方ではないですが、リラックスタイムに枕を背当てとして使うととても快適です。
サイズの大きい枕の例ですが、ヘッドボードを備えたベッドの上で腰当てとして枕を使うと、読書を快適にサポートします。
また、ベッドでだらだらとスマホで動画をみたり、SNSをしたり、ウェブサイトを閲覧するなどのリラックスタイムにとてもオススメな使い方です。
(※私が書いた他の記事で「ベッドは眠るためだけに使いましょう」と伝えていますが、それはあくまで不眠症の方へのアドバイスです。現在、健康的に眠れているならば、そこまで気にすることはないと考えています。)
まとめ
枕の正しい使い方を振り返ると、「枕を首のカーブにフィットさせて、マットレスと首の間に生まれる隙間を埋める」 ことです。
間違っても、「枕の上に頭を乗せるだけ」や「フタコブ枕の山の低い方を首に当てる」ような使い方はしないようにしましょう。
また、枕の正しい使い方が分かれば同時に、理想的な寝姿勢を目指してください。正しい枕の使い方と理想的な寝姿勢を実践していただき、起床時のあなたの肩・首の調子がスッキリとなれば幸いです。
なお、枕に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
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