- 適度に低い枕ってどれくらいの高さ?
- 高い枕と低い枕、どっちが良いの?
- 低い枕のほうが首と肩にやさしい?
あなたは枕の高さについて、このようなお悩みを抱えてはいないでしょうか?
私は「少し低めの枕」だと首・肩がリラックスできると考えています。とはいえ「少し低め」と言っても曖昧で分かりにくいと思います。
そこで本日は、首と肩のリラックスを目的にした「低めの枕を選ぶ時の注意点」をイラストで分かりやすくご紹介します。
Contents
1. 適切な枕の高さ(高さ・低さの許容範囲)
まず最初に知っていただきたいのが、枕には適切な高さがあることです。
以下の数値を参考に、枕の高さ・低さの許容範囲としてお考えください。
- 枕の高さの許容範囲:肩口から頭が15度の傾斜
- 枕の低さの許容範囲:肩口から頭が10度の傾斜
ちなみに、横向き寝に適切な枕の高さは、頚椎が真っ直ぐ床と平行になることです。
下のイラストのような状態です。
これは感覚的にお分かりいただけていると思います。
1-1. 低すぎる枕の悪影響
もし、枕がこれ以上低くなってしまうと、以下のような不快な症状の原因になります。
- 頚椎(ケイツイ:首の7つの骨)を痛める
- 首の筋肉が疲労し、首と肩の凝りの原因に
- 頭に血が上りやすく、鬱血やむくみの原因に
低めの枕が好みだとしても、低さの許容範囲内に調整しましょう。
1-2. 低めの枕は想像以上に低い(かもしれません)
とはいえ、肩口から頭が10度の傾斜になる枕が低い枕の最低基準ですが、これは想像以上に低いと感じられることが多いです。
というのも、数年〜十数年前までの日本の枕には高すぎるものが多かったため、高い枕に慣れ親しんでいる人が多いためです。
また、近年増えているストレートネックや猫背の人は、高めの枕を好む傾向があり、適度に低い枕であってもとてつもなく低く感じることがあります。
そのため、このような個人差を考慮した上で、あなたに適切な枕の高さ(低さ)を考えることをおすすめします。
1-3. 高めの枕より低めの枕をおすすめする理由
よく受ける質問に、「高い枕と低い枕、どちらがいいのか?」というものがあります。
許容範囲内の高さ・低さであれば、これはもう好みの問題です。
しかし、どちらも同じく好みだという場合、低めの枕をおすすめします。その理由は以下のとおりです。
- 低い枕は調整がしやすい
高さが少しほしい場合、枕の下に手を入れて調整できますし、どうしても高くしたければ枕の下にタオルを敷いたりして高くできます。中材の量を調整できる枕ならともかく、高い枕を低くするのはとても困難のため。 - 高い枕は頭が落ちやすい
私の経験則としての話になりますが、高い枕は寝相などにより頭が枕から落ちる確立が高いです。頭が枕から落ちると結構な確率で寝違えて首を痛めることになるので、高い枕はあまりおすすめできないです。
1-4. 低い枕を選ぶ際の注意事項
「よし、低めの枕を買おう」とお考えでしたら、3つ注意してほしい点があるので、低い枕を購入する前にご確認ください。
顎が上がってしまうほど低い枕に注意
枕の後頭部をサポートする部分が低すぎると、以下のイラストのような寝姿勢になります。
最初の数分は首の筋肉がストレッチ出来て気持ちいいかもしれませんが、このまま眠ってしまうと、首を痛めてしまうのでご注意ください。
顎が引けてしまうほど低い枕に注意
また、枕が全体的に低いと枕なしで寝ている時のように、顎が引けてしまう寝姿勢になります。
いくら低い枕といえど、このイラストほど顎が引けることは少ないと思いますが、このような寝姿勢になることで首や肩に負担が大きくかかりますし、いびきの原因にもなるのでご注意ください。
横向き寝がしづらい可能性を留意
横向きで寝る場合、仰向けに寝るよりも枕の高さが必要になります。
そのため、低い枕を使っていると、横向き寝をする時に枕が低すぎるように感じられるかもしれないことをご留意ください。
枕の両サイドが高めになっていると、そこでの横向き寝は若干しやすいです。そうでない場合は、枕の下に手を入れたり、タオルを入れたりして高さを調節してみましょう。
1-5. 枕の高さが調整できる仕様がおすすめ
高さが自分で調整できると理想的です。
例えば、調整シートを抜き差しすることで高さが変えられるたりします。
このようなものがおすすめです。
低い枕を購入してから「低すぎた…」と後悔することもなくなります。
最後に
枕の適切な低さ、低さの許容範囲、低い枕を選ぶ時の注意点などご理解いただけたと思います。
また、枕の高さだけでなく硬さや素材感にもこだわっていただくとより満足のいく枕選びをしていただけます。以下のページで詳しく解説しているのでご参考にしてください。
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