寝起きに肩がズーンと重いと、朝からまいっちゃうますよね。
週に何度も続いてしまうと問題です。
本格的に対策を考えないといけません。
朝から疲れがある生活なんてコリゴリだと思います。
そこで本日は「寝起きの肩こりがひどい…考えられる原因と対策」についてご紹介します。
Contents
1. 寝起きの肩こりがひどい原因と対策
肩がズーンと重くて動きが鈍いような時「肩が凝っている」と言いますよね。
このとき体がどのような状況になっているか考えたことはありますか?
専門家の言葉を借りると、そのようなときは「疲労物質が溜まっている」状態になっているのです。
主な原因は、首や肩、背中の筋肉の疲労です。肩の周辺には僧帽筋や肩甲挙筋、棘下筋などの筋肉がありますが、これらの筋肉が疲労して固く緊張し、血行不良になると「乳酸」などの疲労物質が筋肉中に蓄積してきます。その結果、こりや痛みが起こります。
(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)
なんだか分かったような分からないような感じだと思います。
が、逆に原因をたどっていくと理解しやすいです。
「肩が凝る」←「肩に疲労物質が溜まる」←「肩が血行不良になる」←「肩の筋肉が緊張する」←「肩の筋肉が疲労する」
つまり、元をたどると、筋肉が疲れて緊張していることが肩こりの原因なのだと考えられます。ということは、眠っている間に肩・首周りがリラックスできずに力が入ってしまっているから起床時に肩が凝っているのだとも考えられます。
では、なぜ休んでいるはずの睡眠中に筋肉が緊張してしまっているのかを考えると、①枕の高さが合っていないから、そして②枕が合っていないために頭が枕から落ちてしまっているから、などの理由が挙げられます。これらについて詳しく説明していきます。
①枕の高さが合っていないから肩と首に負担がかかっている
枕の高さが合っていないと言われると「今までずっとこの枕で快適に眠ってきたはずだけどな…」と疑問に思われるかもしれません。
ただ、枕がある日いきなり、あなたを裏切ることがあるのです。枕は消耗品であり中身の素材(ウレタンフォームでもポリエステルわたでも)は時とともにへたっていきます。
徐々に枕が低くなっていったり、もしくは、フィット性が悪くなった結果、睡眠中の首・肩周りに負担がかかるようになるのです。
他にも、マットレスを変えたことにより枕の高さが合わなくなってしまうこともあります。
例えば、普通くらいの硬さのマットレスからやや柔らかめのマットレスに買い換えると、若干ですが以前よりも沈み込みやすくなります。
そうなると相対的に枕が高くなってしまいます。誤差の範囲で収まればいいのですが、そうでないと体に負担をかけてしまうことになるのです。
枕の適切な高さと、それに合わせる方法
ではそうすればいいのかと言うと、あなたが自分自身で理想的な高さに枕を調整できればベストです。
細かい理論については以下のページに任せますが、下記の2点をおさえた姿勢で寝られれば枕の高さが適切であると言えます。
- 肩口から頭が10~15度の傾斜
- 顔面が5度の傾き
もしこの状態よりも枕が低いのあれば枕の下にバスタオルを敷いて枕を高くしてみたり、反対に、枕が高すぎるようであれば枕の中材を取り出したりして枕を低くするようあなた自身で調整してみてください。
関連記事②枕から頭が落ちて枕なしで寝てしまっているから
2つ目に考えられる寝起きの肩こりの原因として、眠っている時に枕から頭が落ちてしまっていることが考えられます。
枕なし睡眠が美容にいいと言われることがありますが、一部の例外を除いて肩・首周りに負担をかけることになります。むしろ、肩こりで済めばまだ幸いなほうで、ひどいケースですと寝違えてしまうことすらあります。私が枕なし睡眠を実践した翌日は昼過ぎまで首から肩にビリっとした痛みと違和感がありました。詳しくは以下のページをご参考にしてください。
関連記事枕から頭が落ちないようにするには?
枕が高すぎる、小さすぎる、硬すぎるなどに当てはまると、眠っている時に頭が落ちやすくなります。
高さについてはご理解いただけたと思いますが、枕のサイズも大切です。寝返りをしてもあなたの頭を受け止めていてくれるサイズがベストです。
サイズ | 主な用途 |
35×50cm | 小柄な人向き |
43×63cm | 中柄な人向き |
50×70cm | 大柄の人向き |
枕のサイズは上記の3サイズが定番で、それぞれ小柄の人向け、中柄の人向け、大柄の人向けとなっています。が、一点覚えておいてほしいのが、寝相が大きかったり寝返りをよくする人はやや大きめのものを選ぶとよいことです。枕の横幅が広いと寝返りを打っても頭が落ちにくくなるからです。
また、硬さについては、硬すぎる素材のものは使わないことをおすすめします。例えば、もしあなたがウッドチップ素材の枕を使っていて、寝ている時に後頭部に圧迫感があるようでしたら、頭が枕から落ちるのは生理的な回避現象であると言えます。なので、この場合は、適度な硬さの枕に買い換えることをおすすめします。
※日中の姿勢の悪さからの疲れが翌日に現れている
また、もしかすると、睡眠中ではなく日中の生活の中で体に疲れが溜まっており、それが翌朝に肩こりとして現れているかもしれません。
問題となりやすいのが、姿勢です。特に、オフィスで椅子に座ってパソコンと向かい合っている時間が長い人は、肩や首に負担をかけやすいです。ずっと同じ姿勢のままで体に動きが少ないからです。
他にも、スマホを操作する時間が長いことも影響します。うつむいているときは首元にかかる負担が通常の数倍にもなるため、肩こりやストレートネックの原因となり得るのです(ストレートネックについて以下のページで詳細に説明しているので、気になる方はあわせてご参考にしてください)。
関連記事寝る前のストレッチで筋肉をほぐす
もしあなたがこのような生活に当てはまるならストレッチを生活習慣に取り入れることをおすすめします。緊張して疲れている筋肉はストレッチでほぐすのが一番です。
おすすめの肩のストレッチを紹介します。
- 体を正面に向けたまま左周りで顔を後ろに向ける
- 首筋が伸びている状態で10秒程キープ
- 反対周りで逆側も同じように行う
- 左右1セットを3回行う
たった1分で、首と肩の筋肉を満遍なく収縮させられます。
ぜひ眠る前にやってみてください。もし、可能であれば日中にもやっていただくと、より効果が見込めます。ただ、この動きで痛みが感じる場合は中断しましょう。筋肉がかなり痛んでいるか、骨に問題がある可能性が高いです。
※頭痛や吐き気がする場合
もしあなたが寝起きに肩こりだけでなく頭痛や吐き気も感じられる場合、筋肉の疲れが原因ではなくもっと深刻な原因が考えられるます。
骨がピキッとなるような鋭い痛みが伴うようでしたら整形外科、腹の底からの吐き気が伴うようであれば内科、などそれぞれ症状に合わせて病院へ行き専門医の診断を仰ぎましょう。例えば、寝違えとクモ膜下出血は症状の感じられ方が似ているため診断が遅れることが多いと言われることがあります。
早期であれば手の施しようがあったのに…なんてことにならないよう配慮しましょう。
最後に
起床時の肩こりを和らげる一助になっていれば幸いです。
また、もしあなたが朝から倦怠感やだるさも感じられるようであれば、以下のページで原因と対策を紹介しているのであわせて参考にしてみてください。
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なお、枕に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
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