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睡眠のための耳栓選びと効果、おすすめ3選を徹底解説

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本日はサクッと手軽に、睡眠の質を上げるための耳栓の選び方について解説します。

耳栓で睡眠の質が上がると言われることがありますが、素材や種類などがいくつもあるので、初見の方からするとどれがいいかわからないと思います。

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そこで本日は、素材や形状などがいろいろとある中から、私の耳栓コレクションを見ていただきつつ、こんな人にはこの耳栓がベストだというお話をしていきます。

実際にいくつかの研究から耳栓が快眠に役に立つということが明らかにされています。しかし正直、無駄になるから買わないほうがいいものもありますので、お金を無駄にしないためにもぜひ最後までお読みいただければと思います。

※1: ちなみに当記事で紹介している耳栓は全てPRでもアフィリエイトでもありません。ご安心ください。
※2: 動画では目で見てわかりやすいよう解説しております。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。


1. 耳栓の睡眠への効果

まず最初に、耳栓がどのように快眠に役立てられるのかや、その効果を報告している研究について説明します。

1-1. 睡眠に適切な音環境は40dB未満

眠るときは音環境が40dB未満だと適切だとされています。

これは昼の閑静な住宅街と同等の音環境です。

例えば、よくある騒音にエアコンの室外機やいびきなどがありますが、これらは40-60dBになります。眠りをやや妨害する騒音レベルですね。

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1-2. 騒音は身近にある

騒音はないのが理想です。

とはいえ、家族や伴侶などの同居人がいる方や、集合住宅に住んでる方、または都市に住んでる方などは、騒音をよく感じるはずです。寝ているときに同居人が立てた物音で目が覚めたという経験がある人は少なくないはずです。

1-3. 騒音は浅い眠りを増やして深い眠りを減らす

実際にドイツの研究から交通などの環境騒音は、睡眠段階1を増加させ徐波睡眠とレム睡眠を減少させると報告されています。

1-4. 騒音はホルモン分泌を乱す

またアメリカの研究からは、夜間の騒音は心拍数や血圧を上昇させるだけでなく、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンを余分に分泌させることにも繋がる恐れがあると報告されています。

1-5. 騒音は脳卒中リスクを高める

さらにドイツの研究では、フランクフルト空港周辺に住んでいて、夜間の最大音圧レベルが50dB以上になることが6回以上あった人とそうでない人を比べたところ、前者は脳卒中リスクが統計的に7%有意に高かったと報告されています。

1-6. 耳栓で聞こえる音を下げる

そこで耳栓での対策です。

耳栓をすることで聞こえる音を20-30dBほど下げることできます。NRR(Noise Reduction Rate: 遮音性能)という指標を目安にしましょう。例えば、NRR30という耳栓なら60dBの音環境を30dBに変える遮音性能があるということです。

1-7. 騒音のある睡眠環境でも耳栓で睡眠の質が改善

病院の集中治療では医療機器の動作音により音環境が50dBほどになってしまい、それにより患者の寝つきが悪くなるという問題があります。

日本の研究で耳栓をすることでそれを解消できないか実験をしたところ、寝つきにかかる時間が長くなることがなくなったと報告されています。


2. 耳栓を使用する際の注意点 

このように魅力的な耳栓ですが、注意点もありますので先にお伝えします。

2-1. 耳垢が溜まりやすい

耳栓とともに耳垢を奥へ押し込んでしまうことがあり、耳垢が奥に溜まりやすいのでお気をつけください。

2-2. 汚いと耳の感染症

不衛生な手で触った耳栓を耳奥へと入れてしまうと感染症の原因になりますのでお気をつけください。

2-3. 勢いよく抜くと耳を痛める

フランジタイプのような密閉性の高い耳栓を勢いよく抜くと耳を痛める恐れがあるので、ゆっくり捻りながら抜くようにしましょう。

2-4. 湿ったままだと中耳炎になる

シャワーの後などで耳が湿ったまま耳栓を使うことで耳の中が湿りやすくなり中耳炎を起こすリスクがあるので、乾燥させてから耳栓を入れるようにしましょう。

2-5. 外部音に気づきにくい

遮音により外部の音へ反応しづらくなります。

緊急警報や起床時のアラームには気付けるようにしておきましょう。


3. 種類別でおすすめ耳栓

それでは次におすすめの耳栓を種類別に紹介していきます。

3-1. ウレタンフォーム

ウレタンフォーム性の耳栓は、指でぐりぐり潰してから耳に入れて使います。慣れれば簡単ですが、慣れるまではやや大変です。

柔らかいので耳栓をつけたまま横向きに寝ても耳の奥を圧迫しないのが利点です。その他の素材ではどうしても耳奥を圧迫してしまうため、睡眠のために耳栓を使うならウレタンフォーム製以外はおすすめできません。

モルデックスお試しパック

モルデックスお試しパック

どの耳栓が自分に合うか事前に調べるのは困難ですので、まずは色んな大きさや硬さの耳栓が入ったお試しパックを購入して、あなたの耳穴に合うものを探し出すことをおすすめします。

モルデックスはアメリカの有名耳栓ブランドです。お試しパックに入っているものは全て遮音性が30dB前後あり性能に申し分ないので、まずはこちらから合うものを探し出しましょう。

私はモルデックスのメテオが合っていたのでずっと愛用しています。適度な柔らかさで耳に入れると徐々に膨らんできてぴったりと耳にフィットして遮音します。

洗えるウレタンフォーム耳栓は非推奨

ウレタンフォーム素材で洗える耳栓がありますが、私はおすすめしません。

というのも、この手の耳栓は洗えるようにするために水捌けがよい構造になっているのですが、そのために遮音性が損なわれていますし、潰した後の復元が早いため耳に入れるのが非常に難しいからです。つまり、洗えるようにするために肝心の機能性と使い勝手が損なわれているのです。

3-2. フランジタイプ

ひだが付いていてシリコンやエラストマーで作られているのがフランジタイプです。

潰さずにそのまま耳に挿入できるため、指で汚すこともなく簡単に装着できるのが好まれる点です。

Gowell 耳らくん

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商品:耳らくん
価格:1,076円
【商品ページはこちら】

シリコン製フランジタイプの耳栓です。

残念ながら商品ページにNRRが記載されていないため、詳細な遮音性は不明ですが、私の使用感としては30弱くらいはあるように思います。

装着のしやすさや遮音性は申し分ありません。

ただ、耳栓の中央にプラスチックの軸があるため、横向き寝をするときにどうしても耳の奥に圧迫を感じてしまいます。そのため、睡眠用というよりは仮眠用に向いています。なおこの商品は気圧を調整する機能があるため、飛行機の離着陸の際や新幹線でトンネルに入るときに耳に違和感が出にくいのも利点です。

また、耳栓に取り外し可能なコードが付いているので、ちょっとした時に耳栓を外しても首周りにぶら下げておくことも可能です。使い勝手は本当に至れり尽くせりでおすすめです。

モルデックス ロケット

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ちなみにモルデックス社からもフランジタイプの耳栓が発売されています。

こちらはエラストマー素材で、シリコン素材の耳らくんよりは若干硬さが目立ちます。また素材の特性なのかわかりませんが(私との相性かもしれませんが)着用していると耳の中が痒くなりやすいです。この辺りは個人差があるかと思いますが、遮音性に関してはこちらも申し分ないので気になる方は試してみられると良いかと思います。

3-3. シリコン粘土

シリコン粘土素材の耳栓とは、耳穴に入れるタイプの耳栓とは異なり、耳穴とその周りをカバーすることにより遮音します。

Nemulia シャオン

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結論、睡眠用にはシリコン粘土素材の耳栓はおすすめできません。

耳をカバーするのが難しい上に、装着したまま寝るのが難しいからです。そもそもシリコン粘土素材の耳栓は水泳時に水が入らないよう防ぐために開発されたものです。シリコン粘土で耳をカバーした上に水泳帽をかぶることでずれないように固定できますが、水泳帽等がないとつけ続けることがとても困難です。興味のある方もいるかと思いますが、睡眠用なのであればウレタンホーム製の耳栓を選ぶことをお勧めします。

3-4. 寝ホン

寝ホンとは、寝るときに耳につける。イヤホンのことを意味します。眠りながらリラックス系の音楽を聴くことで、騒音が気にならず眠りやすくなることを目指して開発されたものです。

Apple AirPods Pro

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Apple AirPods Proを寝ホンとして利用してみました。その結果、寝付きはともかく、眠りに入ってから目覚めることがあり、やはり寝ホンはおすすめできないという結論に至りました。

というのもそもそも、入眠した後はいかなる音も睡眠に対して妨害的に働くと報告されているためです。

31%の学生が就床時に音楽を聴いていました。しかし、音楽が入眠に及ぼす効果を調べた研究のほとんどは、音楽が睡眠に妨害的に作用することを報告しています。

(引用:『医療・看護・介護のための睡眠検定ハンドブック』宮崎総一郎・佐藤尚武 編著)

なお、Apple AirPods Proにはノイズキャンセリング機能がついており、周囲の騒音をかき消すことができます。

とはいえ、NRR値は商品ページに記載されていません。私の体感で恐縮ですが、NRR値は20前後のように感じます。この数値自体悪くはありませんが、決して良くありませんし、横向きがしづらいことも考えると、睡眠用の耳栓としてはおすすめできないというのが私の結論になります。

3-5. ホット耳栓

最後にホット耳栓です。音を遮音しながら耳を温めることでリラックス感を高めるアイテムになります。

ナイトミン 耳ほぐタイム

ナイトミン_耳ほぐタイム

小林製薬が販売している睡眠グッズのナイトミンシリーズの耳栓です。

リラックス感を求めている方におすすめの耳栓です。正直、遮音性は低いです。商品ページにNRR値が記載されていないので詳細は分かりませんが、私の体感ではNRR20以下のように思います。しかし、それは大きな問題ではありません。この商品の本領は遮音性ではなく、暖かさによるリラックス効果にあります。

耳穴を温めたことがない人にこそぜひ試してもらいたいです。両耳の奥から顔面が温められることで、顔全体がトロンと溶けるようなリラックス感を得られます。ストレスなどを多く感じている人はぜひお試しください。


最後に

本日は耳栓の快眠効果から各種類のおすすめの選び方について紹介しました。

一人暮らしじゃない方や、集合住宅に住んでる方、都市に住んでる方は、意外と騒音によって睡眠の質を下げていることがありますので、ぜひ自分に合う耳栓を見つけて、快眠に役立てていただければと思います。

ちなみに、耳栓以外の快眠グッズについても今後紹介していく予定ですので、そちらもご期待ください。

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