
試し寝はとても大事です。
しかし、寝具ショップなどでにいろいろなマットレスに寝てはみるものの、「何を基準に自分に合っているのか判断すればいいんだろう」と困ったことはないでしょうか?
自分の専門外のものを選ぶのは苦労しますよね。かく言う私も、電子機器や日用品など寝具・繊維関係以外のものを選ぶときはいつも困っています。
そこで本日は「お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント」についてご紹介します。
各ポイントをチェックしながら取捨選択し、より満足のいくマットレスをお選びください。
Contents
1. マットレスをお店で試し寝する時のチェックポイント
それではチェックしてほしい順に、ポイントを紹介していきます。
1−1. 寝たときのファーストインプレッションはどうか
まず大事にしていただきたいのが、あなたがマットレスに寝転んだ瞬間に感じる寝心地のファーストインプレッション(第一印象)です。
もし、以下のような感覚があれば、避けることをおすすめします。
- 硬すぎる/柔らかすぎる
- 腰や背中に圧迫感がある
- 背中が浮く感じがする
- 腰が落ち込んでいるような感じがする
- 寝返りがしにくい
- ボヨンっと反発する感じが好みでない
これは硬さ/柔らかさなどが合っているかの判断にもなりますし、そもそも寝転んだ瞬間に違和感があるマットレスや、「寝心地がなんか好みじゃない」と感じるマットレスとは長い付き合いをするのは難しいので、直感的に合わないと判断する材料として捉えましょう。
特に、背中が浮く感じがしてマットレスと背中にスキマができるようなものは腰を悪く恐れがあるので気をつけましょう。
1−2. 硬さが本当にあっているか5分は寝てみる
お店までわざわざ足を運んでいれば体はやや疲れるので、マットレスに寝転んだその瞬間は「あ〜気持ちいい〜」と感じやすいものです。
しかし、本当にそのマットレスの硬さがあなたに合っているのか判断するには、少なくとも5分できれば10分ほどマットレスに寝転んで、その寝心地をよく感じとるようにしましょう。
硬めのマットレスを選ぼうとしている人は、5分10分と仰向けで寝ていても腰に圧迫感が出てこないかチェックしましょう。
寝転んだ当初は「しっかりといい感じの硬さ」であっても、5分ほど横になっていると感じ方が変わってくることがあります。

同様に、柔らかめのマットレスを選ぼうとしている人は、5分10分と寝ていても体が疲れてこないかチェックしましょう。
マットレスが柔らかすぎると腰が落ち込んで寝姿勢が悪化します。
もし、あなたが悪い寝姿勢になっているなら、5分ほど寝転んでいると腰などにムズムズとした疲れを感じるはずです。

この時、仰向きで寝られる方は仰向きで、横向きで寝られる方は横向きで、どちらの寝姿勢でも寝るという方は両方の寝姿勢でお試しください。
実際には購入後から毎日、6時間、7時間とその上で寝ることになるのですから、時間をかけてしっかりと寝心地を確かめましょう。
1−3. 寝返りがしやすいか試してみる
寝返りがしやすいことは熟睡する上でとても大切です。
いかに体圧分散性にすぐれたマットレスといえど、地球上に重量がある限り体に圧がかかります。
その圧が同じ部位にかかり続けないようにするのが、寝返りの第一の役割です。寝返りについての詳細は以下のページで説明しているので、深掘りしたい方はご参考にしてください。
関連記事少ない力で楽に寝返りができるか、候補のマットレスの上で何度もコロンコロンと寝返りを試し打ちしましょう。
1−4. 側生地の肌触りはあまり気にする必要なし
色々なマットレスを比較していると、側生地(マットレスの表面の生地のこと)のデザインの好みや、肌触りの良し悪しもマットレスを選ぶ判断材料にしてしまいがちです。
もちろん、側生地のデザインや肌触りがあなたの好みであることに越したことはありませんが、優先順位としては二の次でよいと私は考えています。
というのも、マットレスの上にベッドシーツやパッドを敷くことになるからです。側生地のデザインは見えなくなりますし、側生地に直接肌が触れることもありません。
ただやはり、良いものは良いです。
マットレスの側生地については以下のページで詳しく解説しているので、こだわりたい方はご参考にしてください。
関連記事1−5. (二人以上で使うなら)横揺れは気にならないか
ボンネルコイルスプリングマットレスを選ぶ場合に限られますが、マットレスの横揺れが気になるか否かもチェックしましょう。
二人以上で一つのマットレスを使うと、もう一人の使用者がマットレスに入ってくる時の衝撃や、寝返りにより小さな揺れが起こります。

とても細かなポイントですが、この横揺れが気になるかどうかは事前に把握しておきましょう。
この横揺れが気になるがために寝入りにくくなってしまう人もいるほどです。
※(追記)良きを温ね、悪しきも温ね、ベストを知る
先日とあるメーカーの方と話している時にふと思い至ったので付記しますが、マットレスの試し寝をするなら、予算を超えるとしても高価で高品質なマットレスから、いつもだったら見向きもしないような格安マットレスまで、色々と試していただくことで自分に合ったマットレスを発見しやすくなります。
高品質なものは何が優れているのか、低品質なものは何がどう悪いのか、あなたの体で実感していただくことで、品質と価格の折り合いをつけながら取捨選択がしやすくなるかと思います。
それこそ例えば、ベッドマットレスであれば大塚家具、高反発マットレスであればふとんタナカなどの専門店で試し寝をしつつ、ホームセンターなどの量販店でも試し寝をするといった具合です。
2. その他、マットレス選びをする上で知っておいてほしいこと
試し寝方法だけでなく、以下の3つのことも知っていただけると、より満足のいくマットレスを選べられるので紹介します。
2−1. 硬さで迷ったら硬めのほうを選ぶ
例えば、「柔らかめ」と「やや柔らかめ」で迷ったら「やや柔らかめ」を、「やや柔らかめ」と「普通」で迷ったら「普通」を選ぶことをおすすめします。
なぜかと言うと、マットレスの寝心地を柔らかくするのはベッドパッドやトッパーなどを買い足せば可能ですが、その逆を行うことは難しいからです。
2−2. 低反発か高反発かで迷ったら
この場合のおすすめの方法は、高反発のマットレス(厚み10cm以上)と低反発のトッパー(厚み3cm以上)を組み合わせることです。
これらを組み合わせれば低反発マットレスに近い寝心地になりますので、自宅で長時間の試し寝をできます。もし低反発の寝心地がイマイチ好みでなければ、低反発トッパーをとれば高反発マットレスに寝ることができます。
しかしもし、「低反発と高反発の違いをもう少し詳しく知りたい」ということであれば、以下のページで懇切丁寧に解説しているので是非ご参考にしてください。
関連記事2−3. ベッドの高さは問題ないか
あなたにとって最適なベッドの高さ(ベッドフレームの上にマットレスを置いた時の高さ)が何センチなのかも、事前に把握しておくようにしましょう。
低めのベッド(高さ30cm前後)、普通のベッド(高さ40cm前後)、高いベッド(高さ50cm前後)にはそれぞれ使い勝手に良し悪しがあります。
- 低いベッドのメリット・デメリット
◯ベッドから落ちる恐怖感が少ない
◯部屋が広く感じる
✕ほこりっぽさを感じやすい
✕立ち座りの時に膝・腰がつらいことも - 高いベッドのメリット・デメリット
◯ほこりっぽさを感じにくい
◯立ち座りが楽
✕落ちそうになり怖いことがある(特にベッドが狭いと)
✕部屋の広さによっては圧迫感が生まれ
✕高すぎると腰掛けた時に足がつかない
以下のページでもう少し詳しく解説しているのでよければ合わせてご参考にしてみてください。
関連記事最後に
どのようにマットレスの試し寝をすればいいのかご理解いただけていれば幸いです。
また、以下のページでマットレスの硬さ、厚み、素材感などを吟味した選び方と注意点やおすすめのマットレスを紹介しています。これからマットレス選びを始める方はご参考にしてください。
関連記事
また、「高反発マットレス」に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
■あわせて読んでおきたい「高反発マットレス」の記事
①最高の高反発マットレスを選ぶ5つのポイントとおすすめブランド
②高反発マットレスとは|素材別の特徴と寝心地を解説
③低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
④高反発マットレスが原因で腰痛に。避けるための3つの知識
⑤高反発マットレスの厚みと硬さは「体重」を元に考える
⑥高反発マットレスのニュートン数をアテにしたらダメな理由
⑦高反発マットレスは「密度」=「耐久性(寿命)」
⑧高反発マットレスの表面、フラットとプロファイルの違いとは
⑨賢くお買い得に!高反発マットレス7つの比較ポイント
⑩高反発マットレスの通気性には期待してはいけない理由
⑪高反発マットレスはやっぱり三つ折り?メリットとデメリット
⑫高反発マットレスに敷きパッドは必須!季節別の選び方
⑬お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント
⑭マットレスでシングルサイズを選ぶ時の注意点
⑮【高反発マットレスVS敷布団】特徴と寝心地の違いとは
⑯高反発マットレスのダニ対策!素材別に解説
⑰高反発マットレスが臭い?その原因と対策について
⑱高反発マットレスのお手入れ方法
⑲高反発マットレスを処分!賢く安く捨てる方法