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敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ

bed-on-tatami
※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。個別商品などの具体的なマットレス情報を調べている方はぜひ参考にしてください。

こんにちは、加賀照虎です。

  • 敷布団かマットレス、どちらが自分に合うんだろう?
  • 敷布団とマットレスを併用するのはダメなのか?

敷布団かマットレス、どちらにするかで迷っている方がよくいらっしゃいます。

しかし、この二択で考えるのはおすすめできません。

寝具のプロとしては、以下の種類から、より細かく自分に合うものを検討することをおすすめします。

 敷布団ノンコイル
薄型マットレス
脚付き
マットレス
ノンコイル
ベッドマットレス
コイルスプリング
ベッドマットレス
画像futon1thin-non-coil-mattress1mattress-with-legsthick-non-coil-mattress1coil-mattress1
厚み5~10cm前後7~10cm前後10~20cm前後15~25cm前後20~35cm前後
重量3~6kg前後4~7kg前後10~30kg前後10~20kg前後20~30kg前後
寝心地
耐久性
揺れ&音
使用環境床&ベッドベッドベッドベッド
手入れ
クリーニング××
処分
価格

また、敷布団とマットレスの重ね使いは基本的にNGです。

ただし、どうしても寝心地が悪いときに、素材の特性を考慮した上での一時しのぎであればOKです。

そこで今回は、「敷布団・マットレスなどの比較を通じて、自分に合う敷寝具を見つける方法」と、「迷っている方向けのおすすめ敷寝具」、そして「重ね使いの相性」について詳しく解説していきます。

(動画での解説を追加しました!)

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。


1. 【敷布団vsマットレス】ではなく5種類から比較検討すること

まずは5種類の敷寝具の特徴をメリット・デメリットとして洗い出してみましょう。

 敷布団ノンコイル
薄型マットレス
脚付き
マットレス
ノンコイル
ベッドマットレス
コイルスプリング
ベッドマットレス
画像futon1thin-non-coil-mattress1mattress-with-legsthick-non-coil-mattress1coil-mattress1
厚み5~10cm前後7~10cm前後10~20cm前後15~25cm前後20~35cm前後
重量3~6kg前後4~7kg前後10~30kg前後10~20kg前後20~30kg前後
寝心地
耐久性
揺れ&音
使用環境床&ベッドベッドベッドベッド
手入れ
クリーニング××
処分
価格

それぞれの特徴を理解しておくことが大事です。

そしてその上で、あなたの生活スタイルと照らし合わせて、合うものを考えましょう。ちなみに、各敷寝具の定義を説明しますと、

  • 敷布団
    綿、ポリエステル、羊毛などのわた素材で作られた敷布団。
  • ノンコイル薄型マットレス
    高反発/低反発ウレタンフォーム、高反発ファイバー素材などで10cm前後の薄めのマットレス。西川エアー、マニフレックスなどの三つ折りマットレスなど。
  • 脚付きマットレス
    足が付いていてベッドと一体化したマットレス。コンパクトで手軽に扱える。無印などの脚付きマットレスが有名。
  • ノンコイルベッドマットレス
    高反発/低反発ウレタンフォーム、高反発ファイバー、ラテックス素材などのコイルが使用されていないもので厚さが20cm前後のベッドマットレス。マニフレックス、テンピュール、エアウィーブ、コアラマットレスなど。
  • コイルスプリングベッドマットレス
    ボンネルコイルやポケットコイルが使用されたコイルスプリング製のベッドマットレス。フランスベッド、シーリー、サータ、シモンズなど。

と、なります。

そして、5種類ある敷寝具から合うものが決まったら、その次に、その種類の中からどのタイプ(素材)のマットレスが自分好みか考えることになります。

種類イメージ体圧分散反発弾性 横揺れ  通気性 お手入れ










高反発ウレタン
フォーム
high-resiilience-foam
ラテックスlatex-foam
TPEポリマーTPE-polymer

一般ウレタン
フォーム
regular-foam
ファイバーair-fiber×


低反発ウレタン
フォーム
memory-foam
繊維わたpolyester-fiber




ハイブリッド3-layers-hybrid-mattress


ボンネルコイルbonnel-coil
ポケットコイルpocket-coil
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 – 」としています。また、それぞれ加工・品質により△が◯になったり、◎が◯になることがあります。

一連の流れを具体的に言うと、

  1. 5種類から自分に合うものを考える
  2. ベッドマットレス①(ノンコイル)が自分に合いそう
  3. 一般ウレタンフォーム、高弾性ウレタンフォーム、低反発ウレタンフォーム、ファイバー、ラテックスなどの中から自分に合うものを考える
  4. 高弾性ウレタンフォームマットレスが合いそう
  5. 高弾性ウレタンフォームマットレスの中から自分に合ったものを考える

…といった具合です。

ということでその手始めとして、次に、5種類ある敷寝具の特徴(メリット・デメリット)について解説していきます。

1-1. 敷布団の特徴

まずは敷布団の特徴についてです。

長所短所
  • 比較的安価
  • ベッドフレーム不要
  • 収納可能
  • 部屋を広く使える
  • 処分が簡単
  • クリーニング可能
  • 寝心地△
  • こまめな手入れが必要

安くて使い勝手が良いのが魅力ですが、週に1~2度は干さないといけなかったりと、こまめな手入れが大変です。また、寝心地にうるさい私としては、やはりサポート性や弾力性の低さが気になります。

さらに、10cm未満のあまりにも薄いものになると腰が床の硬さを感じる「底つき感」が出てきます。腰の疲れや痛みの原因になる恐れがあるので気をつけましょう。

底つき感

もちろん、羊毛のようにサポート性にすぐれた素材があるのも事実です。

しかし、羊毛敷布団を購入するよりは、マットレスに羊毛ベッドパッドを重ねて使うほうが寝心地や、手入れのしやすさなどの観点から満足度が高くなるので、あえて羊毛敷布団を購入するのは得策ではないと私は考えています。

 イメージサポート性吸湿性放湿性洗濯 耐性重量目安
木綿
(綿/コットン)
cotton16kg
ポリエステル3.5kg
羊毛
(ウール)
wool13.5kg
キャメル
(らくだ)
camel13kg
真綿
(絹/シルク)
silk13kg
ウレタン
フォーム
regular-foam16kg

なお、床で寝るのはダストゾーンで眠ることになります。

そのため、ホコリっぽさが気になることがあります。床置きマットレスでも同様ですが、敏感な方やほこりアレルギーをお持ちの方は避けたほうが良いかもしれません。

house-dust-zone
ハウスダストゾーン

1-2. 床置きマットレスの特徴

次に、床置きの敷布団型マットレスの特徴についてです。

長所短所
  • 寝心地◯
  • 比較的安価
  • ベッドフレーム不要
  • 収納可能
  • 部屋を広く使える
  • 取扱が手軽
  • 処分が簡単
  • 手入れが必要
  • クリーニング不可

敷布団のように床で使うもののため折りたたんで収納できたり、部屋を広く使えるなどのメリットはほとんど同じです。

圧倒的に異なるのは、高反発ウレタンフォームなどの素材はサポート性が高いので、寝心地が合格ラインを超えるところです。

Three-fold-mattress-in-closet
三つ折りマットレスを押入れにしまうイメージ

また、厚みが10cmくらいのものであれば自立するので、部屋の壁に立てかけるだけで湿気対策が完了します。

ベランダなどで干さなければならない敷布団と比べると、とても手軽にお手入れができます。

How-to-air-mattress
マットレスを壁に立てかけて干す

さらに、ウレタンフォームなどの素材であればちぎって細かくすることで家庭ゴミとして捨てられるので、処分に費用も手間もかかりません。

ただ、敷布団についても同様ですが、床に敷いていると底に湿気がたまりやすいので除湿シートを敷くようにしましょう。また、フローリングの冷気が気になるならコルクマットなどで断熱対策をするのも一手です。

 フローリング除湿シート床置きすのこすのこベッドコルクマットアルミシート
画像flooring2tatami2dehumidify-sheet2sunoko2sunoko-bed2cork-mat-smallalumi-sheet2
吸湿性
通気性
保温性
クッション性

1-3. 脚付きマットレスの特徴

次に、脚付きマットレスの特徴についてです。

長所短所
  • 寝心地◯
  • 比較的安価
  • ベッドフレーム不要
  • 空間を圧迫しにくい
  • 取扱が手軽
  • クリーニング可
  • 寝心地に難があることも
  • 分割式は腰を痛めやすい

コンパクトな作りのものが多く、空間を圧迫しにくいです。

ワンルームなどに住んでいて大きなベッドで部屋に圧迫感が生まれないようにしたいと考えている方に向いています。

しかし、分割型には注意が必要です。

 一体型分割型
画像mattress-bed-with-legsseparatable-mattress-bed-with-legs
寝心地
取扱い

分割部のフレームが腰に当たることがあります。

腰痛などの原因になるので避けることをおすすめします。

1-4. ノンコイルベッドマットレスの特徴

次に、ノンコイルのベッドマットレスの特徴についてです。

長所短所
  • 寝心地◎
  • 耐久性高め
  • 敷きっぱなしでOK
  • 処分が簡単
  • コスト高
  • ベッドフレーム必要
  • 収納不可
  • 容易に運べない
  • クリーニング不可

ノンコイル薄型マットレスとは違い、ベッドタイプは厚みが15cm前後以上になるので、ベッドフレームが必要になります。さらに、分厚いこともあり費用が高くなりますが、その分品質も良いものが多くなり、平均的な寝心地も良いものが多いです。

種類イメージ厚み評価
マットレス
トッパー
mattress-topper33cm
  • 一般的なマットレストッパーの厚み
  • 分厚いパッドと同等のサポート性
  • これ一枚で寝るのはやや不十分
5cm
  • 厚めのマットレストッパー
  • 体圧分散改善◎
  • 体重30kg前後の子供ならこれで十分
敷布団/
ノンコイル
薄型
マットレス
thin-non-coil-mattress37cm
  • やや薄めの敷布団などの厚み
  • 体重60kg前後の人向き
  • 横向き寝だと底つき感の心配あり
10cm
  • 敷布団・床置きマットレスの厚み
  • 体重80kg前後人向き
  • 折り畳んだり、収納できる限度の厚み
ノンコイル
ベッド
マットレス
thick-non-coil-mattress315cm
  • 体重の重い人でも快適に寝られる厚み
  • 折り畳んだり収納するのは困難
  • ベッドでの使用に向いている
20cm
  • 分厚いノンコイルマットレスの厚み
  • 薄めのコイルマットレスの厚み
  • コイルの上の詰めものが不十分なことがある
コイル
スプリング
ベッド
マットレス
coil-mattress325cm
  • 標準的なコイルマットレスの厚み
  • シングルサイズでも20kg以上の重さになる
35cm
  • ベッドマットレスとしては分厚い部類
  • 両面仕様のものが大半
  • ものによっては厚すぎることも

しかし、分厚くて重い分、収納はできませんし、気軽に壁に立てかけて換気することもできません。

そのため、敷きパッドやベッドパッド、除湿シートなどを使ってマットレスのお手入れを極力しなくてもいいように湿気対策をしなければなりません。

 敷きパッドベッドパッドベッドシーツトッパープロテクター
画像shiki-pad1bed-pad1bed-sheet1mattress-topper1mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み1~2cm前後3~4cm前後5mm前後3~5cm5mm前後
温湿度調整×
汚れ防止
洗濯×
体圧分散性××

ただ、パッドなどをきちんと使いこなせていれば、マットレス自体への手入れは楽になります。

また、スプリングマットレスよりも厚さも重量も控えめなので、生活スタイルや部屋のイメージが重苦しくなりにくいのもノンコイルマットレスの特徴になります。

1-5. コイルスプリング製ベッドマットレスの特徴

次に、コイルスプリング製のベッドマットレスの特徴についてです。

長所短所
  • 寝心地◎
  • 耐久性高め
  • 敷きっぱなしでOK
  • クリーニング可能
  • コスト高
  • ベッドフレーム必要
  • 収納不可
  • 容易に運べない
  • 処分が大変

ノンコイルベッドマットレスと同じように大きく重たく扱いが大変なので、きちんとパッドなどを使わないといけません。

ただ、大きく違う点が、汚れてしまったときやダニが繁殖したときに洗浄クリーニングができることです。新品のようにキレイに洗ってもらえます(もちろん、汚れないようにプロテクターなどで保護するのがベストですが)。

品質を確かめてきちんと選べば10年はゆうに使えるものもありますので、将来的に引越しをすることなく住まいを固める方に向いています。

そのため、品質(コイルの線材やウレタンフォームの密度)やサイズなどをじっくり目利きして選ぶようにしましょう。

名称幅寸法イメージ寝室目安用途
セミシングル80cmmattress-semi-single-size14畳1人(子供・小柄な方)
シングル97cmmattress-single-size14畳1人(中柄な方)
セミダブル120cmmattress-semi-double-size16畳1人(大柄な方)
ダブル140cmmattress-double-size18畳1~2人(小柄な方2人)
クイーン160cmmattress-queen-size18畳2人(中柄な方)
キング180cmmattress-king-size110畳2人(大柄な方)

また、スプリングマットレスになると両面仕様のものもあります。

が、これはあまりおすすめできません。30~40kgもの大きなベッドマットレスを半年に一度ほどの頻度でローテーション作業をするのはかなり大変だからです。年配の人にとっては怪我の可能性があるほど危険です。

マットレスのひっくり返し方
マットレスのひっくり返し方

1-6. 各種類の敷寝具がおすすめな人

以上、5種類の敷寝具の特徴でした。

なんとなくイメージできているかもしれませんが、これらの特徴を踏まえて、それぞれのタイプがどのような人におすすめか説明していきます。

 敷布団ノンコイル
薄型マットレス
脚付き
マットレス
ノンコイル
ベッドマットレス
コイルスプリング
ベッドマットレス
画像futon1thin-non-coil-mattress1mattress-with-legsthick-non-coil-mattress1coil-mattress1
厚み5~10cm前後7~10cm前後10~20cm前後15~25cm前後20~35cm前後
重量3~6kg前後4~7kg前後10~30kg前後10~20kg前後20~30kg前後
寝心地
耐久性
揺れ&音
使用環境床&ベッドベッドベッドベッド
手入れ
クリーニング××
処分
価格
  • 敷布団:手入れの手間も多いですし、寝心地にうるさい私としてはおすすめできません。
  • 床置きマットレス:ベッドを買わずに床で寝たい。ホコリっぽさは気にならない。予算に限界がある。引っ越しをする予定がある。寝心地はある程度大事。敷布団の手入れは面倒に感じる。などに該当する人。
  • 脚付きマットレス:床では寝たくない。しかしベッドとマットレスを両方とも買うほどの予算がない。などに該当する人。
  • ノンコイルベッドマットレス:ベッドの上できちんとした寝心地のマットレスが良い。購入から処分までに手間がかかるのはイヤだ。生活スタイルを重たくしたくない。などに該当する人。
  • コイルスプリングベッドマットレス:予算が潤沢にあり長く使えるものを探していて、処分なども業者に依頼できる人向け。スペース(広さと天井高)が十分にあり重苦しくならない寝室があると尚よし。

1-7. 敷布団かマットレスかで迷うなら敷布団型マットレスがおすすめ

このページをご覧になっている多くの人は「敷布団かマットレスか」で迷っていたかと思います。

これまでのフラットな説明である程度答えが出たのではと思いますが、私の考えもお伝えさせてください。「敷布団かマットレスかで迷う人」には床置きマットレスがベストなのではないかと思います。というのも、敷布団の利便性がありつつ、なおかつ敷布団よりも手入れが楽で、しかも(一番大事なことですが)サポート性があるため寝心地が十分だからです。

さらに、値段も控えめなものが多いですし、ベッドがない方は買い足す必要もないので、見過ごされがちなパッドやシーツに予算をきちんと分配できます。こういったときに素材を吟味して選ぶことで、例えば、次回ベッドマットレスを購入するとなったときに、より間違いのない選択ができるようになるのではとも思います(余計なお世話でしたらすみません)。

素材イメージ柔らかさ滑らかさ 吸湿性  放湿性  耐久性  洗濯性 





綿
(コットン)
cotton1

(リネン)
linen1



(シルク)
silk1
羊毛
(ウール)
wool1




レーヨンlayon1

ポリ
エステル
polyester1

また、子供を持つ予定でしたら、それこそ床置きマットレスがおすすめです。

赤ちゃんが生まれるとベビーベッドを購入することになりますが、なんだかんだ夜泣きの後にあやして一緒に寝ることってあるんですね。そんなときに赤ちゃんを一人でベッドマットレスに寝かしたまま洗いものとか、シャワーとか、仕事をしていたりすると、落ちないかどうかすごい不安になるんですね。50cmくらいの高さから落ちたら怪我の心配がありますよね。その点、床置きマットレスだと落ちても高さが10cm程度ですので、あまり気になりません。こういった視点もぜひ参考にしてください。

※敷布団型マットレスを選ぶときの5つの大事なポイント

なお、敷布団型マットレスがおすすめといっても、やはりものによって品質がピンキリです。

そのため、このタイプのマットレスを選ぶときに絶対に守ってほしい5つのポイント(素材、厚み、折りたたみか否か、耐久性、サイズ)があります。下記のページでそれらについて徹底的に分かりやすく解説しつつ、おすすめの敷布団マットレスを紹介しているのでぜひあわせてご参考にしてください。

関連記事

2. 敷布団とマットレスを重ねて併用できるケース

「マットレスと敷布団って重ねて使っても良いの?」と疑問に感じられている人もいるかと思います。

基本的にはダメです。

マットレスも敷布団もそれ単体で使うことを想定して設計されているため、重ねて使うことで寝心地が悪くなりやすいからです。例えば、体圧分散性の良いもの同士だと柔らかすぎて腰が落ち込むような寝姿勢になります(例:低反発ウレタンマットレス+木綿100%の布団)。

硬さイメージ評価
硬すぎtoo-hard-mattress1
  • 腰などを圧迫する
  • 背中へのサポートなし
  • 腰痛の原因になる
適度right-hardness-mattress1
  • 圧迫が少ない
  • 適切な寝姿勢になる
  • 快適に眠れる
柔らかすぎtoo-soft-mattress1
  • 寝姿勢が悪化する
  • 筋肉や骨に悪影響がある
  • 腰痛の原因になる

ただ、購入したマットレスの寝心地があまり好みじゃないと、敷布団を重ねて寝たくなることもあるかと思います。このような場合は例外です。マットレスの上に敷布団を重ねても良いと私は考えます。例えば、

  • 表面がフラットの高反発ウレタンフォームマットレス
  • 高反発ファイバーマットレス
  • ボンネルコイルマットレス
  • 低価格のポケットコイルマットレス
低品質なスプリングマットレスは詰め物が少なすぎることが多い
低品質なスプリングマットレスは詰め物が少なすぎることが多い

これらのマットレスには寝心地が硬すぎるものが多々あります。

寝心地にうるさい私としては「なんでこんなに体圧分散性が悪いものを販売しているんだろう」と思いますが、そういったマットレスを購入してしまったからには寝心地になにか対策をしなければならないですよね。そういったマットレスには敷布団を重ねても問題ありません。むしろ、若干の弾力性によりフローリングにマットレスを敷くよりも快適かもしれません。

ただやはり、敷布団は敷布団ですのでお手入れが大変です。マットレスの上で使うといっても敷きっぱなしにしていると湿気が溜まってしまいダニやカビを繁殖させてしまう恐れがあります。手入れを怠らないようにしましょう。

ダニ・カビ繁殖三大原因発生源
温度temperature
  • 人の体温
  • 気候
湿度humidity
  • 寝汗
  • 気候
  • 結露
エサfoods
  • 剥がれ落ちた皮膚
  • フケ
  • 皮脂

3. 敷布団をベッドの上で使用してもいいが知っておくべきこと

また、稀にですが「敷布団をベッドの上で使うのはどうだろうか?」といった質問をいただくこともあります。

結論からいうと、可能です。しかし、上記で紹介した敷布団のメリットが台無しになったりなど注意が必要です。具体的に説明していきます。

3-1. 敷布団のメリットが激減する

当然のことですが、収納可能なこと、日中部屋を広く使えること、ベッドが不要だから低コストに抑えられるなどのメリットがなくなることは覚悟しておきましょう。

3-2. 敷布団の厚さによっては底付き感などがあること

例えば、畳の上で敷布団を使っていた人がフラットな天板のベッドの上で敷布団を使いだすと、底付き感があったりして寝心地に満足できないことがあります。なぜなら、畳は硬いといっても若干の弾性がありますが、ベッドの天板にはそれがないからです。

 フローリング除湿シート床置きすのこすのこベッドコルクマットアルミシート
画像flooring2tatami2dehumidify-sheet2sunoko2sunoko-bed2cork-mat-smallalumi-sheet2
吸湿性
通気性
保温性
クッション性

また、天板がすのこ形状のベッドの上に薄い敷布団(厚さ10cm未満)を敷いて寝ると、すのこの凸凹を感じることがあります。

3-3. 日々の手入れから必ずしも開放される訳ではないこと

「起床・就寝時の敷布団の上げ下げが面倒だからベッドを買おう」と考えているのなら、要注意です。ベッドの上に敷布団を敷いたままにするのは構いませんが、やはり敷布団は1週間に1~2度は干さなければなりません。特に、綿布団のような天然素材の敷布団の場合、ダニが繁殖しやすいので尚更です。

3-4. 敷布団に合うベッドの種類

ローベッドのような高さの低いベッドだと、床で寝る感覚に近いのでおすすめです。

床置きすのこローベッド
フロアベッド
脚付きベッドパイプベッド
スチールベッド
sunoko1low-bed1bed-with-legs1steel-bed1
折りたたみベッド脚付きマットレスベッドソファベッド電動ベッド
foldable-bed1mattress-bed1sofa-bed1movable-bed1
引き出し収納ベッド跳ね上げ式ベッドロフトベッド二段ベッド
bed-with-drawer1flip-up-bed1loft-bed1bunk-bed1

また、ローベッドや収納ベッド、跳ね上げベッドには「畳天板」になっているものがあり、ベッドの上で敷布団を使うとしても畳+敷布団の寝心地を再現することができるのでおすすめです。


最後に

あなたにどのような種類のマットレスが合っているか考える参考になっていれば幸いです。

もしあなたが「自分に合うのは床置きマットレスではなくベッドマットレスかも」とお考えであれば、下記のページでベッドマットレスを選ぶときに役立つ情報(コイルの品質など)も解説しているのでぜひ一緒に参考にしてください。

関連記事

 

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「マットレス」の記事一覧
 – 選び方編
○マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順
○敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ
○【失敗しないマットレスの選び方】硬さ、厚さ、密度、線材を吟味
○マットレスの3種類7素材を比較|特徴と選び方、おすすめできる人
○低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
○【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢
○マットレスの正しい厚み(高さ)は「用途と目的」を軸に考える
○【マットレスの通気性】素材・加工ベースで比較評価
 – 使い方編
○【マットレスの使い方】シーツ、パッドの正しい順番とは
○マットレスにすのこは必要か?おすすめの選び方
○マットレスの上に布団を敷いてはいけない2つの理由と代替策
○マットレスの正しいダニ退治方法、二度と繁殖させない予防法
○マットレスのカビ除去方法と、再発を防ぐ予防対策
○ベッド・マットレスがずれる?それなら滑り止め対策を
○長生きでお得に!マットレスの寿命を判断する5つの目安
○賢い節約術!マットレスの処分方法を考えるべき順序

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