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マットレスにすのこは必要?種類別のおすすめの選び方

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。すのこの有無以外の大事な点もあわせてご参考ください。

こんにちは、加賀照虎です。

「マットレスにすのこは必要?」
「すのこがあれば除湿対策は十分?」
「どの種類のすのこがおすすめ?」

こうした疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

実際、マットレスによっては、すのこが役立つケースもあれば不要なケースもあります(敷布団では役立つことが多いのですが)。また、マットレスの種類によって、おすすめのすのこの選び方も異なります。

種類床置きすのこすのこベッド
二分割型折りたたみロールアップ可動式折りたたみ型天板折り上げ型付加機能なし
画像floor-sunokofoldable-floor-sunokoroll-up-floor-sunokomovable-and-foldable-sunoko-bedfoldable-sunoko-bedsunoko-bed
吸湿性
通気性
収納性
手入れ
クッション性
価格

そこで今回は、

  • 種類別に見るすのこの使用感と効果の比較
  • すのこに使われる各素材(木材)の特徴
  • すのこを購入する前に考えるべきポイント
  • ケース別におすすめのすのこ
  • マットレスをすのこの上で使う際の3つの注意点

について解説していきます。

この記事を読めばすのこがあなたに必要かどうか、そして必要であればどの種類が最適かが分かるようになります。ぜひご参考にしてください。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。

Contents


1. すのこの種類別比較|使用感と効果

まずは「すのこ」の全体像を把握しましょう。

床置きかベッドタイプか、折りたたみの可否、動くかどうか、木材の種類などにより下記のポイントが変わってきます。

  • 湿気・カビ対策の度合い
  • お手入れのしやすさ
  • 値段

あなたにどれが合うか考えてみましょう。

1−1. 床置きすのこ

床置き仕様のすのこには3種類あります。

それぞれの長所と短所、総評について解説していきます。

種類床置きすのこ
分割型折りたたみロールアップ
画像floor-sunokofoldable-floor-sunokoroll-up-floor-sunoko
吸湿性
通気性
収納性
手入れ
クッション性
価格

分割型床置きすのこ

  • 長所:湿気・カビ対策の効果があります。片付ければ日中部屋を広く使えます。シンプルな構造なので値段も安めです。
  • 短所:このすのこで布団やマットレスを干すことはできないので、今までのお手入れに加えてさらにすのこの手間も増えます。また、床で寝るため仕方がないですが、床冷えしやすく睡眠環境がホコリっぽくなります。
  • 総評:若干の湿気対策効果の割にはデメリットが多いのでおすすめできません。他の種類のものを購入するか、除湿シートだけを使うほうがおすすめです。

折りたたみ床置きすのこ

  • 長所:湿気・カビ対策が出来つつ、布団やマットレスを干すことができます。お手入れを楽にできるようになりますし、すのこを折りたたんでしまうことで日中部屋を広く使えてスペースの有効活用ができます。
  • 短所:床で寝るため仕方がないですが、床冷えしやすく睡眠環境がホコリっぽくなります。また、動かしたりするときに床を引っ掻いて傷つけることもあるので気をつけるようにしましょう。
  • 総評:湿気対策と布団干しの手間削減で一石二鳥です。床置きのすのこなら一番おすすめです(マットレスをこの種類のすのこで干すなら二つ折り・四つ折りのものか、7cm前後の薄いものや柔らかいものでないと出来ないことご了承ください。厚さが10cm以上のマットレスなら壁に立て掛ければ通気は十分です)。
how-to-dry-mattress
マットレスを壁に立てかけて通気

ロールアップ床置きすのこ

  • 長所:湿気・カビ対策ができますし、クルクルっとコンパクトに丸めて片付けられて部屋のスペースの有効活用ができます。
  • 短所:床で寝ることによる床冷えやホコリっぽさや、床を傷つけるリスクは他と同様です。また、布団やマットレスの手入れの手間は面倒なままで、すのこを片付ける手間が増えるため使い勝手がやや悪いです。
  • 総評:メリットが少ない割に手入れの手間が増えるのでおすすめできません。他の種類のものを購入するか、除湿シートだけを使うほうがおすすめです。

1−2. すのこベッド

ベッド仕様のすのこにも同じく3つの種類があります。それぞれの長所と短所、総評について解説していきます。

種類すのこベッド
可動式折りたたみ型天板折り上げ型付加機能なし
画像movable-and-foldable-sunoko-bedfoldable-sunoko-bedsunoko-bed
吸湿性
通気性
収納性
手入れ
クッション性
価格

可動式折りたたみすのこベッド

  • 長所:床置きの折りたたみと同様に、湿気・カビ対策ができる上に布団の手入れが楽になります。また、ベッドとはいえ動かせるため、折りたたんで隅に置けば日中部屋を広く使えます。
  • 短所:ベッドとしては安定性に欠けます。グラグラするのが苦手な人は避けましょう。また、ベッドの下にものを置くと折りたためなくなるためベッド下収納は諦めましょう。なお、マットレスは薄いものや二つ折り・四つ折りのものでないと折りたたんで干せないことご了承ください。
  • 総評:一見、便利そうですが不安定さとベッド下収納不可なので、向き不向きが分かれます。また、対応するマットレスが薄型ノンコイルマットレスの二つ折り・四つ折り仕様のものに限られるので、この点を踏まえてあなたに合うか考えるようにしましょう。
 二つ折り三つ折り四つ折り(均一型)四つ折り(ソファ型)五つ折り
画像Mattress2Fold1Mattress3Fold1Mattress4Fold2Mattress4Fold3Mattress5Fold1
折りたたみベッド×××
コンパクト性

腰の違和感

ヘタリ復活

ソファ変形

×

 敷布団ノンコイル
薄型マットレス
ノンコイル
ベッドマットレス
コイルスプリング
ベッドマットレス
画像futon1thin-non-coil-mattress1thick-non-coil-mattress1coil-mattress1
厚み5~10cm前後7~10cm前後15~25cm前後20~35cm前後
重量3~6kg前後4~7kg前後10~20kg前後20~30kg前後
寝心地
耐久性
揺れ&音
使用環境床&ベッドベッドベッド
手入れ
クリーニング××
処分
価格

天板折り上げ型すのこベッド

  • 長所:こちらも湿気・カビ対策ができつつ、手入れの手間を減らせられます。ベッドはそのままで天板だけ折り上げて布団を干すことができますし、ベッド下を収納スペースにすることもできます。
  • 短所:ベッドを動かすことができないので部屋にデッドスペースが生まれることになります(ベッドとしては普通のことですが)。また、構造に手間がかかる分、若干値段が高くなります。
  • 総評:マットレスの除湿対策をしつつ布団の手入れが楽にできるのは大きなポイントです。ただ、布団を干すためにマットレスをベッドから下ろさないといけないので、大きく重いマットレスを使っている方にはやや不向きです。なお、マットレス自体はベッドの上で乾かすことができます。
how-to-air-mattress-on-the-bed
ベッドの上のマットレスの乾かし方

付加機能なしのすのこベッド

  • 長所:天板がフラットのベッドよりは湿気対策になります。また、ベッドの高さによってはベッド下を収納スペースにすることができます。
  • 短所:ベッドのためデッドスペースが生まれるなどの短所があります。また、布団を干したりなどは出来ません。
  • 総評:マットレスの除湿対策のみに焦点を当てているなら特に付加機能のないすのこベッドがおすすめです。必要十分の使い勝手です。なお、高さや収納の有無などについては別途考えるようにしましょう。
 低い標準高め高い
画像bed-lower
目安~30cm35~45cm50~60cm90cm~
開放感×
出入り
ホコリ
転落
収納
安定性
寝具制限




ローベッドフロアベッドステージベッド脚付きベッドスチールベッド畳ベッドパレットベッド
low-bed1Floor-BedStage-Bedbed-with-legs1steel-bed1tatami-bed1pallet-bed1




引き出し収納付きベッドチェストベッド跳ね上げ式ベッドロフトベッド   
bed-with-drawer1chest-bed1flip-up-bed1loft-bed1   



ソファベッド脚付きマットレスベッド折り畳みベッド電動ベッド床置きすのこ  
sofa-bed1mattress-bed1foldable-bed1movable-bed1sunoko1  





ダブルクッションベッドウッドスプリングベッドマルチポイントベッド    
double-cushion-bed1wood-spring-bed1multi-point-bed1    





連結ベッド二段ベッド親子ベッドシステムベッド   
connect-bed1bunk-bed1parent-and-child-bed1system-bed1    

※すのことウッドスプリングは似て非なるもの

すのことウッドスプリングが混同されることがあります。

ウッドスプリングベッドとは、ベッドの床板に「しなり」や「たわみ」のあるスラットを使用して弾力性を持たせているものです。

 ウッドスプリングベッド
画像wood-spring-bed1
長所
  • 安定性◯
  • 通気性◎
  • カスタマイズ◯
  • 寝心地UP
  • 耐久性UP
短所
  • 収納性△
  • サイズ展開△
  • バリエーション△
  • 寝具制限△
  • やや高価

すのこは寝心地を左右しません。

しかし、ウッドスプリングは弾力性を付加するので、マットレスをより柔軟な寝心地にします。寝心地にこだわりがある方には断然おすすめです。詳しくは下記のページで解説しています。ご参考にしてください。

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1−3. すのこの素材(木材など)の特徴

すのこベッドに使用される素材は様々です。

湿気耐性、耐久性、重量、価格などのバランスを考えてあなたに合うものを考えましょう。

種類桐(きり)檜(ひのき)杉(すぎ)パイン(松)樹脂・鉄吸湿繊維
画像Paulownia-wood1cypress-wood1cedar-wood1pine-wood1steel1moisture-abosorbing-fiber1
湿気対策
耐久性
重量
香り
価格
  • 桐(きり):湿気に強く、耐久性が高いのですのこにおすすめです。また、ヒノキやスギと比べて3/4程度の重量でとても軽いです。そのため、床置きすのこに向いていて、手軽に扱えることを重視される方におすすめです。値段はやや高めです。
  • 檜(ひのき):湿気に強く、耐久性が高いのでおすすめです。リラックス効果があるとされる香りや見た目の美しさも相まって高価になります。すのこベッドに向いています。良いものを長く使いたいと考えている方におすすめです。
  • 杉(すぎ):湿気にはあまり強くありませんがリーズナブルで使い勝手が良いので予算が限られている方におすすめです。
  • パイン(松):こちらもリーズナブルで買いやすい値段でもありますが、湿気に強くないためお住まいの湿気にお悩みの方にはあまり向きません。
  • 樹脂・鉄:素材自体が湿気ることがないので、すのこ自体が湿気ることを気にされている方に向いています。しかし、重くて扱いづらいですのでベッドタイプでの使用に向いています。
  • 吸湿材:湿気を吸い取るので湿気対策に向いています。繊維ですので木と比べると若干のクッション性があるため、薄い敷布団やマットレスに使う床置きすのこに向いています。

2. すのこ導入の前に考えるべきポイント

「よし、すのこを買おう!」となる前に考えてもらいたい点があります。心当たりがないか確認してみてください。

2−1. そもそも本当にすのこが必要か考えるポイント

まずそもそも本当にすのこが必要か考えてみましょう。

無駄な買い物を避けるために下記の点をチェックしてください。

湿気対策だけなら除湿シートで事足りることも

マットレスを床に直置きして使う予定だからすのこを利用しようかどうか迷っている場合、まずは除湿シートの利用がおすすめです。

そして、除湿シートを利用していてもマットレスの裏面がジトーっと湿るようであれば、すのこの利用を検討することをおすすめします。

すのこで手入れは楽にならない

基本的にすのこでマットレスの手入れは楽にはなりません。厚さが10cm以上のマットレスであれば壁に立てかけるだけで済むからです。

そのため、マットレスの手入れのことを考えているならすのこは不要です。一方、すのこで布団を干すことに魅力を感じているなら、それはメリットですので購入する動機としては十分です。

オプションとしてならおすすめ

購入するベッドのオプションで床板をすのこにすることができるからすのこにしようか迷っているなら、すのこにしておいて損はないかと思います。

2−2. すのこの硬さを感じないかの事前確認ポイント

  • 厚みが7cm未満のマットレスを使っている
  • すのこ板の間隔が4~5cm以上離れている

この2点に該当するとマットレス越しにすのこの凸凹感が背中に伝わってきて、腰を痛めることがあります。

もちろん、すのこの板同士の距離が近くてもマットレスが5cmくらいの薄いものだったり、低反発などの柔らかいものだとやはり凸凹を感じることになります。そのため、このようなマットレスをお使いでしたらすのこは避けることをおすすめします。

2−3. マットレスの表面の湿気はすのこではなく敷きパッドでの対策が必要

マットレス表面の湿気りが気になっているなら、すのこではなく敷きパッドで対策する領域になります。

吸水性、吸湿性、放湿性にすぐれた素材の敷きパッドを導入しましょう。

 敷きパッドベッドパッドベッドシーツトッパープロテクター
画像shiki-pad1bed-pad1bed-sheet1mattress-topper1mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み1~2cm前後3~4cm前後5mm前後3~5cm5mm前後
温湿度調整×
汚れ防止
洗濯×
体圧分散性××

3. マットレス別|おすすめのすのこ

それでは最後に、ケース別におすすめのすのこを紹介していきます。あなたに該当するものを参考にしてください。

3−1. 厚み10cm以上のマットレスを床に直置きするならすのこは不要

このようなマットレスを使用しているならすのこは不要です。

まずは除湿シートのみ購入して、それでも朝起きたときにマットレスの裏側がジトーっと湿っていて湿気対策が必要でしたら、すのこを検討するようにしましょう。

Dehumidify-sunoko
すのこ型吸湿マット

もしすのこが必要ということでしたら、私のおすすめはこちらのすのこ(吸湿マット)です。除湿効果をさらに高めることができますし、重量が1.5kgで手入れの手間がかからないのでおすすめです。

3−2. 厚み7cm前後の薄いマットレスを床に直置きするなら折りたたみ床置きすのこ

薄いマットレスや柔らかいマットレスは、自立させてマットレスを乾かすことができないので折りたたみ床置きすのこがおすすめです。

sunoko-miyabi
折りたたみ床置きすのこベッド

すのこ専門メーカーによる桐素材の床置きすのこです。重量が8kgなのですのことしては非常に軽くて扱いやすいです。同メーカーの檜素材のものだと(構造こそやや違えど)同じサイズで16kgにもなります。総合的なパフォーマンスの高い床置きすのこです。もし、マットレスが薄いためにすのこの凸凹を背中に感じやすいなら、すのことマットレスの間に除湿シートを敷くことで多少緩和することができます。

また、もし干せることに魅力を感じないなら、1つ目に紹介した除湿マットも合います。吸湿繊維は木材のように硬くないので、すのこの硬さを感じる心配なく寝られます。

3−3. 厚み10cm以上のマットレスをベッドで使うなら付加機能なしのすのこベッドがおすすめ

厚みが10cm以上のマットレスをベッドで使うなら折りたたみなどの機能がないもののほうが全体的な使い勝手に満足できるのでは、と私は考えます。ただ、ベッドの高さなどは別途検討しなければなりません。この点については下記のページで詳しく解説していますので、あわせてご参考にしてください。

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4. マットレスをすのこの上で使う際の3つの注意点

すのこを使うか決められましたか?「すのこを使おう!」と決められた方は、ぜひ使用上の注意点もご確認ください。

4−1. すのこの上とはいえ敷きっぱなしはダメ

すのこにマットレスを敷きっぱなしにしていると、すのこ自体がカビます。すのこが吸った湿気を吐き出せるように、2~3週間1度はすのこ自体を空気に触れさせるようにしましょう。

4−2. 壁・窓から離して設置する

床置きでもベッド仕様でも、すのこが壁や窓に接していると空気が滞留して湿気りやすくなります。すのこの湿気対策を効果的にするためにも、壁や窓からは少なくとも10cm以上離して置くようにしましょう。

4−3. 手入れを省きたいなら除湿シートを併用する

マットレスやすのこ自体を乾かす手間を減らしたかったり、万が一のことを考えて対策をより万全にしておきたいなら、すのこの上に除湿シートをさらに重ねて敷きましょう。


最後に

あなたのマットレスにすのこが必要かどうか、必要であればどのように選ぶべきかの参考になっていれば幸いです。

また、以下のページで寝心地が素晴らしいマットレスを選ぶためのポイント(体圧分散性、弾力性、耐久性など)とおすすめのブランドについて徹底的に解説しています。マットレスの買い替えの検討をされている方は、是非あわせてご参考にしてください。

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なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

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