マットレス

【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。硬さ以外の大事な点についても一緒にご理解ください。

こんにちは、加賀照虎です。

マットレス選びで一番重要なのは硬さ、だと私は考えています。

快眠できるかどうか大きく左右されます。

とはいえ、「適切な硬さ」って言われても見当がつかないですよね。

硬さイメージ評価
硬すぎtoo-hard-mattress1腰などへの圧迫による疲れ、背中のサポートが
ないことでの痛みなどの原因になる恐れがある。
適度right-hardness-mattress1圧迫がなく、適切な寝姿勢により快適に眠れる。
柔らかすぎtoo-soft-mattress1寝姿勢が悪くなることで腰から背中の筋肉・骨・腱の
疲れや痛みなどの原因になる恐れがある。

かといって寝具屋さんに行ってマットレスの試し寝をしても、セールスの方があれこれ言ってきて、なかなか集中して寝心地を確かめることってできないかと思います。

ということで本日は、

  • マットレスの適切な硬さとはどんな状態か
  • マットレスの硬さが適切か判断するための3つの指標
  • 素材(種類)別の硬さの目安
  • 体格と慣れ(好み)で硬さを調整するべき点

についてご説明します。

理屈っぽい話が多いですが、素材などの特徴についても理解できるのでご参考にしていただければ、マットレス選びもより上手にできるようになります。

種類イメージ体圧分散反発弾性 横揺れ  通気性 お手入れ






高弾性ウレタンhigh-resiilience-foam
ラテックスlatex-foam


高反発ウレタンregular-foam
高反発ファイバーair-fiber


低反発ウレタンmemory-foam




ハイブリッド3-layers-hybrid-mattress


ボンネルコイルbonnel-coil
ポケットコイルpocket-coil
著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。


1. マットレスの理想の硬さ=適切な寝姿勢ができて圧迫がない状態

結論、マットレスの理想の硬さとは「適切な寝姿勢ができて圧迫がない状態」になります。

ポイントは下記の2点です。

  • 当たりの柔らかさ:寝姿勢が適切になるためにマットレスに体がフィットし、それと同時に、体への圧迫を減らすために、マットレスの表面にはある程度の柔らかさが必要になります。いわゆる体圧分散性。
  • 体を支える弾力性:体がマットレスに沈み込みすぎて寝姿勢が悪くならないように体を支えると同時に、寝返りが楽にできるよう弾力性も必要になります。いわゆる反発弾性。

ちなみに、適切な寝姿勢とは下記のような状態のことです。

  • 仰向け寝:よい立ち姿勢のまま寝転んだ状態
  • 横向き寝:背筋が真っ直ぐに伸びている状態
理想的な寝姿勢
理想的な寝姿勢

つまり、マットレスの硬さが適切だと、

  • 正しい寝姿勢で体が自然な状態で休められる
  • 圧迫がなく楽に寝られる
  • 寝返りが楽にできる

ようになります。そのため、快眠するために必ず押さえてほしいポイントなのです。


2. マットレスの硬さが適切か調べる3つの目安

ここで問題となるのが、あなたが自分自身で「適切な寝姿勢ができているか判断できること」です。

正直かなり難しいかと思います。

なので、以下の3つのポイントを硬さの判断の参考にしてください。

  1. マットレスと背中の隙間が埋められること(≒硬すぎない)
  2. マットレスに腰が沈み込み過ぎない(≒柔らかすぎない)
  3. 寝返りがしやすい(≒弾力性がある)

ご使用中のマットレスの硬さだけでなく、新しく購入するマットレスの硬さが適切か判断できるようにもなります。

①背中の隙間が埋められること(≒硬すぎないこと、体圧分散性がある)

マットレスに仰向けに寝たときに、マットレスと背中の間に隙間ができてしまうようでしたら、そのマットレスは硬すぎると捉えましょう。

too-hard-mattress
硬すぎるマットレスは腰に圧迫を与える
  • 若干の隙間:背中の下に手が入るほどではないが腰が浮いているような感じがする状態。寝るときにズーンと体の重さが感じられたり、朝起きたときに腰がムズムズするように感じられます。
  • かなりの隙間:背中の下に手がスポスポ入るほど腰が浮いている状態。朝起きたときに腰が痛かったり、最悪、夜寝るときに腰がムズムズしたり痛みを感じるほどです。

体圧分散性データからも分かることです。

data-of-body-pressure-dispersion1
体圧分散性、左は良し、右は悪い

右側は背中のあたりに圧がない、つまり、背中が浮いていて隙間があることがわかりますよね。その結果、腰の下からお尻にかけて赤くなっており、大きな負担がかかっています。

腰痛の原因となるのが見て取れますよね。

ちなみに、表面がフラットな高反発ウレタンフォームマットレスや高反発ファイバー素材のマットレス、または、低品質なコイルスプリングマットレスにこのような寝心地のマットレスが散見されるのでご注意ください。

低品質なスプリングマットレスは詰め物が少なすぎることが多い
低品質なスプリングマットレスは詰め物が少なすぎることが多い
【試し寝時のポイント】硬めのマットレスの試し寝をするときは、5分ほど寝ていただいて、腰のあたりに圧迫感が出てこないかを感じてみてください。

②腰が沈み込み過ぎないこと(≒柔らかすぎないこと)

マットレスに仰向けに寝たときに腰が落ち込んでいたら、そのマットレスは柔らかすぎると捉えましょう。

too-soft-mattress
柔らかすぎるマットレス(寝姿勢が悪い)

これはかなり悪い寝姿勢です。

分かりにくいかもしれませんが、立たせてみると一目瞭然です。

bad-posture

このような寝姿勢だと、背骨の中でも特に腰椎(ヨウツイ:腰の骨)が不自然な形状になり、腰を悪くする恐れがあります。

腰椎の構造
腰椎の構造

また、腰の沈み込み方もさまざまで、反り腰のような腰が反った姿勢になってしまうこともあり、これももちろん腰痛を起こしうる原因になります。

腰の落ち込みは危険なサイン、と心得てください。

【試し寝時のポイント】柔らかめのマットレスの試し寝をするときは、5分ほど寝ていただいて、その姿勢にツラさを感じてこないか確認するようにしてください。

③楽に寝返りがしやすい(≒弾力性があること)

3つ目のポイントは楽に寝返りができることです。

まず前提として知ってもらいたいのが、寝返りには良い寝返りと悪い寝返りがあることです。

  • 悪い寝返り:マットレスが固すぎたり柔らかすぎるとき、体に負担がかかります。それを逸らそうとするための寝返りはそもそも不必要な、悪い寝返りです。
  • 良い寝返り:いかに良い寝姿勢で眠っていても、ずっと同じ寝姿勢だとかえって体が疲れてしまいます。それを防ぐための寝返りは、良い寝返りです。
寝返り
寝返り

つまり、良い寝返りがしやすいことが大事なのです。

寝返りができないと体の特定の部位にのみ負担がずっとかかり続けるので、エコノミークラス症候群のようになってしまう恐れがあります。是非いろいろなマットレスの上で寝返りをしてみて、寝返りのしやすさとはどんなものか感じとっていただければと思います。

※体格と慣れ(好み)によっても適切な硬さが変わる

また、体格によって適切に感じられる硬さが変わります。

体型寝心地の相性
大きめhuman-body-big-and-fat体が重いとマットレスに沈み込みやすいので、通常よりも
やや硬めのマットレスを選ぶと寝心地がぴったり合いやすい。
ふつうhuman-body-middle特に調整の必要なし。
細めhuman-body-slim-and-light脂肪・筋肉が少ないと圧迫を感じやすいので、通常よりも
やや柔らかめのマットレスを選ぶと寝心地がぴったり合いやすい。

つまり、大きめの人はやや硬め、細めの人はやや柔らかめのマットレスとの相性が良いということです。

ただ、これだけでは不十分です。

この上でさらに、今まであなたが慣れ親しんできた硬さ(好みの硬さ)についても一緒に考えるようにしてください。というのも、慣れた寝心地から大きく変わると、たとえそれが適切な寝心地であっても違和感が出てくるからです。

具体的なケースで説明すると、薄い敷布団をずっと長く使ってきた細い体型の人(敷布団の寝心地は基本的に硬め)。こういった人が教科書通りのマットレスの選び方をして「細いから柔らかめ」というふうにマットレスを選んでしまいますと、今までの寝心地から大きく変わりすぎて適切な柔らかさのマットレスが柔らかすぎるように感じられることがあるのです。

また反対に、低反発マットレスに慣れ親しんだ筋肉隆々な人が、やや硬めの高反発ファイバーマットレスに買い替えられると、教科書的にはぴったりのはずなのに「このマットレス硬すぎる…」と感じられることになってしまうのです。

つまり、マットレスの硬さ選びのときは、体格だけでなく慣れも含めて調整して考えるようにしてください。


2. マットレスの種類(素材)ごとの硬さの目安

「硬めのマットレスでおすすめの種類はどれになりますか?」と質問がありました。

なので、マットレスの種類別でのおおまかな硬さについて説明します。下記のチャートの体圧分散性というのが硬さの目安になります。

種類イメージ体圧分散反発弾性 横揺れ  通気性 お手入れ






高弾性ウレタンhigh-resiilience-foam
ラテックスlatex-foam


高反発ウレタンregular-foam
高反発ファイバーair-fiber


低反発ウレタンmemory-foam




ハイブリッド3-layers-hybrid-mattress


ボンネルコイルbonnel-coil
ポケットコイルpocket-coil
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 – 」としています。

ただ、種類による硬さは、評価が難しいところもあります。

例えば、低反発ウレタンフォームが上層に詰められたボンネルコイルマットレスは柔らかめの寝心地になりますし、高反発ウレタンフォームでは表面にプロファイル加工などをすることで十分な柔らかさを表現することが可能だからです。なので、あくまで目安として捉えていただければと思います。

マットレスの素材ごとの違いについてより深く知りたい方は、下記のページで細かく解説しているのでぜひあわせてご参考にしてください。
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※ウレタンのニュートン値や、コイルの硬鋼線の線径・配列は参考程度に

  • ウレタンマットレス:ニュートン値
  • スプリングマットレス:コイルの線材の線径(太さ)、配列

人によってはこれらの数値を目安にしてマットレスの硬さをイメージされているかと思います。

 並行配列交互配列
イメージhoneycomb-layout1parallel-layout1
コイル密度普通高め(約1.2倍)
硬さ普通やや硬め
弾力性高め低め
通気性高め普通
耐久性高め普通

もちろん、コイルの配列で硬さが変わるのは事実ですが、これはあくまでマットレス全体の中の一部の仕様でしかなく、他の仕様(ウレタンフォームの厚さとプロファイル加工の有無、他の詰め物素材、コイルの高さ(ストローク)や形状、側生地の厚みなど)によっても当然硬さは変わるのであまり当てにしすぎないほうが良いです。

その一方、ウレタンフォームのみで構成されるマットレスであれば、消費者庁により定められた以下の基準がある程度参考にはなります。

・110ニュートン以上:かため
・75~110ニュートン:ふつう
・75ニュートン以下:やわらかめ

(引用:消費者庁

とはいえ、数値の許容範囲が広かったり、試験の性質上数値と実態とのブレが出ることがあったりなどするため、製造者・販売者が表記している硬さの目安(「硬め」「ふつう」「やわらかめ」など)を参考にするか、上の3つの指標を元に試し寝を行うほうがより手軽で確実です。

【注意】高反発マットレスのニュートン値をあてにしてはいけない理由について、以下のページで詳しく開設しましたのでご興味のある方はご参照ください。
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最後に

最後に少しおせっかいですが、ご使用のマットレスの硬さを変えると、枕の使用感も変わってきます。マットレスの硬さが変わることで、枕に必要とされる高さが変わるからです。

ちなみに、マットレスの適切な硬さだけでなく、「弾力性」や「厚み」「耐久性」など素晴らしいマットレスを選ぶためのポイントを以下のページで詳しく解説しているのであわせてご参考にしてください。

関連記事

 

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「マットレス」の記事一覧
 – 選び方編
○マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順
○敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ
○【失敗しないマットレスの選び方】硬さ、厚さ、密度、線材を吟味
○マットレスの3種類7素材を比較|特徴と選び方、おすすめできる人
○低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
○【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢
○マットレスの正しい厚み(高さ)は「用途と目的」を軸に考える
○【マットレスの通気性】素材・加工ベースで比較評価
 – 使い方編
○【マットレスの使い方】シーツ、パッドの正しい順番とは
○マットレスにすのこは必要か?おすすめの選び方
○マットレスの上に布団を敷いてはいけない2つの理由と代替策
○マットレスの正しいダニ退治方法、二度と繁殖させない予防法
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