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【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢

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著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。1,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はお問い合わせから。インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから

マットレス選びで一番重要なのが、硬さです。

マットレスの硬さがあなたにとって適切かどうかで、1日の疲れが取れるかどうか左右されるほどです。

とはいえ、マットレスの適切な硬さって言われても全く見当がつかないですよね。かといって寝具屋さんに行ってマットレスの試し寝をしても、セールスの方があれこれ言ってきて、なかなか集中して寝心地を確かめることってできないですよね。

そこで本日は、「マットレスの適切な硬さとはどんな状態かと、あなたにとってぴったりか判断するための3つの指標について」をご紹介します。ご参考にしていただければ、より快適なマットレスをお選びいただけます(動画での解説を追加しました)。


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1. マットレスの適切な硬さと、3つの指標

結論から言うと、「適切な硬さのマットレス」とは、「理想的な寝姿勢のとれる硬さのマットレス」のことです。

では、理想的な寝姿勢とは何かと言うと、よい立ち姿勢のまま仰向けになった状態で、横向き寝では背筋が真っ直ぐになっている状態です。下のようなイラストをご覧になったことがあるかと思います。

理想的な寝姿勢
理想的な寝姿勢

このような姿勢で寝られるっていうことは、体の筋肉や骨を自然な状態で休ませられるっていうことなんですね。なので、大事っていうよりは、必ず出来ていてほしいポイントです。

例えばですが、変に体を曲げた姿勢を5分続けるのだって相当きついですよね。たった5分でも。これが寝るときとなると、6時間7時間とマットレスの上で過ごすわけです。ということを考えると、適切な姿勢で寝ることが必須だって理解しやすいかと思います。

とはいえ、自分自身がこのような姿勢で寝られているかを判断するのって、かなり難しいですよね。そこで、以下の3つの指標を硬さの判断の参考にしましょう。

  1. マットレスと背中の隙間が埋められること(≒硬すぎない、体圧分散性がある)
  2. マットレスに腰が沈み込み過ぎない(≒柔らかすぎない)
  3. 寝返りがしやすい(≒弾力性がある)

ご使用中のマットレスの硬さが適切か判断するだけなく、新しくマットレスを購入する際の試し寝にも参考として使えます。

ポイントの列記だけではどういうことか分からないと思うので、次に、これら3つのポイントを満たした硬さがなぜ大切なのかご説明します。

①背中の隙間が埋められること(≒硬すぎないこと、体圧分散性がある)

まず最初は、マットレスが硬すぎないかどうか見抜くポイントです。

もしマットレスが硬すぎると、以下のイラストのように背中が浮いて隙間ができます。

硬すぎるマットレス
硬すぎるマットレス

このような状態だと、浮いている背中の重みが腰に大きな負担となってかかってきます。

背中の下に若干隙間があるかなってくらいでしたら問題なかったり、あるいは問題があったとしても、朝起きたときになんか腰がムズムズするなっていうくらいです。が、隙間がかなりできてしまうくらい硬いマットレスとなると、朝起きたときに腰が痛かったり、最悪、夜中に腰の痛みで目を覚ますこともあるくらいです。安いホテルのスプリングマットレスとかはこういうものが多いですよね。

これは体圧分散データを見ていただくことでもよくわかります。左が体圧分散性の良いデータ、右が悪いデータです。

data-of-body-pressure-dispersion1
体圧分散性、左は良し、右は悪い

右側は背中のあたりに圧がない、つまり隙間があることがわかりますよね。そして腰の下のほうからお尻にかけて負担が集中していることも見てわかりますよね。細かい数字についてはちょっと見にくいかもしれませんが、約2倍の負担がかかっています。

マットレスの試し直するのなら、背中の下に隙間がないことを確認したうえで、そのまま5分間寝ていただいて違和感とか圧迫感がないことを確かめていただけるとベターです。なお、一般論になりますが、痩せ型の方や骨張っている方が硬めのマットレスを使用すると、このケースになりやすい傾向があります。

また、現在ご使用中のマットレスが背中の下に隙間ができてしまうものだとしても、その隙間をタオルなどで埋めて対策をとらないようにしましょう。腰にタオルを仕込みすぎてしまうと、反り腰のようになってしまうことがあります。

腰の下のタオルのせいで反り腰姿勢に
腰の下のタオルのせいで反り腰姿勢に

その状態で眠ってしまうととても腰に悪影響があるので、現状腰が浮いているなら体圧分散性の高いトッパー(薄めのマットレス)で補完するようにしましょう。

types-of-topper-on-mattress

②腰が沈み込み過ぎないこと(≒柔らかすぎないこと)

次に、マットレスが柔らかすぎないか見抜くポイントです。

もし、マットレスが柔らかすぎると以下のイラストのように腰がマットレスに沈み込み過ぎてしまいます。

柔らかすぎるマットレス

沈み込みの度合いにもよりますが、このような寝姿勢で寝られると背骨の中でも特に腰椎(ヨウツイ:腰の骨)が不自然なカタチになります。

もちろん、腰周りの筋肉も不自然な姿勢を一晩中強いられることになり、とてもつもなく疲労が溜まります。

腰椎の構造
腰椎の構造

また、沈み込み方もさまざまで、反り腰のような腰が反った姿勢になってしまっていると腰痛の原因にもなるので注意が必要です。

このため、マットレスが柔らかめなのか、(腰が必要以上に沈み込んでしまうほど)柔らかすぎるのかを判断できるかが大切です。

目安として、腰の落ち込みが感じられる場合、そのマットレスはなるべく避けた方が無難です。というのも、マットレスは全て使用に応じてヘタり、そして、ヘタリは腰の辺りから始まるためです。若干へたっただけでも腰の沈み込みが危険水域に達してしまいます。そのため、腰が若干沈んでフィットしているくらいを目指しましょう。

柔らかいマットレスの試し寝をしているときは、5分ほどそのまま寝ていただいて、体、特に腰のあたりに違和感が出てこないかっていうのを感じてみてください。またもや一般論ですが、80kg以上の大柄の方が柔らかめのマットレスを使用すると、腰が必要以上に沈み込む傾向が強いです。

③楽に寝返りがしやすい(≒弾力性があること)

3つ目のポイントは楽に寝返りができることです。

そもそも寝返りには良い寝返りと悪い寝返りがあるっていうのをまずはご認識いただきたいのですが、マットレスが固すぎたり柔らかすぎると、先ほど説明したように体に負担がかかりすぎるので、それを逸らそうとするために寝返りの回数が増えるんですね。これは悪い寝返りです。

ただ、いかに良いマットレスでも寝返りが0になる事はないんですね。重力がある限り、少なからず圧迫は出てきますし、ずっと動かないでいると疲れるので、姿勢を変えるために寝返りの必要があるからです。そして、これは良い寝返りです。

寝返り
寝返り

なので、マットレスの試し寝をする際に、わずかな力で寝返りができるかどうか確認してみてください。

弾力があるマットレスですと、すごく寝返りがスムーズにできますので、是非いろいろなマットレスの上で寝返りをしてみて、寝返りのしやすさについて感じていただければなって思います。

寝返りができないと体の特定の部位にのみ負担がずっとかかり続けるので、エコノミークラス症候群のようになってしまう恐れがあります。寝返りのしやすさのチェックは絶対に怠らないようにしましょう。

※硬い寝心地に慣れ親しんでいるのならやや硬めを選ぶべき

個人差についてもちょっとお話しさせてください。

マットレスの寝心地って人によってかなり好みの差があるんですね。なので、なにが適切なのかって一括りにできないところがあるわけです。

というか厳密には、好みというよりも今まで慣れ親しんできた寝心地によって、その人が適切に感じられる硬さっていうのが大きく左右されます。

一番良くあるのが敷布団の硬さに慣れてしまった人です。敷布団を床に敷いてその上に寝るっていうのは、日本では一般的ですよね。ただこのような寝具環境、つまり厚みが10cmくらいの木綿布団で寝るっていうのは、寝心地で言うとかなり硬い部類に入るんですよ。なので、先ほど説明したような腰が浮いてしまうような寝姿勢でも、それが問題なく感じられてしまうっていう人が少なからずいるんですね。

適切な例えかわからないですけれども、濃い味付けに慣れてしまった人が、健康のために適度な濃さの味付けを習慣づけようとしても、薄味に感じてしまってご飯に満足できなくなってしまうのと似ています。

このような方は、いわゆる適切な硬さとされるマットレスよりも、若干硬めのマットレスを選ぶようにすることをおすすめします。いわゆる適切な硬さの寝心地のマットレスであっても、なんか馴染めずに眠りにくいってなると勿体ないですよね。

さらに言うと、硬いマットレスを柔らかくするのはベッドパッドとかを買い足すことで簡単にできるんですが、ただその反対に、柔らかいマットレスを硬くするのはほぼ不可能なんですね。なので、このような方は、マットレスの二者択一で迷ったらやや硬めのほうを選ぶことをおすすめします。

※注:ウレタンのニュートン・コイルの硬鋼線の直径は参考程度に

ウレタン製マットレスの場合はウレタンの硬さの単位「ニュートン(Newton)」を、スプリング製マットレスの場合はコイルの線材の直径を、それぞれ目安にしてマットレスの硬さを推し量ることができます。

しかし、これらの数値はあくまでマットレス全体の中の一部で、他の仕様(ウレタンのプロファイル加工(凸凹カット)、他の詰め物素材、側生地の厚みなど)により変わるのであまり当てにしすぎないほうが良いです。

凸凹プロファイル加工
凸凹プロファイル加工

ただ、ウレタンフォームのみで構成されるマットレスであれば、消費者庁により定められた以下の基準がある程度参考にはなります。

  • 100ニュートン以上:かため
  • 60~100ニュートン:ふつう
  • 60ニュートン以下:やわらかめ

とはいえ、数値の許容範囲が広いため、製造者・販売者が表記している硬さの目安(「硬め」「ふつう」「やわらかめ」など)を参考にするか、上の3つの指標を元に試し寝を行うほうがより手軽で確実です。

【注意】高反発マットレスのニュートン値をあてにしてはいけない理由について、以下のページで詳しく開設しましたのでご興味のある方はご参照ください。
関連記事

(追記)種類により異なるマットレスの硬さ

「硬めのマットレスでおすすめの種類はどれになりますか?」と質問がありましたが、どの種類のマットレスにも硬いものもあれば柔らかいものもあるので、これはとても答えにくいです。ふわふわで柔らかい高反発ウレタンフォームマットレスがあれば、硬いのに沈み込む低反発ウレタンフォームマットレスもあるのです。

とはいえ、そのような極端な例を除外して、平均的なものを指標にして考えるならば、各マットレスの硬さは以下のようになります。

  • 高反発ウレタンフォームマットレス:普通〜硬
  • 低反発ウレタンフォームマットレス:柔
  • ボンネルコイルマットレス:普通〜硬
  • ポケットコイルマットレス:柔〜普通
  • ラテックスマットレス:普通
  • 高反発ファイバーマットレス:硬
  • ウォーターベッド:柔

もちろん、硬さ以外の要素(通気性、お手入れのしやすさ)も考慮しなくてはなりません。こちらのページ『マットレスの種類別比較:特徴、知るべき点、選び方』でそれぞれの比較を行なっているので、あわせてご参考にしてください。


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最後に

最後に少しおせっかいですが、ご使用のマットレスの硬さを変えると、枕の使用感も変わってきます。マットレスの硬さにより「腰の隙間の埋まり具合」だけでなく「首の隙間の埋まり具合」も変わるためです。

また、マットレスの適切な硬さだけでなく、「弾力性」や「厚み」「耐久性」など素晴らしいマットレスを選ぶためのポイントを以下のページで詳しく解説しているのであわせてご参考にしてください。

関連記事

なお、「高反発マットレス」に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「高反発マットレス」の記事

①最高の高反発マットレスを選ぶ5つのポイントとおすすめブランド
②高反発マットレスとは|素材別の特徴と寝心地を解説
③低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
④高反発マットレスが原因で腰痛に。避けるための3つの知識
⑤高反発マットレスの厚みと硬さは「体重」を元に考える
⑥高反発マットレスのニュートン数をアテにしたらダメな理由
⑦高反発マットレスは「密度」=「耐久性(寿命)」
⑧高反発マットレスの表面、フラットとプロファイルの違いとは
⑨賢くお買い得に!高反発マットレス7つの比較ポイント
⑩高反発マットレスの通気性には期待してはいけない理由
⑪高反発マットレスはやっぱり三つ折り?メリットとデメリット
⑫高反発マットレスに敷きパッドは必須!季節別の選び方
⑬お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント
⑭マットレスでシングルサイズを選ぶ時の注意点
⑮【高反発マットレスVS敷布団】特徴と寝心地の違いとは
⑯高反発マットレスのダニ対策!素材別に解説
⑰高反発マットレスが臭い?その原因と対策について
⑱高反発マットレスのお手入れ方法
⑲高反発マットレスを処分!賢く安く捨てる方法

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