※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。高反発だけでなく多様な素材から網羅的にマットレス選びを進めたい方は是非ご参考にどうぞ。 |
こんにちは、加賀照虎です。
高反発ウレタンマットレスは、軽量かつコンパクト、そして快適な寝心地が魅力ですよね。
しかし、何を目安に選べばいいのかわかりづらいかと思います。また、「夏は蒸れやすい」「すぐにヘタる」とのなどの意見もあるため「実際のところどうなの?」と気になる方もいらっしゃるかと思います。
そこで本日は、
- 他素材と比べた高反発ウレタンマットレスの特徴
- 特徴を活かした高反発ウレタンマットレスの選び方
- おすすめの高反発ウレタンマットレス
- 高反発ウレタンマットレスによくある疑問
などについて解説していきます。
適切なマットレスを選ぶための参考にしていただければと存じます。
1. 他種と比べた高反発ウレタンマットレスの特徴とは
まずは比較です。
高反発ウレタンマットレスをその他の種類のマットレスと比べると、以下のようになっています。
種類 | イメージ | 体圧分散 | 反発弾性 | 横揺れ | 通気性 | お手入れ | ||
ノ ン コ イ ル | 高 反 発 ・ 高 弾 性 | 高反発ウレタン フォーム | ◯ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |
ラテックス | ◯ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |||
TPEポリマー | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ | ◯ | |||
中 間 | 一般ウレタン フォーム | △ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | ||
ファイバー | × | ◯ | △ | ◎ | ◎ | |||
低 反 発 | 低反発ウレタン フォーム | ◎ | △ | ◎ | △ | △ | ||
繊維わた | ◯ | △ | ◎ | ◯ | ◯ | |||
詰 め 物 次 第 | ハイブリッド | – | – | – | – | – | ||
コ イ ル | ボンネルコイル | – | ◯ | △ | ◯ | △ | ||
ポケットコイル | – | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 – 」としています。また、それぞれ加工・品質により△が◯になったり、◎が◯になることがあります。 |
これらのポイントから高反発ウレタンマットレスを評価すると、下記のような特徴のマットレスとなります。
- 適度な体圧分散性でしっかりとした寝心地
- やや蒸れやすいのでパッドが必須
- 横揺れやきしみ音はしない
- 手軽にお手入れができる(クリーニング不可)
- 安い(1~2万円前後)
高反発ウレタン | ボンネルコイル | ポケットコイル | |
画像 | |||
寝心地 | ◯ | ◯ | ◎ |
通気性 | △ | ◎ | ◯ |
横揺れ | ◎ | × | △ |
きしみ音 | ◎ | × | △ |
費用 | ◎ | △ | △ |
オールマイティという印象です。
さらに、安いのも長所です。
1~2万円前後である程度しっかりした寝心地のマットレスを買おうとすると、高反発ウレタンマットレス一択になります。その他の素材のマットレスだとここまで安くは作れません。
しかし、問題は選び方です。
正直、高反発ウレタンマットレスには体圧分散性が悪いものが多かったり、お手入れができないものもあります。選び方ですべて変わります。
2. 高反発ウレタンマットレスの選び方
それでは次に、具体的にどういうものを選べばいいのかについて解説していきます。
2-1. 体圧分散性のために表面加工のあるものを選ぶこと
結論、ウレタンフォームに表面加工されているものがおすすめです。
二層構造 | 凸凹プロファイル | 7ゾーンプロファイル |
波型カット | デクビトスカット | ピンホール加工 |
これらの加工により表面が柔らかくなりつつ、その下層ではしっかりと体を支えることができるからです。
むしろ、表面加工のない高反発ウレタンフォームはやや硬すぎることがあるので注意が必要です。
また、表面加工をせずに柔らかめの高反発ウレタンフォームを使用しているものも注意が必要です。寝返りがしづらく、腰が沈み込み過ぎることがあるからです。その結果、寝姿勢が悪くなり腰を痛めることにも繋がります。
硬さ | イメージ | 評価 |
硬すぎ |
| |
適度 |
| |
柔らかすぎ |
|
なので、マットレスは適度な柔らかさと同時に、反発弾性があり腰を支えるサポート力のあるものを選びましょう。
「適度な柔らかさってどれくらい?」と言われると説明が難しいのですが、下のイラストのような寝姿勢がとれるくらいの柔らかさがあることを目指しましょう。
- 腰が沈み込みすぎていないこと
- 背中の下にスキマが空いていないこと
などが目安になります。
2-2. 底つき感のない厚さがあるものを選ぶこと
あまりにも薄い高反発ウレタンマットレスは避けましょう。
底つき感により腰を痛めてしまいます。
底つき感のイメージ | |
仰向け | |
横向き |
マットレスの厚みは多様です。
しかし、厚さが5cm前後の「マットレストッパー」として販売されるべきものも、「マットレス」として販売されているため、誤解が生まれやすくなっています(厳密な定義があるわけではないのでしょうがないのですが)。
種類 | イメージ | 厚み | 評価 |
マットレス トッパー | 3cm |
| |
5cm |
| ||
敷布団/ ノンコイル 薄型 マットレス | 7cm |
| |
10cm |
| ||
ノンコイル ベッド マットレス | 15cm |
| |
20cm |
| ||
コイル スプリング ベッド マットレス | 25cm |
| |
35cm |
|
一つだけ頭に入れてほしいのが「その厚みが十分かどうか」ということです。
これはあなたの体重を元に考えてください。
私調べになるので恐縮ですが、下記のような目安になります。
使用者の体重 | 必要最低限の厚さ | |
ウレタンフォーム | ファイバー | |
30kg | 5cm | 3cm |
60kg | 7cm | 5cm |
80kg | 10cm | 7cm |
100kg | 13cm | 10cm |
これはあくまで最低限です。
これより厚みがあっても寝心地には問題ありません(お手入れのときやや重くなりますが)。
2-3. 蒸れにくいものを選ぶ方法
ウレタンフォーム素材は、やはり蒸れやすいです。
高級なコイルスプリングマットレスのように、ウレタンフォームの上に吸湿性のあるウールわたやテンセルわたなどが一緒に詰められていると、蒸れやすさは気になりづらいです。
ただ、高反発ウレタンマットレスは一般的に、ウレタンフォームの上に直接寝るような構造なのでどうしても蒸れやすいのが実際のところです。
ただ、それでも、極力蒸れづらいものを選ぶ方法はあります。
それが以下の4つです。
- マットレスの表面がフラットではなく凸凹・ウェーブ形状
- ウレタンフォームが通気性の良いオープンセル構造やピンホール加工されているもの
- 吸放湿性のあるウレタンフォーム
- 側生地に吸水性のある繊維素材が使われていること
オープンセル構造 | ピンホール加工 |
素材 | イメージ | 柔らかさ | 滑らかさ | 吸湿性 | 放湿性 | 耐久性 | 洗濯性 | ||
天 然 繊 維 | 植 物 性 | 綿 (コットン) | ◯ | ◯ | ◎ | △ | ◯ | ◯ | |
麻 (リネン) | △ | △ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | |||
動 物 性 | 絹 (シルク) | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | △ | △ | ||
羊毛 (ウール) | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | △ | |||
化 学 繊 維 | 再 生 | レーヨン | ◎ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | △ | |
合 成 | ポリ エステル | △ | ◯ | △ | – | ◯ | ◎ |
しかしそれでもやはり限界があります。
そのため、高反発ウレタンマットレスの上には敷きパッドを併用することをおすすめします。
蒸れやすさを抑えられますし、汚れ対策にもなります。
敷きパッド | ベッドパッド | ベッドシーツ | トッパー | プロテクター | |
画像 | |||||
役割 |
|
|
|
| |
厚み | 1~2cm前後 | 3~4cm前後 | 5mm前後 | 3~5cm | 5mm前後 |
温湿度調整 | ◎ | ◎ | ◯ | × | △ |
汚れ防止 | ◯ | ◯ | △ | △ | ◎ |
洗濯 | △ | △ | ◯ | × | ◯ |
体圧分散性 | △ | ◯ | × | ◎ | × |
2-4. 適度な耐久性があるものを選ぶ方法
ウレタンフォームがスカスカの低品質なものだとすぐにヘタってしまいます。
密度をチェックしましょう。
高反発ウレタンマットレスをある程度長く使うことを想定されているなら、ウレタンフォームの密度が30D以上あるものを購入するようにしてください。
ウレタン密度(kg/㎥) | 耐久性の評価 | |
高反発 | 低反発 | |
20D以下 | 30D以下 |
|
25D前後 | 35D前後 |
|
30D前後 | 40D前後 |
|
40D以上 | 50D以上 |
|
なお、商品ページにウレタンフォームの密度が記載されていない高反発ウレタンマットレスもあります。
このような商品の品質については、、、お察しください。
2-5. お手入れが楽にできるものを選ぶ方法
高反発ウレタンマットレスにするべき日常的なお手入れには、
- 湿気を逃すための換気
- 汚れを取るための掃除機がけ
- 汗染みなどを取る洗濯
などがあります。
そして、これらのお手入れを簡単に出来るようにするためにも、下記のポイントを満たしたものを選ぶようにしてください。
- 側生地(元々付いているカバー)が取り外せる構造
側生地をウレタンから取り外すことが出来ると、寝汗などで出来る汗染み汚れなどを洗濯洗いでキレイに落とせます。さらにその間、ウレタンに直に掃除機をかけて細かな汚れを取ることもできます。
- 厚みが10cm以上のもの
あまりにも薄いものだとマットレスが自立しないので壁に立てかけたりして乾かすのが難しくなります。また、薄すぎると底つき感があり寝心地も悪くなるので、少なくとも10cm前後はあるものがおすすめです。
2-6. 高反発ウレタンマットレスなら折りたたみがおすすめ
なお、高反発ウレタンマットレスを床で使おうと考えているなら、三つ折り仕様のものがおすすめです。
二つ折り | 三つ折り | 四つ折り(均一型) | 四つ折り(ソファ型) | 五つ折り | |
画像 | |||||
折りたたみベッド | ◯ | × | ◯ | × | × |
コンパクト性 | △ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
腰の違和感 | △ | ◯ | △ | ◯ | △ |
ヘタリ復活 | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
ソファ変形 | × | △ | △ | ◯ | △ |
- 折りたたんでコンパクトにできる
- 押入れに収納できる
- へたったときに延命措置ができる
などの利点があるからです。
二つ折りや四つ折りのものは腰に折り目が当たりやすいのであまりおすすめできません。
五つ折りのものは折り目が多すぎて寝心地に違和感が出やすいので同じくあまりおすすめできません。
2-7. おすすめの高反発ウレタンマットレス2選
最後に、自社製品で手前味噌ですが、おすすめの高反発ウレタンマットレスを紹介します。
エコラテエリート 三つ折りマットレス
型・種類 | ノンコイル薄型/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 10cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
返品保証 | 60日間 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×10cm・約7kg、セミダブル: 118×195×10cm・約8kg、ダブル: 138×195×10cm・約9kg、クイーン: 158×195×10cm・約10kg |
価格 | シングル: 19,990円、セミダブル: 22,990円、ダブル: 26,990円、クイーン: 29,990円 |
リンク | 商品ページはこちら |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
高反発ウレタンフォームに凸凹プロファイルを施した三つ折りマットレスです。
自社製品のため恐縮ですが、床に置いて使用する高反発ウレタンマットレスなら寝心地とコスパからこちらのものがイチオシです。ウレタン密度が32Dなので長持ちです。
エコラテエリート 一枚ものマットレス
型・種類 | ノンコイルベッド/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 14cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
返品保証 | 60日間 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×14cm・約9.5kg、セミダブル: 118×195×14cm・約11kg、ダブル: 138×195×14cm・約12.5kg、クイーン: 158×195×14cm・約14kg |
価格 | シングル: 23,990円、セミダブル: 26,990円、ダブル: 29,990円、クイーン: 32,990円 |
リンク | 商品ページはこちら |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
上記と同シリーズの一枚ものマットレスです。
床置きではなくベッドの上で使うならこちらがおすすめです。こちらもプロファイル加工により優しい体圧分散性とサポート性を両立しており、快適に寝られます。ぜひお試しください。
3. 高反発ウレタンマットレスによくある疑問
次に、高反発ウレタンマットレスを選びによくある疑問について解説していきます。
3-1. 高反発ウレタンマットレスの寿命はどれくらい?
高反発ウレタンフォーム素材は、「硬いほうが寿命が長い(耐久性が高い)」と思われがちですが、それは不正解です。
正しくは上記で述べたように「ウレタンの密度の高いと寿命が長く」なります。
密度の低いスカスカのウレタンフォームだとすぐにへたることはイメージしやすいかと思います。また、ウレタン素材は湿気った環境下で加圧されるとヘタリが早くなります。そのため、敷きパッドやマットレスプロテクターを敷くことでも、耐用年数に大きな差が生まれます。
3-2. 硬さ/柔らかさ(ニュートン)はどれくらいがいいの?
ウレタン素材の硬さをニュートン(N)という単位で表示されることがあります。
しかし、ニュートンの数値は一つの参考にするのはいいですが、あまり厳密に考えすぎないほうがいいです。というのも、消費者庁により、
ニュートン値 | 硬さ |
110以上 | かため |
75~110 | ふつう |
75未満 | 柔らかめ |
と定められていますが、それと同時に、
許容範囲は、その硬さを示す数値に200ニュートン(20重量キログラム)を加えたものの±10%以内とする。
(引用:消費者庁HP)
とも定められており、許容範囲が広いため、あまり当てにならないことがあるためです。
なので、実際に寝ころんで硬さ/柔らかさが適切か判断することをおすすめします。
3-3. ウレタンのニオイがひどい時の対処方法は?
ビニールで圧縮梱包されているウレタンマットレスを開けたら、化学薬品のようなニオイが部屋中に充満した、という声を聞くことがあります。
製造段階でウレタンフォームの乾燥に十分時間がかけられないまま圧縮梱包されると、このようなニオイの元になります。1~2日通気の良いところで風に晒してニオイを取りましょう。しかし、それでもニオイが取れない場合は、他の何かに原因あるはずなのでメーカーや販売店に問い合わせて確認しましょう。
3-4. 廃棄処分はしやすいの?
高反発ウレタンマットレスの優れているポイントに、処分が楽ということがあげられます。
ウレタンフォームと側生地をハサミなどで切り分ければ、小さくちぎったウレタンフォームは不燃ごみへ、側生地は資源ごみ(もしくは可燃ゴミ)として家庭で廃棄することができます。スプリングマットレスは苦労して家から運び出して、粗大ゴミとしての費用を払って処分しなければならないので大変です。
比較をしてみるとよく分かります。
①引き取り・下取り | ②フリマアプリ | ③自分で分解処分 | ④粗大ゴミ処分 | ⑤ゴミ処理場 | ⑥リサイクルショップ | ⑦不用品回収業者 | |
費用 | 0円~ | 0円 | 0円 | 2,000円前後 | 200円/10kg前後 | ?円 | ?円 |
長所 |
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短所 |
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最後に
ご紹介の内容であなたが高反発ウレタンマットレスの特徴を十分に理解し、その上で、上手な選び方を実践できるようになれれば幸いです。
なお、以下のページであなたに合った高反発マットレスを選ぶポイント(硬さ、厚み、生地、耐久性など)とおすすめブランドを紹介しているのであわせてご参考にしてください。
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また、「高反発マットレス」に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
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①最高の高反発マットレスを選ぶ5つのポイントとおすすめブランド
②高反発マットレスとは|素材別の特徴と寝心地を解説
③低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
④高反発マットレスが原因で腰痛に。避けるための3つの知識
⑤高反発マットレスの厚みと硬さは「体重」を元に考える
⑥高反発マットレスのニュートン数をアテにしたらダメな理由
⑦高反発マットレスは「密度」=「耐久性(寿命)」
⑧高反発マットレスの表面、フラットとプロファイルの違いとは
⑨賢くお買い得に!高反発マットレス7つの比較ポイント
⑩高反発マットレスの通気性には期待してはいけない理由
⑪高反発マットレスはやっぱり三つ折り?メリットとデメリット
⑫高反発マットレスに敷きパッドは必須!季節別の選び方
⑬お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント
⑭マットレスでシングルサイズを選ぶ時の注意点
⑮【高反発マットレスVS敷布団】特徴と寝心地の違いとは
⑯高反発マットレスのダニ対策!素材別に解説
⑰高反発マットレスが臭い?その原因と対策について
⑱高反発マットレスのお手入れ方法
⑲高反発マットレスを処分!賢く安く捨てる方法