※高反発マットレスの種類別の特徴、スペックを比較した選び方などついてこちらのページ「【高反発マットレスのおすすめ5選】特徴をもとにした選び方」で徹底解説しています。プロファイル加工だけでなくより網羅的なマットレス選びの情報をお探しでしたらあわせてご参考にしてください。 |
こんにちは、加賀照虎です。
「え?こんなデコボコな面の上で寝て大丈夫なの?」
初めてプロファイル加工が施された高反発マットレスを見ると、一風変わったその形状に違和感を持たれる方が少なからずいらっしゃいます。
ただ、プロファイル加工が何のためのものか説明をしたり、普通のフラットな表面の高反発マットレスと寝比べていただくと、「なるほど、この加工は大事だね」と納得していただけます。
そこで本ページでは、プロファイル加工の目的と、フラットな表面の高反発マットレスとの違いについて詳しくご説明します。
簡単な理屈ですのですぐに理解できるはずです。適切なマットレス選びのためにぜひ参考にしてください。
Contents
1. 高反発マットレスの表面加工は体圧分散性のため
日本の高反発ウレタンフォームの大半は硬めの仕上がりになっています。
というのも、柔らかいとへたりやすいですし、特に日本人は硬めのものが好みだからです。
しかし、それをそのまま(表面がフラットなまま)高反発マットレスの素材として使ってしまうと、寝心地がやや硬すぎてしまうことがあります。そこでウレタンフォームにプロファイルカット(もしくはSurface Modification Technology加工)が施されることになりました。ウレタンフォームの表面をデコボコに仕上げたり、切り込みを入れることによって当たりを柔らかくしているのです(≒体圧分散性を高めている)。
二層構造 | 凸凹プロファイル | 7ゾーンプロファイル |
波型カット | デクビトスカット | ピンホール加工 |
(※高反発ウレタンフォームの上に柔らかい低反発ウレタンフォームを重ねて二層構造にして柔らかさを持たせているものもあります。)
例えば、上の写真あるデクビトスカット。
デクビトスとは褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)を意味するドイツ語なのですが、高齢者が硬めのマットレスで寝ると腰に圧迫を受けて褥瘡が出来てしまいやすいことから、その対策としてマットレスの体圧分散性を高めるために開発されたカッティングです(厳密にはカッティングとプロファイルは別物ですが)。
ウレタンフォームの表面全体に均一の加工を施すものもあれば、人の体の生理的湾曲(背中のくびれや臀部のでっぱり)を考慮して、部位ごとに柔らかさが異なる加工を施すものもあります。
有名なのは5ゾーンプロファイルや7ゾーンプロファイルです。私の感覚ベースになりますが、一般的なものより背中から腰にかけてのフィット感がより良く感じられます。
プロファイルの山と谷の深さによって寝心地がだいぶ変わりますが、ほとんどのメーカーは2cm前後に設定されています。
深さが1cm弱だとプロファイル加工による変化があまり感じられないですし、3cm以上の深さにもなると寝心地がかなり柔らかくなるからです。
1-1. 高反発マットレスの表面がフラットだと硬すぎて腰を痛めることも
安価な高反発マットレスの中には「硬質ウレタンフォーム」という一般的には建築用の断熱材に使用されるウレタンフォームが使われているものがあります。
名前からイメージできる通り、硬めです。プロファイル加工が施されていないフラットな硬質ウレタンフォームで高反発マットレスを作ってしまうとかなり硬い寝心地になります。このような高反発マットレスは体圧分散性が良くないため、背中に隙間が生まれたサポートのない状態で寝ることになります。
その結果、背中や腰を痛めやすくなってしまいます。
体重が重い人はこのような高反発マットレスでも快適に寝られるようです。
しかし、標準的な体重の人や痩せ気味の人は腰を痛めやすいのでお気をつけください。
体型 | BMI値 | 寝心地の相性 | |
太め | 25以上 |
| |
ふつう | 18.5〜25未満 |
| |
細め | 185未満 |
|
弊社のウレタントッパーを購入される人の中に「高反発マットレスが硬いからトッパーを買い足した」という方がいらっしゃいますが、使用していたものを確認するとやはりこの手の高反発マットレスであることがほとんどです。
1-2. 表面がフラットでもウレタンフォームが柔らかめであれば問題なし
ここまで読まれると「表面にプロファイル加工のないフォームマットレス」=「体圧分散性が悪い」と思われるかもしれませんが、全てのフォームマットレスがそうとは限りません。
例えば、高弾性(粘弾性)のウレタンフォームだとラテックスのような柔らかい風合いのものがあるので、表面がフラットでも快適な体圧分散性になっていたりします。
種類 | イメージ | 体圧分散 | 反発弾性 | 横揺れ | 通気性 | お手入れ | ||
ノ ン コ イ ル | 高 反 発 ・ 高 弾 性 | 高反発ウレタン フォーム | ◯ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |
ラテックス | ◯ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |||
TPEポリマー | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ | ◯ | |||
中 間 | 一般ウレタン フォーム | △ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | ||
ファイバー | × | ◯ | △ | ◎ | ◎ | |||
低 反 発 | 低反発ウレタン フォーム | ◎ | △ | ◎ | △ | △ | ||
繊維わた | ◯ | △ | ◎ | ◯ | ◯ | |||
詰 め 物 次 第 | ハイブリッド | – | – | – | – | – | ||
コ イ ル | ボンネルコイル | – | ◯ | △ | ◯ | △ | ||
ポケットコイル | – | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 – 」としています。また、それぞれ加工・品質により△が◯になったり、◎が◯になることがあります。 |
とはいえ、この手の高弾性ウレタンフォームマットレスは高反発ウレタンフォームマットレスと比べると高価になります。
というのも、柔らかさのある高弾性(粘弾性)ウレタンフォームはすぐにへたらないように密度(耐久性)を高めているからです。密度が高いということは使用する原料が多くなるので、当然、コストも高くなります。
こういった観点から、高反発ウレタンフォームの凸凹プロファイルは、快適な寝心地をお値打ちで実現するための方法とも言えるのです。
※痩せ型の人はプロファイルの凸凹を体に感じやすい
「凸凹プロファイルのマットレスは誰にでもおすすめですか?」というご質問がありました。
私の経験を元に答えると痩せ型の人は、凸凹を体に感じやすく好みが別れやすいような気がします。
もちろん、痩せ型の人が硬めでフラットなマットレスに寝るとフィットしづらく腰を痛めやすいのでおすすめできませんが、凸凹プロファイル加工があるとなると体圧分散性とはまた別に好みが別れるようです。そのため、痩せ型の人は一般的な高反発マットレスではなくラテックスのような軟性の高めの高反発マットレスを選ぶことをおすすめします。
2. おすすめのプロファイル加工マットレス
自社製品で手間味噌ですが、おすすめのマットレスを紹介していきます。
エコラテエリート 三つ折りマットレス
型・種類 | ノンコイル薄型/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 10cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
品質保証 | 3年 |
トライアル | 60日 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×10cm・約7kg、セミダブル: 118×195×10cm・約8kg、ダブル: 138×195×10cm・約9kg、クイーン: 158×195×10cm・約10kg |
価格 | シングル: 19,990円、セミダブル: 22,990円、ダブル: 26,990円、クイーン: 29,990円 |
リンク | 商品ページ |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
凸凹プロファイル加工のマットレスです。高反発めのウレタンフォームにプロファイル加工をしているので、圧迫感の少ない寝心地になっています。
ふつうからやや硬めの寝心地が好みの方向けです。また、三つ折りなので床置き使用に向いています。
エコラテエリート 一枚ものマットレス
型・種類 | ノンコイルベッド/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 14cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
品質保証 | 3年 |
トライアル | 60日 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×14cm・約9.5kg、セミダブル: 118×195×14cm・約11kg、ダブル: 138×195×14cm・約12.5kg、クイーン: 158×195×14cm・約14kg |
価格 | シングル: 23,990円、セミダブル: 26,990円、ダブル: 29,990円、クイーン: 32,990円 |
リンク | 商品ページ |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
上記と同シリーズの一枚もの凸凹プロファイルマットレスです。同じく、圧迫感が少ないながらもサポート性の高い寝心地です。
ふつうからやや硬めの寝心地が好みの方向けです。一枚ものなので、ベッドの上での使用に向いています。
快眠タイムズマットレス
型・種類 | ノンコイルベッド/ハイブリッドマットレス |
厚み | 20cm |
硬さ | 柔らかめ |
送料 | 無料 |
品質保証 | 5年 |
トライアル | 60日 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×20cm・約15.5kg、セミダブル: 118×195×20cm・約18.5kg、ダブル: 138×195×20cm・約21.5kg、クイーン: 158×195×20cm・約25kg |
価格 | シングル: 50,000円、セミダブル: 50,000円、ダブル: 58,000円、クイーン: 66,000円 |
リンク | 商品ページ |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◎ | ◎ | ◯ | ◎ | ◯ |
三層構造のマットレスです。ふわふわ、もちもち、しっかりの三層によりゆったりと体を受け止めつつも、グッと押し上げるサポート性があります。
やや柔らかめの寝心地が好みの方向けです。ベッドの上での使用に向いています。
最後に
プロファイル加工の存在意義についてご理解いただけていれば幸いです。
なお、以下のページで、プロファイル加工の有無に加えて、寝心地が素晴らしい高反発マットレスを選ぶポイント(弾力性、硬さ、厚み、生地、耐久性など)とおすすめブランドを紹介しているのであわせてご参考にしてください。
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また、「高反発マットレス」に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
■あわせて読んでおきたい「高反発マットレス」の記事
①最高の高反発マットレスを選ぶ5つのポイントとおすすめブランド
②高反発マットレスとは|素材別の特徴と寝心地を解説
③低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
④高反発マットレスが原因で腰痛に。避けるための3つの知識
⑤高反発マットレスの厚みと硬さは「体重」を元に考える
⑥高反発マットレスのニュートン数をアテにしたらダメな理由
⑦高反発マットレスは「密度」=「耐久性(寿命)」
⑧高反発マットレスの表面、フラットとプロファイルの違いとは
⑨賢くお買い得に!高反発マットレス7つの比較ポイント
⑩高反発マットレスの通気性には期待してはいけない理由
⑪高反発マットレスはやっぱり三つ折り?メリットとデメリット
⑫高反発マットレスに敷きパッドは必須!季節別の選び方
⑬お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント
⑭マットレスでシングルサイズを選ぶ時の注意点
⑮【高反発マットレスVS敷布団】特徴と寝心地の違いとは
⑯高反発マットレスのダニ対策!素材別に解説
⑰高反発マットレスが臭い?その原因と対策について
⑱高反発マットレスのお手入れ方法
⑲高反発マットレスを処分!賢く安く捨てる方法