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布団の上?体の下?毛布の正しい使い方とは

「掛け布団だけではあたたさが物足りない…」

そんなときに役立つのが毛布(ブランケット)です。

とはいえ、毛布を掛け布団の上に敷けばいいのか、体の下に敷けばいいのか、どういう風に使えばもっともあたたかく使えるのか疑問に思ってはいないでしょうか?

そこで本日は、

  • ケース別の毛布の正しい使い方
  • 毛布素材の組み合わせの注意点
  • おすすめの毛布

などについてご紹介します。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. 毛布の正しい使い方

あなたがお使いの掛け布団によって毛布の使い方が変わってきます。

  1. 羽毛布団・吸湿発熱布団などと毛布を使うケース
  2. 木綿布団・化繊布団などと毛布を使うケース

ケース別に説明していいきます。

1−1. 羽毛布団・吸湿発熱布団などと毛布を使うケース

暖かさを重視して毛布を使うなら【敷寝具→毛布→あなた→掛け布団】という順番が正しいです。

そうすることで、

  • 布団の保温機能を最大限に活かせられる
  • 床冷え(底冷え)防止ができる

などの働きがあるからです。

それぞれ順に解説していきます(なお、布団の生地がポリエステルだと、例外となることもあります。それについては1−3をご参照ください。)。

毛布の使い方(羽毛布団・吸湿発熱布団のケース)
毛布の使い方(羽毛布団・吸湿発熱布団のケース)

布団の保温機能を最大限に活かせられるため

羽毛布団の保温性、吸湿発熱の原理を考えるとすぐに納得できます。

羽毛とはどういうものなのか分解して見てみると、ダウンボール(下写真)が1つ1つ連なるように構成されています。そして、そのダウンボールの毛先をじっくり見ると、さらに細かい毛が無数に生えていることがお分かりいただけますでしょうか。

ダウンボール
ダウンボール

この無数の毛先があたたかい空気をしっかりと抱え込むため、羽毛は他の素材よりも群を抜いて高い保温性を実現しているのです。

つまり、人の体温が羽毛まで伝わることで羽毛の保温パワーが本領発揮できるのです。そのため、羽毛布団と人の体の間に毛布を敷いてはダメなのです。

次に、吸湿発熱素材の布団はというと、人間が眠るときにかく蒸気としての汗(気化熱)を吸収することにより発熱しています。そのため、吸湿発熱布団とあなたの間に毛布があると、布団は吸湿がほとんどできなくなるため発熱量が減ってしまいあたたかく感じられなくなってしまうのです。

吸湿発熱の原理(詳細はこちら)
吸湿発熱の原理(詳細はこちら

床冷え(底冷え)が防止できるため

また、冷気は布団の上からだけでなく下からも来ているので、それに対処するのも防寒として大事だからです。

床冷え(底冷え)
床冷え(底冷え)

ベッドフレームの上で20cm以上の厚みのあるマットレスを使っているのならまだしも、敷布団や10cm前後のマットレスを床(畳やフローリング)に直置きしていると、どうしても床からの冷気が布団内部にまでつたわってきます(このようにして体が冷えてしまうことを床冷え(底冷え)と呼びます)。

そのため、体の下に毛布を敷くことで下から上がってくる冷気を防いで、布団内部をあたたかく保つことができるようになるのです。

1−2. 木綿布団・化繊布団のケース

木綿布団や化繊布団など保温性がやや物足りない掛け布団をお使いであれば、【敷寝具→あなた→毛布→掛け布団】という順番で毛布を使いましょう。

毛布の使い方(木綿布団・化繊布団のケース)
毛布の使い方(木綿布団・化繊布団のケース)

掛け布団の保温性を補えるため

毛布の毛羽立った生地は布団カバー(もしくは布団)のスムースな生地よりも保温性が高いです。

そのため、このような掛け布団をお使いの場合は、毛布を体に直接掛けたほうが全体的な保温効果は高まるでしょう。

それでも寒ければ掛け布団を強化するか、体の下に毛布を敷く

ただ、それでも寒い場合があると思います。

例えば、薄い綿毛布に化繊布団といった組み合わせでは、そもそもの保温性が十分ではないと言えます。このような場合は、組み合わせを考えるよりも、より暖かな毛布もしくは掛け布団を購入することをおすすめします(おすすめ品は2章参照)。

1−3. 素材の組み合わせには要注意

「防寒対策のために毛布を使って眠ったものの、夜中に暑くて寝苦しくなった」という経験をされたことはないでしょうか?

あなたの毛布、掛け布団、布団カバーなどの素材の組み合わせによっては、あたたかさが過剰になることがあるため注意が必要です。

もしあなたが以下のような毛布、布団、布団カバーを使っていたら要注意です。

  • 化学繊維(アクリル、ポリエステル)の毛布
  • 布団の側生地の70%以上がポリエステル
  • 布団カバーの組成の70%以上がポリエステル

絶対に守ってほしいのが、吸水性・吸湿性のない素材の寝具に挟まれて眠らないことです。

例えば、もしあなたの羽毛布団の生地にポリエステルが70%以上使われているのなら、敷き毛布には動物性のものなど吸湿性・吸水性のあるものを使うようにしましょう。

睡眠に適切な布団の中の温度と湿度(寝床内気象)というものが存在します。寝床内気象を整えることで睡眠の質をより高められるので、素材の組み合わせには注意しましょう。

寝床内気象
寝床内気象

寝床内気象の詳細については、以下のページをご参考にしてください。

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2. おすすめのあったか毛布

次に、あたたかさと快適さを重視したおすすめの毛布をご紹介します。毛布とひとくちに言っても、素材と生地によりあたたかさ、蒸れにくさ、肌触りが全然違うので是非こだわってお選びください。

warm-dry-bed-pad
あったかドライミング敷パッド

ポリエステル100%のフランネル生地の敷きパッドです。体の下に敷く毛布としておすすめです。ふわっとあたたかいのはもちろんですが、表生地の下に吸湿剤シリカゲルをサンドイッチしたワタを詰めているため、あたたかい上にムレにくい爽やかな寝心地を実現しました。私の兄が設計した商品なので手前味噌ですが、冬の眠りを快適にしたい方全てにおすすめです。

メリノウールわふわふ軽量毛布
メリノウールわふわふ軽量毛布

ウールの中でも高品質とされるオーストラリアのメリノ種を使用したふわふわ毛布です。アクリルのようなさらっとした肌触りとは違い、ふわふわもこもこした使用感です。もしあなたが「毛布を使うと蒸れるんじゃないか」と気になるのであれば、自然に吸放湿の特性をもつ動物繊維の毛布の使用が向いているのではと思います。また、こちの毛布は家庭でも洗濯できるよう加工されている点も高評価です。

カシミヤ毛布
カシミヤ毛布

もしあなたが毛羽立っている毛布はあまり好みでないのならば、カシミヤ素材の毛布がおすすめです。毛羽立ちがすくなく、チクチク感もほとんどない上、柔らかな肌当たりです。驚くようなあたたかみはありませんが、蒸れにくい上質なあたたかさを期待できます。※あまりにも低価格なアクリル毛布は静電気が立ちやすいので注意が必要です。不快感を起こすだけでなく、寝具環境をほこりっぽくする原因にもなります。


最後に

あなたがお持ちの布団と照らし合わせて毛布をどのように使うべきか参考になっていれば幸いです。

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