電動ベッド=介護用。
もしあなたがこのような認識なら、改めましょう。
高齢者ではない人にも、メリットがたくさんあります。
ということで本日は、
- 電動ベッドとは
- 電動ベッドの長所と短所
- 電動ベッドを選ぶときのポイント
- おすすめの電動ベッド
などについて解説していきます。
ぜひ参考にしてください。
1. 電動ベッドとは
まずは定義から。
電動ベッドとは、電気の力で自動的に背もたれや脚部分がリクライニングできたり、ベッド自体を上げ下げできるものです。
近年では睡眠を測定したり、設定した時間にベッドが振動して目覚めをサポートするなど機能が増えてきています。
そのため、高齢者のための介護用ベッドというイメージから、睡眠にこだわりのある人向けの高機能ベッドに変わりつつあります。
1-1. 長所(メリット)
それでは次に、電動ベッドの特徴について。
長所(メリット) | 短所(デメリット) |
|
|
安定性や通気性などは高い
頑丈な作りなだけあって安定性は高いです。
また、床板も内部のパネルが分かれているものが多いため、通気性なども高めです。
(イラスト パネル内部はこんなイメージ)
高齢者の寝起きの補助になる
起き上がりやベッドの出入りが楽になります。
筋力の衰えてきた高齢者には嬉しい補助機能ですね。
寝姿勢の工夫で腰痛・いびき対策
近年、注目されている機能です。
入眠角度で眠りが変わるとも言われているくらいです。
例えば、セミファウラー位姿勢で寝ると、腰への負担が軽減されることによる腰痛対策や、口蓋垂(のどちんこ)が喉に落ち込みにくくなるためいびき対策になるなどのことが期待できます。
寝ているときの姿勢も大切です。あおむけに寝るときに膝を伸ばしたままだと腰が反りやすく、痛みを招きやすくなります。膝の下にタオルやクッションを入れ、膝と股関節が軽く曲がった状態で寝ると、腰椎前弯が保てるので腰椎への負担が少なくなり、痛みがらくになります。
(引用:『腰の激痛 最高の直し方大全』 文響社)
テンピュール社はこのことを「無重力状態の宇宙で眠るときに自然となる姿勢(Zero-G® ポジション)」とサイトに記載されていますね。
また他にも、足上げをすることでむくみ対策などいろんな応用が可能です。
睡眠サポート
一部の高機能製品には睡眠をサポートします。
例えば、パラマウントベッドのものには次のような機能があります。
- 入眠サポート:リクライニングしたままだと腰などの負担が少なく寝やすいですが、一旦眠りに入ってみると寝返りがしづらく不快に感じられることがあります。それを防ぐために使用者が寝入った後にベッドがフラットに戻る機能などがあります。
- 起床サポート:起床予定時刻に近づくとベッドが自動的にリクライニングして目覚めやすくします。
1-2. 短所(デメリット)
収納性は低く掃除はややしにくい
収納スペースはありません。
また、ベッド下にもモノを置けないので収納性を重視する人には不向きです。また、ベッドが重たいので動かしにくく、掃除はやや大変になります。
対応しているマットレス以外は使えない
電動ベッド対応のマットレスのみ使用可能です。
同時に両方とも買い換えなければならないと覚えておきましょう。
大きく重たいので搬出入が大変
搬入や設置が大変です。
あなたの自宅の階段、エレベーター、ドアなどを通るか確認しておきましょう。
値段はかなり高価
価格は5万円から60万円前後と幅広いです。
ベッドとしてはかなり高価ですので、費用対効果に見合うか考えるようにしましょう。
2. 電動ベッドを選ぶときの5つのポイント
電動ベッドはあなたに合いそうでしょうか?
「購入してみようかな」とお考えであれば、選ぶときの注意点がありますので、ぜひ合わせてご参考にしてください。
2-1. 必要な動作をするものを選ぶこと
まずはあなたに必要な機能を考えましょう。
一般的な機能は次の3つです。
- 背上げ機能
- 脚上げ機能
- 昇降機能
背上げ | 脚上げ | 昇降 | |
画像 |
しかし、昇降機能がないものもあります。
特に高齢者向けではない電動ベッドには昇降機能は少なめです。
また、入眠や起床にあわせて動作する睡眠サポート機能などもありますので、あなたにとって何が必要か考えておきましょう。
2-2. 動作が独立して行える必要があるか確認すること
大事なポイントです。
- 背もたれだけ起こしたい
- 脚だけ上げたい
全ての電動ベッドがこういった個々の動きに対応できるわけではありません。
モーターの数により変わります。
- 1モーター:背上げと脚上げが連動します。
- 2モーター:背上げと脚上げを個々に動かせます。
- 3モーター:背上げと脚上げを個々に動かせ、さらに、昇降させられます。
もちろん、モーター数が増えるほど、価格も高くなります。
あなたが要求する動作と価格を天秤にかけて選ぶようにしましょう。
2-3. リクライニング時のフィット感が体に合うか確認すること
これも大事なポイントです。
背もたれ部分が一面のものと複数面あるものがあります。
複数面に分かれているほうがフィット性が高まるので、もたれ心地がよくなります。
背もたれ一面 | 背もたれ複数面 | |
画像 | ||
もたれ心地 | ◯ | ◎ |
これは個人差があります。
どちらのタイプも試してみて、あなたに合うもたれ心地のものを選ぶようにしましょう。
2-4. 介護用ならサイドレールなどがあるものを選ぶこと
介護用ならサイドレールが付いているものを選びましょう。
ベッドへの出入りのしやすさが変わりますし、非課税対象になるかの指標にもなります。
2-5. 安く買うなら非課税対象のものを選ぶこと
厚生労働省が定めた福祉用具に該当する電動ベッドであれば非課税対象になります。
ポイントは以下の3つです。
- イ:本体の側板の外縁と側板の外縁との幅が百センチメートル以下のもの
- ロ:サイドレールが取り付けてあるもの又は取り付け可能なもの
- ハ:キャスターを装着していないもの
(引用:厚生労働省)
なるべく安く電動ベッドを手に入れたい方は、非課税対象のものから選ぶといいかもしれません。
3. おすすめの電動ベッド(店)3選
最後におすすめの電動ベッドのお店を紹介します。
ヤマダ電機
意外かもしれませんが、ヤマダ電機は電動ベッドを幅広く取り揃えています。
そして何よりもコストパフォーマンスがかなり高く、同様のスペックにも関わらず他社の半額くらいで販売されているものがあります。また、高価格帯商品は音声コントロールなどもできて快適です。
フランスベッド
ベッドメーカーの中でも早い段階から介護用に力を入れていただけあり、フランスベッドも幅広く電動ベッドを展開しています。値段はやや高めですが、スタイリッシュなものが多いのでデザイン性重視の方に向いています。
パラマウントベッド
パラマウントベッドのActive Sleep Bedという電動ベッドシリーズは、スマホで操作できたり、睡眠を測定したりサポートする機能のあるものがあります。寝姿勢を変えるだけでなく睡眠にこだわりたいとお考えの方に向いています。
最後に
電動ベッドについて深く理解する参考になっていればと思います。
ベッド選びの参考になっていれば幸いです。