あなたは就寝する前、子供のおねしょ対策として眠っているところを起こしてトイレに行かせてはいないでしょうか。
寝ている子供を起こすのは、時代や地域によっては良しとされることがありましたが、最新のおねしょ対策として正しくありません。
とはいえ、子供のおねしょに対してどう対処するかなど教えてもらう機会などないので、何をすればよくて何をしてはいけないのか、検討もつかないと思います。
そこで本日は、「子供のおねしょに対する3つの心得」をご紹介します。
Contents
1. おねしょの子供に対して守ってほしい3つの心得
まずは最初に3つの心得が何かというと、以下の3つです。
- 起こさない
- 焦らない
- 怒らない
子供の心と体の健康的な成長のためにも、これら3つのことは絶対にしないようにしましょう。
どういうことなのか、具体的に説明します。
1−1. おねしょ阻止に起こすのは子供の成長に良くない
一度眠りに入った子供を起こすのは、以下の2つの理由から避けられるべきです。
- 睡眠のゴールデンタイムを妨害する
- おねしょを助長する恐れがある
例えば、21時に就寝した子供をあなたが就寝する23時に起こすとどうなるか図解をすると、以下のようになります。
眠りの最初の3時間は成長ホルモンが大量に分泌されるため、睡眠の中でも最も大切な時間(いわゆる睡眠のゴールデンタイム)です。そのタイミングで子供を起こしてしまうということは、子供の成長にとってどれほど悪影響があることか言うまでもありません。
また、寝入ってから2時間後に起こして排尿させることで、夜間の排尿が癖づいてしまう恐れがあります。「睡眠中は尿を濃くして貯める」という自然のメカニズムを壊す可能性もあります。
1−2. すぐには治らないので辛抱強く経過を見守る
また、おねしょの改善を焦らないことも大切です。
何もしなくても自然におねしょをしなくなる子供もいれば、原因によってはなかなかおねしょが治らない子供もいます。
地道にコツコツと改善対策に取り組むことが大切です。
例えば、膀胱容量を大きくするために排尿を敢えて我慢するトレーニングがあるのです、結果を焦って排尿を我慢しすぎて膀胱炎になってしまったというケースすらあります。
焦らず地道にコツコツと心得ましょう。
1−3. 一番辛い子供を怒ってはダメ
おねしょの後片付けをする身としては、子供がおねしょをしてしまうとついイライラして怒ってしまうこともあると思います。
しかし、一番辛いのは子供であることを心に留め、怒らないようにしましょう。
また、精神的に負担を感じるほど叱られた子供は、成人になってもおねしょを引きずってしまうことがあると報告されています。
「夜尿をしたらどうしよう」と不安に思っているので眠りは浅くなり、やっぱり夜尿をして落ち込む、ということを繰り返すと、体は成人になっているのに心理的なことが原因で夜尿が治らない、という複雑なタイプの夜尿症に移行してしまいます。
(引用:「夜尿症 -その正しい理解のために-」 赤司俊二 著)
そのため、あなたの負担を極力減らすためにも、おねしょグッズなどを活用しましょう。
子供がおねしょをする度に、布団の掃除をするのは効率的ではありません。おねしょの後始末の手間を極力少なくすれば、忙しい時でも子供に優しく接してあげられると思います。
最後に
おねしょをする子供への接し方をご理解いただけたと思います。
子供のおねしょの原因、治すための具体的な方法に関してこちらのページ『【図解】夜尿症の原因から治療までの体系的知識』で総括しているので併せてご参考にしてください。