「アロマって香りを嗅ぐだけで本当にリラックス効果があるの?」
「どういう風に使えば睡眠に効果的かわからない。」
アロマはまだまだ普及段階なので色々な疑問を耳にします。効果的に使えないと勿体ないですね。
そこで本日は「リラックス効果があると実証されたアロマ」と、睡眠のメカニズムに沿った「安眠へと誘うアロマの使用法プラン」をご紹介します。
快適な睡眠のために選ぶべきアロマと使用法がわかるようになります。
Contents
1. アロマって本当に効果あるの?
アロマを利用したリラックス法のアロマテラピー(芳香療法)という言葉は聞いたことがあると思います。
科学的な治療法としてはまだ確立こそしていませんが、心と身体の不調を癒す方法として、世界中に広まっています。
日本でも多くの実験が行われている中、広島大学の小川景子教授により以下の3つの香りにリラックス効果があると実証されました。
・ラベンダー
・セドロール
・ヘリオトロピン
(引用:『眠りの科学とその応用II』 内 「快適な睡眠をサポートする香り」小川景子 著)
また、実験での証明こそされていませんが、他にもバニラや沈香(じんこう)、白檀(びゃくだん)の香りもリラックス効果があると考えられています。
2. 安眠に効果的なアロマ4選
快眠のために使用する場合に重要な点は、「あなたが不快に感じずにリラックスできる香り」を見つけることです。例えば、もしあなたがフレッシュな草の香りが好みでなければ、ラベンダーオイルは合わないかもしれません。
自分自身の香りの好みが分からない場合は、アロマオイルのお店などで試供品の香りを嗅いで判断しましょう。
※注意:動物と共同生活をされている方は、アロマの取り扱いにご注意ください。特に猫にアロマは厳禁です。犬は犬種によりけりなので、個々にお調べされることを推奨します。 |
2-1. ラベンダー
- ラベンダーエッセンシャルオイル(販売サイトへのリンク)
- メーカー:生活の木
- 原産国:フランス
- 容量:3ml
- 価格:840円
アロマの代表格です。リラックス・安眠といえばラベンダーオイルと言われるほどです。
精主成分の1つの酢酸リナリルに鎮静効果があり、気分の高揚やイライラを抑える作用があります。ツンっとした草のようなハーブ調の香りです。
2-2. セドロール
- セドロール(シダーウッド・アトラス)(販売サイトへのリンク)
- メーカー:生活の木
- 原産国:モロッコ
- 内容量:3ml
- 価格:630円
スギやヒノキの香りと言うと分かりやすいかもしれません。
この香り成分も鎮静効果があり、実験により「呼吸数の減少、血圧の低下、脳波のα波の増加」が報告されています。
シダーウッドやサイプレスの精油にセドロールが含まれます。
2-3. ヘリオトロピン
- ヘリオトロピン(ヘリオトロープ)(販売サイトへのリンク)
- メーカー:Green Gables Hashimoto
- 原産国:ペルー
- 内容量:10ml
- 価格:8,000円
南米原産のハーブ「ヘリオトロープ」に似ていることから、このような名称となった香気成分です。バニラやベビーパウダーのような香りです。
ライオン㈱の実験では、「寝つきを早め、睡眠の質を向上させ、起床時のスッキリ度を改善させる」とも報告されています。
2-4. 沈香
- フレグランスオイル沈香(販売サイトへのリンク)
- メーカー:Heavenly Aroom
- 原産国:日本
- 内容量:10ml
- 価格:1,296円
香りのイメージとしては「和」や「仏」でスッキリとしています。優雅で奥ゆかしい香りなので、とてもリラックスできます。
古風なものに惹かれる方は好まれると思います。私のイチオシです。
3. 安眠へと誘うアロマ使用法プラン
リラックスに効果的なアロマが分かれば、次は使用法です。
眠りのメカニズムに基づいたアロマオイルの活用法を「就寝の2時間前、1時間前、10分前」の3通りでご紹介します。
「3つもやりきれない!1つだけやるならどれがいい?!」という方は、2つ目の「アロマぬる闇バス」をお試しください。1番オススメの使用法です。未曾有のリラックス体験ができます。
【就寝2時間前】アロマの中でストレッチ
就寝の2時間前にオススメのアロマオイルの活用法は「アロマを焚いた部屋でストレッチ」です。
なぜストレッチなのかと言うと、「睡眠と体温の関係」のためです。眠るときに体温がスムーズに下がると、寝つきが非常に良くなり安眠できます。そのため、ストレッチにより体の血液の循環をよくすると、後々の睡眠にとても良い効果があるのです。
仕事中座りっぱなしの方にオススメのストレッチをご紹介します。
下半身のストレッチ
定番のストレッチですが、股関節まわり、太もも、ふくらはぎなど下半身のストレッチをトータル的に行えます。反動をつけずに行いましょう。また、上半身を左右に倒すことで脇腹のストレッチにもなります。
大臀筋(お尻)ストレッチ
日中に座りっぱなしだとお尻が疲れてくると思います。イラストのようにお尻の筋を伸ばすと、座り疲れが一気に解消できます。体操座りの姿勢から、もう片方の脚を組むようにします。そのまま背筋を伸ばし、胸を膝にグッと近づけると、お尻の筋肉が伸びる感覚がわかると思います。
アロマの香りが充満した部屋でゆっくりとストレッチをすると、日中の疲れを忘れられるかのように落ち着きます。また、ストレッチの際にディフューザーを上手に使うポイントですが、
- 空調をオフにしましょう。
- アロマの噴射先にモノがないようにしましょう。
- 部屋を暗めにしてストレッチをしましょう。(理由は3−2を参照。)
このように使うことでアロマの香りを感じやすく、リラックス効果を高められます。
・エッセンシャルオイルディフューザー(販売サイトへのリンク)
一般的なものよりはお値段が少し張りますが、アロマオイルの拡散力が強いタイプのディフューザーです。
香りを存分に楽しみたい方にはうってつけです。
【就寝1時間前】アロマぬる闇バス
ストレッチの後にオススメなのが、「アロマぬる闇バス」です。つまり、アロマを充満させたぬるま湯に暗闇で入浴することです。ポイントが3つあります。
- アロマオイルを5滴、湯船へ垂らす。
精油の香りは徐々に薄くなっていくので、入浴する直前に精油を加えます。ふわっとアロマが立ち込める中での入浴を極楽です。 - ぬるま湯の温度は38℃を目安にする。
就寝1時間前なので体温が上がらないように注意しましょう。半身浴が好みの方は、肩を冷やさないようにしましょう。 - 浴室の照明を切り、暗闇状態で入浴する。
最近流行っているようですが、睡眠学の見地からも睡眠に良いと言えます。なぜなら、夜間に明るい光を浴びると「睡眠ホルモンのメラトニン」の分泌量が減り、眠気を遠ざけるためです。暗闇状態にすることで、ぬるま湯の効果を存分に発揮できます。(慣れるまではお風呂用キャンドルを使いましょう。)
この3つのポイントを踏まえた「アロマぬる闇バス」を就寝の1時間前に行っていただければ、心からリラックスを味わえます。
※濡れた手でエッセンシャルオイルの瓶や蓋に触れないこと。酸化してしまいます。また、肌のデリケートなお子様は入れないように。 |
【就寝10分前】筋弛緩法inアロマベッド
さぁ、最後の仕上げに睡眠指導の現場で使われる入眠法をアロマの香りの中で行いましょう。一般的なアロマディフューザーを使用するもの良いですが、眠るときは電気や火を使わずに安心できるものが良いです。例えば、
- アロマストーンにアロマオイルを数滴垂らす
- ティッシュにアロマオイルを数滴馴染ませる
枕元に置くとほんのりとアロマが漂い、異世界で眠っているかのような気分になります。そのような中で、ご紹介の筋弛緩法を行ってみてください。快眠一直線です。
筋弛緩法とは、「筋肉を意図的に緊張させてから緩める」ことで、心と身体をリラックスさせる方法です。ベッドの上で寝転がりながらできます。次の3ステップで行います。
- 身体の特定の部位に、ぎゅ〜っと力を入れる。
(全力ではなく、70~80%の力で行ってください。) - そのまま5~6秒キープする。
- スーッと脱力し、10秒ほど力の抜ける感覚を味わう。
大切なポイントは、「脱力を思いっきり感じる」ことです。脱力感を意識することで、リラックス効果がさらに高まります。
筋弛緩法で手と腕のリラックス
- 拳をぐ〜っと握りながら、手首をゆっくり返していきます。
- そのまま5~6秒キープ。
- 脱力。10秒ほど力の抜ける感覚を味わう。
筋弛緩法で脚のリラックス
- 脚を伸ばした状態で、アキレス腱をぐ〜っと伸ばします。
- そのまま5~6秒キープ。
- 脱力。10秒ほど力の抜ける感覚を味わう。
アロマが漂う素敵な環境で行っていただければ、コロっと眠りに落ちられます。
まとめ
1つ1つの方法でも十分に効果のある方法ですが、3つともやっていただければ、大きな安眠効果が期待できます。
あなたが爽快な翌日を迎える一助になれば幸いです。