快眠グッズ

さらっと涼しい夏用パジャマ!におすすめの生地・素材

夏用パジャマは「涼しい使用感」と同時に、「汗の吸収・発散」、そして「快適な着用感」が求められます。

しかし、全てを100%完璧に満たすパジャマはまだありません。

そのため、あなたの体質・好みに合わせて優先順位を決め、パジャマの生地・素材を考えるようにしましょう。

そうすれば、あなたに相応しい快眠パジャマを選ぶことができます。

そこで本日は、具体的な例をあげながら夏用パジャマにおすすめの生地と素材についてご説明します。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. 涼やかな使用感がおすすめの生地・素材のパジャマ

快適なパジャマ選びに大切なポイントが汗の量です。これにより相応しい素材・生地の厚みが変わってきます。

まずは汗の多い方向けのパジャマ生地・素材からご紹介します(繊維素材の特徴については下記のチャートをご参照ください)。

素材イメージ柔らかさ滑らかさ 吸湿性  放湿性  耐久性  洗濯性 





綿
(コットン)
cotton1

(リネン)
linen1



(シルク)
silk1
羊毛
(ウール)
wool1




レーヨンlayon1

ポリ
エステル
polyester1
ナイロンpolyester1
アクリルpolyester1

1−1. 汗が多いなら吸水性を重視して選ぶ

綿(コットン)のガーゼ生地や麻素材 は、軽い着用感や生地の伸縮性などの着やすさの点では多少劣ることがありますが、それを補う素晴らしい吸汗性・発散性、通気性(涼しさ) を発揮します。

汗をたくさんかいてもべとつかずさらっとしていることが重要です。

コットンダブルガーゼ

無添加ダブルガーゼパジャマ
無添加ダブルガーゼパジャマ

汗の吸収に優れるコットン素材を、通気性の優れるガーゼ生地に仕上げています。そのため、寝汗が出てもすぐに吸収されるだけでなく、体とパジャマの間で熱がこもりにくいので涼しく快適にお休みいただけます。

若干厚みがあるため見た目は暑そうな使用感をもたれることが多いですが、想像以上にさらっと快適に着用できます。さらに、このガーゼは無添加でこだわり加工されるため、繊維に不純物が少なく吸水性を極限にまで高められています。

コットンガーゼはもちろんデメリットもあり、生地自体の厚みと伸縮性の無さです。重くはないものの「パジャマを着ている感」はあるため、自由な眠りがしたい方には不向きかもしれません。

麻(リネン)

リネンパジャマ
リネンパジャマ

麻は繊維の中でも汗の吸収・発散性に特に優れているので、その上、自然のひんやり感を持ってもいるので寝汗の多い方、暑がりの方にとても適しています。

麻と聞くとごわごわ・チクチクとした使用感のイメージが強いかと思いますが、それはヘンプやラミーなどで、リネンは比較的さらっと柔らかな使い心地です。縫い目の糸がチクチクしないよう縫製方法にまで配慮のあるこだわりのパジャマです。

こちらの生地も伸び縮みはありませんが、着心地は軽めです。

リネンダブルガーゼ

リネンダブルガーゼパジャマ
リネンダブルガーゼパジャマ

リネンをダブルガーゼにして仕上げたパジャマです。寝汗処理の観点から考えると、最も理想的な素材・生地のパジャマです。

寝汗を多くかく方はパジャマの洗濯も頻繁にするので、洗いに対する耐久性も気になるポイントだと思いますが、麻素材はとても丈夫なので気後れすることなく洗えます。そして、すぐに乾きます。

新陳代謝の高い方やパジャマに暖かみを求めない方であれば、年中さらっと爽やかにお使いいただけます。

1−2. 汗が多少なら着心地も重視して選ぶ

もしあなたの寝汗の量がそこまで多くない、空調管理が行き届いているため汗をそこまでかかないなどの場合、汗の吸収性と併せて着心地・肌感も重視することをおすすめします。

綿(コットン)100%しじら織り

コットンしじら織りパジャマ
コットンしじら織りパジャマ

「綿100%が好みだけどガーゼはソフトで厚すぎる。薄めで涼しい生地はないの?」といった場合のおすすめもあります。例えば、こちらのしじら織り生地です。

表面が凸凹とした風合いになっています。そのため、肌と生地が密着することなく空気の層が生まれるため、通常の平織りの綿100%生地よりも通気性の高い涼やかな使用感を味わえます。

上下半袖で首周りも広く開けてあるので、窮屈感を感じること無くリラックスして着用できます。夏用のパジャマにぴったりです。

絹(シルク)

シルクパジャマ
シルクパジャマ

シルクはヒトの肌とほぼ同じ成分で構成されているので、肌と一体化するような滑らかな着用です。肌触りの良さはピカイチです。

汗の吸収性も十分高いのでムレて寝苦しいことはありません。しかし、肌が汗ばんでくるとくっつきやすくなる性質があるため、汗を多くかく方へはあまりおすすめできません。また、シルクは手洗い推奨、虫に喰われないための保管管理などお手入れが大変なので、ケアがきちんとできる方にのみおすすめします。

テンセル®(リヨセル)

tencel-pajama

もしあなたが「シルクの滑らかな肌触りは好きだけど、こまめなお手入れをする自信がない」と、お考えであれば、リヨセル素材を使用したパジャマがおすすめです。

繊維の中でも抜きん出たシルクのような滑らかさです。また、再生繊維ではあるものの植物由来(由来)のため、繊維の吸湿性・吸水性が抜群です。そのため、寝汗をしっかりと吸収してくれるので、パジャマの素材にとても向いています。お手入れも手軽で、ネットに入れて洗濯機で洗えるものがほとんどです。

ご紹介のものはどちらもリヨセル90%シルク10%のものですが、これら2つの繊維の組み合わせの相性はとても良く快適な着心地です。(※リヨセルはテンセル™と同様のものと捉えて結構です)

Tシャツ・ハーフパンツ

また、いわゆる「パジャマ」を着なくとも、汗処理ができる着心地の良い軽装であれば、十分快適に眠れます。そこで、おすすめのものをいくつかご紹介します。

オーガニックコットンVネック半袖Tシャツ2枚組
コットンTシャツ
コットンTシャツ

例えばこちらは無印良品で販売されているTシャツですが、パジャマとして十分活用できます。綿100%なので汗も十分吸収しますし、Vネックなので首周りが広くゆったりと着用できます。

ぴったりめの着心地のTシャツは、幅にゆとりのある一般的なパジャマと異なり寝返りをしていてもズレにくいという良さもあります。

テンセルTシャツ
テンセルコットンTシャツ
テンセルコットンTシャツ

「Tシャツでも肌触りは妥協したくない」とお考えであれば、テンセルが70%混紡されたこちらのTシャツをおすすめします。コットン素材よりもしっとりとした肌感で汗の吸収にも優れるのでおすすめです。

首周りが大きく開いているのも夏のパジャマにぴったりです。

麻(リネン)パンツ
リネンパンツ
リネンパンツ

リネン100%のステテコパンツです。下半身は熱がこもりやすいので、ステテコパンツを履くなら麻素材が断然おすすめです。

使用当初の使用感は若干チクチクしますが洗濯していくにつれて馴染んでいきます。価格も控えめなのでこの辺りは多めに見ましょう。


2. パジャマの洗濯の適切な頻度とは

洗濯の頻度は個々人の寝汗の量によりますが、3日に1度は洗えると理想的です。あまり寝汗をかかないようであれば週に1度の洗濯でも結構ですが、日中使っていない間は風に晒して乾かしましょう。

もちろん、汗の量が多かったり汚れが気になるため、お手入れの手間を惜しまないのなら毎日の洗濯でも結構です。毎日洗うならやはり、洗いにタフな麻繊維の使用が向いています。

また、パジャマをより長持ちさせるためにも洗濯の際には、絶対にネットに入れることをおすすめします。他の洗濯物との擦れ、絡まりは予想以上に繊維の劣化を早めます。


3. スウェット・ジャージはパジャマには不適切

化学繊維が多く使用されたスウェット・パジャマに関しては、睡眠の質を下げるためおすすめしません。

人は眠りを深くするために(脳の回復を行うために)睡眠中に体温を下げます。なんと1.5℃も低下します。たった数時間の間にこんなに体温を下げるためにヒトは200mlもの汗をかくのです。

脳の休息のために200mlもの汗をかき体温を低下させる。
脳の休息のために200mlもの汗をかき体温を低下させる。

多くのスウェット・パジャマは汗処理が機能(通気性・吸放湿性)が悪いです。そのため、あなたが汗をかいて体温を下げようとしても、パジャマ内で汗が蒸れて体温を下げにくくなってしまいます。

その結果、睡眠の質が下がり、翌日のパフォーマンスの低下につながります。

なので、上記で紹介した汗処理に優れ、使用感の良いパジャマを使うことをおすすめしているのです。


最後に

パジャマに相応しい生地・素材に理解しつつ、適切なパジャマの重要性も認識していただけたら幸いです。

なお、熱帯夜に涼やかに眠る方法をお考えなら、接触冷感敷きパッドも是非ご検討ください。以下のページで蒸れにくく快適なものを選ぶコツをご紹介しています。ご参考にしてください。

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