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寝るときに悩みをtodoリスト化すると寝つきが良くなるとの報告

寝るときに悩みが頭に浮かんでしまって眠れないなんて方に朗報です。

todoリスト化することで寝つきを良くすることが期待できるとの報告が出ています。どれくらいの効果なのか、そして具体的にどうすればいいのかについてご紹介します。

※睡眠の質を上げるための方法をこちらのページ「睡眠の質を高めるための方法(総まとめ編)」でまとめています。ぜひあわせて参考にしてください。
著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
取材依頼はお問い合わせから。
インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから。


1. todoリストで睡眠改善したとの実験

まず最初に、書き出すことがどれくらいに入眠に良いのかを示すデータをご紹介します。これはアメリカのベイラー大学により行われた研究です。

実験は下記のようにして行われました。

  • 被験者は18~30歳の男女57
  • 睡眠障害や不眠症はない
  • 寝る前に5分書き出してもらう
  • 入眠時刻は22:30(通常は平均24:30前後なのでかなり早め)
  • 睡眠ポリグラフで睡眠の状態が計測される

そして、書き出してもらう内容により差が生まれるか調べるため、Aグループでは今後数日の内にやることをtodoリスト化し、Bグループではここ数日の内にやったことをリストアップするように、それぞれ要請されました。

その結果が下記のチャートです。

todo-list-bedtime
寝る前のtodoリストの効果

Aグループの入眠にかかった時間が平均約16分なのに対して、Bグループのそれは約25分だったと報告されています。つまり、todoリストグループは平均9分も眠りに着くのが早くなったというわけです。

この理由について、書き出すことは不安感を減らす効果があると言われており、今後やるべきこと(悩み・心配事)について思いを巡らすのではなく、書き出したことで早く睡れるに至ったのだろうと、この論文内で書かれています。

ちなみに、todoリストのグループは、入眠にかかる時間が平均9分早くなり、夜中の目覚めもやや減っており、そして睡眠時間が平均6分伸びたため、睡眠効率が若干高くなる結果にはなりましたが、レム・ノンレム睡眠などのデータを見ても特に睡眠が深くなるなどはしていませんでした。

1. 悩みをtodoリスト化する3つのポイント

あなたがご自宅で実践する上でのポイントが3つあります。

①なるべく多くリスト化する

上記の実験結果で面白いのが、やるべきことを多くリストアップするにつれて入眠時刻が早まっている点です。

あくまで相関性ですので、もしかしたらやるべきことが多くあった被験者がより疲れていたため早く眠れていただけなのかもしれませんが、やること20~30個のリストアップを目指してみてください。

実のところ、私はこの実験について知る前から、やるべきことのtodoリスト化をする習慣がありました。単純に備忘録としてですが。で、私は入眠について困ったことはないので恐縮ですが、1日の始まりや仕事を始める際のスタートダッシュにかなり効果があると思っています。やるべきことが事前に決まっていると、迷うことがないからです。

②悩みなら対策としてやること化する

分かりにくいと思うので具体例で説明すると、

・子供のイヤイヤ期が始まって大変だ…
 → 明日、本屋に行って参考になりそうな本を探す

・毎日が単調でなんかうんざり…
 → 次の休みは、インドへ行く

などのように悩みについては、それを解決するための行動として書き出すことをおすすめします。書き出した時点では悩みは解決されていませんが、少なくともその時点ではそれ以上悩む必要がなくなるので、入眠はだいぶ楽になるはずです。他にも例えば、誰それに明日相談する、とするのもありです。

③他人のことで悩まない

・上司が自分の考えに理解を示してくれない。

というような、主語が自分じゃない問題については優先順位を下げましょう。他人を変えるのは難しいからです。もちろん、このケースで言うと、「自分の考えを上司に理解してもらえるよう、伝え方に工夫をするための勉強をしよう」と行動に移すのは素晴らしいことです。ただ、他にもやるべきことがあるはずですし、キャパシティーにも限界があることを考えると、自分自身で完結できる悩みから手をつけるのが効率的です。


最後に

あなたの寝つきが良くなる一助になれば幸いです。

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