こんにちは。
最近サウナにはまった睡眠健康指導士の加賀照虎です。
サウナ浴で睡眠の質が高まると聞いたことがあるかもしません。
しかし、入浴方法が正しくないと、睡眠に悪影響が生じる恐れがあります。
そこで本日は、
- サウナで睡眠の質が上がる理由
- 快眠に役立てるサウナの入り方
- サウナを台無しにしない入浴後の環境
などについて解説します。
ぜひあなたのサウナ生活の参考にしてください。
Contents
1. サウナで睡眠の質が上がるとの研究報告
サウナと睡眠の関係を調べた研究は稀です。
そのような中で珍重されているのがサウナ大国フィンランドの研究者、プトコネンさんとエロマーさんが1976年に行った実験です。
内容は以下の通りです。
- 被験者はアスリート5名
- サウナ入浴の有無での睡眠を比較
- サウナ有では眠りの最初の2時間での深い睡眠(徐波睡眠)が70%増えた
- サウナ有では眠りの最初の6時間での深い睡眠が45%増えた
- サウナ後、入眠時刻が早まった(寝付きが良くなった)
驚きではないでしょうか。
かなりの快眠効果があると考えられますね。
1-1. なぜサウナ浴で深い睡眠(徐波睡眠)が増えたのか?その理由
ここで気になるのが、快眠効果の理由ですよね。
上記の研究をもとにフィンランドサウナ協会が提唱している仮説がいくつかあるのでそれぞれ解説していきます。
上昇した体温が入眠に向かって下がっていくため
主要因は体温です。
人は入眠前から体の内部の体温を下げて休息モードに入ります。そのため、入眠前にサウナに入ることで一時的に体温が上がると、その後の体温低下がスムーズになるため入眠しやすくなるとされています。
体温上昇がセロトニンの代謝を促進するため
また、体温上昇により幸せホルモンとして知られるセロトニンの代謝が促進されることも一因と考えられています。
下記のような流れです。
- 体温上昇
- セロトニンの代謝促進
- ノルアドレナリン減少
- 覚醒度の低下と徐波睡眠の増加
もちろん、ノルアドレナリンが減少するということは自律神経にも影響があると考えられます。
つまり、副交感神経が優位になることでリラックス感が生まれたり、眠気を感じるようになると考えられるのです。
1-2. 快眠に役立てるサウナの入り方
就寝時刻の3時間前に入ること
サウナに入るのは就寝時刻の3時間前にしましょう。
そして、遅くとも就寝時刻の2時間前にはサウナから上がっていられるようにしましょう。
これは体温と関係します。
体温が高いままだと眠気が訪れにくくなります。「体温が下がることで眠気が生まれる」ということを頭に置いてサウナに入る時間帯を決めましょう。
水を十分摂取すること
サウナ後に脱水状態にならないよう水を十分摂取しましょう。
しかし、水を必要以上に摂取してしまうと夜中に尿意で目覚めてしまうことになります。なかなか調整が難しいとは思いますが、適度に留められるよう気をつけましょう。
1-3. サウナを台無しにしない入浴後の環境
サウナ入浴後、一点注意です。
体温の低下を邪魔しないために通気性・吸放湿性の高い寝具やパジャマを使うことです。
素材 | イメージ | 柔らかさ | 滑らかさ | 吸湿性 | 放湿性 | 耐久性 | 洗濯性 | ||
天 然 繊 維 | 植 物 性 | 綿 (コットン) | ◯ | ◯ | ◎ | △ | ◯ | ◯ | |
麻 (リネン) | △ | △ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | |||
動 物 性 | 絹 (シルク) | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | △ | △ | ||
羊毛 (ウール) | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | △ | |||
化 学 繊 維 | 再 生 | レーヨン | ◎ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | △ | |
合 成 | ポリ エステル | △ | ◯ | △ | – | ◯ | ◎ |
- 通気性に優れたマットレス
- 綿素材などのシーツカバーやパジャマ
などです。
ポリエステル素材のジャージなどを着ているとせっかくのサウナを台無しにする恐れがあります。睡眠環境にはこだわりましょう。
最後に
サウナの睡眠への効果から上手な入り方まで参考になっていればと思います。
なお、サウナ以外にも睡眠の質を上げる方法をたくさんあります。こちらのページ「睡眠の質を高めるための方法(総まとめ編)」でまとめています。ぜひあわせて参考にしてください。