二段ベッド用のマットレス選びは、注意が必要です。
合わないものを購入すると、床板が抜けて崩壊したり、子供の転落につながりうるからです。
とはいえ、まったく意味がわからないかと思います。
そこで本日は、
- 二段ベッド用マットレスとは
- コイルorノンコイルの選び分け方法
- 底抜けしないための床板選び
- 転落しないための厚さの考え方
- おすすめの二段ベッド用マットレス5選
などについて解説していきます。
ぜひ参考にしてください。
1. 二段ベッド用マットレスとは
まず、定義の擦り合わせをしましょう。
1-1. 一般的なものよりも薄め
二段ベッド用マットレスは薄めです。
床置きマットレスと同じく、7~10cm前後のものが大半です。
種類 | 厚み | 評価 | |
マットレス トッパー | 3cm |
| |
5cm |
| ||
敷布団/ ノンコイル 薄型 マットレス | 7cm |
| |
10cm |
| ||
ノンコイル ベッド マットレス | 15cm |
| |
20cm |
| ||
コイル スプリング ベッド マットレス | 25cm |
| |
35cm |
|
以下の理由があります。
- 設置が大変なため
- サイドフレームが低めなため(大事なので後で詳述)
- お手入れをしやすくするため
1-2. セット商品も販売されている
なお、二段ベッドを購入する際に、セットとしてマットレスが一緒に販売されることもあります。
しかし、これは一長一短です。
というのも、サイズが合うよう設計されてはいるものの、ほとんどのものが割高だからです。ハンバーガーに対してポテトが割高なのと似ています。二段ベッドとマットレスを別々に買い揃える方が少なくないのは、こういう背景からかと私は考えています。
2. 二段ベッド用マットレスの選び方
ということで次に、二段ベッド用のマットレスの選び方についてです。
大事な点から紹介していきます。
2-1. まずはベッドの床板を確認すること
マットレス選びの前の問題です。
マットレスを使うために大事なことなので最初にお伝えします。
まず、ベッドの床板には、以下の3つの種類があります。
すのこ | メッシュ | 張り板 | |
画像 | |||
素材 | スチールor木材 | スチール | 木材 |
通気性 | ◯ | ◯ | × |
耐久性 | ◯ | △ | ◯ |
きしみ音 | ◯ | △ | ◯ |
価格 | ふつう | 安い | 安め |
おすすめはすのこ形状のものです。
他はおすすめできません。
- メッシュ:マットレスを支える力が弱いです。ボンネルコイルマットレスだと力がかかりにくいため問題は起こりづらいですが(しかし寝心地が悪いため非推奨)、その他のマットレスだとベッドの底が抜ける恐れがあります。危険ですので避けることをおすすめします。
- 張り板:通気性が低いです。ただでさえ手入れが大変な二段ベッドなので、手入れの手間は増えないほうがいいですよね。ダニやカビが発生するリスクを抑えるためにも通気性は重視しましょう。
2-2. コイルorノンコイルなどの素材の選び方
コイルかノンコイルか。
はたまた、どの素材がいいのか。
迷われるかと思います。
ノンコイルマットレス | コイルマットレス | |
イメージ | ||
厚み | 10~20cm前後 | 20~35cm前後 |
重量 | 7~15kg前後 | 20~30kg前後 |
寝心地 | – | – |
耐久性 | ◯ | ◎ |
揺れ&音 | ◎ | △ |
取扱い | ◯ | △ |
廃棄 | ◯ | △ |
クリーニング | × | ◯ |
価格 | ◯ | △ |
種類 | イメージ | 体圧分散 | 反発弾性 | 横揺れ | 通気性 | お手入れ | ||
ノ ン コ イ ル | 高 弾 性 | 高弾性ウレタン | ◎ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |
ラテックス | ◎ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | |||
高 反 発 | 高反発ウレタン | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | ||
高反発ファイバー | △ | ◯ | △ | ◎ | ◎ | |||
低 反 発 | 低反発ウレタン | ◎ | △ | ◎ | △ | △ | ||
繊維わた | ◯ | △ | ◎ | ◯ | ◯ | |||
詰 め 物 次 第 | ハイブリッド | – | – | – | – | – | ||
コ イ ル | ボンネルコイル | – | ◯ | △ | ◯ | △ | ||
ポケットコイル | – | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 – 」としています。また、それぞれ加工・品質により△が◯になったり、◎が◯になることがあります。 |
結論、高反発のノンコイル素材のマットレスが二段ベッドにはおすすめです。
その他がおすすめできない理由とあわせて解説していきます。
薄型コイルは寝心地も使い勝手も悪い
薄型コイルマットレスはイマイチです。
まず、コイルの上にあるべき詰めものが少なすぎるため、コイルが腰に当たるような硬すぎるものが多いです。
そのため、寝心地は各種マットレスの中でも最悪です。
また、薄いわりに重いです。
なので、手入れがしにくいです。
こういった背景から、まったくおすすめできないわけなのです。それでも「コイルマットレスがいいんだ」とお考えの方は、品質の良いコイル素材のものを選ぶようにしましょう(正直、安かろう悪かろうが多いかと思います。)。
線材の種類 | 炭素保有量値 | 耐用年数の目安 | |
ピアノ線 | SWRS | 77~92 | 10年前後 |
硬鋼線 | SWRH | 82 | |
72~77 | 6~7年前後 | ||
62~67 | 3~4年前後 |
高反発ウレタンマットレスはオールマイティ
高反発ウレタンマットレスはおすすめです。
- 低価格
- そこそこ良い寝心地
- 扱いやすい
など、オールマイティだからです。
とはいえ、安すぎるものは中身がスカスカで低密度のため、耐久性が低いことがあります。ある程度長く使うなら、密度が30D以上あるものを選びましょう。
ウレタン密度(kg/㎥) | 耐久性の評価 | |
高反発 | 低反発 | |
20D以下 | 30D以下 |
|
25D前後 | 35D前後 |
|
30D前後 | 40D前後 |
|
40D以上 | 50D以上 |
|
高反発ファイバーマットレスは通気性が高くて洗える
高反発ファイバー素材もおすすめです。
- 通気性が高い
- 丸洗いできる
など、子供が汚しても気になりにくいからです。
とはいえ、パッドなどを利用しないと、おねしょなどの際にマットレスを貫通してベッドまで汚れることがあるので気をつけるようにしましょう。
敷布団は手入れがしにくいため非推奨
敷布団もあまりおすすめできません。
理由は次の2つです。
- 手入れが大変:敷布団は湿気りやすいので週に2~3回は干さなければなりません。マットレスは片側を上げて底面に風を当てることができますが、敷布団ではできないため手間がかかります。
- 寝心地に難あり:厚みが10cm前後の敷布団だとサポート性が足りずに、すのこの角の硬さを腰に感じることがあります。
2-3. 二段ベッド用マットレスのサイズの選び方
厚さは使用者の体重をもとに考えること
マットレスに必要最低限以上の厚さがないと、すのこの硬さを腰に感じることになります。
- 5cm:30kg前後
- 7cm:60kg前後
- 10cm:80kg前後
- 13cm:100kg前後
絶対に守るようにしましょう。
底つき感のイメージ | |
仰向け | |
横向き |
もちろん、これは必要最低限の厚さです。
これより厚い分には問題ありません。
厚さはサイドレールの高さも一緒に考えること
しかし、厚すぎると問題です。
というのも、二段ベッドはサイドレールが低めなため、マットレスが厚すぎると子供がサイドレールを乗り越えて転落してしまうことがあるからです。
サイドレールは15cmは必要です。
そのため、たとえば、サイドレールの高さが30cmならマットレスの厚さは15cm以下となります。マットレスの厚さはこのような観点からも考えるようにしましょう。
縦・横幅は内寸に収まるか確認すること
二段ベッドには、サイズが独特なものがあります。
気をつけてもらいたいのは、ベッドの内寸です。
95x197cmのマットレスは、ベッドの内寸が95x195cmだと入らないです。きちんと事前にチェックしておくようにしましょう。
2-4. マットレスの重量は使用者の体重と耐荷重をもとに考えること
ベッドには耐荷重が設定されています。
耐荷重以上の重さが加わると、ベッドが支えきれずに壊れる恐れがあります。一般的にベッドの耐荷重は以下のようになっています。
ベッドサイズ | 一般的な耐荷重 |
シングル、セミダブル | 100kg前後 |
ダブル、クイーン | 200kg前後 |
使用者の体重、マットレスの重量などが耐荷重を超えないか気をつけましょう。
子供に大人が添い寝されるとなると、耐荷重がオーバーしやすくなるので要注意です。
2-5. 折りたたみかどうかは手入れのしやすさなどを考えること
「折りたたみにするべきか否か」
と、迷われている方もいるかと思います。
私が思うに、基本的には一枚もので十分です。
しかし、次のようなニーズがあれば折りたたみがおすすめです。
- マットレスを上げ下げしたい
- マットレスを持ち運ぶ可能性がある
なお、折りたたみにもいろいろあります。
二つ折り | 三つ折り | 四つ折り(均一型) | 四つ折り(ソファ型) | 五つ折り | |
画像 | |||||
折りたたみベッド | ◯ | × | ◯ | × | × |
コンパクト性 | △ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
腰の違和感 | △ | ◯ | △ | ◯ | △ |
ヘタリ復活 | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
ソファ変形 | × | △ | △ | ◯ | △ |
二つ折りや四つ折りだと、腰に折り目を感じやすいので注意しましょう。
3. 二段ベッド用におすすめのマットレス4選
種類別におすすめのマットレスを紹介していきます。
高反発ウレタンフォームマットレス
エコラテエリート 一枚ものマットレス
型・種類 | ノンコイルベッド/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 14cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
返品保証 | 60日間 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×14cm・約9.5kg、セミダブル: 118×195×14cm・約11kg、ダブル: 138×195×14cm・約12.5kg、クイーン: 158×195×14cm・約14kg |
価格 | シングル: 19,990円、セミダブル: 22,990円、ダブル: 25,990円、クイーン: 28,990円 |
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体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
低価格でしっかり寝られるものをお求めなら、こちらがおすすめです。
厚みが14cmもあるので体重が100kgの大きな人の体でさえもしっかりとサポートします。ウレタンフォームの密度が32Dですので、長く使える見込みです。凸凹プロファイルカットにより体圧分散性も十分あります。自社製品のため恐縮ですが、無駄のない素晴らしいコストパフォーマンスを実感していただけると自負しています。
エコラテエリート 三つ折りマットレス
型・種類 | ノンコイル薄型/高反発ウレタンフォームマットレス |
厚み | 10cm |
硬さ | ふつう~やや硬め |
送料 | 無料 |
返品保証 | 60日間 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×10cm・約7kg、セミダブル: 118×195×10cm・約8kg、ダブル: 138×195×10cm・約9kg、クイーン: 158×195×10cm・約10kg |
価格 | シングル: 16,990円、セミダブル: 19,990円、ダブル: 22,990円、クイーン: 25,990円 |
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体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | ◎ |
上記のマットレスの三つ折りモデルです。
ベッドから上げ下げすることがあるなら、三つ折りのものがおすすめです。やや硬めな寝心地ながらも凸凹加工により、体への負荷をより少なくサポートします。普通~がっしり体型の人の向いています。なお、こちらは10cm厚になっています。
高反発ファイバーマットレス
ブレスエアー®︎ ネムリエPremier
型・種類 | ノンコイル薄型/高反発ファイバーマットレス |
厚み | 10cm |
硬さ | 極柔~極硬から選択可能 |
送料 | 無料 |
返品保証 | 30日間 |
サイズ・重量 | ナローシングル: 68×195×10cm・約5.7kg、シングル: 95×195×10cm・約8.1kg、セミダブル: 117×195×10cm・約9.5kg、ダブル: 135×195×10cm・約11.5kg |
価格 | ナローシングル: 41,800円、シングル: 49,500円、セミダブル: 60,500円、ダブル: 71,500円 |
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体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | ◎ | △ | ◎ |
高反発ファイバー素材ならこちらおすすめです。
上記で説明した通り、高反発ファイバー素材は面で支える構造のためしっかり目の使用感ですが、こちらのマットレスは内部が三層構造になっていてソフト、ふつう、ハードの中からあなたの好みに合わせて硬さを調整することができるためおすすめです。
B-AIR PRO PLUS F40
型・種類 | ノンコイル薄型/高反発ファイバー+高弾性ウレタンフォームマットレス |
厚み | 7cm |
硬さ | ふつう |
送料 | 無料 |
返品保証 | 無し |
サイズ・重量 | シングル: 95×200×7cm・約5.1kg、セミダブル:118cm×200cm×7cm・約6.3kg、ダブル: 135cm×200cm×7cm・約7.2kg |
価格 | シングル: 63,800円、セミダブル: 87,696円、ダブル: 93,960円 |
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体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
通気性にすぐれるブレスエアー®素材の上に高弾性ウレタンフォームのセルプールを組み合わせています。
通気性が良いのはもちろん、弾性にすぐれているのでかなり満足度の高い仕上がりになっています。私どもがウレタンフォームの素材提供をして開発されたマットレスですので手前味噌ですが、こちらもかなりおすすめです。
4. 二段ベッド用マットレスの使い方
最後に、よくある使い方についてのお話です。
4-1. 手入れを省くためにシーツはなしでもOK
マットレスは基本的には次のようにして使います。
(下)除湿シート→マットレス→プロテクター→ベッドパッドor敷きパッド→シーツ(上)
しかし、二段ベッドでは、日々のシーツの取り替えとメイキングが非常に手間です。
この負担を軽減させるなら、シーツなしの組み合わせがおすすめです。
(下)除湿シート→マットレス→プロテクター→敷きパッド(上)
敷きパッドを洗う手間こそ増えますが、シーツを毎日整えるよりはらくかと思います。
敷きパッド | ベッドパッド | ベッドシーツ | トッパー | プロテクター | |
画像 | |||||
役割 |
|
|
|
| |
厚み | 1~2cm前後 | 3~4cm前後 | 5mm前後 | 3~5cm | 5mm前後 |
温湿度調整 | ◎ | ◎ | ◯ | × | △ |
汚れ防止 | ◯ | ◯ | △ | △ | ◎ |
洗濯 | △ | △ | ◯ | × | ◯ |
体圧分散性 | △ | ◯ | × | ◎ | × |
4-2. 手入れは干さずに立てかけるだけでOK
マットレスの手入れも効率的に行いましょう。
マットレスの片側を上げて、底面に扇風機などの風を当てるだけで十分です。このお手入れを週に1~2回行っていただければ、わざわざ干したりする必要はありません。
最後に
あなたに合う二段ベッド用マットレスはイメージできましたか?
マットレス選びの参考になっていれば幸いです。