子供用ベッドを選ぶのは大変です。
年齢によって適切な種類が変わりますし、人・生活スタイルによってはベッドがないほうが合っているからです(私がそうでした)。
そこで本日は、
- 年齢別の子供用ベッドの種類
- 各種類のベッドの特徴と向き不向き
- 各ベッドを選ぶときのポイント
などについて解説していきます。
Contents
1. 年齢別|各種類のベッドの向き不向き
まず始めに、子供の年齢によって使えるベッドの種類が変わります。
一般的には下記のようになります。
~2歳前後 | ~6歳前後 | 6歳前後~ | |
ベッド 種類 |
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年齢はあくまで目安です。
子供の性格で大きく前後します。特に、一人で眠れるかどうかは、お子様の様子を見て判断するようにしましょう。
ということでまずはこのように、年齢に合わせてベッドの種類を絞り込みます。そしてその次に、その中から生活スタイルに合うベッドをさらに絞り込んでいきましょう。ということで次に、各種類のベッドの特徴について解説していきます。
1−1. 2歳まではベビーベッド
一般論では、子供が2歳になるまでは下記の4種類のベビー用のベッドを使うことになるとされています。
種類 | ベッドインベッド | プレイヤード型 | ベビーベッド | |
高さ | 直置き | 床板高さ10~20cm | ロータイプ (床板高さ約45cm) | ハイタイプ (床板高さ約70cm) |
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長所 |
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短所 |
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詳しい特徴や比較についてはこちらのページ「ベビーベッドは不要?失敗者が語るおすすめの選び方」で解説しています。ご参考にしてください。このページでは私なりの結論のみ申し上げます。
私が考えるに、子供が1歳になるまでは薄型ノンコイルマットレス(できれば二枚)を床に敷いて子供はベッドインベッドで一緒に寝るというのが理想です。なお、子供が1歳前後になったらベッドインベッドなしで同じように寝ましょう。ベビーベッドやプレイヤードは子供が夜泣きした際の対応が大変になることが多く、「なくても良かったな」と後悔することが少なからずあるからです。
1−2. 6歳までは親子で一緒に寝るためのベッド
それでは次に、2~6歳前後に使える親子で寝るためのベッドについてです。
連結ベッド | 親子ベッド | 通常ベッドで添い寝 | ベッドなし添い寝 | |
画像 | no image | no image | ||
長所 |
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短所 |
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連結ベッド
- 長所:広いスペースで寝られる、一人寝用に分割可、長い目で見れば割安
- 短所:ベッド下が掃除しづらい、隙間を感じる、その他の機能性は低い
ぴたっと繋げて使えるベッドです。
子供とゆったり広いスペースで寝られるのはもちろん、子供が6歳前後になったときにベッドを分割してそれぞれの部屋で使うことが可能です。長く使うことができるので長い目で見ると割安です。
ただ、ベッドの下が掃除しにくかったり、収納機能などは低いため、単体としての機能性はやや低いのがやや難点です。
親子ベッド
- 長所:子供の近くで寝られる、子供に蹴られない、省スペース
- 短所:下のベッドはやや小さい、出し入れの手間がある、使用可能期間短い、やや割高
親子で一緒に寝るためのベッドです。
子供の近くで寝られるだけでなく、寝床自体が上下に別れているため蹴られる心配なく寝られます。日中は下のベッドをしまえるので省スペースです。
とはいえ、値段がやや高いところと使用可能期間が短いことを考えると、やや割高になるためあまりおすすめできません。スペースが許すなら連結ベッドのほうが満足度が高いかと思います。
通常ベッドで添い寝
- 長所:省コスト
- 短所:転落リスクあり、狭い、寝づらい
大人用のベッドで一緒に寝るケースです。
クイーンサイズ以上のベッドであればやや窮屈ですが、子供と三人で川の字で寝られます(四人は不可)。
とはいえ、子供がベッドから落ちるリスクがありますし、寝床が狭く子供に蹴られることもあります。コストを抑えるにはいいですが、睡眠環境としてはあまりおすすめできません。
ベッドなしで添い寝
- 長所:省コスト、省スペース
- 短所:ホコリっぽい、床冷えしやすい
床にマットレスを置いて添い寝するケースです。
マットレスが二枚以上あれば広々と寝られますし、クイーンサイズのマットレスを二枚敷けば四人でも広々と寝られます。転落リスクもなく、低コストで省スペースにもなるのでおすすめです。
ただ、睡眠環境がほこりっぽくなりやすく、床冷えもしやすいので、床で寝ることのデメリットが気にならなければ、という注意つきにはなりますが。
1−3. 6歳以上は子供一人用のベッド
次に、6歳以上の子供におすすめのベッドです。
下記の6つが子供向けに定番のベッドです。使い勝手、子供の好み、間取りなどを勘案して選ぶようにしましょう。
引き出し収納ベッド | チェストベッド | 折りたたみベッド | ロフトベッド | 二段ベッド | システムベッド | |
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長所 |
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短所 |
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それぞれ詳細に説明していきます。
引き出し収納付きベッド
- 長所:収納量◯、安定性◎、中価格帯
- 短所:通気性△、デッドスペース
引き出し収納が付いているベッドです。
ベッドでありつつ、子供の洋服などをしまうスペースにもなるので便利です。価格は3~4万円前後と手ごろですし、子供っぽくないデザインのものを選ばなければ長く使えます。
ただ、この種類のベッドは床板が張り板のため通気性がやや悪いので、除湿シートをなどを敷いて対策するようにしましょう。また、引き出しを開けるためのデッドスペースが生まれることも事前に頭に入れておきましょう。
チェストベッド
- 長所:収納量◯、安定性◎
- 短所:通気性△、デッドスペース、床面高い、価格高め
二段の引き出し収納が付いているベッドです。
基本的な使い勝手は上記の引き出し収納ベッドと同じですが、二段になっている分収納量がさらに多く、床面が高くなり、価格も高めになります。
なお、ベッドの高さについては注意しましょう。床面の高さが40cmでマットレスの厚さが20cmとなると合計60cmです。子供にとってはやや高くなるので、上り下りをしやすくすると同時に、転落しないようベッドフェンスなどを付けるようにしましょう。
低い | 標準 | 高め | 高い | |
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目安 | ~30cm | 35~45cm | 50~60cm | 90cm~ |
開放感 | ◎ | ◯ | △ | × |
出入り | △ | ◯ | △ | △ |
ホコリ | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
転落 | ◯ | △ | △ | △ |
収納 | △ | ◯ | ◯ | ◎ |
安定性 | ◎ | ◯ | ◯ | △ |
寝具制限 | △ | ◯ | △ | △ |
折りたたみベッド
- 長所:通気性◯、省スペース、比較的安価
- 短所:寝心地△、マットの制限、安定性△、軋みやすい、ベッド下収納△
パイプなどの素材で作られた折りたたみ可能なベッドです。
折りたたむことで省スペースにでき、なおかつ、比較的安価なので選ばれやすい種類です。
しかし、ベッドを折りたたむためにマットレスも二つ折りでなければいけないため腰に折り目を感じやすく寝心地がイマイチだったり、ぐらぐら揺れやすかったり、ギシギシ軋みやすかったりなど、寝心地の観点からあまりおすすめできません。また、ベッドの下にスペースはあれど、折りたたむためにそこにモノを置けなかったりなど、使い勝手もやや中途半端になります。
ロフトベッド
- 長所:収納量◎、生活感少ない
- 短所:安定性△、きしみ音△、床面高い、圧迫感がある、転落の心配、上り下りが面倒
床面が高くその下が収納・生活スペースになっているベッドです。
収納量がもっとも多い種類になります。また、床面が高く目に入りにくいことから生活感が出にくくスタイリッシュなイメージにもなります。
ただ、床面が高いことから揺れやすくかったり、軋みやすかったり、圧迫感が生まれやすい、転落の心配があるなどのデメリットがあります。利便性を取るか、寝やすさを取るかで好みが分かれるベッドですので、子供の意見を聞いて選ぶようにしましょう。
二段ベッド
- 長所:省スペース、長く使える(※)
- 短所:床面高い、圧迫感がある、転落の心配、マットの制限、上り下りが面倒、価格高め
ベッドを二台上下に連結したベッドです。
ベッドスペースを1つに集約できるため、子供が二人いる家庭に選ばれやすい種類です。近年定番になりつつある分割可能タイプを購入すれば、子供がある程度大きくなったときにそれぞれの部屋で一台ずつベッドを使うこともできます。
デメリットとして、ベッドに高さがあるため部屋に圧迫感が生まれることと、転落の心配があることなどがあります。上で寝る子には十分危険性を伝えた上で使うようにしましょう。
デスク付きシステムベッド
- 長所:収納量◎、省スペース
- 短所:デッドスペース、床面高い、圧迫感がある、転落の心配、上り下りが面倒、価格高め
デスクと一体化したベッドです。
基本的なメリット・デメリットはロフトベッドと同様です。デスクが付く分価格は高くなりますが、別途購入するよりは割安かと思います。
ベッド・デスクに引き出しが付いているとデッドスペースが広くなるので、生活動線を考慮した上で間取りに合うものを選ぶようにしましょう。
2. 子供用ベッドを選ぶときのポイント
それでは次に、子供用ベッドを選ぶときに気をつけていただきたいポイントです。
2−1. サイズは小さくしないように
子供用のベッドには、
- 長さが短いショートサイズ
- 幅が狭いセミシングルサイズ
などがありますが、これらはあまりおすすめできません。
名称 | ショート | 通常 | ロング |
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長さ | 180cm | 195cm | 215cm |
用途 | 小柄な方向け | 一般向け | 大柄な方向け |
セミシングル | シングル | セミダブル |
というのも、子供は体こそ小さいものの寝相・寝返りが大きいためです。また、子供によっては中学生くらいで小さいサイズが使えなくなることもあるので、一般的なシングルサイズ(内寸約97x195cm)がおすすめです。
2−2. 転落防止のための柵
高さが60cm以上になるならフェンス付きのベッドを選ぶようにしましょう。
落下防止のためです。もし、フェンスが付いてないものを購入してしまった方は、後付けのもの(ベッドフェンス・ベッドガード)を利用するにしましょう。
2−3. 子供用でも耐久性(耐荷重)は軽んじないように
子供用のベッドの耐荷重は100kg前後です。
一般的に、使用者と寝具の重量×1.5が耐荷重の目安となりますので、
- 子供の体重:25kg
- マットレス:15kg
- 掛布団と枕:5kg
- 合計:45kg
このようなケースだと67.5kgとなり、問題ないと考えられます。あなたのお子様と検討中のベッドではどうなるか計算してみましょう(活発なお子様をお持ちの方は注意が必要です。ベッドの上でジャンプをさせないようにしましょう)。
2−4. 子供に適切なベッドの高さとは
- 安定性
- 圧迫感
- 上り下りのしやすさ
- 転落の心配
などを考えると安心できる子供用ベッドの高さは30~40cmです。
とはいえ、収納量の多いロフトベッドやデスク付きシステムベッドなどは少なくとも高さが80cm以上になります。
どちらを優先するか、間取りや子供の意見などを踏まえて選ぶようにしましょう。
2−5. 中・高校生くらいでテイストが変わる
子供が中高生になるとテイストが変わります。
私自身、10歳頃からデスク付きシステムベッドを使っていましたが、15歳頃についにデザインの子供っぽさがイヤになり親に買い替えてもらいました。
システムベッドを5年しか使えなかったことを思い返すとコスパが悪いですよね。このような自己体験からも、長く使える飽きのこないデザイン・テイストのものを子供と相談して選ぶことを強くおすすめします。
最後に
子供用ベッドを選ぶための参考になっていれば幸いです。