
こんにちは、加賀照虎です。
近年、ノンコイルマットレスが人気ですね。
「人気だから言葉は知ってるけど、実際のところよく分からない」
そんな人が多いかと多います。
せっかくマットレス選びをするなら、納得して買いたいですよね。
ということで本日は「ノンコイルマットレスのメリット・デメリット」をスプリングマットレスと比較しながら紹介していきます。
Contents
1. ノンコイルマットレスとは、コイルスプリング不使用のもののこと
まずはノンコイルマットレスとは何か、定義から説明します。
一言で言うと、コイルスプリングマットレス以外のものは、ノンコイルマットレスと呼ぶことができます。
つまり、該当するものをあげると、
- 高反発ウレタンマットレス
- 低反発ウレタンマットレス
- ラテックスマットレス
- 高反発ファイバーマットレス
などがノンコイルマットレスとなるわけです。
マットレスの歴史を振り返ると(といっても百数十年ほどですが)、元々はコイルスプリング製のもの主流でした。
ところが、ここ数十年で、徐々にノンコイルマットレスが主流になってきています。
その背景には、
- ノンコイル素材の製造技術の進化
- 低価格化
- 環境保全意識の高まり
などがあります。

スプリングマットレスというと、分厚くていかにもベッドマットレスという見た目です。
豪勢なイメージで迫力がありますよね。
「コイルスプリングマットレスじゃないとマットレスに非ず」といまだに考えている人も少なからずいらっしゃるかと思います。
しかし、使用者の利便性とかを考えると、やや物足りないところがあります。
そのため、徐々にノンコイルマットレスのほうが支持を集めるようになってきているわけなんですね。
2. スプリングマットレスと比較|ノンコイルマットレスのメリット・デメリット
では次に、コイル・ノンコイルの比較をします。
極論、ノンコイルマットレスのメリットがコイルマットレスのデメリットで、その逆もまたしかりといった感じになります。
ノンコイルマットレスのメリット・デメリットを列記すると、以下のようになります。
- 比較的安価
- 取扱いが手軽に
- 廃棄が手軽
- 環境負荷が少ない
- ベッドクリーニングが出来ない
それぞれ細かく説明していきます。
【注意】寝心地・耐久性については個々のマットレスの評価になるので、ここではあえて触れません。これについては3章をご参照ください。 |
2-1. ノンコイルマットレスのメリット
①ノンコイルは比較的安価
ノンコイルマットレスはシンプルな作りのものが多いです。
そのため、製造コストが抑えられますし、小さく圧縮して輸送ができるため、売価が安価なものが多いです。
ただ、ラテックスはやや例外です。
原料を天然素材のため大量生産に向かずやや高価です。
②ノンコイルは取扱いが手軽
重いものでもシングルサイズで15kg前後なので、取扱いが手軽です。
それこそ三つ折り仕様の軽いものなら7kg前後なので、敷布団のように毎日折りたたんで押し入れにしまうのも気楽に出来ます。
コイルスプリングマットレスとなると、軽いものでも20kg以上はします。
側生地が外せるものもノンコイルマットレスには多いです。
ちょっとした汚れくらいなら洗濯機で洗ってキレイに出来ます。
③廃棄が手軽
ノンコイルマットレスは、分解すれば家庭ゴミとして捨てられます。
- 側生地:資源ごみ
- ファスナー:燃えないゴミ
- ウレタン:燃えないゴミ
- ラテックス:燃えないゴミ
(※地域により詳細は異なりますが、名古屋なら上記のようになります。)
しかし、コイルスプリングマットレスは粗大ゴミとして捨てなければなりません。
大きく重たいので搬出作業もかなり大変です。
こういった背景から、コイルスプリングマットレスは長く使えるものじゃないと割りに合わないのです。
④環境負荷が少ない
ノンコイルマットレスは、上記のように燃やすなりして処理できます。
天然100%のラテックスであれば、土に増えれば自然に帰るとも言われています。
そのため、コイルスプリングマットレスと異なり、金属の廃棄物が少なく、廃棄時に環境に与える負担が少ないのです。
エコ意識の強いヨーロッパは特にこの点を重視しており、ノンコイルマットレスの広がりを大きく後押ししました。
2-2. ノンコイルマットレスのデメリット
⑤ベッドクリーニングが出来ない
ノンコイルマットレスのデメリットを考えてみましたが、たぶん、これくらいです。
万が一、汚れてしまったとしても、洗浄クリーニングをすることが出来ません。
スプリングマットレスであれば業者に依頼して高音スチームなどでキレイにしてもらうことが可能です。
1.5万円ほどかかり、若干寝心地が悪化しますが、出来るに越したことはないかと思います。
なので、ノンコイルマットレスを購入するなら、敷きパッドやマットレスプロテクターを利用して汚れないようにしっかり予防しましょう。
3. 寝心地・耐久性はコイル・ノンコイルで変わらない
コイルマットレスと言っても、コイルの上にはウレタンフォームなどの素材が使用されています。

そのため、コイルやノンコイルだからと言って、寝心地がどうだとは言えないのです。
あくまで、素材の組み合わせのトータルバランスです。
それにより寝心地が決まります。
ただ各種マットレスの平均としては、下記のような寝心地と使い勝手です。
耐久性についても同様です。
ノンコイルであろうと、コイルであろうと、使用されている素材の品質が全てです。
例えば、ウレタンフォームのマットレスであればウレタンの密度、ラテックスならラテックスの純度、コイルなら線材の品質や焼き入れの有無などです。
これについては、下記のページで詳しく説明しているので、気になる方はご参考にどうぞ。
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とはいえやはり、コイルマットレスは高価なものが多いので、その分高品質な素材が使われていて、全体としては耐久性が長いものが多いことは事実です。
ただ、値段が高いからといって、必ずしも高品質な素材が使われているわけでもないので注意しましょう。
最後に
ノンコイルマットレスについて深く理解する一助になっていれば幸いです。
なお、私もノンコイルマットレスを手掛けておりますので、いろいろと検討中の方はぜひ候補にどうぞ。