「シーツに血がついちゃった!」
と慌てている方、落ち着いてください。
誤った方法で余計に血液が落ちにくくなることがあります。
被害を大きくしないよう、正しく汚れを落としましょう。
そこで本日は、
- シーツの血を落とすときの禁止事項
- 血がついて間もないシーツの汚れの落とし方
- 血液が付いてから時間が経過しているときの3つの方法
などについて詳しく解説していきます。
Contents
1. シーツに付いた血液を簡単に落とす方法
柄物・色物シーツを使用している方にも参考になるよう、色落ちしにくい方法をご紹介します。まずは、やってしまいがちな禁止事項に目を通し、それから血液を落としましょう。
やりがちな禁止事項
まずは禁止事項に目を通してください。お急ぎの場合は禁止の理由などは読み飛ばしてくださって結構です。
- 40℃以上のお湯での洗い
- 乾燥機、ドライヤーでの乾燥
- アンモニア水の使用
なぜお湯や乾燥機の使用がダメなのかと言うと、熱の力により血液内のたんぱく質が凝固して繊維にこびれ付いてしまって落とすのが一層困難になってしまうからです。アンモニア水は血液を落とす働きこそありますが、シーツの色落ちの原因にもなりうるのであまり使用をおすすめできません。
たった今、血液が付いた場合
それではまず、血液が付いて間もない場合の落とし方をご紹介します。
とはいっても、一般的に血液は落とすのが困難なイメージがありますが、付いたばかりであれば簡単に落とせます。
- 30℃前後の水やぬるま湯ですすぐ
- 重曹や石鹸などを血液スポットに浸透させる
- 揉み込むように洗う
この3ステップだけで血液の痕を落とし見立たなくさせることができます。私の経験上、シーツに血がついたと思われる時間から4~5時間経っていても、上記の方法で白シーツの上からほとんどシミが見えなくらいまで落とすことができました。
しかしもし、それでも血液の痕が残っているようでしたら、次にご紹介する方法を併せて行ってみてください。
血液が付いてから時間が経過している場合の3つの方法
発見した時には既に血液がパリッと固まっている場合、上記の方法では落とすことが難しいことがあるので、シーツを洗剤につけ置きすることをおすすめします。
浸け置きに使用するモノによって方法、他の用途が異なるので、個別に紹介します。
①セスキ炭酸ソーダ
メディアでの紹介も多いので、セスキ炭酸ソーダを持っている方も多いと思いますが、以下のステップで血液を落とせます。
- シーツの血液の付いた部分を水で浸す
- その間にセスキ炭酸ソーダ水を作る(後述)
- 血液の付いた部分をセスキ炭酸ソーダ水に浸す
- そのまま3時間程放置する
- 水で洗い流し、通常通り洗濯する
セスキ炭酸ソーダはアルカリ性なので血液のたんぱく質を分解して落とす作用を持ちます。重曹や石鹸と同じ作用ですが、重曹より強力で石鹸よりも生地に浸透させやすいのでおすすめです。
低刺激なので肌への負担が少なく安心して行えるのでおすすめです。肌が敏感な方は手袋を着用することをおすすめします。シーツの素材がシルク・化学繊維の場合、浸け置きに向かないのでおすすめできません。
製品:アルカリウォッシュ
価格:410円
【当製品の販売ページ】
この粉末を水に溶かすとセスキ炭酸ソーダ水になります。溶かす分量などの詳細はリンク先に記載されています。血液汚れ以外にも油汚れ、黄ばんだ汗染みなどにもマルチに効果を発揮するお役立ち品です。利用用途が広いので一袋常備しておくと便利です。
②炭酸ナトリウム
セスキ炭酸ソーダの強力バージョンと捉えていただければ結構です。作用が強力のため浸け置きにかける時間を大幅に短縮させることができます。使用方法はほとんど同じです。
- シーツの血液の付いた部分を水で浸す
- その間に炭酸ナトリウムを水に溶かす(後述)
- 血液の付いた部分を炭酸ナトリウムを溶かした水に浸す
- そのまま20分程放置する
- 水で洗い流し、通常通り洗濯する
アルカリ性が強いので漬け込み時間は20分程度で十分です。忙しい方におすすめです。ただ、作用が強力なのでゴム手袋やメガネを着用した上で作業を行いましょう。こちらもシルクやウール、化学繊維には使用しないようにしましょう。
製品:炭酸ナトリウム
価格:649円
【当製品の販売ページ】
利用用途はセスキ炭酸ソーダと似ています。
汗ジミ取りや洗濯洗剤、油汚れ落としに使えます。より作用の強力なもので手短に行いたい方におすすめです。
③クリーニング店を利用する
もしあなたのシーツが絹(シルク)もしくは化学繊維の場合、浸け置きに向かないためクリーニング店に血液落としを依頼することをおすすめします。
絹は繊細なので浸け置きにより繊維が痛んでしまいます。一方、化学繊維は浸け置きにより再汚染の恐れがあります。再汚染とは、浸け置きにより一旦落ちた血液が他の箇所へ付いて、汚れが結果として広がってしまうことです。
絹、ポリエステル、レーヨン、テンセル®(リヨセル)、ポリエチレンなどが混紡されていたら、クリーニング店へ依頼するようにしましょう。
最後に
ご紹介のセスキ炭酸ソーダや炭酸ナトリウムはほとんどどの薬局でも手に入れられますので、今すぐ必要な方はお近くの薬局まで足をのばしてみてください。
あなたのシーツから血液汚れがきれいに落ちていれば何よりです。
また、ベッドシーツから血液を落とした後で洗濯すると思いますが、シーツをより長く快適に使えるよう『ベッドシーツ・布団カバーの洗濯方法』をご参考にしてお手入れしてください。
しかし、血液があまりにもこびり付いておりシーツの買い替えを余儀なくされている場合、布団カバー・シーツを上手に選ぶコツを『布団カバー・ベッドシーツを上手に選ぶ/扱うための体系的知識』にてお伝えしているのでお役立てください。