こんにちは、加賀照虎です。
防水シーツを選ぶとき以下のように悩むことはないでしょうか?
- 色んな素材と生地があるけど、何がどう違うの?
- 側面まで防水になっていたり、表面の一部だけ防水になっていたり、商品によって防水範囲が違うけど、どれがいいの?
- おねしょ対策、介護、寝具保護など、用途別に選び方を変えるべき?
考えるべき点が多すぎて困りますよね。しかも、用途に合った選び方ができないと、寝心地が悪かったり、使い勝手の悪さに困ることなってしまいます。
そこで本日は、「防水シーツを選ぶときの4つの目安とよくある疑問」について説明しながら、各タイプからおすすめのものをご紹介します。
1. おすすめの防水シーツ
まずはおすすめの防水シーツをご紹介します。
これらを選ぶべき理由については2章以降で説明しています。
- 製品:プロテクト•ア•ベッド 表面防水 ポリエステルシーツ
- サイズ:100×200cm
- 価格:5,500円
- 【購入ページはこちら】
伸縮性に富んだニット生地が生みだす柔軟な肌あたり、透湿性をもつ極薄0.025mmの防水膜による爽やかさ、その上、50回洗濯にも耐えうるしっかりした作り。自社製品のため手前味噌ですが、No.1の防水マットレスプロテクター(防水シーツ)と自負しています。
- 製品:プロテクト•ア•ベッド 表面防水 パイルシーツ
- サイズ:100×200cm
- 価格:6,600円
- 【購入ページはこちら】
同じブランドの綿100%ニットパイル生地です。ニットのため伸縮性がありつつ、タオルのようにふかふかしていて汗をよく吸ってくれる仕様になっています。防水シーツの上に直接寝るのならこちらがおすすめです。
- 製品:幼児用防水シーツ
- サイズ:70×120cm
- 価格:1,140円
- 【当製品の販売ページ】
幼児用ベッドサイズの防水シーツです。薬剤不使用なので赤ちゃんにも安心してお使いいただけます。
もちろん、ポリウレタンラミネート加工によりしっかりと防水しますし、パイル生地なので吸水性に優れています。洗濯機使用可能なのでお手入れも楽です。
- 製品:幼児用防水敷きパッド
- サイズ:70×120cm
- 価格:2,689円
- 【当製品の販売ページ】
幼児用のベッドサイズの防水パッドです。シーツだけだと少々不安だとお考えであれば、パッドタイプの方が吸水量が多いのでおすすめです。中綿がクッションにもなるので寝心地もこちらの方が良いでしょう。ただ、嵩張るので洗濯などの手間が若干増えることになります。
- 製品:使い捨て防水シーツ大判(8枚入り)
- サイズ:120×180cm
- 価格:1,555円
- 【当製品の販売ページ】
こちらは大人用の使い捨て防水シーツです。そして、一つ下が子供用と言われますが、個人的には使い捨て防水シーツは「大きいものが子供用」で「小さいものが大人用」だと考えています。120×180cmの広さがあれば、防水シーツの上で子供のおむつを変えている時に急にまた子供がおしっこをしてしまっても、守備範囲が広く安心だからです。ただ大人の方でも失禁量が500mlを超える場合は大判サイズのほうが安心だと思います。
- 製品:使い捨て防水シーツ子供用(6枚入り)
- サイズ:80×160cm
- 価格:756円
- 【当製品の販売ページ】
反対にこちらは子供用ですが、被介護者がおむつを履いていいれば、ほとんどのケースでこの防水範囲を被害が越えていくことはありません。もちろん、被介護者の失禁量が多く不安の場合は上記のものを使うことをおすすめします。ホテルや旅館に宿泊するときに万が一のことを想定して使い捨て防水シーツを持っていくととても安心です。
2. 防水シーツを選ぶ4つの目安
次に、防水シーツを選ぶときの大きな目安となるのが以下の4点です。
- 撥水ではなく防水を選ぶ
- 3タイプの表生地の特徴を知る
- 防水範囲の違いによる特徴を知る
- 常用タイプと使い捨てタイプを使い分ける
これらの特徴(仕様)は一長一短なので、あなたの使用目的に合わせて最適なものを選びましょう。
①撥水ではなく防水を選ぶ
「撥水と防水」が混同されたまま販売されていることがありますが、使用する上で大きな違いがあります。簡単に分かるので明確にしておきましょう。
撥水タイプは非推奨(医療機関向け)
塩化ビニル素材などで表面がコーティングされている撥水タイプのシーツです。以下の理由からあまりおすすめできません。
- 吸水性がないためムレやすい
- 伸び縮みしにくく寝心地がよくない
防水生地 | 撥水生地 | |
イメージ | ||
特徴 |
|
|
また、撥水の加工方法によっては体重程度の圧力で液体が浸透してしまうこともあります。このような点からも、基本的にほとんどどのような用途でも防水タイプのほうがおすすめできます(撥水タイプは殺菌清掃が楽に行えるので、医療機関での使用に向いています。)
防水タイプにもコーティングとラミネートの2タイプがある
防水タイプとは、表生地の裏にポリウレタンがコーティング、ラミネートなどの加工が施されています。表生地が液体をしっかりと吸水し、その裏で防水をする、という構造です。
コーティングとラミネートの違いはと言うと、
- コーティング:生地が厚くなりやすいためムレやすく、伸縮性が劣ることがある。
- ラミネート:薄い生地で伸縮性・透湿性が高く快適だが、価格も高くなりがち。
お財布との相談になると思いますが、寝心地を重視するのであればラミネート加工のものをおすすめします。
②代表的な3つの表生地の特徴
以下の3つの生地が代表的です。
- スムースポリエステル生地
- スムースコットン生地
- コットンパイル生地(タオル生地)
あなたの寝具環境によりおすすめが変わります。
1) ベッドシーツと併用ならポリエステル生地で十分
現在ご使用中のシーツ・敷きパッドの下に防水シーツを敷く場合は、吸水性の多少劣るポリエステル生地でも十分です。また、寝具を清潔に保つことが目的でも用は足ります。さらに、ポリエステル生地の良いところは洗濯後の乾燥が早いことです。お手入れが素早くできるのは大きなメリットです。
2) コットンスムース生地の単品使いは吸水面がやや不安
コットンで肌触りがいいので、マットレス保護シーツとしてその上に直接眠る使い方に向いています。おねしょシーツとしては、吸水力にやや不安があります。パッドを上に敷き併用すれば安心ですが、そうなるとコットン生地の意味がなくなってしまいます。
3) 単品使いならコットンパイル生地がおすすめ
もしあなたが防水シーツの上に直接寝ることを想定しているのなら、コットンパイル生地の防水シーツをおすすめします。タオルのような肌当たりが好まれるのはもちろん、吸水力が高いのでおねしょケア、介護用途を考えている人に人気です。
※注:コットンパイルには毛足の長いロングパイル(4mm程度)と毛足の短いショートパイル(2mm程度)の2種類がありますが、ロングパイルだと硬くなった皮膚がパイルに引っかかったりしやすかったり、糸ぼこりが出やすくなるのでショートパイルがおすすめです。 |
③防水範囲の3つの違い
また、防水シーツとひとくちに言っても、
- 表面だけでなく側面まで防水
- 表面全体が防水
- 表面の一部分のみ防水(主に腰周り)
表面&側面防水 | 表面全体防水 | 表面部分防水 | |
イメージ | |||
防水範囲 | ◎ | ◯ | △ |
洗濯性 | × | ◯ | ◯ |
対象 | 非推奨 | 一般向け | 介護向け |
と、防水されている面に違いがあり、大きく分けると3種類あります。どこを守るか、そして、どこを守らないか、一緒に考えてみましょう。
1) 表面+側面防水はお手入れが面倒なので非推奨
防御性はもっとも高いです。例えば、子供が布団の端でおねしょをする可能性があるとすると、側面まで防水仕様になっていると安心できます。しかし、このタイプは洗濯がとても手間です。というのも、シーツの角に水が溜まってしまうため、洗濯後の脱水ができないことが多く、吊り干しをしても角に水が溜まって乾きが悪いためです。日常的な使い勝手が悪いので、おすすめできません。
2) 表面防水は万能でおすすめ
表面の全体が防水仕様になっている防水シーツがバランスの良さから人気です。吸水性に優れたパイル生地であれば、子供のおねしょでもほとんど問題なく吸い取ります。また、寝具の汚れに関しても上面からの汚れを守れれば十分清潔に保てます。
3) 部分防水は介護向き
腰周りのみ防水加工が施されていたり、そもそもサイズの小さい(例:100×150cm)防水シーツがあります。おむつ着用の被介護者であれば、粗相の液体が広範囲に広がることはないので良いと思います。とはいえ、サイツが小さいと固定がしにくいのでズレやすいなどの面倒はあります。子供用にあまりおすすめできません。なぜだか分かりませんが子供は非防水部分でおねしょをすることが多いですし、吐き戻しをしてしまうと、布団に被害が及んでしまうことがあるためです。
④使い捨てタイプの特徴
もし防水シーツの購入目的が、
- 定期的に泊まりに来る甥っ子のため
- 月に数度、高齢の親が泊まりに来る
など一時的なものであれば、使い捨てタイプの防水シーツがおすすめです。事後処理もゴミ箱に捨てるだけなので、心理的ストレスを溜まりにくいです。他にも旅先などで便利です。子供を連れて旅館・ホテルに宿泊して万が一のことがあった場合にとても助かります。
3. 防水シーツ使用によくある疑問
防水シーツの使用が未経験の方からよくある疑問と、それに対する答えをご紹介します。
Q1. 通気性がなくムレ感があるのか?
こちらのページ『防水シーツは蒸れる?!蒸れないモノを選ぶ3つの目安』で詳細を紹介していますが、「透湿性」のある防水シーツであれば体感値としてのムレ感はほとんど変わりません。
しかし、通気性の良い高反発ファイバーマットレスに安価な防水シーツを敷いてしまうと、落差が激しいため熱が溜まりやすく感じられると思います。寝室の温湿度にも左右されますが、もしムレ感があるようであれば防水シーツの上にパッドを敷くことをおすすめします。
Q2. 洗濯などのお手入れはどうすればいいの?
次に洗濯などのお手入れの場面で生じる疑問についてです。
適切な洗濯頻度は?
もしあなたが直接防水シーツの上で寝ているのなら週に1~2度は洗濯をするようにしましょう。防水シーツの上にシーツを使用している場合、週に1度から2週間に1度くらいで良いです。防水シーツの上に敷きパッドを敷いている場合、防水シーツが汚れることはほとんどないので2~3ヶ月に1度洗濯する程度で十分です。
適切な洗濯方法は?
こちらのページ『脱水可能?!防水おねしょシーツの上手な洗濯方法』に詳細を譲り、ポイントのみご紹介します。まず、おねしょをした場合、おねしょを一通り水で流してから洗濯機で洗いましょう。クエン酸を使うと、おねしょのアンモニア臭を落としやすいです。そして、シーツの生地を痛めないためにもネットに入れて洗濯するようにしましょう。
洗濯温度、脱水の可否、乾燥機対応は各製品によって異なるので、製品の洗濯表示説明の欄をご参考にしてください。脱水・乾燥機に対応していないと梅雨の時期、冬場になかなか乾かず困ることになるのでおすすめできません。特に、室内干しをしている方はご注意ください。
漂白剤、柔軟剤の使用は可能か?
漂白剤は繊維を痛め、製品の寿命を短くするのでおすすめできません。柔軟剤もまた繊維の吸水性を悪くするため、あまりおすすめできません。
Q3. 防ダニ効果はあるのか?
ダニ対策の目的で購入するのも良いです。表面+側面が防水のものであればダニが出てくることをほとんど無くせます。もちろん、表面のみ防水仕様でもダニ対策としての効き目が実感できます。またなによりも、ダニの栄養分となるフケ、アカ、湿気などが布団に溜まらないため、ダニ抑制の働きがとても期待できます。
Q4. 介護目的での使用に関して
介護目的の方によくある疑問です。
防水シーツは福祉用具購入対象品(1割負担)なのか?
2017年5月現在、介護目的のための購入だとしても、防水シーツは福祉用具購入対象品ではないので1割負担で購入することはできません。厚生労働省によると検討はされていますが、
要介護者でない者も利用するものであって、一般に市販されているものもあり比較的廉価であることをどう考えるか。
(引用:厚生労働省HP内 PDF資料)
という観点から対象外のままです。
リクライニングベッドにも使えるか?
リクライニングベッド上で使う場合、ボックスシーツタイプのようにマットレスを覆って被せるものの使用をおすすめします。四隅にゴムバンドが付いているタイプだとベッドの動作により外れてしまい、シーツがよれたりめくれたりすることがあります。ボックスシーツタイプですとより安定的に固定されます。
防水シーツは褥瘡(じょくそう)の原因になる?
健康状態が良好ではない被介護者が低品質な防水シーツを使うと、蒸れやすさと圧迫から褥瘡の原因となる恐れがあります。もしあなたが介護用途として防水シーツを購入しようと考えているのなら、
- 「吸水性」があり汗をしっかりと吸収すること
- 「透湿性」がありムレにくいこと
- 「伸縮性」があり圧迫を与えにくいこと
の3つの機能を満たしている防水シーツを選ぶようにしましょう。
Q5. 幼児・子供向けはどういうものがいいの?
おむつをしていれば安心なのですが、交換中におしっこをしてしまうことや吐き戻しの可能性を考えると、表面全体をカバーする防水シーツを使用することをおすすめします。
子供は体温が高く熱放散が活発なので、「透湿性」の高い防水シーツを使うか、敷きパッドを併用することをおすすめします。また、使用されている素材、原料に有害物質を含んでいないか試験(エコテックス規格、SGS)された製品はより安心です。
Q6. 洗える敷布団やマットレスにも付けるべきか?
いくら洗えると言っても、おねしょなど粗相をした敷布団やマットレスを洗うのはかなりの手間です。防水シーツであれば水で一通り汚れを流したら洗濯機に放り込むだけで簡潔します。粗相をする可能性があれば防水シーツを敷いておくことに越したことはありません。
Q7. ラバーシーツと防水シーツの違いは?
これらは呼び方が異なるだけで、基本的には同じものを指します。防水シーツはポリウレタン樹脂(ゴムのようなもの)が生地の裏にラミネートされたりコーティングされているものが多いのでラバーシーツと呼ばれることもあるのです。
最後に
多種多様ある防水シーツを選ぶ参考になれば幸いです。
防水シーツを使用していると、いざという時に助かる保険のような存在なので、なるべく早い内に布団・マットレスを保護することをおすすめします。