布団で痒くなる元凶？チリダニが起こす症状とは

布団に入るとなんだか体が痒くなる。

それはもしかすると、チリダニが原因となっている可能性があります。

そのままチリダニの駆除・掃除をしないで放っておくと、アレルギーの原因となる恐れもあるので注意が必要です。

そこで本日は「チリダニが起こす症状と適切な事後処理」についてご紹介します。

著者情報

加賀照虎（上級睡眠健康指導士）

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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１. 布団のダニはほぼチリダニ

ダニと一口にいってもさまざまな種類が存在しますが、「チリダニ＝寝具のダニ」と言っても差し支えないほど、寝具に存在するダニのほとんどがチリダニです。

（引用：一般財団法人 大阪防疫協会）

ダニの研究者が、一般家庭で使われているタオルケット、敷布団、枕をそれぞれ4つずつ用意し、そこに潜むダニの種類別の数を数えたところ、以下のようになったと報告されています。

約93.4%がチリダニです。

寝具のダニの圧倒的多数がチリダニであることが分かります。

１−１. チリダニが起こす症状とは？

それでは、チリダニは人に対してどのような被害を起こすのかというと、一般的なダニのイメージと異なりチリダニは人を吸血したり、咬むことはありません。

しかし、チリダニが大量発生したベッドで寝ると、体にワラワラと登ってくるような不快な痒さを感じることがあります。

また何よりも、チリダニの死骸、糞、抜け殻などは人に対してアレルゲンとなるので、チリダニが大発生したままの寝具の掃除をせずに使い続けるとアレルギー症状を起こす恐れがあります。

ダニアレルギー症状のより具体的な内容、検査方法などはこちらのページ『【保存版】ダニアレルギーの症状、原因、対策の総まとめ』をご参考にしてください。

１−２. チリダニの大きさは？目で見えるのか

「目を凝らして布団を見るとダニっぽいのがいるけどこれはチリダニなのかな？」と疑問に思っているかもしれませんが、チリダニは0.3mmと非常に小さいので肉眼で姿を確認することはほぼ不可能です。

虫眼鏡を使ってやっと見るぐらいの大きさです。

もし、黒っぽい小さな虫が見える場合、チリダニではない他のダニ、もしくは、ノミや南京虫である可能性が高いです。

１−３. チリダニの発生時期は？冬にも発生し得るのか？

ダニは暖かく湿った環境を好むため、基本的には5月から繁殖が始まります。

家庭のダニ数を月別に調べた調査では、以下のような数字になっています。

とはいえ、注目していただきたいのは、寒い冬になってもダニの数は０になっていない点です。

つまり、ダニは季節にかかわらず家庭に存在し続けますし、

• ご家庭の温室度環境
• 寝具のお手入れ状況

によっては冬にも大繁殖する可能性があるということです。

１−４. チリダニの適切な駆除方法・事後処理とは                        

それでは、「寝具にチリダニが繁殖しているかも」と疑われる場合はどうすればいいのかというと、

• シーツやカバー類は家庭での洗濯機洗い
• 布団は宅配クリーニングに出す
• マットレスは出張クリーニングで洗浄してもらう

などの方法が殺ダニ効果が高いのでおすすめです。

熱湯をかけたり、布団乾燥機を使ったりなどの方法もありますが、繊維素材によっては向き不向きがあるため、一概におすすめすることはできません。

ただ、「なるべく費用のかからない方法がどうしても知りたい」という方は以下のページをそれぞれ参考にしてください。

→『手軽で効果抜群！布団の正しいダニ退治方法』

上記のそれぞれのページでも伝えていますが、チリダニの退治後、ダニアレルゲンの掃除まで徹底的に行いましょう。ダニアレルゲンまで一掃しないと、アレルギー症状を起こす心配は残ったままになります。

最後に

チリダニが起こしうる症状から対処方法まで理解する一助になりましたでしょうか。

あなたの寝具からダニの脅威がなくなり、平和に眠れるようになれれば幸いです。