トコジラミ(南京虫)を自宅で発見して「一刻も早く駆除せねば…!だけど、専門業者に依頼すると高そうだし、自分でなんとかできないだろうか」とお悩みではないでしょうか?
結論から言うと、自力での駆除は、かなりハードルが高いためおすすめできません。専門業者へ依頼することをおすすめします。とはいえ、費用や業者選定で気をつけることなど、わからないことが多いと思います。
そこで本日は「トコジラミの駆除方法と料金の相場、依頼時の注意点」についてご紹介します。
0. そもそもトコジラミって自分で駆除できないの?
冒頭でも述べたように、市販の殺虫剤を利用して自力でトコジラミを駆除するのはおすすめできません。その理由はと言うと、
- 市販の殺虫剤に対して耐性を持つ品種(いわゆるスーパートコジラミ)の可能性があるため
- スチームクリーナーをかけにくい壁や天井などにいることがあるため
- 畳やカーペットの隙間や裏、ソファの内部などきめ細かい作業のハードルが高いため
- 卵を産み付けられていると殺虫剤では対処できないため
トコジラミを完全に根絶できないと、その子孫とのイタチごっこになってしまい、ノイローゼ気味になってしまう人さえいます。
ただでさえ皮膚が腫れて痒いのに、いつまでその苦労が続くのかすら分からない状態はまさに地獄です。
自力での駆除は考えず、専門業者に速やかに依頼することをおすすめします。
1. トコジラミ(南京虫)の駆除方法
トコジラミの駆除方法には様々な方法がありますが、殺虫剤の散布が手軽で効果的とされるため多用されています。
駆除のために考えられる選択肢の中で、殺虫剤による防除(化学的対策と呼ばれる)は一般的に、作業労力やコストが比較的少なくて済み、効率がよく、長年、衛生害虫駆除の場面で多用されてきた歴史がある。
(引用:『トコジラミ読本』 トコジラミ研究会 監修)
その他、加熱、冷却、吸引、捕獲、寝具対策などの対策があり、現場の状態に合わせて適宜、適切な処理がとられます。
例えば、殺虫剤の散布が不適切な現場では加熱や冷却によりトコジラミの駆除が試みられたり、ホテルなどのマットレスの内部に卵の存在が疑われる場合にプロテクターでマットレスを覆って隔離する方法がとられます。
また、駆除に先立って、トコジラミ探知犬が調査に割り振られることもあります。
広い邸宅やホテルなどの大規模な施設での施工ポイントの精査において活躍します。例えば、一般的なホテルの一室に要する調査であれば、3~10分ほどで終えてしまい、その精度も98%と非常に高いです(人による目視調査の発見率は30%未満)。
なお、犬種はビーグル犬が多いそうです。
1−1. トコジラミ駆除料金の目安と注意点
トコジラミ駆除にかかる料金は、1Rの個人宅で4万円前後が目安になりますが、被害の規模により増減したり、ホテルなどの大規模な施設であれば他の部屋の調査も必要になります。
上のチャートでご覧の通り、トコジラミの防除件数は近年増えているため、事業者によっては早急な対応ができないこともあるので、何社か同時に相見積もりをとることをおすすめします。
また、駆除が1度で終わることは少ない、と認識しておくことも大事です。
トコジラミ駆除協会が会員に対して行ったアンケートによると、ホテル、病院、アパート、寮、一軒家に対する防除完了までの平均訪問回数は以下のようになっています。
薬剤散布では卵の状態のトコジラミを退治できなかったり、ダブルチェックが要されるためです。駆除作業を手抜きして長引かせている訳ではありません。
もちろん、母数が多い上に、完全な根絶が要されるホテルなどの施設が施工回数の平均値を上げていることもありますが、一軒家であっても駆除をより確かなものにするために複数回の施工を前提として見積もりを出すことも珍しくありません。
トコジラミ駆除を事業者に依頼するときの注意点
害虫駆除業者(PCO: Pest Control Operator)は日本全国に3,000社あると言われていますが、誰もが何度も利用することがないため、いまいち評判が分かりづらいのが実情です。
そこで信頼できる事業者を選択するための方法として、以下の点をご参考にしてください。
- 公益社団法人 日本ペストコントロール協会の会員であり「優良事業所」であること。1級技能の資格をもった技術者がおり、設備も揃っているという証になります。
- 見積もり書の内容が「駆除一式◯◯円」ではなく、より具体的に書いてあること。
- 調査の後の追加費用を要請しないこと。
- 施工後の保証期間があること。
また、上記に加えて、なるべく経験豊富なベテランの従業員を派遣してもらうよう要請するのも心得ておくとよいです。長ければよいという訳ではありませんが、経験の差は大きいです。
最後に
トコジラミを駆除するためのご参考になっていれば幸いです。