※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。クリーニングよりも買い替えを検討している方はぜひあわせて参考にしてください。 |
「シーツも洗った、パッドも洗った。」
「でもなぜか、ベッドが臭う…」
その原因はマットレス自体の汚れかもしれません。
とはいえ、マットレスの掃除は自分でやるのは手間がかかりますし、内部まで汚れているとなると個人での掃除は不可能です。
そこで活躍するのが「マットレスクリーニング」。
ということで今回は、
- マットレスクリーニングとは何か
- 依頼から施工までの流れ
- 費用の相場や値引きのコツ
- クリーニングを依頼する際の注意点
について詳しく解説していきます。
ぜひ参考にして、快適な睡眠環境を取り戻しましょう!
1. そもそもマットレスクリーニングとは?
まず、マットレスのクリーニングとは「出張クリーニング業者があなたのご家庭にマットレスを洗浄しにくるサービス」のことを意味します。
あなたがマットレスをクリーニング店に持ち込んだり、郵送する必要はありません。かなりの大きさですからそもそも持ち込むなんて難しいですよね。
1−1. クリーニング業者への依頼の流れ
実際にクリーニングを依頼する場合、以下のような流れで依頼先を探し、発注、施工となります。
- 対応可能な事業者候補をいくつかピックアップ
- 見積もりと対応可能な日程を勘案して依頼先を選定
- 出張クリーニング施工
夏場はダニ対策需要により日程を調整が難しいことが多いそうなのでお気をつけください。
出張マットレスクリーニングを特集したテレビ番組がYoutubeにアップされており、この動画を見ると施工の様子がよく分かります。施工方法だけ見たい方は、4分まで動画を進めていただくとすぐにご覧になられます。
1−2. 施工の流れと各所要時間【約3時間】
そしてクリーニングを依頼すると下記のような流れになります。
- ホコリ除去:【15分】掃除機で表面の汚れを取ります。
- スチーム洗浄:【25分】スチームクリーナーで表面の汚れを落とします。
- 吸引洗浄:【35分】洗浄液を掛けてから汚れを吸引していきます。
- 乾燥:【60分】専用ドライヤーで乾かします。
もちろん、事業者やマットレスのサイズ、施工は片面か両面かにより変わります。
1−3. マットレス出張クリーニングの費用相場
マットレスクリーニングの費用は、マットレスのサイズに応じて変わります。
相場は以下のようになります。
クリーニング費用相場 | サイズ |
0.8万円~1.2万円 | シングル(100cm幅) |
0.9万円~1.5万円 | セミダブル(120cm幅) |
1.0万円~1.7万円 | ダブル(140cm幅) |
1.1万円~2.0万円 | クイーン・キング(160cm幅以上) |
なお、この価格はクリーニングする面が、片面の場合のものです。マットレスの裏表両面クリーニングするケースでは、約1.5倍前後の料金になります。
あなたのマットレスの汚れが表面だけであれば、片面クリーニングで十分です。しかし、例えば、おねしょがマットレス内部にまで浸透していたり、ダニがマットレス中に広がっていると考えられるなら、クリーニング洗浄は両面行うことをおすすめします。
また、事業者によっては下記のようなオプションを設けています。
- ニオイ消臭:+3,000円前後
- ダニ駆除:+3,000円前後
- カビクリーニング:+5,000円前後
「このようなオプションを使わないとニオイが落ちないの?」と思われるかもしれませんがそうではなく、より高性能な洗浄液でより効果的な施工ができるようになっています。
1−4. クリーニング料金をおさえるコツ
「なるべく安くクリーニングを行うにはどうすればいいのか?」という質問があったので、料金をおさえるコツをいくつかご紹介します。
- マットレス2台同時にクリーニングを依頼する。
- もしくはソファやカーペットも一緒にクリーニングしてもらう。
- 1社だけでなく、3~4社から合い見積もりをとる。
- なるべく近場の業者に依頼する。
出張クリーニングという性質上、自宅に来てもらうだけでコストが発生してしまいます。
そのため、マットレスを複数台クリーニングしてもらったり、ソファなどの他の家具も一緒にクリーニングしてもらうことで、単価を安くしてもらえることがあります。
また、複数の会社から見積もりをとって、料金が高すぎないかチェックすることも大事です。その際、自宅から近い業者を選びましょう。業者にとっても移動コストが少なく済むので「近いんだからガス代うくでしょ!」などと言って価格交渉がしやすいです。反対に、自宅から遠いと追加料金が発生することもあるので注意が必要です。
1−5. 事業者を選ぶときに確認すること
なお、事業者を選ぶときには下記の2点に注意しましょう。
- 損害賠償保険への加入の有無:マットレスクリーニングの作業により何らかのトラブルが発生した際、保険により損失を補償してもらいやすくなります。
- 追加費用:クリーニング費用やオプション費用とは別に諸経費(出張費・駐車場代など)を請求されることがあります。事前にそのような追加費用が発生しないことを確認しておきましょう。
2. マットレスクリーニングの注意点
事前に確認しておきたい点について。
2−1. クリーニング可能なマットレスの種類とは
マットレスのクリーニングは高温スチームが使用されます。
そのため、マットレスの種類によってはクリーニング不可なことがあります。
- コイルスプリングマットレス:可能
- 高反発ウレタンマットレス:基本的に不可
- 低反発ウレタンマットレス:基本的に不可
- ラテックスマットレス:不可
高反発ウレタン | 高反発ファイバー | 低反発ウレタン |
ラテックス | ボンネルコイル | ポケットコイル |
高温スチームを使用しない事業者は高反発ウレタンマットレスに対応していますが、このような業者はあまり多くありません。
また、低反発ウレタンやラテックス素材は、水濡れによる劣化が激しいためほぼクリーニングは不可能です。
2−2. クリーニングで寝心地は若干落ちる
なお、コイルマットレスとはいえ表面にはウレタンフォームやラテックスなどの詰めものが使用されています。
そして、それらはクリーニングによって一時的に濡れてしまうことになります。そのため、もちろん寝心地は若干悪化しますし、耐用年数も短くなります。
私の感覚では、一度クリーニングをしただけで、マットレスの表面の弾力性がやや弱くなって、柔らかいけどサポート性が低くなったように感じました。
2−3. 高価なマットレスじゃないとクリーニングは割りに合わない
そのため、マットレスクリーニングをする際は、経済的合理性があるか考えましょう。
3年前に6万円で購入したマットレス(耐用年数は6年前後)に1.5万円かけてクリーニングをしてマットレスがキレイにはなるものの、寝心地が若干悪くなり耐用年数が1年短くなると考えると割りに合わないように感じられるかもしれません。この場合、マットレスを買い替えるほうが良いでしょう。特に、下記のような寿命がきているサインがあればなおさらです。
- 生地に擦り切れ、破れがある
- 腰のあたりが凹む程へたってきている
- スプリングがギシギシ軋む音がする
- カビが生地の半分以上に広まっている
しかし逆に、2年前に10万円で購入したマットレス(耐用年数は8年前後)でしたら、同じデメリットがあるとしても割りには合うかと思います。
(追記)クリーニングを省くコツ
そもそもマットレスが汚れなければクリーニングする必要がありません。
マットレスを汚れから守りましょう。防水性のマットレスプロテクターやベッドパッド、敷きパッドを使いましょう。
敷きパッド | ベッドパッド | ベッドシーツ | トッパー | プロテクター | |
画像 | |||||
役割 |
|
|
|
| |
厚み | 1~2cm前後 | 3~4cm前後 | 5mm前後 | 3~5cm | 5mm前後 |
温湿度調整 | ◎ | ◎ | ◯ | × | △ |
汚れ防止 | ◯ | ◯ | △ | △ | ◎ |
洗濯 | △ | △ | ◯ | × | ◯ |
体圧分散性 | △ | ◯ | × | ◎ | × |
もしあなたが高価なマットレスをお使いならば【(下) 除湿シート → マットレス → マットレスプロテクター → 敷きパッド or ベッドパッド → ベッドシーツ (上)】という組み合わせがおすすめです。マットレスを長くキレイにお使いいただけます。
伸縮性に富んだニット生地が生みだす柔軟な肌あたり、透湿性をもつ極薄0.025mmの防水膜による爽やかさ、その上、50回洗濯にも耐えうるしっかりした作り。自社製品のため手前味噌ですが、おすすめの防水マットレスプロテクター(防水シーツ)です。
3. よくある疑問
最後によくある疑問です。
3−1. マットレスをクリーニングする頻度は?
マットレスの使い方により変わります。
- 直接寝ている:1~2年に1度
- シーツのみ敷いている:3~4年に1度
- シーツ、パッド、プロテクターなどを敷いている:汚れの問題があれば行う。
マットレスに直接寝るのは不衛生なので止めましょう。また、シーツのみもおすすめできません。寝汗などはシーツをすぐに通り越してしまいます。パッドやプロテクターなどを上手に組み合わせましょう。
3−2. 自分で掃除とクリーニング依頼の判断する基準は?
大きな出費になるため、自分で掃除しようか、それともクリーニング業者に依頼しようか迷うこともあると思います。以下のような汚れがひどい場合でしたら、クリーニング業者に依頼することをおすすめします。
- ダニ、カビが発生している
- 汚れが表面だけでなく内部にまで浸透している
- いつの汚れか分からないくらいにこびれ付いている
3−3. ダニ・カビは退治できるの?
業者により精度が異なりますが、高温スチームを使った方法であればほとんどダニを退治し、カビを滅菌できるはずです。
また、マットレスを乾燥させるために水分を吸い取る段階でダニの死骸なども一緒に除去できるかと思います。が、念のために施工完了後に、ご自身でもマットレスに掃除機をかけてダニアレルゲンを吸い取っておきましょう。
3−4. アレルギー持ちのため洗浄洗剤の衛生面が気になる
敏感な方は気にされると思います。
クリーニング業者の中には、界面活性剤や有害な化学物質の使用を制限している洗浄液や、きちんと浄化した水を元に作った洗浄液を使用しているところがあります。
肌や感覚器官が敏感な方はこれらの点を踏まえて依頼先を選ぶことをおすすめします。
最後に
マットレスクリーニングのことがよく分かり、依頼するかの判断材料になっていれば幸いです。
また、もしあなたが「マットレスの汚れがひどくなってきたし、そろそろ買い換えようかな」とお考えであれば、以下のページでマットレスの厚みや硬さ、素材を吟味した選び方や、選ぶ際の注意点、おすすめのマットレスを紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
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