※ダニの原因から症状、布団・マットレスなどの対象別の対策をこちらのページ「これで絶滅!ダニの発生原因、症状、駆除、予防の総まとめ」で徹底解説しています。アイロン以外のダニ退治方法の比較情報が知りたい方はあわせてご参考にしてください。 |
こんにちは、加賀照虎です。
ダニをアイロンの熱で退治できると聞いて、「最近ダニが布団にいるような気がするからアイロンで退治してみようかな」と考えてはいないでしょうか?
もちろん、アイロンで布団に熱処理をすると殺ダニ効果があります。
しかし、誤った方法で行ってしまうと効果がなかったり、布団の側生地を焦がしてしまったりしてしまいます。
そこで本日は、アイロンで布団のダニを退治する際の、素材ごとの注意点などをご紹介します。
Contents
1. スチームアイロンの殺ダニ効果と注意点
妄信的にスチームアイロンでダニ退治をする前に、
- どれほどの効果があるのか
- 何に対して行ってよいのか
の2つの点を把握しましょう。
スチームアイロンの殺ダニ効果とは
パナソニックの伝えるところによると、同社のアイロンから放出されるスチームの温度は100℃程あります。
そして、ダニ研究者の研究によると、ダニは60℃の熱処理をかけると瞬時に死ぬと報告されています。そのため、「スチームアイロンの殺ダニ効果は申し分なくある」 と言えます。
とはいえ、殺ダニ効果は布団の表面と表面付近の熱が届く範囲の話であり、布団の内部のダニ退治まで行うほどの効果はありません。そのため、一度で完全にダニ退治が完結する訳ではないですが、多くのダニは退治できると考えられます。
※注:スチームではないアイロンで行うと側生地を焦がしてしまうのでお控えください。 |
※絹素材、ウレタン、畳へのスチームアイロンは非推奨
しかし、もしあなたの布団の側生地や中綿に絹(シルク)が使用されている場合、アイロンでのダニ退治は控えましょう。
生地が著しく劣化してしまいます。
同様に、ポリウレタンフォーム、ラテックスも劣化が懸念されるので、マットレスへもスチームアイロン法はおすすめできません。ウレタンフォームの入ってない側生地を外すことが出来るのであれば可能です。
また、「畳のダニ退治にアイロンを!」と言われることがありますが、これも控えることをおすすめします。スチームにより畳がビタビタに湿ってしまうことで、さらにダニやチャタテムシの繁殖を促してしまいます。 完全に乾かすとしても1日以上は時間を要しますので、現実的ではないと思います。
畳のダニ退治を行う場合、スチームをせずに直接天日干しをするか、薬剤スプレーの利用をおすすめします。『畳のダニを退治する7つの方法』で詳細に説明しているのでご参考にしてください。
アイロンでの布団のダニ退治方法
それでは次に、アイロンで布団のダニを退治する方法ですが、以下のステップで行っていきます。
- スチームアイロンを強で起動しておく
- タオルをあて布として敷く
- あて布の上からスチームを強で3秒噴射
- 別の箇所で3を繰り返す
- 天日干しをしてしっかりと乾かす
あて布をしないと生地が焦げてしまうので注意が必要です。また、アイロンを当てる箇所と順番ですが、ダニが多いとされる枕元を中心に ダニを追い込むようにアイロンをさばきましょう。その後、腰当たりへ移動し、最後に足元を行いましょう。
さらにワンポイントですが、ダニは夜行性なので処理をする直前まで布団は暗めの部屋に置いておくと良いです。そうすると布団表面のダニ数が増えると考えられます。
※アイロン処理後の注意点
アイロンによるスチーム熱処理が終わった後、敷布団はかなり湿っています。
そのままにしておくとダニ・カビが再度発生する原因になりますので、しっかりと天日干しをして乾かしましょう。
また、熱処理により退治したダニは布団内にまだ残っています。ダニ自体よりもダニアレルゲン(ダニの死骸、糞、抜け殻)の方が問題となるので、布団が乾いた後にしっかりと掃除機をかけて除去しましょう。特に小さいお子様のためにダニ退治をしたのならばダニアレルゲン除去まで念入りに行うことをおすすめします。
ダニアレルギーの症状、検査などこちらのページ『【保存版】ダニアレルギーの症状、原因、対策の総まとめ』で総括しているので併せてご参考にしてください。 |
最後に
スチームアイロンでのダニ退治は数ある方法の一つです。ダニが発生している対象物(布団、マットレス、ソファなど)によってはより適切な方法があります。
こちらのページ「【布団のダニ退治方法】おすすめ11選と再発予防3ステップ」で布団とマットレスの10通りのダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているので併せてご参考にしてください。