シーツに付いているダニは洗濯で洗い落とせるかどうか、ダニ対策をする上でも気になるポイントだと思います。結論から言ってしまうと、シーツのダニは洗濯機洗いで十分に洗い流すことができます。
しかし、シーツの生地が薄手か厚手かによって効果が変わってくるので、細かな調整が必要になってきます。
そこで本日は、「シーツの上手な洗濯方法とダニ予防を意識したシーツのお手入れ方法」をご紹介します。
Contents
1. シーツのダニは洗濯機で洗い落とせる
まずは最も気になるポイントの「シーツに付いたダニは洗濯機洗いで落ちるかどうか」ですが、これに関しては、90%程度のダニを洗い落とすことができると専門家の研究により報告されています。
ダニ 除去率 | ダニアレルゲン 除去率 | 評価 | |
シーツ、 カバー、衣類 | 90% | ほぼ100% | ダニが生地に潜り込む余地がないため、 洗濯機の水流でほぼ全て洗い流すことができる。 |
毛布、 厚いタオルケット | 50% | 90~100% | 家庭用洗濯機で50%程度のダニは除去でき、 ダニアレルゲンはほぼ大半を除去できる。 |
掛け敷布団 | 40% | 90% | 布団の中綿に潜り込んだダニは専門業者による 丸洗いでも簡単には除去しきれない。 |
(参考:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著、『室内微生物汚染 ダニ・カビ完全対策』 小峰裕己 編著)
また、この実験は約20年前に行われているので、最新の洗濯機での洗いであれば、よりよいダニ除去効果が期待できると考えられます。
なので、「シーツのダニは洗濯で洗い落とせる」 と考えていただければ結構です。
1−1. 分厚いシーツは高温洗浄で殺ダニすること
しかし、ご注意いただきたい点が、上記の実験でのシーツとは薄手のシーツを指しており、厚手のシーツではないということです。
というのも、上記の実験では、毛布に付いたダニがどれくらい洗い落とせるかも同時に実験されています。そしてご覧の通り、毛布の上の生きているダニは約50%しか洗い落とされていなかった 、と報告されています。
つまり、ダニが潜り込みやすい分厚い生地のシーツだと、洗濯機洗いでダニを洗い落とす効果が半分まではいかなくとも若干弱くなると考えられます。分厚いシーツとはどのようなものかと言えば、例えば以下のようなシーツです。
- 5重ガーゼシーツ
- ワッフルシーツ
- 厚手ニット地シーツ
- 冬用に多い毛羽立ったシーツ
そのため、もしあなたのシーツがこのようなタイプであるならば、洗濯機で洗いにかける際、高温(60℃)に設定しましょう。
同様に、コナヒョウヒダニをビニール袋に入れて50℃に加熱すると、10分間以内に死亡した。
(引用:「家屋内生息性ダニ 類の生態および防除に関する研究 (8)」 吉川 翠)
ダニは熱に弱いので、高温洗濯することで退治できます。そして退治してしまえば、水流で洗い流すことがより簡単になります。
2. ダニ予防を意識したシーツのお手入れ方法
それでは次に、ダニ予防のためのシーツのお手入れ方法をご紹介します。
2−1. そもそもダニ予防のためのシーツの役割って何?
あなたが眠っている間、あなたの体の皮膚や角質は、再生によってシーツの上に剥がれ落ちます。そして、そのような皮膚やフケなどは、ダニにとって貴重なタンパク源としての餌となります。
なので、シーツをキレイに保っておくということは、ダニが繁殖しにくい環境を作る 、ということを意味するのです。
2−2. シーツの洗濯頻度
ということで、ダニ予防のためにシーツを出来るだけこまめに洗濯する必要性をご理解いただけたと思います。
「出来るだけこまめって具体的にどれくらい?」と言いますと、少なくとも週に1度を目安に洗濯できるといいですね。
ただ、寝汗の多い方や皮膚の剥がれ落ちが多い方は、シーツに汚れが溜まりやすいのですより高頻度に洗濯できると理想的です。3日に1度の洗濯を目指しましょう。
また、シーツを柔らかく洗濯する方法やお手入れのコツなどをこちらのページ『布団カバー・ベッドシーツを上手に選ぶ/扱うための体系的知識』で総括しているので併せてご参考にしてください。
2−3. 防ダニ洗剤は必要?不必要?
「どうせ洗濯をするなら、いっそのこと防ダニ洗剤を使うのはどうだろう」とお考えではないでしょうか?
私の考えになりますが、防ダニ洗剤はシーツに対してはあまり大きな必要性はないと考えています。
防ダニ洗剤を使うとシーツにダニ忌避効果を与えられるため、シーツにダニが近づきにくくなると言われています。しかし、だからと言ってシーツを洗濯する頻度を少なくできる訳でもないですし、マットレスにダニが多いのであればマットレスのダニ退治をしなければ根本的な解決にはならないためです。
2−4. シーツ交換の際の注意点
シーツ交換の際、マットレスからシーツを勢い良くバサッと取り外してはいないでしょうか?家事をテキパキとこなすために多くの方が行っていると思います。
しかし、ダニ予防のためにこれからはお控えください。
というのも、シーツの上のあなたの老廃物やホコリなどがマットレスの上に落ちてしまうからです。これらの汚れがマットレスの上に落ちるとダニの餌となり、ダニの繁殖を促してしまいます。
そのため、今後はなるべくそーっとゆっくり中心部を包み込むように、四隅から汚れを畳み込むようにマットレスをシーツから取り外す ように心がけましょう。
2−5. おすすめの防ダニシーツ
もしあなたが「シーツでダニ対策をしたい」とお考えであれば、防ダニシーツを使ってみることをおすすめします。ダニが繁殖する恐れを出来るだけ少なくすることができます。
防ダニシーツには「薬剤加工」「高密度織り加工」「防水加工」の3つのタイプがあり、それぞれ以下のような特徴を持っています。
薬剤加工 | 高密度織り | 防水加工 | |
イメージ | |||
防ダニ方法 | ダニを近寄らせない | ダニを通さない | ダニを通さない |
持続性 | △ | ◯ | ◯ |
通気性 | ◯ | △ | △ |
防水性 | △ | △ | ◯ |
「この3つだったらどれがいいんだろう」と迷うかもしれませんが、防水シーツをおすすめします。というのも、寝汗を含めた老廃物をマットレスのダニに与えないため、ダニ発生を抑える大きな効果が期待できからです。
価格:5,500円
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伸縮性に富んだニット生地が生みだす柔軟な肌あたり、透湿性をもつ極薄0.025mmの防水膜による爽やかさ、その上、50回洗濯にも耐えうるしっかりした作り。自社製品のため手前味噌ですが、No.1の防水マットレスプロテクター(防水シーツ)と自負しています。
また、以下のページで防水シーツ(防水マットレスプロテクター)を快適に使うためのこだわった選び方(素材、生地、防水範囲の違いなど)をご紹介しているのであわせてご参考にしてください。
関連記事最後に
シーツに付いたダニへの対処に関してご理解いただけと思います。
もしダニ被害が以外と大きく、マットレスや布団自体のダニ対策が必要な場合は、以下のページで10通りのダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているので併せてご参考にしてください。
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