- 「ダニに刺された気がする」
- 「でも、冬なのにダニに刺されることなんてあるの?」
もしかすると、あなたは今、このような疑問を感じていないでしょうか?
結論から言うと、ダニ被害は冬にも起こりえます。そこまで珍しいケースではありませんが、「ダニ=夏」というイメージあり、冬にダニに刺されるのはあまり一般的ではないので困惑していると思います。
そこで本日は「冬のダニ被害に考えられる原因と退治方法」をご紹介します。
※もし布団にダニが繁殖しているようでしたら、こちらのページ「【布団のダニ退治方法】おすすめ11選と再発予防3ステップ」で対策方法について詳しく解説しているのでぜひあわせて参考にしてください。 |
Contents
1. 冬にダニが発生する原因
ダニは春夏秋冬の季節に関係なく、3つの条件が揃ってしまえば繁殖します。
その3つが何かと言うと、「20℃以上の暖かい温度」「70%以上の湿った湿度」「豊富な餌」です。
ダニ・カビ繁殖三大原因 | 発生源 | |
温度 |
| |
湿度 |
| |
エサ |
|
特にベッドは毎晩、人の体温で暖められ、寝汗で湿気らせられ、アカやフケも体から落ちるので、冬といえどもダニが発生しやすい環境です。
また、「ダニは冬には発生しない」と考えられがちですが、完全にそうとも言えません。冬にもダニが発生しうる原因を以下にご紹介しますので、あなたの家庭環境と照らし合わせてみてください。
ダニが大発生してしまう原因の詳細などをこちらのページ『これで絶滅!ダニの発生原因、症状、駆除、予防の総まとめ』で総括しているので併せてご参考にしてください。
1−1. 冬でも安心できない温湿度
あなたはご家庭で暖房器具や加湿器などを毎日使っていないでしょうか?
そのような生活習慣の上、部屋の換気を怠っていると、部屋の中は夏とほとんど変わらない温湿度環境になってしまいます。
また、特に寒い地方にお住まいの方は注意が必要です。意外かもしれませんが冬といえど、雪が降り積もると湿度が高くなるのです。そのような中で、寒いからと言って暖房を付けっぱなしにしてしまうと、これもまたダニが好む室内環境になります。
※在宅介護家庭は特に注意が必要
被介護者が快適に生活するために四六時中部屋を暖かくしてはいないでしょうか?思いやりのある行動ですが、ダニ発生の確率を非常に高めています。2章でご紹介している対策に目を通してください。
1−2. 冬はダニの餌が豊富になる
冬は肌が乾燥しやすいため、寝ている時に剥がれ落ちる皮膚や角質が増えます。
肌が乾燥しやすい方はピンと来ると思います。シーツに白い粉のような角質汚れが溜まっているのを見たことないでしょうか?そのような老廃物はダニにとっては貴重な栄養源なのです。
このような原因から、冬だからといってダニが繁殖しにくいとは言い切れません。あなたのご家庭に発生したダニも、上記の理由によるものと思われます。
2. 冬のダニ対策
「なるほど、冬でもダニが発生する理由は分かった。しかし、何よりも知りたいのはダニを退治する方法だ」とお考えだと思います。
安心してください。冬のダニ対策は夏と比べると簡単にできます。以下の2点を行うだけで十分です。
- 換気をしてダニを弱らせる
- 掃除をきちんとする
どういうことか具体的に説明します。
2−1. 換気でダニを弱らせる
ダニは70%以上の高湿度な環境が好きだと先ほど言いましたが、湿度が低くなるとダニはどうなるかと言うと、みずみずしいダニの皮膚が次第にシワシワと枯れていき活動量が減っていきます。
卵から生まれる確率も減りますので、湿度を下げるだけでダニ退治効果が見込めます。以下のチャートは2016年の東京都の月間湿度を示しています。
注目していただきたいのが、冬場の最低湿度は20~30%ととても乾燥している点です。この乾燥した空気を家庭に送り込むだけで、ダニを弱らせることが期待できます。
それではどの時間帯の空気が乾燥しているのかと言うと、正午から夕方の間です。この時間帯に換気をしましょう。もちろん雨の日や雪の日は不要です。
※冷気で殺ダニは難しい
「ダニは高温熱処理で退治できると聞いたけど、冬の冷気では退治できないの?」と疑問に思ってはいないでしょうか?
これはよくある疑問なのですが、結論から言うと、あまり現実的ではありません。
様々な温度環境下でダニがどれくらい生きるか調べた実験(参考:『ダニ・カビ完全対策』小峰裕己編著)によると、0℃の環境下では30時間生き続け、-10℃の環境下では3時間も生き続けたと報告されています。
さすがに部屋を-10℃に冷やしてまでダニ退治をする、というのは現実的ではないですね。ダニの前にあなたが参ってしまうのでお控えください。
2−2. 掃除をきちんとする
そして同時に、きちんと掃除をすることも大切です。
冬はあまり寝汗をかかないからシーツの交換が疎かになりがちですが、肌や角質で汚れやすいこともあるので少なくとも週に1度はシーツを交換しましょう。
また、掃除機でベッド周りや、カーペット、ソファなどをキレイに掃除しましょう。ゴミを取るだけでなく、ダニの死骸や糞(ダニアレルゲン)を除去するためです。ダニアレルゲンが溜まったままになるとアレルギーを起こす恐れがあるので、念入りに掃除をしておきましょう。
ダニに刺されるのはダニ被害の序章で、ダニアレルギーこそ対策が必要な被害です。発症を防ぐためにもしっかりと掃除を行ってください。
布団のダニ退治の詳細に関しては、こちらのページ『手軽で効果抜群!布団の正しいダニ退治方法』で10通りのダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているので併せてご参考にしてください。
最後に
冬でさえもダニが発生してしまう原因と、とるべき対策についてご理解いただけていれば幸いです。
しかし、もしかするとダニがいないにもかかわらず、ダニを気にしすぎているせいで、ダニ症状を感じているという場合もあります。お心当たりがある場合、こちら『ダニを気にしすぎの方、その症状はダニノイローゼかも。』をご参照ください。