- 一体布団の天日干しでどれくらいのダニを退治できるんだろう?
- 週に1度の天日干しでダニ対策は大丈夫なのかな?
などなど、天日干しでダニ対策ができるかどうか、疑問に感じることはないでしょうか?
ダニは目に見えないほど小さいため、天日干しをしていてもなかなか効果があるのか分かりにくいですよね。
そこで本日は、実験データを元に「天日干しでのダニ退治効果」をご紹介します。
1. 炎天下での天日干しのダニ退治効果
結論からいうと、たとえ8月の猛暑に天日干しをしても、たった1日だけではダニ退治の効果はほとんどありません。
というのも、「天日干しを1ヶ月間ほぼ毎日行うことでやっとダニ数を約50%減らすことができた」 ということが実験により報告されているためです。
左のグラフは8月の1ヶ月間ほぼ毎日天日干しを行った敷布団の実験前後のダニ数の比較、右のグラフは同じ期間に何も処理せずに使用した敷布団のダニ数の比較、をそれぞれ表しています。(※表内のその他とは、チリダニ以外のダニです)
ご覧の通り、何も処理しなければダニが増える敷布団のダニ数を、天日干しをすることによりダニ数を40%減少させ、チリダニ数を60%減少させています。
とはいえ、1ヶ月ほぼ毎日行ってこの程度のダニ退治効果です。
つまり、たった1日の天日干しでは、ダニ退治と呼べるほどの効果は期待できません。
1−1. 黒い布を被せれば効果アップ
「天日干しはダニ退治に大した効果はないのか」と諦めるのはお待ち下さい。
8月前後の暑い時期であれば布団を黒い生地に入れて天日干し をすることにより、「ダニ退治」と見込めるほどの効果を期待することができます。
黒い生地を袋状にして布団を包むと、外気が35~40℃の時でも布団表面の温度は約8℃高くなり、中綿の含水量は5%から3%まで落ちます。
(引用:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著)
つまり、布団表面の温度はダニの致死温度とされる60℃近くまで上昇しますし、布団内部の湿度はダニが生存するには過酷なレベルにはまで低下する、ということです。
製品:布団干し袋
価格:2,073円
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このような真っ黒の布団干し袋は、ダニ退治以外にも様々な方法にお役立ていただけます。
例えば、天日干しによるダニ退治効果を高めるだけでなく、日光による側生地の日焼け、大気汚染による布団の汚れなども防ぐことができます。
※注:たまに「黒いビニールで布団を覆いましょう」と言われていることがありますが、これはダメです。ビニールで覆うと内部が湿気ってしまいます。ダニは湿気った環境を好むため、逆にダニの繁殖につながる恐れがあります。 |
1−2. ダニ退治のための天日干し方法
それでは、天日干しの手順ですが、ダニ退治を目的に行うのであれば以下のように行いましょう。
- 黒い布などに布団を入れる
- 車のボンネットのような熱い所の上に置き2時間放置
- 裏面を別の熱い所の上に置き、さらに2時間放置
- 終わり次第、掃除機でゆっくりダニの死骸などを除去
車のボンネットでなくとも屋根の瓦の上なども熱を帯びているのでおすすめです。
そして、天日干しの後、掃除機でダニの死骸を吸い取ることを忘れないようにしましょう。
ダニよりもダニアレルゲン(ダニの死骸、糞、抜け殻など)の方がアレルギーを引き起こすなど健康への悪影響が強いためです。
掃除機がなければ、少なくともブラシで払うようにしましょう。
ダニアレルゲンを除去しなければダニ退治が無駄になってしまいます。くれぐれもお忘れないように。
最後に
もしあなたがこのページを読んでいる時期が8月前後でなければ、たとえ布団を黒い布で覆って天日干しをしてもダニ退治効果は薄いでしょう。
そのため、そのような場合、他の方法でダニ退治を行うことをおすすめします。こちらのページ『手軽で効果抜群!布団の正しいダニ退治方法』で10通りの布団のダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているのであわせてご参考にしてください。