「布団のカビ対策に除湿シートも一緒に購入するといいですよ!」
と、寝具ショップで布団セットを購入したところ言われ、
「除湿シートって絶対にないとダメなの?」
と疑問に思ったことはないでしょうか。
実のところ、除湿シートが必要かどうかは生活環境により大きく左右されるので、一概にはなんとも言えません。とはいえ、使うべき人が除湿シートを使っていないとカビ問題に悩まされたり、また反対に、そこまで必要でない人が除湿シートを買ったところで宝の持ち腐れになってしまいます。
そこで本日は「敷布団に除湿シートは必要かどうか、判断するための3つの目安」についてご紹介します。
Contents
0. そもそもなぜ除湿シートが必要なのか
なぜ敷布団の下に除湿シートが必要なのか。
その理由は、敷布団の上下の温度差です。
人は眠るときに体温が下がるとはいえ、36℃前後の熱を保っています。
床からの冷気は夏場こそ20℃前後ありますが、冬場になると10℃以下になってしまいます。
この暖気と冷気がぶつかるところで何が起こるかというと、冷たいジュースを入れたグラスにできる水滴のように敷布団にじめじめと湿気が生まれてくるのです。
そこで、除湿シートの出番なのです。
そのように発生した湿気を除湿シートが吸い取るのはもちろんのこと、湿っぽいニオイも吸収してくれるのです。もちろん、除湿シートといえど、湿気を吸い続けるわけではないので週に1~2度は乾かさなければなりません。ただ、そのような働きは半永久的に行ってくれるのです。
1. 敷布団の下に除湿シートが必要か判断する3つの目安
とはいえ、誰にもとっても除湿シートが絶対に必要かというと、それは違います。
そこで目安となる3つの生活環境について説明するので、それを踏まえてあなたに除湿シートが必要かどうか考えてみてください。
1−1. 床が畳なら起床時の湿り具合をチェック
もしあなたの寝室の床が畳なら、除湿シートは必ずしも必要ではありません。
というのも、畳の素材(い草など)には天然の調湿機能があるからです。敷布団を敷いているときに溜まった湿気を畳が吸い取ってくれ、昼間のうちにその湿気を吐き出すのです。そのため、床が畳であれば基本的には除湿シーツは不要です。
フローリング | 畳(たたみ) | 除湿シート | コルクマット | 床置きすのこ | |
調湿性 | △ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
通気性 | △ | △ | △ | △ | ◯ |
保温性 | △ | ◯ | △ | ◯ | △ |
クッション性 | △ | ◯ | △ | ◯ | △ |
しかし、起床時に畳と敷布団がジトーッと湿っているのなら話が変わります。
- 畳の調湿機能が劣ってきている
- 畳の調湿機能を超えるレベルの多湿環境になっている
のどちらかの理由により畳・布団が湿気っているので、除湿シートを使って湿気がたまらないようにしてあげましょう。
もちろん、畳の上だからといって敷布団を敷きっぱなしにしていると、湿気が溜まってしまいます。敷きっぱなしには気をつけましょう。
1−2. 床がフローリングなら絶対に必要
もしあなたがの寝室の床が畳ではなくフローリングなら、除湿シートを絶対に使うことをおすすめします。
調湿性 | 保温性 | ||
単層 | 無垢板 | ◯ | ◯ |
複層 | 挽き板 | △ | △ |
突き板 | △ | △ | |
シート | × | △ |
特に、シートの化粧材が貼られたフローリングは調湿性がないも同然です。湿気はたまり放題になり敷布団がいとも簡単にジトジトになってしまいます。絶対に除湿シートを敷くようにしましょう。
1−3. 毎日布団を押入れにしまえるなら不要
とはいえ、フローリングの上で敷布団を使っているからといって、たった一日で敷布団が湿気ってカビが生えることなんてほぼありません。
そのため、もしあなたが毎朝敷布団を乾かして押入れにしまえているのなら、除湿シートは必ずしも必要とはまで言い切れません。もちろん、敷布団のカビ発生保険として除湿シートを使うに越したことはありませんが。
※すのこの上に敷布団を敷いている場合
床置きすのこの上に布団を敷いているケースは判断がさらに難しいです。
というのも、すのこの上だからといっても湿気が絶対にたまらないことはありませんし、安価なすのこに使われる木材の中には湿気に強くないもの(パイン材)があるからです。
種類 | ウォールナット | ビーチ(ブナ) | オーク(ナラ) | 桐(きり) | 檜(ひのき) | 杉(すぎ) | パイン(松) |
画像 | |||||||
調湿性 | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ |
耐久性 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
重量 | △ | △ | △ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ |
香り | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ |
価格 | △ | ◯ | △ | △ | △ | ◎ | ◎ |
結論は1−3と似てきますが、敷布団を週に2~3回干して乾かせるなら除湿シートはなくてもいいが、万が一のことを考えるとあったほうがよい、となります。
2. おすすめの除湿シート
それでは次に、おすすめの除湿シートをいくつか紹介します。
吸湿量と消臭効果の有無、洗濯ができるかどうかの3つのポイントを踏まえて選ぶようにしましょう。
- 製品:西川ドライウェルプラス
- 価格:10,584円
- 【当製品の販売ページ】
市販の除湿シートの中でも吸湿量が多いのがこの商品です。
同じブランドの除湿シートであっても、吸湿繊維素材がどれくらい使われているかによって吸湿量が変わってくるので注意が必要です。こちらのものは吸湿繊維が40%も使用されており吸湿量はかなり十分です。4週間に1度を目安に乾かすようにしましょう。
- 製品:洗える除湿シート
- 素材:[表裏]ポリエステル100% [中材]シリカゲルB型
- 価格:1,540円
- 【商品ページはこちら】
こちらは吸湿繊維ではなくシリカゲルを使用した除湿シートです。
弊社が開発したものです。ドライウェルより吸湿量は少ないものの、2週間に1度、布団と一緒に除湿シートを干せるのであれば十分な吸湿量です。こちらの除湿シートも汗臭や加齢異臭などの消臭効果はもちろんのこと、手洗い可能なので長くキレイにお使いいただけます。
- 製品:すのこ型吸湿マット
- 価格:7,483円
- 【販売ページはこちら】
こちらは除湿シートではなく、すのこ形状の除湿マットになります。
すのこと除湿シート両方買おうと思っている方におすすめのはもちろんのこと、敷布団の厚みがやや足りなく寝心地に不満を感じている方にもおすすめです。
最後に
あなたに除湿シートが必要かどうか判断する一助になっていれば幸いです。
また、もしあなたの敷布団が湿気ってカビが生えてしまっているのなら、以下のページで敷布団の素材や硬さ、取扱性にこだわった選び方とおすすめのブランドを紹介しているのであわせて参考にしてみてください。
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