こんにちは、加賀照虎です。
「朝起きたら腰が痛い…」
そんな経験、ありませんか?
立ち上がることができればまだマシですが、痛みが強くて起き上がれないこともありますよね。すぐにでも対処して痛みを和らげたいところですが、原因が分からなければ、どう対応すれば良いのか迷ってしまうと思います。
そこで今回は、「朝起きた時に腰が痛くなる5つの原因とその対処法」を詳しくご紹介します。
まずはあなたの腰痛の原因を突き止め、それに合った対策を実践しましょう。
気持ちいい目覚めを取り戻すためにもぜひ参考にしてください。
Contents
1. 朝起きると腰が痛い5つの原因
朝起きたときに腰に痛みを感じるとすると、原因は以下の5つのうちのどれかだと考えられます。
- 腰の骨に問題がある
- 筋肉と腱の疲労が溜まっている
- 睡眠時、腰が圧迫されている
- 心因性腰痛(ストレス)
- 疾患
1つずつわかりやすく解説していくので、あなたの腰痛の原因がどれか考えてみましょう。
1-1. 腰椎症(ヨウツイショウ)による腰痛
痛みがかなりひどい場合、腰椎症(ヨウツイショウ)の可能性があります。
腰椎(腰の5つの骨)の骨と骨の間の椎間板(ツイカンバン)というクッション機能が低下することで生じる症状のことです。
加齢によって椎間板内の水分が失われることで、徐々にクッション機能が衰えます。
また、肉体労働やスポーツ時に椎間板に力が加わることで潰れていくこともあります。
そして、以下のように痛みが生じます。
- 腰椎同士がクッションなしでぶつかる
- 椎間板内の髄核(ズイカク)というゼリー状のクッションが飛び出て神経を圧迫(椎間板ヘルニア)
- すり減った骨自体が神経を刺激する
ヘルニアともなると痛みで立つことすらままならないほどです。
肉体労働をしている人やアスリートによく見られる症状ですが、老化現象でもあるので、ある種時限爆弾のように、年をとると誰にでも(特に50代以降に)起こりえます。
寝起き以外にも、動き始める時、長時間動いた後、立ちっぱなし座りっぱなしの時に痛みが出ると報告されています。
痛みは慢性的に持続することが多いのですが、特に朝起きて動き始めるときや、長時間体を動かしたとき、立ちっぱなしだったときに痛みが強くなるのが特徴です。
(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)
なお、より細かい原因を探るためのセルフチェック方法をこちらのページ「【腰痛の7大原因】自己診断チャートで確認&対策」で解説しています。その他の原因を含めて何科を受診するべきかも説明しているので参考にしてください。
1-2. 筋肉と腱の硬直による痛み
ズーンとした重さとともに腰が痛むとするなら、筋肉と腱の硬直を原因としたものと考えられます。
驚かれるかもしれませんが、筋肉などの硬直から痛みが生じるのです。
どういうメカニズムなのかというと、
- 眠っている間に筋肉が硬直
- 血行不
- 酸欠
- こりや痛みの発生
という流れで痛みが発生しているのです。
主な原因は、首や肩、背中の筋肉の疲労です。肩の周辺には僧帽筋や肩甲挙筋、棘下筋などの筋肉がありますが、これらの筋肉が疲労して固く緊張し、血行不良になると「乳酸」などの疲労物質が筋肉中に蓄積してきます。その結果、こりや痛みが起こります。
(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)
そして、睡眠中に筋肉が硬直してしまう原因をさらに深掘りすると、以下のイラストのような悪い寝姿勢が考えられます。
- 敷寝具(マットレスや敷布団)がやわらかすぎる
- 凹むほどへたっている敷寝具
などのような環境で寝ていると寝姿勢が悪くなったり、睡眠中ずっと腰の筋肉がこわばったままになってしまいます。
他にも、日中の姿勢が悪いことや、ほとんど体を動かさないことも一因となります。
また、もしかすると寝違えの可能性もあります。
悪い寝具(もしかすると寝相)によって変な寝姿勢になってしまい、筋肉や腱を無理にひねったり伸ばしたりしてしまい、炎症を起こして腰に痛みが生じている可能性もあります。
1-3. 睡眠時の腰への圧迫による痛み(硬すぎる敷布団・マットレス)
敷寝具の硬さが腰痛の原因となることもあります。
私も安価なホテルに泊まった際、この痛みを経験したことが何度かあります。
初日は朝目覚めたときに腰が痛く、2日目は夜中に目が覚めるほどでした。
このようなとき、以下のイラストのような寝姿勢になっています。
まず、体圧がきちんと分散されず、腰に体の重みが集中してかかっています。
と同時に、背中が浮いてブリッジ状態になっているため、その支柱となる腰に大きな負荷がかかります。
この寝姿勢を一晩続けると、目覚めたときに鋭い痛みを感じるのも無理ありません。
1-4. 心因性(ストレス)腰痛
周期的に寝起きの腰痛に悩まされることがあり、専門医に診てもらったことがあるものの、「異常や病気は見当たらない」と言われたことはないでしょうか?
もしかすると、あなたの腰の痛みは、精神的なストレスが原因となっているかもしれません。
慢性腰痛を訴える患者さんの約80%に抑うつ状態が見られるともいわれ、ストレスや心の問題が腰痛に大きく影響していることは否定できません。人間関係のストレス、自分のしごとに対する評価、家庭内の不和など、さまざまな問題がストレスとなって腰痛を増悪させていると考えられます。
(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)
ストレスが原因の腰痛の場合、骨に異常がなくとも痛みが生じます。
そのため、年齢に関係なく10代でも長期間に渡って、腰の痛みを引きずることがあるのです。
1-5. 疾患が腰痛の原因となっていることも
もし腰の痛み以外に、手足のしびれ、体の他の部位の痛み、高熱などを伴うようなら病気の可能性も考えられます。
腰痛を招く内臓や血管の主な病気 | ||
消化器系 | 胃・十二指腸潰瘍 | 上腹部痛、みぞおちの痛み、吐血、黒い血便、胃痛、胸焼け、吐きけに注意。 |
膵炎 | 上腹部痛、腰背部痛、吐き気、嘔吐、食欲不振に注意。 | |
胆石 | 食後の右上腹部痛、腰背部痛、発熱、黄疸に注意。 | |
胆嚢炎、胆管炎 | 食事の数時間後のみぞおちの痛み、右上腹部痛、右腰背部痛、発熱、濃い尿、嘔吐に注意。 | |
循環器系 | 背部大動脈瘤 | 腰背部痛、腹部の拍動に注意。破裂すると激しい腰痛、上腹部痛が起こる。 |
抹消動脈疾患 (閉塞性動脈硬化症) | 手足のしびれ、冷感、下肢痛、間欠跛行に注意。 | |
静脈血栓症 | エコノミークラス症候群ともいう。足の腫れ、痛み、熱感に注意。 | |
肝炎、肝硬変 | だるさ、黄疸、上腹部痛、腰背部通に注意。 | |
泌尿器系 | 腎盂腎炎 | 寒気、38℃以上の高熱、むかつき、嘔吐、腎臓付近の腰痛、頻尿、排尿痛、血尿に注意。 |
尿管結石 | 片側の背中からわき腹にかけての急な激痛、冷や汗、嘔吐、血尿に注意。 | |
腎下垂、遊走腎 | 立ち上がると腎臓が下がる病気。わき腹痛、腰痛、血尿、むかつき、嘔吐に注意。 | |
婦人科系 | 子宮筋腫 | 経血量の増加、不正出血、月経痛、腰痛、足のしびれ、貧血に注意。 |
子宮内膜症 | 月経痛、下腹部痛、腰痛、便秘、頻尿に注意。閉経後の女性には少ない。 | |
卵巣嚢腫 | 下腹部の膨満感、下腹部痛、腰痛、便秘、頻尿に注意。 | |
がん | 腎細胞がん | 血尿、腰痛、発熱、体重減少、食欲不振、貧血に注意。 |
膵臓がん | 食欲不振、みぞおちの不快感、体重減少、上腹部痛、腰背部痛、糖尿病の悪化に注意。 | |
子宮がん | 不正出血、下腹部痛、腰痛、下肢痛、おりものの増加に注意。 | |
がんの脊椎転移 | 前立腺がん、乳がん、甲状腺がん、腎臓がん、肺がん、胃がん、肝がんなどで起こりやすい。 |
(引用:腰の激痛 最高の直し方大全 分響社)
このような場合は該当する診療科を受診しましょう。
2. 各原因別の対処法
それでは次に、それぞれケースにおいてどのように対処するべきかをご説明します。
2-1. 腰椎症や椎間板ヘルニアによる腰の痛みへの対処法
これらは腰の骨の病気です。
細かな原因・症状の程度により取るべき対処法が大きく変わるので、自己判断せずに専門医に診てもらい対処を仰ぎましょう。
まずは整形外科を受診し、痛みの状況などの問診を受け、体の動きや症状の出方などの身体所見を受け、必要であればX線などの画像検査を受けましょう。
軽度であれば薬を処方してもらったり、温熱治療に通うだけで済むこともありますが、重度であれば手術が必要になることもあります。
2-2. 筋肉と腱を疲れさせないようにする対処法
腰が沈み込みすぎるような敷寝具を復活させるのはほぼ不可能です。
その敷布団・マットレスに寿命がきていると考え、新しいものに買い換えることをおすすめします。
姿勢の悪さや運動不足を原因として腰の痛みが生じているのなら、運動、休息、ストレッチが予防をする上で大切になります。
- 長時間労働を避ける
- 長時間の無理な姿勢は避ける
- (痛みがひいたら)適度な運動を心掛ける
- ストレッチで背筋を伸ばす
- トレーニングで腹筋・背筋の維持、増強に務める
(※腰が痛むときはお控えください。)
私自身、姿勢が悪いがために腰が少し痛い時期があったのですが、背筋のトレーニングとスクワットで鍛えたことで姿勢がよくなり腰の違和感がなくなりました。
運動から長年遠ざかっている人は、ぜひとも簡単なエクササイズからでいいので始めてみることをおすすめします。
2-3. 腰への圧迫を抑える方法
硬すぎる敷寝具が腰の痛みだと考えられるなら、以下のようにして敷寝具の硬さ調整をしましょう。
- ウレタントッパーを敷く
- 厚手のベッドパッドを敷く
厚みが5cmほどあるウレタントッパーであれば、クッション性はまず十分なはずです。
ベッドパッドだと体の大きな人にとってはやや物足りない可能性があります。
型・種類 | マットレストッパー |
厚み | 6cm |
硬さ | ふつう |
送料 | 無料 |
品質保証 | 3年 |
トライアル | 60日 |
サイズ・重量 | シングル: 98×195×6cm・約4kg、セミダブル: 118×195×6cm・約4.5kg、ダブル: 138×195×6cm・約5kg、クイーン: 158×195×6cm・約5.5kg |
価格 | シングル: 11,990円、セミダブル: 13,990円、ダブル: 15,990円、クイーン:17,990円 |
リンク | 商品ページ |
体圧分散性 | 反発弾性 | 通気性 | 吸放湿性 | お手入れ |
◯ | ◯ | △ | ◯ | △ |
低価格マットレストッパーの決定版です。
寝心地がイマイチになってしまったマットレスの復活にお役立ていただけます。自社製品で恐縮ですが、かなりのコストパフォーマンスです。
また、今晩からすぐにできる対処法としては「セミ・ファウラー位」で寝てみることをおすすめします。
この寝姿勢のポイントは「上半身をやや起こし」て「膝を立てる」ことです。
腰への圧迫を抑えることが期待できるのでぜひお試しください。
1つ注意ですが、腰が痛いからといって腰の下にクッションや枕を置くのはやめましょう。
不用意に腰を持ち上げてしまい、まるで反り腰のような寝姿勢になってしまうと、よけいに腰を痛める原因となる恐れがあります。
寝姿勢には十分お気をつけください。
2-4. 心因性腰痛への対処法
痛みが慢性的に続いている場合、まずは薬物により痛みをとることが優先されます。
そして、薬物療法と同時並行で、心療内科や精神科でカウンセリングを受けることを推奨されることがあります。
また、抗うつ薬が有効とされるケースが多いと報告されています。
主に非ステロイド性消炎鎮痛薬が処方されますが、精神的、心理的な要因を改善するためには、抗うつ薬が有効なケースも多数あります。
(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)
精神的ストレスが原因の腰痛は社会的認知度がまだまだ低いため、周りの人の理解を得られにくく、余計にストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。
医師から診断書をもらうなどして、周囲の理解を得る努力もしましょう。
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変化球のような提案にはなりますが、腰痛治療の体験記を読むのもおすすめです。
第三者の視点で腰痛改善を見守ることで、自分自身の腰痛とも客観的に向き合うことができるのではと思います。
腰痛に悩んでいる方は、気晴らしに読んでみることをおすすめします。
2-5. 疾患が腰の痛みの原因と考えられるなら
心因性腰痛と同じく、早急に整形外科に行き検査を受けるようにしましょう。
早めの対応によりあなたの今後の健康が大きく左右されます。
最後に
腰の痛みの原因に目星が付いたら、早めに対処するようにしましょう。適切な対処法であなたの腰の痛みが無くなることを陰ながら祈っています。
なお、以下のページで腰痛対策のためのマットレスの選び方をご紹介しています。もしあなたの腰痛の原因にマットレスが考えられるなら、あわせてご参考にしてください。
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