ヒトが眠れないときの原因は、主に6つあります。
- ストレス
- 脳・身体が疲れていない
- 睡眠ホルモン「メラトニン」が不十分
- 脳が「覚醒モード」になっている
- 体温が「眠りモード」になっていない
- 眠れないことへの過剰な意識
これら6つの原因の中で、最も多くの人に共通しているのがストレスです。そして、解消も難しいです。そこで本日は、ストレス解消効果があると言われる安眠のツボを7つ、イラストと共にご紹介します。
※睡眠の質を上げるための方法をこちらのページ「睡眠の質を高めるための方法(総まとめ編)」でまとめています。ぜひあわせて参考にしてください。 |
Contents
1. 安眠をもたらす7つのツボ
ありふれた言葉になっていますが、ツボとは何かご存知ですか?ツボとはどのようなものなのか、意識しながら押すと効果も高まります。
・ツボとは 東洋医学では、人体には気(エネルギー)と血(体液)が流れている道が14本あると考えています。この道を経絡(けいらく)と呼びます。経絡上には主要なポイントがあり、これを経穴(けいけつ)、いわゆるツボとしています。つまりツボとは、身体を巡る「気血」の中核なのです。 |
それでは次に、眠れないときにオススメのツボをご紹介します。
リラックス効果が高く、押しやすいと私が感じるものから順番にご紹介する形式にしています。「どれが良いんだろ?」と迷ったら、上のものからお試しください。
1−1. 神門(しんもん)
ツボの位置:手首の筋の内側。
押し方:指の腹を使い、やさしく押したり揉んだりしましょう。
一番おすすめのツボです。西洋医学的にも睡眠によい効果が見込めると報告されています。ローマ・ラ・サピエンツァ大学の報告よると、不眠症患者40名に対して実験をおこなったところ、その結果、神門のツボを押したグループでは、睡眠ホルモンとして知られるメラトニンの尿内代謝物がより多く、正常な数値になっていることが分かったと報告されています。また、それと同時に、毎日記録された睡眠記録によると、不安感が減り、睡眠の質が改善されてもいたとのことです。
1−2. 百会(ひゃくえ)
ツボの位置:頭のてっぺんにあります。耳と耳を結ぶ線と、鼻から後頭部を結ぶ線が交わる所です。少し柔らかくなっているのが目印です。
押し方:ゆっくりと指の腹で押しましょう。「3秒押して、3秒離す」を1セットとし、10セット繰り返してみましょう。
緊張緩和、リラックス効果があり、ストレスで眠れないときに効果的と言われています。ベッドの中でゆっくり行ってください。次第に落ち着いて眠気を感じられます。
1−3. 安眠(あんみん)
ツボの位置:耳の後ろにある尖った骨から指1本分下がったところ。
押し方:指の腹でやさしく揉むように押しましょう。指を2~3本使うとやりやすいです。「10秒揉んで、3秒離す」を1セットとしましょう。
不眠解消に効果の高いと言われるツボです。睡眠不足の人は少し痛く感じるかもしれません。そのような場合は痛くない程度の強さで揉みましょう。
1−4. 合谷(ごうこく)
ツボの位置:親指と人指し指の骨の分かれ目にあります。やや人指し指よりの位置です。手のひら側ではなく、手の甲側なのでご注意を。
押し方:もう片方の手の親指の先で押します。「10秒押して、5秒離す」を1セットとして、3セット行ってください。
合谷は自律神経の働きを正常化する効果があると言われています。そのため、眠れない夜にこのツボを押すと、眠りやすくなります。さらに、日中に眠気があるときに押すと、眠気を吹き飛ばしてくれるという万能のツボです。
1−5. 労宮(ろうきゅう)
ツボの位置:手のひらの真ん中にあります。中指と薬指の間を下った凹みの部分です。
押し方:もう片方の手の親指の先で押します。「5秒押して、5秒離す」を1セットとします。痛くない程度で若干強めに3セット繰り返しましょう。
労宮を押すとリラックス・血流促進に効果があると言われています。また、労宮という名前は「心労の集まる中心」という由来があります。労宮を押して痛みを感じる場合、ストレスが過剰の可能性があります。
1−6. 湧泉(ゆうせん)
ツボの位置:足の指を曲げたときにできる凹みの部分。
押し方:親指で揉むように押します。少し強めに押しましょう。指が疲れた場合、棒状のものを代用すると疲れにくいです。
副交感神経が優位になりリラックス効果もありますが、1分ほど湧泉を押していると足がポカポカしてくるので、相乗効果で眠りやすくなります。
1−7. 失眠(しつみん)
ツボの位置:かかとの膨らんでいる部分の中心にあります。
押し方:硬い部分なので、指ではなく棒状のものを使い押す、もしくは、ビー玉のような小さい球状のものを踏んで刺激すると良いでしょう。
失眠とは中国語で不眠を意味で、失眠のツボは眠れないときに押すと良いとされています。精神面を安定させる効果が期待できるので、眠るまえに失眠のツボを刺激してみましょう。(*生殖機能への作用があるため、妊娠中の人はお控えください。)
まとめ
読みながらツボを押している間に眠たくなってきていませんか?ツボ押しでぐっすり眠られれば幸いです。
なお、以下のページでこれまで紹介してきた、数々の研究で実証された良質な睡眠のために「するべきこと」と「してはいけないこと」を網羅的にまとめています。美味しいところ(結論)だけをつまみ食いできる構成になっています。是非ご一読ください。
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