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【羽毛布団のダウンパワー】混合率と充填量で正しく理解

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著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

1988年生まれ。生粋の名古屋人。早稲田大卒。上級睡眠健康指導士。1,000万PV超の「快眠タイムズ」にて、よりよい生活のための睡眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。

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加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

1988年生まれ。生粋の名古屋人。早稲田大卒。上級睡眠健康指導士。1,000万PV超の「快眠タイムズ」にて、よりよい生活のための睡眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。

突然ですが、質問です。

以下の2つの羽毛布団、どちらがより暖かいでしょうか?

  1. グースダウン93%、380dp、1.2kg 
  2. グースダウン90%、400dp、1.1kg 

「え、、、ダウンパワー(dp)が高い羽毛布団のほうが暖かいのでは?」と思われたかもしれません。が、正しくは前者のほうが暖かい(可能性が高い)のです(理由は後述)。

羽毛布団の保温性をダウンパワーのみで比較していては見誤ってしまいます。ダウンの混合率や充填量と勘案しなければなりません。

そこで本日は「【羽毛布団のダウンパワー】混合率と充填量で正しく理解」をご紹介します。


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1. 羽毛布団のダウンパワー(dp)とは何か

羽毛のダウンパワーとは何か一言でいうと「どれだけ大きくふわっと復元力があるか」を表す数値となります。以下の写真を見てください。

ダウンパワー(引用:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター)
ダウンパワー(引用:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター

一見、右の羽毛は左に比べて2倍以上の量があるように見えますが、実はどちらも同じ1gの量なのです。

驚きではないでしょうか?同じ原料とは思えないほどの違いですよね。この差を初めて見たとき私は、羽毛(というより天然素材)は本当にピンからキリまで玉石混合だなと驚愕しました。

このような違いから、ダウンパワーが高い羽毛を使った布団は、少ない量で十分な保温性を生み出す上にふわふわと肌当たりもよいので、より高品質なものとされています。品質が数値化されているので羽毛布団選びの大事な指標になります。

ちなみに、ダウンパワーは以下のようにして算出されます。

【ダウンパワーの求め方】
スチーム法で前処理した羽毛30gを、内径29cmのシリンダーに入れ、荷重用円盤94.3gを掛ける。そのときの高さを測定し、羽毛の体積を求め、1g当りの体積をダウンパワーとして表す。(引用:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター

1−1. 適当な羽毛布団を選ぶなら、ダウンパワーに加えて混合率と充填量を勘案すること(ダウン指数)

ただ、羽毛布団の良し悪しはダウンパワーの数値だけに決定される訳ではありません。

その他のスペック(ダウンとフェザーの混合率とその充填量など)を勘案することで、適切な羽毛布団選びをすることができます。

私はこれらの指標を天秤にかけてダウン指数方程式を利用します。ダウン指数方程式とは私が勝手に作った指標なのであくまで参考程度にしてほしいのですが以下のように計算して求めます。

・ダウン指数=(ダウンパワー+10dpグースポイント+10dpマザーポイント)×(ダウン率/100)×充填量

冒頭の2つの例を使って計算して見ましょう。

  1. グースダウン93%、380dp、1.2kg 
    (380dp+10dp)×(0.93)×(1.2)=435
  2. グースダウン90%、400dp、1.1kg
    (400dp+10dp)×(0.9)×(1.1)=405

つまり、1つ目の羽毛布団のほうがダウンパワーこそ低いものの、トータルとしては暖かい可能性があるのです。よくある羽毛布団のスペックをダウン指数に換算すると以下のようになります。

決してダウンパワーのみを選ぶ指標にしてはいけないことがお分りいただけると思います。

ただ、このダウン指数がどれくらいあれば十分な暖かさなのか分からないと思います。そこで以下の内容を目安にしてください。

私の考えにはなりますが、ダウン指数が500近くある羽毛布団はオーバースペック気味で「正直そこまでやる必要はないのでは?」とさえ思っています。公道をハイパーカーで走るようなものです。440dpもあるマザーグースダウンで混合率が90%あれば、1.2kgの充填量はなくとも、1kgくらいの充填量があれば保温性はよっぽど十分なはずです(もしかすると寒冷地で木造住宅に暮らす方用に作っているのかもしれませんが)。

寝具屋として生きていると「さぞかし素晴らしい羽毛布団を使っているんでしょうね」と言われることがありますが、私が冬に使う羽毛布団はダウン指数でいうと380程度のものです。ダウン指数を追求するよりも部屋全体を暖かくしておくほうが目覚めたときに布団から出るのが楽だからです。羽毛布団のスペックが高いことは悪いことではありませんが、どれくらいが十分かを知っておくと賢く羽毛布団選びをすることができます。

ダックダウンよりもグースダウンのほうがよい(ことが多い)理由

同じダウンパワーであってもダックダウンよりもグースダウンのほうがやや保温性に優れています。

ダックダウンのダウンボールはその構造上、ダウンパワー値が高くでやすいからです。そのため、グースダウンのダウンパワーをやや高めに見積もって帳尻を合わせようという考えです。

ダウンボール
ダウンボール

ただ、全てのグースダウンが同ダウンパワーのダックダウンに優っている訳ではないことはご了承ください。生育地や羽毛が採取された時期によって羽毛の質が変わるからです。なので多くの場合に当てはまるくらいものくらいに捉えておいてください。

親鳥の羽毛のほうがよい(ことが多い)理由

また同じく、同水準のダウンパワーであっても親鳥から採取されたマザーグースダウンやマザーダックダウンのほうが、ダウンボールがよりしっかりと空気を包み込むことができます。そのための10dp追加です。他にも、耐久性の観点からもマザーの羽毛のほうが優れています。

1−2. ダウン指数と勘案するべき2つのポイント

また、上記のダウン指数以外にも、羽毛布団を快適に暖かく使うために知っておいてほしいポイントが2つあります。

羽毛を包み込む生地の素材とその構造についてです。

側生地は綿でないと暑くて寝苦しくなることも

羽毛布団の側生地の素材も、羽毛の品質と同じく、ピンからキリまでさまざまです。

ポリエステルと綿が混紡されたものから、一般的な綿が使用されたもの、思わずうっとりしてしまうような高級綿が使用されたものまであります。

 

側生地というと肌触りのみと関係してくると考えられがちですが、羽毛布団となると暖かさとも大いに関係してきます。

例えば、ポリエステルが多く使われる側生地の場合、体から放出される熱と蒸気が生地に吸収されずに蒸れて寝苦しくなってしまいます。「この羽毛布団、安かったけど保温性がすごくて暖かすぎる!」と言われることがありますが、それは誤解です。側生地の性能が悪すぎて蒸れているだけなのです。

それは反対に、品質のよい綿素材は生地が軽くて薄いのが特徴です。そのため、体からの熱や蒸気をさっと吸収して蓄えることができるので快適な暖かさとなるのです。

側生地は立体構造の方が暖かい

また、羽毛を充填する側生地の構造にもいくつか種類があり、保温性に差が出ます。

冬物を購入するのなら少なくとも立体キルトのものを選びましょう。

暖かさにこだわりたいのであれば立体二層構造がベストですが、羽毛布団自体の保温性をそこまで追求するよりも、オイルヒーターなどを使って部屋自体を暖めるほうがトータル的には快適に眠れると私は考えます。


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最後に

羽毛布団のダウンパワーについてご理解いただけていれば幸いです。

ダウンパワーの数値だけでなく、ダウンとフェザーの混合率、充填量、グースなのかダックなのか、親鳥か否か、側生地の素材と構造などとトータルで考えるようにしましょう。

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