- 肌の痒み
- ポツポツとした赤い腫れ
- 咳や鼻づまり
などなど、今までと同じ生活をしていたのに、急にこれらの症状を感じるようになったことはないでしょうか?
もしかするとそれは、ダニアレルギーの症状の可能性があります。
放っておくと症状が悪化する恐れがあるので、本日は「ダニアレルギーの症状を感じた際に取るべき対策」をご紹介します。
Contents
1. そもそもアレルギーとは
まず、ダニアレルギーの理解を早めるために、そもそもアレルギーとは何なのかから説明します。
アレルギーとは「体の外から入ってきた特定の異物(アレルゲン)に対しての免疫機能が過剰に働くこと」です。
その特定の異物がダニ由来であればダニアレルギー、そば由来であればそばアレルギー、となります。
1−1. ダニアレルギーはどのようにして起こっているのか?
ここまでの説明を読むと、「ダニが体内に入るってどういうこと?」と思われるかもしれませんが、ダニアレルギー症状が起きる大半のケースでは、生きているダニがアレルゲンとなっている訳ではありません。
ダニの死骸、糞、抜け殻などが主なアレルゲンです。
ダニは0.3~1mm程度、ダニの糞は0.01mm程度の大きさなのですが、ダニの死骸や糞は乾燥していくにつれて粉々になりさらに小さくなります。
0.01mm以下のサイズの物質は、浮遊粒子状物質(SPM)と呼ばれるのですが、
浮遊粒子状物質(SPM)は、大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒径が10μm(1μmは1mの100万分の1)以下のものをいいます。微小なため大気中に長期間滞留し、肺や気管などに沈着して、呼吸器に影響を及ぼします。
(参考:環境再生保全機構)
このようにダニアレルゲンはとても微細なため、簡単に宙に舞い上がり空気中に浮遊し続け、そして粘膜や鼻毛を通り抜けて体内に入っていくのです。
1−2. ダニアレルギーで現れる主な症状
そして、体内に入ったダニアレルゲンに対して免疫機能が過剰に働くことで、ダニアレルギーの症状が現れます。
主に以下の4つの部位に症状が現れることが多いです。
例えば、
- 久しぶりに天日干しをした布団に入ったらくしゃみが止まらない
- 長らく使っていなかった布団で眠ろうとしたら体が痒くなった
などなどこれらは典型的なダニアレルギーの症状だと考えられます。
ダニでも起こる、アナフィラキシーショック
アレルギーというと、アナフィラキシーショックという言葉を聞いたことがあると思います。
強烈な反応が出るため、命が危険にさらされるほどです。
表に示しますように、二つ以上の部位に症状があって、しかもある症状がグレード3であるか、あるいはグレード2が二つ以上の部位に見られる場合にアナフィラキシーと言います。
(引用:『アレルギーから子供を守る』 南部光彦 著)
ダニが原因となって死ぬほどのアレルギーが起こることはほとんどありませんが、管理の悪いお好み焼き粉にダニが繁殖してしまい、それを食べてしまった人がアナフィラキシーを起こした事件があります。
稀な例ですが、粉ものの湿気管理が悪いと誰にでも起こり得るのでお気をつけください。
2. ダニアレルギー症状が現れたら取るべき対策
ダニアレルギー症状が出先で現れたのなら、その原因と再度接触することはありませんが、家庭内で発症した場合はまずは掃除を行いましょう。
2−1. 家庭のダニアレルゲン除去
部屋の掃除を行う時は、ダニアレルゲンが大量に舞い上がりますので、絶対にマスクや眼鏡をご着用ください。
ダニアレルゲンの溜まっている箇所が分かれば良いですが、分からない場合は以下の掃除を一通り行いましょう。
- 布団カバー・ベッドシーツの洗濯
- 掛け敷布団への掃除機がけ
- 掛け布敷布団を(可能なら)クリーニングへ
- ベッド、畳、カーペット、ソファ、部屋の隅までゆっくりと掃除機をかける
部屋の換気を良くしながら風上から風下へと向かって掃除をしていくようにしましょう。
ダニアレルゲンが舞っても効率よく掃除できます。
2−2. 症状がひどい場合は病院へ
掃除をしても症状に改善が見られない場合や、そもそも掃除をするのも気後れするほど症状がひどい場合は、専門医への受診をおすすめします。
- 鼻に症状が出ている場合は、耳鼻咽喉科へ。
- 気管支に症状が出ている場合は、呼吸器科へ。
- 肌に症状が出ている場合は、皮膚科へ。
- 目に症状が出ている場合は、眼科へ。
また他にも、部屋の掃除などダニアレルゲン除去を徹底したにもかかわらずアレルギー症状が現れる場合、アレルギー検査を受けて何が原因となっているのか明らかにするのも今後のために重要です。
アレルギーマーチを防ぐためにも病院へ
あるアレルゲンがアレルギー症状Aを起こし、その後、そのアレルゲンがアレルギー症状Bを起こす。
または、あるアレルゲンがアレルギー症状Cを起こし、その後、アレルギー症状Cのためにアレルギー症状Dが起こる。
と、このように、年齢を重ねると共にステップ式に別のアレルギーを発症していくことをアレルギーマーチと呼びます。
もちろん、途中で自然治癒することもありますが、根本的にはダニアレルゲンの除去と病院での適切な処置を受けることが大切です。
もしあなたがお子様のためにこのページをご覧になっているのであれば、マーチの歩を進めないためにもしっかりと対策を行ってあげましょう。
また、ダニアレルギー対策のより具体的な内容、アレルギー検査の概要など、こちらのページ『【保存版】ダニアレルギーの症状、原因、対策の総まとめ』で総括しているので併せてご参考にしてください。 |
最後に
ダニアレルギーの症状に関してご理解いただけたと思います。
本格的に家庭のダニ対策をするのであれば、こちらのページ『手軽で効果抜群!布団の正しいダニ退治方法』で10通りのダニ退治方法を比較した上で、効果的でおすすめな方法を紹介しているのであわせてご参考にしてください。