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羽毛布団のキルトとは?無駄を省くために知るべきこと

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羽毛布団のキルトは大切です。

保温性が適切かどうか知るための目安になります。

そこで本日は、

  • 羽毛布団のキルト構造(市松、立体、二層)の違い
  • ノンキルトの特徴
  • キルトの高さの違い
  • マス目の数の違い

などについて解説します。

ぜひ参考にしてください。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. 羽毛布団のキルトとは

羽毛布団のキルトとは、側生地を縫製したもののことです。

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キルト構造

キルトの種類、内部構造や縫い方のパターンは様々です。

それにより保温性やフィット感などが変わります。

1-1. キルトの種類(方式)

羽毛布団選びでまずチェックしてもたいのがキルトの種類。

以下の3種類が99%を占めます。

 市松キルト立体キルト二層キルト
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保温性
厚み薄い中間厚い
重量軽い中間重い
ドレープ性

市松キルト(ヨーロピアンキルト)

上下の側生地を直接縫い合わせたものです。

良くも悪くも、この部分から熱が逃げやすくなっています。

市松キルト断面
市松キルト断面

そのため、夏用の肌掛け羽毛布団(ダウンケット)のための側生地として採用されることがほとんどです。

立体キルト

上下の生地に間仕切りの布が設けられたものです。

立体構造になるため、熱を逃しにくく保温性が高くなります。

立体キルト断面
立体キルト断面

冬用の羽毛布団の多くは一層立体キルトです。

保温性、フィット性(ドレープ性)、コストなどのバランスがもっとも良いと私は考えています。

唯一の欠点が、羽毛を効率的に充填するためにマチ部分に穴が空けられるため、その部分から羽毛が偏る恐れがある点です。とはいえ、使い方にもよりますが、数年使ってやっと片寄るくらいのことですので、そのタイミングで打ち直し(リフォーム)をすれば良いでしょう。

二層キルト(ツインキルト)

キルトが二層構造のものです。

さらに、縫い目をズラしているため保温性がさらに高くなります。

二層キルト断面
二層キルト断面

保温性が高くなる長所はあるものの、フィット性が悪くなる、重たくなる、価格が高くなるなどのデメリットがあります。

そのため、私の考えにはなりますが、保温性が高いものを選ぶなら二層キルトではなく、立体キルトで羽毛のスペックが高いものを選ぶことをおすすめします。

ノンキルト

羽毛自体を側生地に貼り付けられるように加工し、キルトなしでも羽毛が偏らないよう作られたものです。

夏用のダウンケット向けに採用されます。

※ネックフィット・ボディフィットなどは羽毛布団ではほぼない

特殊キルトです。

襟元や体へのフィット性を高めるためにキルト構造が工夫されています。

 四角キルトネックフィットキルトボディフィットキルト
画像normal-quiltingspecial-quilting1special-quilting2

体にピタッと添いやすくなり快適です。

もちろん、一人で使うこと前提にはなりますが。

ただ、ポリエステル布団などに使用されるのが大半で、羽毛布団でこれらのキルトを見かけることはほとんどないでしょう。

1-2. 羽毛布団キルトのマス目の違いは

羽毛布団のマス目もさまざまです。

  • 3×4の12マス
  • 4×5の20マス
  • 5×6の30マス

とはいえ、これらの3種類がほぼ99%を占めていますし、また、私の肌感にはなりますが、その中でも4×5が80~90%を占めています。

 3×4=12マス4×5=20マス5×6=30マス
イメージcomforter-quilt-3by4comforter-quilt-4by5comforter-quilt-5by6
フィット性
通気性
片寄り
コスト

その理由としてはバランスの良さでしょう。

3×4は片寄りやすさなどのデメリットが目立つため採用されることが少ないです。

また、5×6はコストの割にメリットを感じにくいのが難点です。

1-3. キルトのマチの高さの違いは充填内容(保温性)

キルトのマチの高さは保温性を示します。

「マチが高い分だけ羽毛が断熱・蓄熱するスペースがある」ことになるからです。

一般的にマチの高さは5cm前後ですが、保温性を高めるためにマチ幅を8cmにしたハイマチキルトの羽毛布団が存在します。

冷え込みの強い寝室に住まわれている方向けです。

とはいえ、近年は住宅の気密性が高くなっているので、ハイマチキルトの羽毛布団が必要な人はかなり少ないのではと私は考えています。

1-4. 羽毛布団が片寄りにくい完全立体キルトとは

立体キルトの弱点が羽毛が片寄りやすいことです。

その点を克服したのが完全立体キルトです。

マチにある小さな穴を無くしたり、その部分に工夫をすることで羽毛が片寄りにくくなっています。

完全立体の種類としては、西川さんが特許を持っているユニステークキルト(簡易完全立体)やソリッドステークキルト(完全立体)などがあります。10万円前後の高価な羽毛布団に採用されることが多いです。


最後に

羽毛布団のキルトの違いについて理解していただけていれば幸いです。

なお、羽毛布団はキルト以外にも、保温性や生地素材なども大切です。以下のページで詳しく解説しているので、ぜひあわせて参考にしてください。

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