- なんで布団って軽いほうがいいの?
- 色んな素材の布団の重さの平均はどれくらい?
などなど、布団を選ぶときに重さについて気になることはないでしょうか?
実は布団の重さは、軽いほうがいいケースもあれば、重いほうがいいケースもある、ということはあまり知られていません。
そこで本日は「各素材の布団の重さの平均と、軽いほうがおすすめされる理由、重いほうが睡眠によいとされる理由」についてご紹介します。
Contents
1. 素材別|布団の重量を比較
それではまず最初に、冬用掛け布団のシングルサイズ(150×210cm)で、それぞれの素材の重さを比較してみます。
メーカー・商品によって充填量が異なるため、大体の目安になりますが以下のとおりです。
掛布団 | 重さの目安 |
羽毛掛け布団 | 2.5kg前後 |
真綿掛け布団 | 2.3kg前後 |
羽根掛け布団 | 3kg前後 |
羊毛掛け布団 | 3.5kg前後 |
ポリエステル掛け布団 | 2kg前後 |
木綿掛け布団 | 4.5kg前後 |
【注意】木綿=綿・コットン、羽毛=ダウン、羽根=フェザー、真綿=絹・シルク、羊毛=ウールとなります。また、ダウンの比率が50%以上だと羽毛布団となり、ダウンの比率が50%未満だと羽根布団となります。 |
布団の重さの違いをあまり気にかけない方もいらっしゃいますが、羽毛布団と木綿布団で寝比べてみると、その違いは約2倍にもなるので体感しやすいです。
このような話をすると、「そういえば幼いときに実家で使ってた布団がやたら重かった覚えがあるけど、あれって木綿布団だったのか」と思い起こされる方も稀にいらっしゃいます。
1−1. 軽い布団がおすすめされる理由
世間一般的には軽い布団が勧められることが多いのです。
この理由は以下のとおりです。
- 圧迫感を減らすため
- 寝返りをしやすくするため
- 押入れからの出し入れが手軽だから
- 吊り干しをするときに楽だから
軽いほうが寝やすいですよね。
「布団が軽いほうが圧迫を減らして血流を良くする!」と言われることがありますが、これはやや大袈裟な表現かと私は考えています。幼い子供や体に衰えを感じている高齢者にとっては、木綿布団の4kgは若干圧迫感が強いと言えるかもしれませんが。
それはさておき、家族の分まで毎日お手入れするとなると、布団が重いとかなりの負担になります。こういった理由から「布団は軽いほうがいい」と一般的に言われるのです。
1−2. 掛け布団は重いほうがよく眠れるという噂の真相について
ただ最近は、重さによって圧迫感のある状態で眠ったほうがリラックスできて睡眠の質が上がると言われることもあります。
これはどういうことなのかと言うと、アメリカの動物学者テンプル・グランディン女史の研究によるもので、強めの圧迫感を受けとリラックス感があったり、不安感が和らいだりといった効果が実験により報告されているのです。もちろん、全ての人に効果がある訳でなく、約半数の人が効果を感じられるというレベルのものです。
そのため、布団は軽いほうが睡眠の質が上がると昔は言われることがありましたがこれは正しくなく、布団の重さに関しては個人の好みで決めてしまってもよいと今では考えられています。
2. 布団の重さについてよくある疑問
2−1. 掛け布団が重いと肩こりになる?
これは絶対にそうとは言い切れませんが、人(体質)によっては布団が重いと肩が凝りやすくなる方がいます。これに関する研究データがないので恐縮ですが、重い布団で寝返りがしづらくなることが影響しているのではと考えられます。
2−2. 布団が徐々に重くなるのは気のせい?
布団は使用におじて重くなります。特に木綿布団にありがちですが、水分をたくさん吸ってふかふか感がなくなると、ずっしりと重みを感じやすくなります。また、ダニが繁殖した布団には、死骸や糞などのダニアレルゲンが撒き散らかされていくため、布団が徐々にですが重くなっていきます。これは敷布団に顕著です。
最後に
様々な布団の重さと、軽いモノと重いモノのメリットデメリットがお分かりいただけたと思います。
あなた自身の生活環境を鑑みて、あなたに合う重さの布団を選びましょう。