うつ伏せ寝におすすめの枕の使い方|高さ・素材の選び方と快眠の工夫

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うつ伏せ寝におすすめの枕の使い方|高さ・素材の選び方と快眠の工夫

うつ伏せ寝をする時、あなたはどのように枕を使っていますか。

快適に寝られていれば結構です。

しかし、うつ伏せ寝の姿勢が悪いと、疲労感、首こり、肩こり、肌荒れの原因となることがあります。

休息のために眠っているのに朝起きて疲れていたら元も子もありません。

そこで本日は「うつ伏せ寝を快適にする枕の使い方」をご紹介します。

1. うつ伏せ寝に起こっている議論

現状、仰向き寝、横向き寝、うつ伏せ寝の各寝姿勢に関して、研究者の間でも意見が別れています。

実験に基づいて「この姿勢がベストだ」という結論にまだ達していません。

とはいえ、うつ伏せ寝に対しては「眠りやすい寝姿勢であればそれで良い」と肯定的に捉えられることがある一方、以下のような理由から寝姿勢として相応しくないと考えられていることがあります。

  • 胸部を圧迫するため睡眠時の呼吸を浅くする
  • 首の骨が不自然な状態のまま眠ることになる
  • 顔が枕・マットレスとベタ付けになり不衛生

例えば、呼吸が浅くなることから疲労が取れづらかったり、首の骨の不自然な形状から首こり・肩こりの原因となったり、顔に汚れ・ホコリがつきやすいことから肌荒れなどの原因にもなると考えられています。

1-1. うつ伏せ寝におすすめの枕の使い方

上記のデメリットはうつぶせ寝をする上で避けようのない点です。

とはいえ、枕の使い方に一工夫することで多少軽減することが見込めます。

イラストのように枕を縦向きに配置し、胸から枕の上に寝転ぶようにして枕を使いましょう。

うつ伏せ寝枕の使い方
うつ伏せ寝枕の使い方

おすすめの枕の使い方とは言っても、素材により向き不向きがあります。

枕の素材が羽毛やポリエステルなどのような柔らかい素材の枕であれば、

  • 胸への圧迫感も素材の位置を動かすことで解消可能
  • 頭部の素材の位置をズラすことで顔の向き具合も調整可能

など、個々人の体型に合うように微調整できます。

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無意識的にこのように枕を使っている方もいるかもしれませんが、うつ伏せ寝が大分楽になります。

一つ注意点ですが、枕の傾斜が急だと反り腰になってしまうので、穏やかな傾斜になるように高さを調整することも大切です。

1-2. 枕なしでのうつ伏せ寝は非推奨

枕なしでのうつ伏せ寝はあまりおすすめできません。

というのも、

  • 頭に血が上りやすくむくみの原因になるため
  • 顔がマットレスと接し不衛生なため

そのため、少なくとも折り畳んだタオルを一枚顔の下に敷く、そして出来れば、上記のおすすめのように枕を縦に置き体に傾斜を付けることをおすすめします。

1-3. うつぶせ寝用の◯型、U字型は非推奨

稀にうつぶせ寝用の◯やUのカタチになっている枕があり、くぼみに顔をスポッとはめ込んで使うものがありますが、このような枕はあまりおすすめできません。

理由は単純で、呼吸がしづらいためです。私個人の経験ベースの話なので恐縮ですが、顔をはめ込んで数分と経たないうちに息苦しくなり、結局1-1で紹介した寝姿勢になります。なので、あまりこのような枕に期待しすぎないようにしましょう。

2. うつ伏せ寝に合う枕の特徴

うつ伏せ寝はリラックスしやすい反面、首や腰に負担がかかりやすい寝姿勢です。そのため、枕の高さや硬さ、通気性に配慮しないと首こりや肩こり、腰痛を招く原因になってしまいます。ここでは、うつ伏せ寝に適した枕のポイントを見ていきましょう。

2-1. 高さはできるだけ低めに

うつ伏せ寝では、首の角度を自然に保つために0.5〜3cm程度の低めの枕が理想的です。高さが合わないと首こりや肩こり、腰痛を招きやすいため、体格に合わせて高さ調整できるタイプを選ぶと安心でしょう。

2-2. 柔らかめで圧迫感を減らす

顔を横に向ける姿勢になるため、枕は柔らかめが基本です。頭や顔をやさしく受け止め、圧迫感を和らげることで寝心地が快適になります。寝返りが多い人は、ある程度の反発力を持つ素材を選ぶと、スムーズに体勢を変えられるでしょう。

2-3. 通気性の高い素材を選ぶ

顔が直接触れやすいうつ伏せ寝では、通気性の良さが欠かせません。熱や湿気がこもると蒸れやすく、肌荒れの原因になることもあります。ダウンや低反発ウレタン、ポリエチレンフレイク、ウールなどの素材は、寝心地や通気性の面でバランスが良くおすすめです。

2-4. 清潔さを保ちやすいことも重要

うつ伏せ寝は顔に触れる面積が大きいため、汚れや汗が枕に付きやすい傾向があります。洗えるカバーや中素材を選ぶことで、清潔に使い続けられ、肌荒れの予防にもつながります。

3. うつ伏せ寝と他の寝姿勢の比較

寝姿勢は仰向け・横向き・うつ伏せの3種類に大きく分けられ、それぞれに特徴があります。首こりや肩こり、腰痛のリスク、呼吸のしやすさ、寝心地などに直結するため、違いを理解しておくことが大切です。以下に、主なメリットとデメリットを整理しました。

寝姿勢 メリット デメリット
仰向け寝
  • 体圧が均等に分散されやすい
  • 筋肉がこりにくく寝心地が安定
  • 体液循環がスムーズ
  • 舌が落ち込みやすくいびきや睡眠時無呼吸のリスク
  • 反り腰の人は腰痛につながりやすい
横向き寝
  • 気道が確保され呼吸がしやすい
  • いびきをかきにくい
  • 腰の角度を調整しやすい
  • 体の一部に圧迫感が集中
  • 肩や骨盤に負担がかかりやすい
  • 片側だけで寝続けると歪みや冷えの原因になる
うつ伏せ寝
  • お腹が温まりリラックス感が得やすい
  • 呼吸がしやすく咳があるときにも有効
  • いびきをかきにくい
  • 首こり・肩こりの原因になりやすい
  • 胸部圧迫でリンパや血流が滞りむくみにつながる
  • 肌荒れや圧迫感を招くことがある

表からも分かるように、仰向け・横向き・うつ伏せにはそれぞれ一長一短があります。

仰向けはリラックスしやすいもののいびきにつながりやすく、横向きは呼吸がしやすい反面、肩や骨盤への負担が大きい傾向があります。うつ伏せ寝は呼吸面では有利ですが、首や胸部への圧迫感が強く、長時間続けると不調につながる可能性が高いです。

そのため、自分の体格や体調、抱えている悩みに合わせて寝姿勢や枕を工夫することが大切だといえるでしょう。

最後に

是非、今晩からご紹介の方法でうつぶせ寝をお試しなさることをおすすめします。

とはいえ、ご紹介のように枕を使って寝るなら、枕は柔らかめでないと圧迫感があり不快になります。ダウン、ポリエチレンフレイク、低反発、ポリエステルわた、ウールなどの素材の枕がおすすめです。以下のページで13種類の枕素材の比較をしているのでご参考にしてください。

関連記事:【熟睡枕おすすめ7選】正しい選び方で相性チェック!

また、もし「寝姿勢を改めてみようかな」とお考えでしたら以下のページで寝姿勢についてご紹介しているのでご一読ください。

関連記事:【理想の寝る姿勢】仰向け・横向き寝で快眠するコツ

なお、枕に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

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よくある質問

Q1. うつ伏せ寝に最適な枕の高さはどのくらい?

A. 基本的にはできるだけ低めの枕が適しています。

高さがあると首が不自然に曲がり、首こりや肩こりにつながるためです。タオルを使って高さ調整をしながら、自分にとって呼吸しやすく圧迫感の少ない寝姿勢を探すと良いでしょう。

Q2. うつ伏せ寝で肩や腰の痛みを軽減するには?

A. 腰痛や肩こりを防ぐには、枕を低めにして寝心地を整えるだけでなく、腰の下に小さなタオルやクッションを入れるのが効果的です。

体の反りを和らげることで腰椎への負担が減り、長時間の圧迫感を防げます。寝返りを意識するのもポイントです。

Q3. うつ伏せ寝に向いている枕素材は?

A. 柔らかめで通気性の良い素材がおすすめです。

ダウンやフェザーは頭の沈み込みが自然で、肌荒れもしにくい快適な寝心地を実現します。低反発よりも反発力が弱めの素材のほうが首や腰に負担がかかりにくく、うつ伏せ寝向きです。

Q4. うつ伏せ寝を続けても問題ない人はいますか?

A. 体格や柔軟性によっては大きな不調を感じずに続けられる人もいます。

ただし、首こり・肩こり・腰痛のリスクは一般的に高いため、低めの枕を使って寝姿勢を整えることが重要です。圧迫感を避けつつ寝心地を工夫すれば、比較的快適に維持できる場合もあります。

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