折りたたみマットレスのポケットコイルはおすすめできない?後悔しない選び方を解説

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折りたたみマットレスのポケットコイルはおすすめできない?後悔しない選び方を解説

こんにちは、加賀照虎です。

もしあなたがポケットコイルマットレスで折りたたみ仕様のものを検討されているなら、すぐに考えを改めることをおすすめします。寝心地も使い勝手もイマイチなことが大半だからです。私が考える、絶対におすすめできないマットレスのうちの1つです。

とはいえ、急にそんなこと言われても信じがたいですよね。

そこで本日は「ポケットコイルマットレスの折りたたみがおすすめできない理由」や後悔しない選び方についてご説明します。ぜひマットレス選びの考えの参考にしてください。

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。多様な素材、機能から網羅的にマットレス選びを進めたい方は是非ご参考にどうぞ。

1. 折りたたみマットレスはどんな人におすすめ?

ベッドを置くスペースがない、部屋をもっと広く使いたい、そんなときに便利なのが折りたたみマットレスです。

通常のマットレスと比べて収納性や軽量さに優れており、必要なときだけ広げて使えるのが大きな魅力です。ここでは、折りたたみマットレスがどんな人におすすめなのかを、具体的にご紹介します。

1-1. 日中のスペースを広く使いたい人

折りたたみマットレスは、折りたたむことでコンパクトに収納できるため、ワンルームや子ども部屋など限られた空間で暮らす人におすすめです。

日中は部屋を広く使えるので、家具が少ない環境でも生活動線を確保しやすくなります。

1-2. お手入れをラクにしたい人

自立できるタイプが多く、そのまま立てかけるだけで湿気を逃がせるのが特徴です。

軽量なので風通しの良い場所へ運んで干すのも簡単で、重たいマットレスに悩まされてきた人でも扱いやすく、清潔に保ちやすいのがメリットです。

1-3. 引っ越しや持ち運びが多い人

三つ折りにできるものが多く、車に積み込みやすいサイズ感なので、引っ越しや車中泊、キャンプなどにも適しています。

収納場所と敷く場所が離れていても少ない負担で移動できるため、柔軟に使える寝具を探している人に向いています。

1-4. コストを抑えたい人

折りたたみマットレスは、一般的に通常のマットレスより価格が抑えられている傾向があります。さらにベッドフレームを準備する必要がないため、初期費用をできるだけ安く済ませたい人にもおすすめです。

1-5. 来客用や子ども部屋で使いたい人

来客用の寝具としても役立ちますし、厚み10cm程度のタイプなら2段ベッドやロフトベッドへの上げ下げもラクにできます。

薄手で軽量なマットレスを選べば、転落防止用のサイドフレームを乗り越えるリスクも少なく、安全に使用できます。

2. 折りたたみポケットコイルマットレスがおすすめ出来ない3つの理由

大事なことから順に伝えていきます。

2-1. 鉄の上で寝るような硬い寝心地になりやすいため

折りたたみマットレスとなると、厚みが10cm前後のものが多くなります。

この厚みでポケットコイルマットレスを作るとなると、コイルスプリングの上のクッション材(詰め物)が薄くなってしまうことが多くなります。

詰め物が少なすぎると寝心地が硬くなりすぎる
詰め物が少なすぎると寝心地が硬くなる

詰め物がたった1cmしかないものもあります。

このようなポケットコイルマットレスで寝ると、腰にコイルスプリングの硬さが感じられて、まるで鉄の上で寝ているかのような気分になります。正直、かなり寝心地が悪いです。

2-2. 重くて取り扱いが大変なため

それでは厚みが20cmほどの折りたたみポケットコイルマットレスなら良いのかというと、これもあまりおすすめできません。

というのも、重くて取り扱いが大変なためです。どれくらい重いのか比較するとよく分かります。

  • 7kg:弊社の三つ折り高反発ウレタンマットレス(厚み10cm)
  • 18kg:工場で試算した三つ折りポケットコイルマットレス(厚み17cm)

かなりの違いですよね。

7kgも軽くはありませんが、大人であればクローゼットに収納することは可能です。

Three-fold-mattress-in-closet
三つ折りマットレスを押入れにしまうイメージ

一方、18kgとなると運ぶのは困難です。

畳むことは可能ですが、動かすのはかなり大変です。となると、何のための折りたたみ機能なのか、、、となってしまいます。こういったことを考えるとあまり現実的でないですよね。

2-3. 折り目がゴツくて気になりやすい

最後に、細かい点になりますが、折り目が気になりやすいのもデメリットです。

もちろん、寝ているときに折り目が気になるのはポケットコイルマットレスに限らず、高反発マットレスでも論点になるところではあります。しかし、高反発マットレスの折り目とポケットコイルマットレスの折り目では大きな違いがあります。

それがパイピングです。

piping-on-mattress

ポケットコイルマットレスはコイルを固定するためにマットレスの端にパイピングと呼ばれる太いロープのようなものが付けられます。

そしてもちろん、このパイピングは折り目にも付けられるのです。こんな太いものが腰辺りにあったら邪魔ですよね。なので、パイピングによる折り目の不快感という点からも、ポケットコイルマットレスの折りたたみものはおすすめできないのです。

3. 失敗しない折りたたみマットレスの選び方

「どうしても折りたたみマットレスが欲しい」

このようにお考えなら、高反発ウレタンフォームの三つ折りマットレスがおすすめです。

種類 イメージ 体圧分散 反発弾性 横揺れ 通気性 お手入れ










高反発ウレタン
フォーム
high-resiilience-foam
ラテックス latex-foam
TPEポリマー TPE-polymer

一般ウレタン
フォーム
regular-foam
ファイバー air-fiber ×


低反発ウレタン
フォーム
memory-foam
繊維わた polyester-fiber




ハイブリッド 3-layers-hybrid-mattress - - - - -


ボンネルコイル bonnel-coil -
ポケットコイル pocket-coil -
※コイルスプリングマットレスの体圧分散性はコイルの上の詰めもの(ウレタンフォーム やわたなど)の量と品質により大きく左右され、単体での評価が不可能なため「 - 」としています。また、それぞれ加工・品質により△が◯になったり、◎が◯になることがあります。

高反発ウレタンフォームの特性が三つ折りにマッチしているからです。

厚み10cm前後でそこそこの寝心地が再現できるため、コンパクトで軽くて(7kg前後)使い勝手が良いです。

さらに、側生地が取り外せるものだと「腰を支えるウレタンフォーム」と「脚を支えるウレタンフォーム」の位置を変えられるため、腰の部位のウレタンがへたっても交換することができ長持ちさせられます。

Change-the-parts-of-polyurethanefoam
ウレタンフォームの位置を変える

そのため、寝心地、コンパクト性、軽さ、へたり対策などの点から、折りたたみマットレスなら三つ折りの高反発ウレタンマットレスがおすすめなのです。

折りたたみマットレスを選ぶ際には、上記に加えて以下の点も確認しておくと失敗しにくくなります。

3-1. 厚みで選ぶ

折りたたみマットレスを選ぶ際は、厚み10cm以上を目安にしましょう。薄すぎると床の硬さを感じやすく体に負担がかかります。厚みを増せば寝心地はよくなりますが、収納しにくくなったり重くなったりするため、使うシーンに合わせてバランスを考えることが大切です。

3-2. タイプで選ぶ

三つ折りと一口に言っても、以下のように色々な種類のものがあります。

  • セパレートタイプ:分割ブロック構造(あらかじめ複数の独立したブロックを並べて1枚のマットレスとして使用するタイプ)で折りたたみやすく、収納性重視の人に最適。
  • ソファータイプ:日中はソファー、夜はベッドとして使える省スペース設計。
  • ロールタイプ:丸めて収納でき、折り目がないため寝心地が自然。

ライフスタイルや部屋の広さに合わせて選ぶことで、快適さが大きく変わります。

3-3. 素材で選ぶ

マットレスの素材によっても寝心地や使いやすさが異なります。

  • 高反発ウレタン:押し返すように身体を支え、寝返りがしやすい。腰痛対策にも。
  • 低反発ウレタン:身体を包み込むような柔らかさがあり、横向き寝に向く。
  • 高反発ファイバー:通気性が高く丸洗い可能な製品も多い。衛生面を重視する人におすすめ。

ライフスタイルや体質に合わせて選ぶのがおすすめです。

3-4. 耐久性で選ぶ

せっかく購入してもすぐにへたってしまっては意味がありません。特にウレタン素材を選ぶ場合は、密度30D以上・復元率98%以上を目安にすると長持ちしやすく、買い替えの手間も減ります。

3-5. 収納・持ち運びのしやすさで選ぶ

折り目の数によって収納性は変わります。2つ折りは厚みが出やすい一方でベッドとの相性がよく、4つ折りや6つ折りはよりコンパクトに収納できますが寝心地に影響する場合があります。

また、取っ手付きや収納バンド付きのタイプは移動に便利で、車への積み込みや部屋間の移動もラクになります。

3-6. お手入れのしやすさで選ぶ

清潔さを保つにはカバーが洗えるかどうかも大事なポイントです。洗濯機対応のカバーなら小まめにお手入れできますし、防ダニ・抗菌加工があると衛生的に長く使えます。

ファイバー素材のマットレスは本体を丸洗いできるものもあり、特にアレルギーが気になる方に向いています。

まとめ

話をまとめると、折りたたみポケットコイルマットレスは、

  • 詰め物が少なく寝心地がイマイチ
  • 重くて折りたたみのメリットが活かしにくい
  • 折り目がゴツくて気になりやすい

という3つの理由からおすすめできません。

「どうしても折りたたみマットレスが欲しい!」という方は、三つ折りの高反発ウレタンマットレスがおすすめです。下記のページでおすすめのものを紹介していますので、よければ参考にしてみてください。

関連記事:折りたたみマットレスのおすすめ5選と失敗しない選び方

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

よくある質問

Q1. 折りたたみマットレスは腰痛対策になる?

A.はい、正しく選べば折りたたみマットレスでも腰痛対策に効果があります。特に、高反発ウレタンやファイバー素材を使ったマットレスは、寝姿勢をしっかり支え、体圧を分散してくれるため、腰への負担を軽減します。

腰痛対策として選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 厚みが8cm以上あり、底付き感がないこと
  • 高反発で寝返りしやすい構造
  • 折り目の位置が体に当たらない設計

薄すぎるものや柔らかすぎるものは逆に腰を痛める原因になるため、慎重な選び方が重要です。

Q2. 毎日使っても大丈夫?へたりにくいマットレスの条件とは?

A.毎日使う場合は、へたりにくい素材・構造の折りたたみマットレスを選ぶことが必須です。特に以下の条件を満たす製品が長持ちしやすく、快適な寝心地を保てます。

へたりにくいマットレスの条件は下記になります。

  • 高密度(30D以上)のウレタンフォームを使用
  • 復元性の高い高反発マットレス
  • 通気性が良く、湿気がこもりにくい構造
  • 折り目部分の耐久性や強度がしっかりしていること

また、ローテーション(上下・裏表)や立てかけて乾燥させる習慣も、へたりを防ぐうえで有効です。

Q3. 収納しやすいおすすめサイズは?

A.収納性を重視するなら、三つ折りや四つ折りのシングルサイズが最も使いやすく、収納しやすいサイズ感です。厚さは8〜10cmが多く、押し入れ・クローゼット・ベッド下収納にも対応しやすいのが特徴です。

収納をさらにラクにしたい方には、以下のようなモデルがおすすめです。

  • 自立式で立てて保管できるマットレス
  • ゴムバンドや固定テープ付きでコンパクトに折りたためるタイプ
  • 軽量タイプ(4〜5kg程度)で持ち運びしやすいもの

ワンルームや狭い寝室でも、折りたたみマットレスは省スペース性に優れているため人気があります。

Q4. 折りたたみマットレスと敷布団の違いは?

A.折りたたみマットレスと敷布団は、構造とサポート力が大きく異なります。

項目 折りたたみマットレス 敷布団
構造 ウレタン・ファイバーなどの一体型が多い 綿やポリエステルなどの詰め物中心
反発力 高反発・中反発で体を支える 体が沈みやすく、サポート力はやや劣る
通気性 素材によるが改善傾向あり 湿気がこもりやすいことが多い
収納性 自立やコンパクト収納が可能 折りたたんで収納するが厚みは不安定
寿命 3〜8年(素材による) 1〜3年程度でへたりやすいことも

腰痛が気になる方や毎日使う場合は、サポート性と耐久性のある折りたたみマットレスがおすすめです。来客用や短期使用には軽量な敷布団も便利ですが、用途に合わせた選択が重要です。

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