二人暮らしのベッドサイズ完全ガイド|失敗しない選び方と最適なサイズ
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二人暮らし用のベッドサイズ選びをする方へ。
私の失敗を糧にしてください。
ベッドを買い損ねると、数万円損してしまいます。
そこで本日は「二人で寝るためのベッド・マットレスサイズの選び方を失敗事例付き」でご紹介していきます。
※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。サイズだけでなく素材や機能性からも網羅的にマットレス選びを進めたい方は是非ご参考にどうぞ。 |
1. 二人暮らしのベッドサイズ選びで考えるべき点
二人暮らしのベッドサイズ選びで考えるべき点として、一緒に寝るかどうか、ベッドを分けるべきケース、部屋ごと分けるべきケースなどがあります。
1-1. 一緒に寝るかどうか
まず考えておきたいのは、パートナーと一緒に寝るかどうかという点です。
夫婦やカップルで同じベッドで寝ることには、安心感が得られたり、毎日自然にコミュニケーションが取れるというメリットがあります。
一方で、ベッド1台で眠る場合、スペースが狭く感じやすく、相手の寝返りや体の動きによる揺れが伝わりやすくなります。
いびきが気になったり、共働きや夜勤などで生活リズムが違う場合には、どちらかが寝るタイミングで相手を起こしてしまい、睡眠の質が下がることも考えられるでしょう。
また、寝具やマットレスの好みが違っても、自分だけの寝心地を選べない点も、人によってはデメリットとなります。
睡眠の質を重視する場合や、生活リズムが異なる、寝具にこだわりがある場合には、それぞれが1台ずつベッドを使うのもおすすめです。
1-2. ベッドを分けるべきケース
夫婦やカップルでも、寝心地の好みや寝具の素材感が異なる場合は、シングルベッド2台に分けて使うのもおすすめです。
シングルベッドは本体や寝具の種類が豊富なので、それぞれ自分の体格や好みに合ったマットレスや寝具を選ぶことができ、ベッド選びで揉める心配も少なくなります。
また、就寝や起床の時間が異なる場合でも、2台のベッドなら相手の動きや振動を気にせず、快適な睡眠を確保できるでしょう。
さらに、大きなダブルベッドに比べてシングルベッドは移動や模様替えがしやすく、将来的に引っ越しをする際にも便利です。
お子様が生まれて家族全員で一緒に寝ることになったときも、シングルベッド2台を並べておけばスペースを有効活用でき、柔軟に対応できます。
ただし、8畳以下のようなスペースが限られたお部屋では、2台のベッドを並べるのが難しい場合もあります。
お部屋の広さやライフスタイルも考慮しながら、ご家庭に合ったベッドの使い方を選びましょう。
1-3. 部屋ごと分けるべきケース
夫婦やカップルでも、生活リズムの違いやいびき、寝相、そして寝室の温度や明るさの好みが大きく異なる場合は、思い切って寝室を別々にするのも有効な方法です。
寝室を分ける最大のメリットは、やはり睡眠の質が格段に上がることでしょう。パートナーのいびきや寝返りに悩まされることがなくなり、就寝や起床のタイミングが違っても、お互いの眠りを妨げずにすみます。
また、布団や毛布の取り合いで寒い思いをする心配もなく、自分の好きな室温や照明の明るさでリラックスして眠れるのも大きなポイントです。
しっかりと質の良い睡眠がとれることで、心に余裕が生まれ、夫婦ゲンカが減るなど、かえって夫婦仲が良くなるケースも少なくありません。
さらに、自分だけの空間が持てることで、寝る前に読書やストレッチを楽しんだり、ドレッサーでフェイスケアをしたりと、プライベートな時間を満喫できます。
2. 夫婦で1台のベッドを選ぶなら
夫婦で1台のベッドを選ぶ際の注意点についてご紹介します。
2-1. ダブルサイズは2人で寝るには狭いので注意
ダブルサイズのベッドは、一見すると2人で寝るのに十分な広さがあるように感じますが、実際には大人2人が並んで眠るにはやや狭い設計になっています。
ダブルベッドの横幅は約140cmで、2人で使う場合、1人あたりのスペースは約70cmしか確保できません。この幅はシングルベッド1台(横幅97cm)よりもかなり狭くなります。
そのため、体格が大きい方や寝返りをよく打つ方同士が一緒に寝ると、思うように体を動かせず、窮屈さを感じやすくなるでしょう。
睡眠中にお互いの動きが気になったり、十分にリラックスできないことが続くと、質の良い眠りを得るのが難しくなる可能性もあります。実際にダブルベッドで寝てみて、「思ったより狭かった」と感じるご夫婦やカップルも多いのが現状です。
2人でゆったり快適に眠りたいと考えている場合は、ダブルサイズよりも広いベッドを選ぶことをおすすめします。
2-2. クイーンサイズ以上がおすすめ
クイーンサイズのベッドは、ダブルサイズよりも横幅が約30cm広く設計されているため、2人でゆったり眠ることができます。
クイーンサイズは横幅170cm、奥行195cmが一般的で、クイーンロングの場合は奥行が203cmまで伸びます。
1人あたりのスペースにしっかり余裕が生まれるため、寝返りも打ちやすく、ストレスを感じずに快適な睡眠を得られるでしょう。
また、1台の大きなベッドであれば、シングルベッド2台を並べたときのような真ん中の隙間もなく、夫婦はもちろん、小さなお子さんと一緒に寝たいご家庭にもぴったりです。
2-3. 大きいサイズの注意点
クイーンサイズやキングサイズなどの大きいベッドは、広々と寝られるというメリットがある一方で、6畳程度の部屋に他の家具も一緒に置く場合、どうしても圧迫感を感じやすくなります。
そのような場合には、ワイドダブル(ロング)など、ややコンパクトなサイズを選ぶことで、スペースにゆとりを持たせやすくなります。
また、クイーンサイズ以上のベッドでは、シーツやベッドパッドなどの寝具類もサイズが大きくなるため、購入できるお店が限られてしまうケースも少なくありません。。
買い替えや洗濯をするときに、希望のサイズやデザインの寝具がなかなか見つからなかったり、お手入れに手間がかかる場合があることもあらかじめ理解しておきましょう。
3. 夫婦2台のベットを使うなら
まず、二人で寝るならベッドはクイーンサイズ(約160cm幅)がおすすめです。

これくらいの幅があれば、二人でもゆったり寝られます。
ただ、大柄の人同士となると、やや狭く感じられます。
その場合、さらに20cm幅広いキングサイズ(約180cm幅)がおすすめです。

ちなみに、ダブルサイズ(約140cm幅)っていかにも二人寝用っぽい名前ですが、二人で寝るとなるとやや狭く感じられます。

「ダブルサイズって二人で寝るとキツい・・。」
このような失敗談は意外と多いので、気をつけるようにしてください。
3-1. シングル2台なら相手の寝返りが気にならない
発想を変えてみましょう。
クイーンサイズのベッドを1台買い揃えるよりも、シングルサイズのベッドを2台買い揃えるというのも案外ありです。
シングル2台使いのメリット・デメリットは下記のようになります。
メリット | デメリット |
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メリット①:好みの寝具を選べられる
パートナーと寝心地の好みがまったく一緒なんてことは少ないです。ベッドを分ければ、二人ともそれぞれ自分自身の好みでマットレスを選べられます。さらには、シーツ、敷きパッド、掛け布団などなど、そういった他のものもお互いの好みで選び分けられるようになります。
メリット②:選択肢が増える
クイーンサイズのベッド、マットレスは多くありますが、シーツ、カバー、敷きパッドとなると、数が限られてきます。デザイン、素材にこだわりがあるのなら、事前にお好みのものがあるのか確認しましょう。
デメリット①:隙間が気になる
マットレスとマットレスの間に生まれる隙間が気になることもあります。気になって眠りづらい人は避けることをおすすめします。
デメリット②:手間が増える
一枚だけ洗えばよかったシーツやパッドが二枚になります。サイズは小さくなるとはいえ、若干負担が増します。
デメリット③:費用が増える
シングルサイズを1とすると、クイーンサイズは大体1.6倍の値段です。なので、シングル2枚使いはやや割高になります。
デメリット④:やや寂しい
ベッドが分かれているとやや気分的に寂しいですよね。これはについてはお二人でよく話し合ってください。
※子供が出来る予定ならベッドの購入は控えたほうが良い理由
最後に、注意点です。
そもそも論になりますが、子供を持つ予定があるのなら、ベッドの購入はおすすめできません。
子供がベッドから落ちるからです。
子供用のベビーベッドを買うと言っても、なんだかんだ、子供と一緒に添い寝する機会って多いんですね。例えば、子供にミルクをあげながら添い寝をしたときとか、夜泣きをしたからあやしながら添い寝をしたときとか。
そうやって寝かしつけた後ベビーベッドに戻そうとすると、子供が目を覚ましてしまって「また寝かしつけをしなきゃ・・」ってなる恐れがあるので、自然とそのまま寝かすことになるかと思います。で、その後ちょっと目を離した隙に、子供がベッドから落ちてしまうことがあるんですね。
万が一のことを考えると怖いですよね。
なので、子供を持つ予定ならベッドはとりあえず控えて、マットレスを床で置くようにして使ってほしいんですね。
一応、ベッドフェンスという子供がベッドから落ちないようガードする商品もあるにはあるんですが、日本で販売されているものはなぜか隙間があって完全にガードが出来ていないので、あんまりおすすめ出来ないんですね。
3-2. シングル+セミダブルの2台使いもあり
クイーンサイズやシングル2台だけでなく、シングルベッドとセミダブルベッドを並べて使うのも選択肢のひとつです。シングルベッドとセミダブルベッドを並べて使うメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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メリット①:広いスペースでゆったりと眠れる
一般的にベッドの横幅は「肩幅+40cm(左右各20cm)」が最低限の目安とされています。成人の肩幅は平均で40~45cm程度ですが、寝返りが多い方や体格がしっかりしている方の場合、「肩幅+70cm」ほどスペースがあると、より快適に眠れると言われています。 シングルベッドとセミダブルベッドを並べれば、キングサイズよりもさらに広い合計220cmの幅を確保できるため、窮屈さを感じず、余裕を持って眠ることができるでしょう。使う人の体格や寝るときの動きに合わせて、しっかりとスペースを確保したい方には、シングル+セミダブルの組み合わせがぴったりです。
メリット②:ちょうどよい距離感を保てる
シングルベッドとセミダブルベッドを並べて使うことで、それぞれのスペースをしっかりと確保できますが、決して離れすぎてしまうことはありません。適度な距離感を保ちつつも、パートナーのぬくもりを感じながら眠れるため、お互いにとって心地よい環境になります。広さのゆとりがある一方で、二人で過ごす安心感もしっかり残せる絶妙な組み合わせです。
メリット③:搬入や移動がしやすくお手入れも簡単
大きな一枚もののマットレスは重くて持ち運びが大変ですが、シングルベッドとセミダブルベッドの2台なら、それぞれを別々に運べるので、購入時の搬入や処分の際もスムーズに行えます。 また、部屋の模様替えや引っ越しのときも、小さめのベッドなら移動しやすくて負担が少なくなります。普段のお掃除やベッドメイキングの際も、それぞれのベッドを個別に動かせるので、お手入れもラクに行えます。
デメリット①:設置するためのスペースが必要になる
シングルベッドとセミダブルベッドを2台並べて設置する場合、特にお部屋の広さが6畳ほどしかない場合には、家具の配置や動線に注意が必要です。引き出しやドアの開閉に支障が出ないかどうか、購入前にしっかり確認しておくことが大切です。
デメリット②:隙間対策が必要になる
2台のマットレスを並べた際、間にできる継ぎ目が気になる場合があります。その場合は、専用の「すき間パッド」を使うことで段差や隙間を解消できます。もっと手軽に対策したい場合は、パッド一体型のボックスシーツを使う方法もおすすめです。
デメリット③:高さを合わせる手間がかかる
ベッドを並べて使う際には、ベッドフレームやマットレスの高さが揃っていないと、快適に眠れません。同じシリーズのベッドフレームを選んだり、マットレスの高さを統一したりして、段差ができないように工夫することが必要です。
3-3. お互い好みの寝心地のマットレスを選べる
ベッドを別々にすることで、それぞれ自分の好みや体格に合わせたマットレスを選べます。たとえば、夫婦で体型や寝心地の好みが大きく異なる場合でも、自分にぴったり合ったマットレスを使うことができるので、快適な眠りにつながります。
また、ベッドが分かれていれば寝返りの振動も相手に伝わりにくく、安心してぐっすり眠れます。こうした工夫によって、お互いに質の高い睡眠を目指せるのは大きなメリットといえるでしょう。
3-4. ベッドフレームはサイドフレームのない上乗せタイプがおすすめ
夫婦で2台のベッドを使うなら、ベッドフレームはマットレスを上に乗せるタイプのフレームがおすすめです。
一般的なフロアベッドのようにマットレスをフレームの内側に落とし込むタイプだと、マットレスの裏側が蒸れやすく、フレームとマットレスのすき間にホコリがたまりやすくなります。
さらに、マットレスを持ち上げるのが大変で、通気や掃除もしづらくなってしまいます。その点、上乗せタイプであれば、すのこの床板の下に空間があり、マットレスを少しずらすだけで風通しを確保できます。
シーツの取り替えやお手入れが簡単にできるだけでなく、サイドフレームがないため足をぶつける心配も少なくなりますよ。
3-5. インテリアの統一感を出すためにベッドは同じものを選ぶこと
ベッドを2台並べて使う場合は、それぞれ同じ高さの商品を選んでください。高さが揃っていれば、2台をぴったりくっつけて1台のベッドのように使うことができ、広々とした寝心地を実現できます。
また、ベッドフレームの形状もできるだけ同じタイプにそろえることで、見た目に統一感が生まれます。フレームやデザインを合わせれば、大きなベッドとして一体感が出るだけでなく、部屋全体のインテリア性も高まります。
寝室に統一感を持たせたい場合は、ベッド選びにもデザインやサイズのバランスを意識しましょう。
3-6. 連結ベッドとバンドを使えば距離を感じにくい
2台のベッドを並べて使う場合、どうしても間に隙間ができたり、ベッド同士がずれてしまうことがあります。
その結果、夫婦で寝ていても距離を感じたり、一体感が持ちにくいと感じる方も少なくありません。
そんな時は、連結ベッドやベッド連結バンド、隙間パッドなどのアイテムを活用するのがおすすめです。これらを使えば、2台のベッドをしっかり固定できるので、ベッド同士がずれる心配が減り、隙間も気になりにくくなります。
まるでひとつの大きなベッドで寝ているような一体感が生まれ、パートナーとの距離もぐっと縮まります。2台のベッドを使いながらも、一緒に寝ている安心感や心地よさを大切にしたい方は、ぜひこうしたアイテムを取り入れてみてください。
最後に
二人で寝るためのベッドサイズを選ぶ参考になっていれば幸いです。
なお、もしマットレス選びのために情報収集中でしたら、ぜひ下記のページをご覧ください。自分にあったマットレスを選ぶための考え方の手順から、種類、素材、値段別におすすめマットレスを紹介しています。きっとお役立ていただけるはずです。
関連記事:快眠マットレスおすすめ11選&自分に合うものを絞り込む手順
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○賢い節約術!マットレスの処分方法を考えるべき順序
よくある質問
Q. 二人暮らしにおすすめのベッドサイズは?
A. クイーンサイズ(160cm幅)以上が理想ですが、シングル2台のツインベッドも人気です。
Q. ダブルベッドで二人寝はきついですか?
A. 横幅140cmしかなく1人あたり70cmとなるため、体格によっては窮屈に感じることがあります。
Q. シングル2台だと隙間が気になりませんか?
A. 隙間パッドや連結バンドを活用すれば、段差やずれを防げます。
著者紹介

著者情報
加賀 照虎(上級睡眠健康指導士)
上級睡眠健康指導士(第235号)。3,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はこちらから。
各種SNSで情報発信中。
上級睡眠健康指導士(第235号)。3,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はこちらから。
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