朝起きたら腰が痛い場合の11の原因と適切な対処法を徹底解説

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朝起きたら腰が痛い場合の11の原因と適切な対処法を徹底解説

こんにちは、加賀照虎です。

「朝起きたら腰が痛い…」

そんな経験、ありませんか?

立ち上がることができればまだマシですが、痛みが強くて起き上がれないこともありますよね。すぐにでも対処して痛みを和らげたいところですが、原因が分からなければ、どう対策すれば良いのか悩んでしまうと思います。

そこで今回は、「朝起きたら腰が痛くなる11の原因とその対処法」を詳しくご紹介します。

まずはあなたの腰痛の原因を突き止め、それに合った対策を実践しましょう。

気持ちいい目覚めを取り戻すためにもぜひ参考にしてください。

1. 朝起きたら腰が痛い場合の11の原因

朝起きたときに腰に痛みを感じるとすると、原因は以下の11のうちのどれかだと考えられます。

  1. 腰の骨に問題がある
  2. 筋肉と腱の疲労が溜まっている
  3. 睡眠時、腰が圧迫されている
  4. 心因性腰痛(ストレス)
  5. 疾患
  6. 体の冷え
  7. 加齢や運動不足・肥満
  8. 寝返りが少ない
  9. マットレスが体に合っていない
  10. 枕の高さが合っていない
  11. 寝姿勢が悪い

1つずつわかりやすく解説していくので、あなたの腰痛の原因がどれか考えてみましょう。

1-1. 腰椎症(ヨウツイショウ)による腰痛

痛みがかなりひどい場合、腰椎症(ヨウツイショウ)の可能性があります。

腰椎(腰の5つの骨)の骨と骨の間の椎間板(ツイカンバン)というクッション機能が低下することで生じる症状のことです。

腰椎
腰椎

加齢によって椎間板内の水分が失われることで、徐々にクッション機能が衰えます。

また、肉体労働やスポーツ時に椎間板に力が加わることで潰れていくこともあります。

そして、以下のように痛みが生じます。

  • 腰椎同士がクッションなしでぶつかる
  • 椎間板内の髄核(ズイカク)というゼリー状のクッションが飛び出て神経を圧迫(椎間板ヘルニア)
  • すり減った骨自体が神経を刺激する

ヘルニアともなると痛みで立つことすらままならないほどです。

肉体労働をしている人やアスリートによく見られる症状ですが、老化現象でもあるので、ある種時限爆弾のように、年をとると誰にでも(特に50代以降に)起こりえます。

寝起き以外にも、動き始める時、長時間動いた後、立ちっぱなし座りっぱなしの時に痛みが出ると報告されています。

痛みは慢性的に持続することが多いのですが、特に朝起きて動き始めるときや、長時間体を動かしたとき、立ちっぱなしだったときに痛みが強くなるのが特徴です。

(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)

なお、より細かい原因を探るためのセルフチェック方法をこちらのページ「【腰痛の7大原因】自己診断チャートで確認&対策」で解説しています。その他の原因を含めて何科を受診するべきかも説明しているので参考にしてください。

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腰痛の原因診断チャート(引用:腰の激痛 最高の直し方大全 分響社)

1-2. 筋肉と腱の硬直による痛み

ズーンとした重さとともに腰が痛むとするなら、筋肉と腱の硬直を原因としたものと考えられます。

驚かれるかもしれませんが、筋肉などの硬直から痛みが生じるのです。

どういうメカニズムなのかというと、

  1. 眠っている間に筋肉が硬直
  2. 血行不
  3. 酸欠
  4. こりや痛みの発生

という流れで痛みが発生しているのです。

主な原因は、首や肩、背中の筋肉の疲労です。肩の周辺には僧帽筋や肩甲挙筋、棘下筋などの筋肉がありますが、これらの筋肉が疲労して固く緊張し、血行不良になると「乳酸」などの疲労物質が筋肉中に蓄積してきます。その結果、こりや痛みが起こります。

(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)

そして、睡眠中に筋肉が硬直してしまう原因をさらに深掘りすると、以下のイラストのような悪い寝姿勢が考えられます。

腰が沈み込み過ぎている寝姿勢
腰が沈み込み過ぎている寝姿勢
  • 敷寝具(マットレスや敷布団)がやわらかすぎる
  • 凹むほどへたっている敷寝具

などのような環境で寝ていると寝姿勢が悪くなったり、睡眠中ずっと腰の筋肉がこわばったままになってしまいます。

他にも、日中の姿勢が悪いことや、ほとんど体を動かさないことも一因となります。

良い姿勢と悪い姿勢
良い姿勢と悪い姿勢

また、もしかすると寝違えの可能性もあります。

悪い寝具(もしかすると寝相)によって変な寝姿勢になってしまい、筋肉や腱を無理にひねったり伸ばしたりしてしまい、炎症を起こして腰に痛みが生じている可能性もあります。

1-3. 睡眠時の腰への圧迫による痛み(硬すぎる敷布団・マットレス)

敷寝具の硬さが腰痛の原因となることもあります。

私も安価なホテルに泊まった際、この痛みを経験したことが何度かあります。

初日は朝目覚めたときに腰が痛く、2日目は夜中に目が覚めるほどでした。

このようなとき、以下のイラストのような寝姿勢になっています。

硬すぎる敷寝具により腰を圧迫
硬すぎる敷寝具により腰を圧迫

まず、体圧がきちんと分散されず、腰に体の重みが集中してかかっています。

同時に、背中が浮いてブリッジ状態になっているため、その支柱となる腰に大きな負荷がかかります。

この寝姿勢を一晩続けると、目覚めたときに鋭い痛みを感じるのも無理ありません。

1-4. 心因性(ストレス)腰痛

周期的に寝起きの腰痛に悩まされることがあり、専門医に診てもらったことがあるものの、「異常や病気は見当たらない」と言われたことはないでしょうか?

もしかすると、あなたの腰の痛みは、精神的なストレスが原因となっているかもしれません。

慢性腰痛を訴える患者さんの約80%に抑うつ状態が見られるともいわれ、ストレスや心の問題が腰痛に大きく影響していることは否定できません。人間関係のストレス、自分のしごとに対する評価、家庭内の不和など、さまざまな問題がストレスとなって腰痛を増悪させていると考えられます。

(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)

ストレスが原因の腰痛の場合、骨に異常がなくとも痛みが生じます。

そのため、年齢に関係なく10代でも長期間に渡って、腰の痛みを引きずることがあるのです。

1-5. 疾患が腰痛の原因となっていることも

もし腰の痛み以外に、手足のしびれ、体の他の部位の痛み、高熱などを伴うようなら病気の可能性も考えられます。

腰痛を招く内臓や血管の主な病気
消化器系 胃・十二指腸潰瘍 上腹部痛、みぞおちの痛み、吐血、黒い血便、胃痛、胸焼け、吐きけに注意。
膵炎 上腹部痛、腰背部痛、吐き気、嘔吐、食欲不振に注意。
胆石 食後の右上腹部痛、腰背部痛、発熱、黄疸に注意。
胆嚢炎、胆管炎 食事の数時間後のみぞおちの痛み、右上腹部痛、右腰背部痛、発熱、濃い尿、嘔吐に注意。
循環器系 背部大動脈瘤 腰背部痛、腹部の拍動に注意。破裂すると激しい腰痛、上腹部痛が起こる。
抹消動脈疾患
(閉塞性動脈硬化症)
手足のしびれ、冷感、下肢痛、間欠跛行に注意。
静脈血栓症 エコノミークラス症候群ともいう。足の腫れ、痛み、熱感に注意。
肝炎、肝硬変 だるさ、黄疸、上腹部痛、腰背部通に注意。
泌尿器系 腎盂腎炎 寒気、38℃以上の高熱、むかつき、嘔吐、腎臓付近の腰痛、頻尿、排尿痛、血尿に注意。
尿管結石 片側の背中からわき腹にかけての急な激痛、冷や汗、嘔吐、血尿に注意。
腎下垂、遊走腎 立ち上がると腎臓が下がる病気。わき腹痛、腰痛、血尿、むかつき、嘔吐に注意。
婦人科系 子宮筋腫 経血量の増加、不正出血、月経痛、腰痛、足のしびれ、貧血に注意。
子宮内膜症 月経痛、下腹部痛、腰痛、便秘、頻尿に注意。閉経後の女性には少ない。
卵巣嚢腫 下腹部の膨満感、下腹部痛、腰痛、便秘、頻尿に注意。
がん 腎細胞がん 血尿、腰痛、発熱、体重減少、食欲不振、貧血に注意。
膵臓がん 食欲不振、みぞおちの不快感、体重減少、上腹部痛、腰背部痛、糖尿病の悪化に注意。
子宮がん 不正出血、下腹部痛、腰痛、下肢痛、おりものの増加に注意。
がんの脊椎転移 前立腺がん、乳がん、甲状腺がん、腎臓がん、肺がん、胃がん、肝がんなどで起こりやすい。

(引用:腰の激痛 最高の直し方大全 分響社)

このような場合は該当する診療科を受診しましょう。

1-6. 体の冷え

朝起きたときに腰が痛いと感じる原因のひとつに、「体の冷え」があります。人間の体温は、睡眠中に徐々に低下し、特に午前4時から6時ごろに最も低くなります。この時間帯には、体が熱を逃がさないように血管を収縮させるため、手足や腰から下の血流が悪くなりやすくなります。

血流が滞ることで筋肉が冷え、硬くなりやすくなるため、夜のうちに溜まった疲労物質が流れにくくなり、朝起きたときに腰の痛みとして現れるのです。さらに、更年期の女性では、エストロゲンというホルモンが減少することで血流や自律神経のバランスが崩れやすくなり、冷えやすくなったり腰痛が起こりやすくなります。

1-7. 加齢や運動不足・肥満

加齢とともに、骨や神経、椎間板といった腰のまわりの組織は少しずつ老化が進み、腰に痛みが出ることが多くなります。

たとえば、背骨の中を通る神経が圧迫されて痛みやしびれが起こる「脊柱管狭窄症」や、クッションの役割をしている椎間板の一部が飛び出して神経を圧迫する「椎間板ヘルニア」、骨がもろくなって背骨がつぶれる「骨粗しょう症による圧迫骨折」などが代表的です。

また、筋肉の衰えも腰痛に大きく関わっています。特に、腹筋や背筋など体を支える体幹の筋肉が弱くなると、腰をしっかり支える力が落ちて、ちょっとした動きでも腰痛が起こりやすくなります。運動不足が続くと、筋力が低下して腰への負担が増え、慢性的な腰痛につながってしまうこともあるでしょう。

さらに、肥満にも注意が必要で、体重が増えると、それだけ腰への負担が大きくなり腰痛のリスクも高まります。

1-8. 寝返りが少ない

寝返りは、睡眠中に無意識におこなわれる自然な動きで、体の同じ部分に圧力がかかり続けないようにする大切な役割があります。寝返りによって血流が促進され、体にかかる負担が分散されるため、快適な睡眠と健康な体を保つために欠かせません。

しかし、寝返りが少ないと、長時間同じ姿勢で眠ることになり、腰や背中など体の特定の部分に圧力が集中しやすくなります。その結果、血行が悪くなり、朝起きたときの腰痛や肩こり、首の痛みの原因になってしまうのです。

また、マットレスが柔らかすぎる場合、体が深く沈み込んでしまい、寝返りがうちにくくなります。不自然な姿勢が続くことで、腰や背中への負担がさらに増し、腰痛の悪化につながることもあります。

1-9. マットレスが体に合っていない

自分の体に合わないマットレスで寝ていると、睡眠中の姿勢が崩れ、腰痛の原因につながることがあります。たとえば、柔らかすぎるマットレスは、体が沈み込みすぎてしまい、腰が不自然に曲がった「くの字」のような姿勢になりやすくなります。

この状態が続くと、背骨本来のS字カーブが崩れ、腰まわりの筋肉や靭帯に余計な負担がかかります。さらに、血行も悪くなりやすいため、筋肉が緊張したまま朝を迎え、腰痛を感じる原因となります。

反対に、硬すぎるマットレスでは、たとえばお尻や肩などの体の凸凹がうまく沈まず、腰の部分が浮いてしまったり、特定の部分だけに圧力が集中したりします。そのため体圧が分散されず、やはり腰への負担が増えてしまいます。硬いマットレスだと寝返りも打ちにくくなりがちです。

1-10. 枕の高さが合っていない

枕は首をしっかり支えるための寝具ですが、実は首のカーブだけでなく、背骨全体や腰のカーブにも大きな影響を与えています。枕の高さが合っていないと、睡眠中に体が歪みやすくなり、朝起きたときの腰痛の一因になることがあります。

枕が高すぎる場合、首が前に突き出すような不自然な角度になりやすく、「ストレートネック」を引き起こす原因にもなります。首が前に倒れることで背骨全体のバランスが崩れ、結果的に腰にも余計な負担がかかってしまいます。

反対に、枕が低すぎると後頭部が沈みすぎて、首が反り返るような状態になります。これもまた、首や背骨の自然なカーブを乱し、腰に負担をかけることにつながります。

1-11. 寝姿勢が悪い

仰向け、横向き、うつぶせ、どんな寝方でも、同じ姿勢で長時間眠っていると腰には負担がかかります。

たとえば、仰向けの場合は内臓や内臓脂肪の重さがそのまま腰にかかり続けます。その重みで腰の血管が圧迫され、血流が悪くなって疲労物質がたまりやすくなり、結果として朝起きたときの腰痛につながることがあります。

横向きで眠るときは、体の片側に体重が集中するため、下になった側に負担がかかります。この状態が続くことで骨盤がゆがみやすくなり、これも腰痛を引き起こす原因のひとつです。

さらに、うつぶせ寝は特に注意が必要です。うつぶせになると自然と腰が反り、お尻が突き出た状態になりがちです。この「反り腰」状態を続けることで、腰への負担が増し、やはり腰痛を招きやすくなります。つまり、どの寝方にも少なからずデメリットがあり、同じ姿勢を続けること自体が腰の負担につながります。

2. 朝起きたら腰が痛い場合の各原因別の対処法

それでは次に、それぞれのケースにおいてどのように対処するべきかをご説明します。

2-1. 腰椎症や椎間板ヘルニアによる腰の痛みへの対処法

これらは腰の骨の病気です。

細かな原因・症状の程度により取るべき対処法が大きく変わるので、自己判断せずに専門医に診てもらい対処を仰ぎましょう。

まずは整形外科を受診し、痛みの状況などの問診を受け、体の動きや症状の出方などの身体所見を受け、必要であればX線などの画像検査を受けましょう。

軽度であれば薬を処方してもらったり、温熱治療に通うだけで済むこともありますが、重度であれば手術が必要になることもあります。

2-2. 筋肉と腱を疲れさせないようにする対処法

腰が沈み込みすぎるような敷き寝具を復活させるのはほぼ不可能です。

その敷布団・マットレスに寿命がきていると考え、新しいものに買い換えることをおすすめします。

姿勢の悪さや運動不足を原因として腰の痛みが生じているのなら、運動、休息、ストレッチが予防をする上で大切になります。

  • 長時間労働を避ける
  • 長時間の無理な姿勢は避ける
  • (痛みがひいたら)適度な運動を心掛ける
  • ストレッチで背筋を伸ばす
  • トレーニングで腹筋・背筋の維持、増強に務める

(※腰が痛むときはお控えください。)

私自身、姿勢が悪いがために腰が少し痛い時期があったのですが、背筋のトレーニングとスクワットで鍛えたことで姿勢がよくなり腰の違和感がなくなりました。

運動から長年遠ざかっている人は、ぜひとも簡単なストレッチやエクササイズからでいいので始めてみることをおすすめします。

2-3. 腰への圧迫を抑える方法

硬すぎる敷寝具が腰の痛みだと考えられるなら、以下のようにして敷寝具の硬さ調整をしましょう。

  • ウレタントッパーを敷く
  • 厚手のベッドパッドを敷く

厚みが5cmほどあるウレタントッパーであれば、クッション性はまず十分なはずです。

ベッドパッドだと体の大きな人にとってはやや物足りない可能性があります。

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低価格マットレストッパーの決定版です。

寝心地がイマイチになってしまったマットレスの復活にお役立ていただけます。自社製品で恐縮ですが、かなりのコストパフォーマンスです。

また、今晩からすぐにできる対処法としては「セミ・ファウラー位」で寝てみることをおすすめします。

この寝姿勢のポイントは「上半身をやや起こし」て「膝を立てる」ことです。

semi‐fowlers-position
セミ・ファウラー位

腰への圧迫を抑えることが期待できるのでぜひお試しください。

1つ注意ですが、腰が痛いからといって腰の下にクッションや枕を置くのはやめましょう。

不用意に腰を持ち上げてしまい、まるで反り腰のような寝姿勢になってしまうと、よけいに腰を痛める原因となる恐れがあります。

腰枕のせいで寝姿勢が悪化している(反り腰)
腰枕のせいで寝姿勢が悪化している(反り腰)

寝姿勢には十分お気をつけください。

2-4. 心因性腰痛への対処法

痛みが慢性的に続いている場合、まずは薬物により痛みをとることが優先されます。

そして、薬物療法と同時並行で、心療内科や精神科でカウンセリングを受けることをおすすめされる場合があります。

また、抗うつ薬が有効とされるケースが多いと報告されています。

主に非ステロイド性消炎鎮痛薬が処方されますが、精神的、心理的な要因を改善するためには、抗うつ薬が有効なケースも多数あります。

(引用:『腰痛、肩こり、手足のしびれ 「背骨」がかかわる症状の診断・治療ガイドブック』 伊藤達雄・戸山芳昭監修)

精神的ストレスが原因の腰痛は社会的認知度がまだまだ低いため、周りの人の理解を得られにくく、余計にストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。

医師から診断書をもらうなどして、周囲の理解を得る努力もしましょう。

変化球のような提案にはなりますが、腰痛治療の体験記を読むのもおすすめです。

第三者の視点で腰痛改善を見守ることで、自分自身の腰痛とも客観的に向き合うことができるのではと思います。

腰痛に悩んでいる方は、気晴らしに読んでみることをおすすめします。

2-5. 疾患が腰の痛みの原因と考えられるなら

心因性腰痛と同じく、早急に整形外科に行き検査を受けるようにしましょう。

早めの対応によりあなたの今後の健康が大きく左右されます。

2-6. 体の冷えへの対処法

寒い季節や朝方の冷え込みが強い時期には、体が冷えて朝起きたときに腰が痛くなることがあります。こうした場合は、寝具を暖かく保つことが大切です。

電気毛布や厚手の布団を使い、特に腰まわりが冷えないようにしましょう。また、起床前に布団の中で深呼吸をしたり、腹部や腰にカイロを当てて体を温めてから起きると、筋肉のこわばりがほぐれやすくなります。

さらに、朝は簡単なストレッチを行い、血流を良くすることも腰痛対策になります。腹巻きや厚手のパジャマを着用し、朝には温かい飲み物やショウガ、根菜など体を温める食材を取り入れるのも効果的です。湯船にしっかり浸かることも、全身の血流を促し腰痛予防につながります。

2-7. 加齢や運動不足・肥満への対処法

加齢や運動不足、肥満は腰痛の大きな原因となりますが、適度な運動を取り入れることで腰痛の予防や改善が期待できます。ウォーキングなど軽い運動は血行を促し、筋肉を強化して腰の負担を減らします。体幹を鍛えるプランクやドローイン、股関節や太ももの裏を伸ばすストレッチなども効果的です。

柔軟性を高めることで、腰周りの筋肉のこわばりを防ぐことができます。運動不足が続くと筋力や柔軟性が低下し、腰痛を起こしやすくなるため、毎日少しずつでもストレッチや体操を続けましょう。

ただし、痛みが強い場合や悪化する場合は無理をせず、専門家に相談してください。運動を継続することで、ストレス解消や睡眠の質の向上にもつながります。

2-8. 寝返りが少ないことへの対処法

寝返りが少ないと感じる場合、その原因はマットレスの硬さや厚み、横幅が体に合っていないことが関係しているかもしれません。マットレスの反発力(硬さ)は「ニュートン」で表され、体型によって適した硬さが異なります。

痩せ型の方は柔らかめ(100N)、標準体型なら普通(140N)、大柄な方は硬め(170N程度)がおすすめです。体が沈みすぎると寝返りがしにくくなるため、自分の体型に合った硬さを選ぶことが大切です。また、反発力が高いマットレスほど寝返りしやすい傾向があり、厚みも10cm以上あるものが理想的です。

寝返りのしやすさには横幅も重要で、体格や家族構成に合ったサイズを選びましょう。可能であれば、購入前に実際に横になって試してみることもおすすめです。

2-9. マットレスが体に合っていないことへの対処法

マットレスが体に合っていないと、腰や背中に負担がかかりやすくなります。やわらかすぎる寝具は体が沈み込みすぎてしまい、逆に硬すぎるものは腰や肩に圧力が集中しやすくなるため、どちらも注意が必要です。

理想的なのは、腰の部分に適度なすき間ができる寝具を選ぶことです。人間の背骨は自然にカーブしており、立った状態で腰と壁のすき間が4〜6cm、仰向けで寝た時は2〜3cm程度が目安とされています。

マットレスを選ぶ際は、寝たときに腰が沈みすぎず、しっかり支えられているかを確認してください。

2-10. 枕の高さが合っていないことへの対処法

使用中の枕が合わないと感じた場合は、まず中身の量を調整できる枕であれば、素材を出し入れして高さを変えてみましょう。

枕が高すぎる場合は中の綿やパイプを減らすことで簡単に調整できます。また、タオルを使って高さを調整するのも効果的です。

枕が高いと感じる場合は、肩の下にバスタオルを入れて首と枕の隙間を埋めたり、枕が低い場合は枕の下にタオルを重ねて高さを出しましょう。これらの方法でも合わない場合は、高さを選べる枕や調整機能付きの枕に買い替えるのもひとつの方法です。

2-11. 寝姿勢が悪いことへの対処法

仰向け寝の場合は、背骨の自然なS字カーブを保つことが理想ですが、腰とマットレスの間に隙間ができる人もいます。そんなときは、膝の下にクッションや丸めたタオルを置くことで、腰の反りを軽減し、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できるでしょう。

横向き寝の場合は、膝を軽く曲げ、膝の間にクッションや抱き枕を挟むと骨盤のゆがみや体のねじれを防げます。これらの工夫を取り入れることで、寝ている間の体圧分散が改善し、腰への負担を減らすことができます。

最後に

腰の痛みの原因に目星が付いたら、早めに対処するようにしましょう。適切な対処法であなたの腰の痛みが無くなることを陰ながら祈っています。

なお、以下のページで腰痛対策のためのマットレスの選び方をご紹介しています。もしあなたの腰痛の原因にマットレスが考えられるなら、あわせてご参考にしてください。

関連記事:腰痛におすすめのマットレスとは?原因別の対策付き

よくあるご質問

Q1:朝起きたら腰が痛いのは枕のせい?

A:はい、枕の高さが合っていないことで腰痛につながることがあります。 「朝起きたら腰が痛い」という悩みの原因はマットレスだけでなく、意外にも枕が原因となっていることがあります。
枕が高すぎると、首の角度が不自然になり、背骨や腰のカーブが乱れるため、寝ている間に腰に過度な緊張がかかります。逆に低すぎる枕も、首が反り返るような姿勢を生み出し、同様に腰への負担となることがあります。
正しい枕の選び方は、立っているときの背骨のS字カーブを仰向けでも再現できること。この状態を維持できる枕であれば、首・背中・腰の自然なアライメント(姿勢)を保ち、朝の腰痛を防ぐ効果が期待できます。

Q2:腰が痛くなる寝方とは?

A:うつぶせ寝や、体をねじるような寝方は腰痛を引き起こしやすくなります。 睡眠中の姿勢は、腰痛の大きな原因になります。特に「うつぶせ寝」は、腰を反らせる形になるため「反り腰」の状態となり、腰椎(ようつい)に過剰な負担がかかります。
また、横向き寝で膝を大きくずらして体をひねる姿勢や、仰向けで膝が浮いたまま腰が反る寝方なども、腰痛の原因になることがあります。
理想的な寝姿勢は「仰向けで膝の下にクッションを置く」「横向きで膝の間に抱き枕を挟む」など、骨盤と背骨のラインをまっすぐに保てる姿勢です。こうした工夫をするだけでも、朝の腰痛が軽減されるケースは多くあります。

Q3:寝具を変えると腰痛は改善しますか?

A:はい。体に合った寝具に変えることで、腰痛の改善が期待できます。
「朝起きたら腰が痛い」症状の原因のひとつが、自分の体に合っていない寝具です。マットレスが柔らかすぎると体が沈み込み、腰が曲がった姿勢(くの字)になります。逆に硬すぎる寝具は体圧が分散されず、腰に圧力が集中してしまいます。
また、寝返りのしやすさや通気性、寝具の厚みや素材も腰痛に影響します。体重・体型・寝姿勢に合わせて選ばれた寝具に変えることで、就寝中の腰への負担が軽減され、腰痛の予防・改善が可能になります。
快眠タイムズでは、専門家監修のもと腰痛対策に適したマットレスや敷き寝具を紹介しています。慢性的な腰痛にお悩みの方は、寝具の見直しから始めてみましょう。

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