柔らかいマットレスとは?寝心地の特徴・向いている人・選び方を解説
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こんにちは、加賀照虎です。
柔らかいマットレスは、「腰に悪い」「沈みすぎる」と言われることもありますが、体型や寝姿勢によっては非常に快適な寝心地を得られる寝具です。重要なのは、柔らかさそのものではなく、どんな人に合う柔らかさなのかを正しく理解することです。
ということで本日は、柔らかいマットレスの特徴、向いている人、向いていない人、選び方のポイントについてご紹介します。
1. 柔らかいマットレスの特徴とは?
柔らかいマットレスの最大の特徴は、体のラインに沿って沈み込む点やフィットしやすい構造にあります。これは単に「フカフカしている」という意味ではなく、体圧がかかる部分に応じて沈み方が変わるという点がポイントです。
1-1. 体を包み込むようなフィット感がある
柔らかいマットレスでは、肩や腰、お尻など体重がかかりやすい部分が自然に沈み込みます。その結果、体の一部だけが強く押される感覚が少なく、全身が均等に支えられているように感じやすくなります。
硬めのマットレスで「背中が浮く感じがする」「体が緊張する」と感じる人にとっては、この包み込まれるような寝心地が安心感につながることもあります。
1-2. 圧迫感が少なく、リラックスしやすい
柔らかいマットレスは、体とマットレスの接触面積が広くなりやすく、一点に圧が集中しにくい構造です。そのため、肩や腰への当たりがやさしく、寝始めからリラックスしやすいという特徴があります。
特に、筋肉がこわばりやすい人や硬い寝具で寝づらさを感じる人にとっては、柔らかさが快適さにつながる場合があります。
1-3. 低反発・ソフトウレタン素材に多い寝心地
柔らかいマットレスは、低反発ウレタンやソフトタイプのウレタン素材などで多く見られます。これらの素材は、体温や体重に応じてゆっくり沈み込み、体に沿ってなじむ感覚が特徴です。
「沈む」という表現よりも、「体の形に合わせてフィットする」と考えたほうが、実際の寝心地に近いでしょう。
マットレスの素材や側生地によっても寝心地は変わるため、「マットレスの側生地の種類・素材の違いとおすすめの選び方」の記事で紹介している記事や素材の違いも合わせて参考にされてください。
2. 柔らかいマットレスが向いている人
柔らかいマットレスは、すべての人に合うわけではありませんが、条件が合えば非常に満足度の高い寝具になります。
2-1. 体重が軽めの人
体重が軽い人は、硬めのマットレスでは体が十分に沈まず、肩や腰が浮いたように感じることがあります。その結果、体圧が分散されず、寝苦しさにつながるケースもあります。
柔らかいマットレスであれば、軽い体重でも適度に沈み込み、自然な寝姿勢を保ちやすくなります。
2-2. 横向き寝が多い人
横向き寝では、肩と腰に体重が集中しやすく、硬いマットレスだと肩が圧迫され、違和感を覚えることがあります。
柔らかいマットレスは肩が沈みやすく、横向きでも背骨のラインが崩れにくいため、横向き寝中心の人に向いている傾向があります。
2-3. 硬い寝具で落ち着かない人
「硬めが良いと聞いて使っているが、どうも寝つきが悪い」「体が常に緊張している感じがする」という人は、柔らかいマットレスのほうが合う可能性があります。
柔らかい寝心地は、寝始めのリラックス感を重視したい人にとって、大きなメリットになることがあります。
2-4. 柔らかいマットレスが合わないケースもある
一方で、柔らかいマットレスが合わない人がいるのも事実です。
体重が重い人が柔らかいマットレスを使うと、腰やお尻が深く沈み込み、寝姿勢が不安定になることがあります。この状態では、体を支える力が不足し、寝返りが打ちにくく感じることもあります。
また、仰向け寝が多い人の場合、腰部分の支えが重要になります。柔らかすぎると腰が沈み込み、安定感が足りないと感じるケースもあります。このような場合は、柔らかさだけでなく、全体のバランスや構造を重視する必要があります。
もし今使っているマットレスが柔らかすぎると感じる場合は、「マットレスが柔らかすぎる時の対処法|硬くする2つの方法を専門家が解説」の記事で対処法を解説しています。
3. 柔らかいマットレスの選び方|失敗しないためのポイント
柔らかいマットレスを選ぶ際に重要なのは、「柔らかいかどうか」だけで判断しないことです。柔らかさは寝心地を左右する大きな要素ですが、柔らかい=快適とは限らず、構造や体との相性によって満足度が大きく変わります。
ここでは、柔らかいマットレスで失敗しやすいポイントを避けるために、選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。
3-1. 表面の柔らかさと、内部の支えが両立しているか
柔らかいマットレス選びで最も重要なのが、表面のフィット感と、内部構造の安定感のバランスです。表面だけが柔らかく、内部までふにゃっとしているマットレスは、一見寝心地が良さそうに感じても、実際には体を支える力が不足し、寝姿勢が安定しにくくなります。
一方で、
- 表面は体に沿って沈み込み
- 内部や下層で体をしっかり受け止める
といった構造であれば、柔らかさによる快適さと、安心感のある寝心地を両立しやすくなります。
3-2. 体圧分散だけでなく「動きやすさ」も確認する
柔らかいマットレスは体圧分散性に優れている反面、反発力が弱すぎると、体を動かしたときに戻りにくくなります。この状態では、寝返りが打ちにくい・同じ姿勢が続きやすいといった問題につながることがあります。
そのため、体が沈み込んだ状態から自然に動けるかどうか、寝返りを想定して確認することが、失敗を防ぐポイントになります。
3-3. 寝姿勢との相性を優先する
柔らかいマットレスが合うかどうかは、寝姿勢によっても変わります。
- 横向き寝が多い人
→ 肩が沈みやすい柔らかめが合いやすい - 仰向け寝が多い人
→ 腰部分の支えが不足しないか注意が必要
「柔らかいマットレスが良さそう」という印象だけで選ぶのではなく、自分がどの姿勢で長く寝ているかを基準に考えることが重要です。
3-4. 体重・体格に対して沈み込みすぎていないか
柔らかさの感じ方は、体重や体格によって大きく異なります。体重が軽い人にはちょうど良い柔らかさでも、体重が重い人には沈み込みすぎる場合があります。
選ぶ際は、 「気持ちよく沈む」か「沈み込みすぎて不安定か」を意識し、腰やお尻が必要以上に沈んでいないかを確認すると失敗しにくくなります。
4. 柔らかいマットレスと硬めマットレスの違い
柔らかいマットレスと硬めマットレスは、どちらが優れているという関係ではなく、向いている人や寝心地の方向性が異なる寝具です。違いを正しく理解することで、自分に合ったマットレスを選びやすくなります。
4-1. 寝心地の感じ方の違い
柔らかいマットレスは、体に沿って沈み込み、包み込まれるようなフィット感があります。体の出っ張った部分がなじみやすく、圧迫感を感じにくい寝心地が特徴です。一方、硬めマットレスは沈み込みが少なく、体を面で支えるような感覚になります。安定感があり、体が持ち上げられているような寝心地と感じる人もいます。
4-2. 体圧のかかり方の違い
柔らかいマットレスは、体重が分散されやすく、肩や腰への当たりがやさしくなります。そのため、横向き寝や体重が軽めの人に向いています。硬めマットレスは、体が沈みにくいため、体圧が一点に集中しやすい反面、姿勢が崩れにくいという特徴があります。仰向け寝中心の人や、体重が重めの人に合いやすい傾向があります。
4-3. 寝返りのしやすさの違い
寝返りのしやすさにも違いがあります。

-
柔らかいマットレス
→ 沈み込みが大きいと寝返りに力が必要
→ フィット感を重視する人向け -
硬めマットレス
→ 反発力があり、体が動かしやすい
→ 寝返りを重視する人向け
ただし、柔らかいマットレスでも反発力のある構造であれば、寝返りが打ちにくいとは限りません。
4-4. 「どちらが良いか」ではなく「どちらが合うか」
柔らかいマットレスと硬めマットレスの違いは、優劣ではなく相性の問題です。
- 包まれるような寝心地が好きか
- 安定感のある寝心地が好きか
- 横向き寝か、仰向け寝か
こうした要素を踏まえ、自分の体と睡眠スタイルに合っているかどうかを基準に選ぶことが、満足度の高いマットレス選びにつながります。
最後に
柔らかいマットレスは、「腰に悪い」「沈みすぎる」といったイメージだけで判断されがちですが、体型や寝姿勢、寝心地の好みによっては非常に快適な選択肢になる寝具です。大切なのは、柔らかさそのものを良し悪しで決めつけるのではなく、自分の体に合っているかどうかを基準に考えることです。
- 体重が軽めの人
- 横向き寝が多い人
- 硬いマットレスで圧迫感や寝苦しさを感じている人
特に上記に当てはまる人にとっては、柔らかいマットレスのフィット感が、睡眠の質を高める要因になることもあります。
一方で、柔らかいマットレスがすべての人に向いているわけではありません。寝姿勢や体重、マットレスの構造によっては、別の硬さやタイプのほうが合う場合もあります。
「柔らかいか、硬いか」で迷ったときは、 どちらが正解かではなく、どちらが自分に合うかという視点で選ぶことが、後悔しないマットレス選びにつながります。
よくある質問
Q1. 柔らかいマットレスは腰に悪いですか?
必ずしも腰に悪いわけではありません。柔らかいマットレスが腰に合うかどうかは、体重・体型・寝姿勢との相性によって決まります。
体が過度に沈み込み、腰だけが落ち込むような状態になると負担につながる可能性がありますが、体圧が分散され、自然な寝姿勢を保てている場合は問題にならないケースも多いです。重要なのは「柔らかさ」そのものではなく、腰が不安定になっていないかどうかです。
腰痛に関しては、「柔らかいマットレスで腰痛になる理由、おすすめの選び方」の記事にて紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
Q2. 柔らかいマットレスは横向き寝に向いていますか?
横向き寝には向いている傾向があります。横向き寝では肩や腰に体重が集中しやすく、硬いマットレスだと肩が圧迫されやすくなります。
柔らかいマットレスは肩が自然に沈み込みやすいため、背骨のラインが崩れにくく、横向き寝でも楽に感じやすいという特徴があります。特に、肩の痛みや違和感が出やすい人には、柔らかめの寝心地が合うことがあります。
Q3. 低反発と柔らかいマットレスは同じですか?
同じではありません。低反発は素材の特性を指す言葉で、体圧や体温に反応してゆっくり沈み込むのが特徴です。
一方、「柔らかいマットレス」は寝心地の表現であり、低反発以外の素材(ソフトウレタンなど)でも柔らかく感じるものはあります。そのため、すべての柔らかいマットレスが低反発というわけではありません。
Q4. 柔らかいマットレスは何年使えますか?
使用環境や素材によって異なりますが、一般的には5〜8年程度が目安とされています。柔らかいマットレスは体にフィットしやすい分、へたりが出ると寝心地に影響が出やすいため、
- 明らかな沈み込み
- 寝姿勢が不安定に感じる
といった変化を感じた場合は、使用年数に関わらず見直しを検討するタイミングと言えます。
Q5. 柔らかさの感じ方に個人差はありますか?
大きな個人差があります。柔らかさの感じ方は、体重・体格・筋肉量・寝姿勢などによって大きく変わります。同じマットレスでも、軽い人には「ちょうど良い柔らかさ」、体重が重い人には「沈み込みすぎ」と感じられることがあります。
そのため、口コミや評価だけで判断するのではなく、自分の条件に合っているかを基準に考えることが重要です。
著者紹介
著者情報
加賀 照虎(上級睡眠健康指導士)
上級睡眠健康指導士(第235号)。3,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はこちらから。
各種SNSで情報発信中。
上級睡眠健康指導士(第235号)。3,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はこちらから。
各種SNSで情報発信中。
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