マットレストッパーは腰痛改善になる?ケース別に解説

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マットレストッパーは腰痛改善になる?ケース別に解説
  • 「朝起きると腰が痛い...」
  • 「マットレスの上にトッパーを敷いたら治るんだろうか...」

などとお考えではないでしょうか。

「腰痛対策マットレス」や「腰痛対策マットレストッパー」などの商品が販売されているため、マットレスやトッパーなどで腰痛対策をしようと考える人が増えています。

期待通りになることもありますが、どのような人に対しても良い結果が出るとは限りません。状況によります。

そこで本日は「マットレストッパーは腰痛改善になるかどうか」をケース別に解説いたします。

※マットレストッパーの素材別の特徴、スペックを比較した選び方についてこちらのページ「奇跡の復活!マットレストッパーの正しい使い方・おすすめの選び方」で徹底解説しています。より網羅的なマットレストッパー選びの情報をお探しでしたらあわせてご参考にしてください。

1. マットレストッパーで腰痛改善が見込めるケース

そもそもマットレストッパーとは、硬い(もしくは硬くなった)マットレスの上に、体圧分散性向上のために敷くものです。

そのため、「マットレスが硬すぎるために腰を痛めているケース」においては、腰痛を改善する効果が大きく見込めます。

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マットレストッパー厚み6cm

マットレスが硬すぎるとどうなるのかと言うと、体の生理的湾曲(腰のくびれなどのカーブ)にマットレスがフィットしません。

そして、腰に負荷がかかり過ぎたり背中のサポートがない(つまり体圧分散性が悪い)ために、腰痛の原因になります。

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硬すぎるマットレス(体圧分散性が悪い)

硬い敷布団でも同じです。

もしあなたが寝るときに敷寝具と腰の間にスキマが生まれているとすると、マットレスが硬すぎて腰を痛めているケースに当てはまると考えられます。仰向けに寝転んだ状態で腰の下に手を入れてみてください。スルッと手が入るようであれば要注意です。

なお、硬い敷寝具といっても様々なシチュエーションがあり、そもそも寝心地が硬すぎるマットレスから、クッション材がへたって硬化したマットレス、厚みが足りず底つき感により硬さを感じるマットレスなどがあります。

詰め物がへたるとスプリングの硬さを感じるようになる
詰め物がへたるとスプリングの硬さを感じるようになる
底つき感のイメージ
仰向け 底つき感_仰向け
横向き 底つき感_横向き

以下のページでトッパーの選び方(素材、厚みなど)とおすすめのトッパーを紹介しているのでご参考にしてください。

関連記事:奇跡の復活!マットレストッパーおすすめ4選と正しい使い方

1-1. マットレストッパーで腰痛改善が見込めないケース①

しかし、もしあなたのマットレスが以下のケースに該当するのであれば、トッパーを買い足したとしても腰痛を改善させる見込みは薄いです。

  • マットレスが凹むほどへたっている
  • マットレスが柔らかすぎる
  • 低反発マットレスを使用していて体に合っていない

マットレスが凹むほどへたっていたり柔らかすぎたりする場合、腰が落ち込むような悪い寝姿勢になります。そうすると、腰の筋肉が疲労して強張ってしまったり、腰の骨(腰椎)に不自然な負荷がかかり腰痛を引き起こすことになります。

柔らかすぎるマットレス(寝姿勢が悪い)
柔らかすぎるマットレス(寝姿勢が悪い)

このように歪んだ土台の上にトッパーを重ねたところで、寝姿勢が正しく改善されることはほとんどありません。トッパーに非はありませんが、その効果を発揮出来ないのです。

低反発マットレスの上にトッパーを敷く場合も同様です。

低反発マットレスの寝心地が合わない方が少なからずいらっしゃいますが、その上にトッパーを敷いてもベースとなる部分の寝心地が合わなければ改善は見込めません。この場合、低反発マットレス自体を買い換えることをおすすめします。

1-2. マットレストッパーで腰痛改善が見込めないケース②

また、そもそもマットレスに非はなく、

  • あなたの腰椎が他の理由で損傷していたり
  • 日中の姿勢が悪いことや運動不足から筋肉が疲労していたり
  • 病気やストレスが原因で腰痛になっていたり

すると、トッパーをマットレスに足したところで腰痛の改善は期待できません。

腰椎の構造
腰椎の構造

以下のページでマットレス以外の腰痛の原因について解説しているのでお心当たりがあるものがないかご確認ください。

関連記事:腰痛を引き起こすマットレスの見分け方と正しい選び方【症状別】

1-3. 腰痛改善・寝心地改善目的ならベッドパッドよりもマットレストッパー

「ベッドパッドでマットレスの寝心地を改善して腰痛対策をすることはできますか?」と質問を受けることがありますが、腰痛対策のためならマットレストッパーがおすすめです。

そもそも、マットレスの上に敷くもの(top of mattress)という意味では、敷きパッドもベッドパッドもマットレストッパーになるのですが、日本の商慣習を踏まえて、「高反発ウレタン」、「低反発ウレタン」、「ラテックス」などの素材のパッドをマットレストッパーとご認識ください。

敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
画像 shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 1~2cm前後 3~4cm前後 5mm前後 3~5cm 5mm前後
温湿度調整 ×
汚れ防止
洗濯 ×
体圧分散性 × ×

ベッドパッドの中材はほとんどが「ポリエステルわた」もしくは「羊毛わた」です。

これらの素材をふんだんに詰めた厚手のベッドパッドであれば寝心地改善に役立てられますが、やはり限界があります。硬くなりすぎてしまったマットレスの体圧分散性を改善し腰痛の対策をするなら、ウレタンやラテックス素材くらいのサポート性がないと不十分です。

もちろん、ウレタン・ラテックス素材のトッパーだとしても薄すぎるものだと腰痛対策には及ばないかもしれません。マットレストッパーとしても厚みが5cm以上あるものを選ぶことをおすすめします。

2. 腰痛に効果的なマットレストッパーの選び方

腰痛対策のためには、自分の寝姿勢や体格に合ったマットレストッパーを選ぶことが大切です。硬さや素材、厚みや密度の違いによって、体の支え方や寝心地は大きく変わります。

ここでは、腰痛に効果的な選び方のポイントを解説します。

2-1. 寝方に合った硬さのものを選ぶ

マットレストッパーの硬さは、腰痛対策において最も重要なポイントのひとつです。仰向きで寝ることが多い人は、腰に負担がかかりやすいため、反発力が高く寝返りしやすい「硬め」のトッパーを選ぶと快適に過ごせます。

逆に横向きで眠る人は、肩や腰が沈みやすいので「柔らかめ」を選ぶことで体の曲線にフィットし、圧迫感を軽減できます。自分の寝姿勢を基準に硬さを選ぶことで、腰への負担を大きく減らせるでしょう。

2-2. 腰痛の原因に合った素材を選ぶ

腰痛の原因は人によって異なります。マットレスは素材ごとに得意なサポートがあるため、自分の腰痛の原因に合わせて選ぶことが大切です。

素材 適している腰痛の原因 特徴
低反発ウレタン 肩や腰の圧迫による痛み 体のラインに沿って沈み込み、圧迫を和らげる。横向き寝にも相性が良い。
高反発ウレタン 寝返り不足で腰がこわばる 強い反発力で寝返りを助け、腰をしっかり支える。仰向け中心の人におすすめ。
ラテックス 一点に負担が集中して痛む 弾力性と体圧分散性に優れ、腰への負担を分散。長期使用でも効果が持続しやすい。

このように、自分の腰痛の原因と素材の特性を照らし合わせることで、より効果的に症状を和らげられるでしょう。

2-3. 体をしっかり支えられる厚みと密度を選ぶ

腰痛を和らげるためには、厚みや密度も重要な要素です。一般的には、厚さ5cm以上のトッパーを選ぶと効果を実感しやすくなります。

薄いタイプでも高密度のものであれば3cm前後でも体を支えられますが、腰痛改善を目的とするなら厚みがある方が安心です。また、密度が高いほど耐久性が増し、へたりにくく長く使えるのでコストパフォーマンスも高くなります。

3. 腰痛改善におすすめの寝姿勢とトッパーの組み合わせ

寝姿勢によって体への負担のかかり方は大きく異なります。自分の寝方に合わせて、最適な素材や硬さのマットレストッパーを選ぶことが、腰痛改善につながります。

3-1. 仰向け寝に合うトッパー

仰向けで眠ることは、背骨を自然なS字カーブに保ちやすく、腰痛改善に効果的な寝姿勢といわれています。体全体が均等に支えられるため、腰だけに負担が集中しにくいのが大きな理由です。

ただし、反り腰の人は、腰とマットレスの間に隙間が生じて余計な負荷がかかることもあります。そのため、仰向け寝を快適に保つには、寝返りがしやすく腰をしっかり支える素材を選ぶことが重要です。

具体的には高反発ウレタンや硬めのラテックスが最適で、硬さの目安は中〜硬め、数値にすると100ニュートン前後がよく推奨されています。厚みや密度のあるトッパーを選べば、腰が沈み込まず、底付き感を防げるので安心です。

3-2. 横向き寝に合うトッパー

横向き寝は、背骨が自然にまっすぐなラインを保ちやすく、腰痛改善につながる姿勢とされています。特に腰や肩に不調がある人にとっては、圧力が分散されやすい点がメリットです。

しかし、肩や腰に体重が集中すると、圧迫感やしびれを起こしやすいのも事実です。そのため、体圧分散性に優れ、身体のラインに沿って沈む素材が適しています。おすすめは低反発ウレタンや柔らかめのラテックスで、肩や腰の圧迫を和らげつつ快適に支えてくれます。

硬さはやや柔らかめ〜中間程度がバランスよく、沈み込みすぎず、かつ硬すぎて肩が痛むことも避けられます。さらに、ゾーニング設計や通気性に配慮したトッパーを選ぶと、寝姿勢が安定して快適に過ごせます。

3-3. うつ伏せ寝に合うトッパー

うつ伏せ寝は本来腰痛対策にはあまり推奨されませんが、呼吸がしやすい・落ち着いて眠れるなどの理由で選ぶ人もいます。腰が反りやすく腰椎への負担が強まる姿勢のため、腰の沈み込みを防ぎ、腰椎を支えられるトッパーを選ぶことが腰痛悪化を防ぐカギになります。

おすすめは高反発ウレタンや硬めのラテックスで、反発力があり沈み込みを抑えてくれるものです。硬さは中硬め〜硬めが望ましいですが、胸や顔が圧迫されすぎないように、表面にクッション性があるタイプを選ぶと安心でしょう。

呼吸のしやすさや首の自然な位置を保てるかどうかも重要なポイントで、腰の落ち込みを防げる設計であれば、うつ伏せでも腰痛を和らげながら眠ることができます。

最後に

あなたがマットレストッパーを買うべきかどうかの参考になっていれば幸いです。腰痛の原因はマットレスとは限りません。まずは原因を突き止めましょう。

よくある質問

Q: 腰痛改善に向いているマットレストッパーの厚みはどのくらい?

A: 腰痛対策には少なくとも5cm以上の厚みが推奨されます。厚みが十分にあることで体圧分散性が高まり、腰椎への負担を軽減できます。

3cm以下だと底つき感が残りやすく、寝心地の改善効果も限定的です。仰向け・横向きどちらの寝姿勢でも、厚み5〜8cmの高反発トッパーがバランス良く使えます。

Q: 高反発と低反発、腰痛にはどちらが良い?

A: 一般的には高反発タイプの方が腰痛改善に向いています。反発力があることで沈み込みすぎを防ぎ、自然な寝姿勢をキープしやすいからです。

低反発はフィット感は良いですが、密度が低いと腰が落ち込みやすく、腰痛を悪化させる可能性もあります。横向き寝が多い方はやや柔らかめ、高反発と低反発のハイブリッド型も選択肢になります。

Q: マットレストッパーは何年くらいでヘタリますか?

A: 素材や使用頻度によりますが、耐用年数はおおよそ3〜5年です。ウレタン製は密度が高いほど長持ちしますが、毎日の使用でヘタリが出てくるのは避けられません。

寝心地が悪化したり腰痛が再発したら、それが買い替えサインです。

Q: マットレストッパーを使っても腰痛が改善しない場合はどうする?

A: トッパーで改善しない場合、原因がマットレス本体や生活習慣にある可能性が高いです。

柔らかすぎて腰が沈むマットレスや、すでに劣化してへたりきったマットレスの上にトッパーを敷いても効果は期待できません。その場合はマットレスの買い替えや、腰椎の状態を医師に相談することをおすすめします。

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