マットレスにそのまま寝るとどうなる?5つのデメリットと、マットレスの上に敷くべきアイテム

  更新日:

マットレスにそのまま寝るとどうなる?5つのデメリットと、マットレスの上に敷くべきアイテム

こんにちは、加賀照虎です。

「マットレスってそのまま直接寝ても大丈夫なの?」

マットレスを販売していると、こういった質問を時々いただきます。

結論から言うと、以下の5つの理由で直接寝るのはNGです。

  1. 不衛生になりやすいから
  2. ムレやすく、寝苦しくなるから
  3. ひどく汚すとマットレスが使い物にならなくなるから
  4. 湿気ってカビを生やす恐れがあるから
  5. 床冷えして寝づらくなるから

こう聞くと今度は、「じゃあ、マットレスの上に何を敷けばいいの?」と疑問に思われるかもしれません。

そこで今回は、

  • マットレスの上にそのまま寝てはいけない5つの理由
  • ケース別にマットレスの上に敷くべきアイテム

についてご紹介します。

快適で清潔な睡眠環境を作るために、ぜひ参考にしてみてください。

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。お使いのマットレスに満足できておらず買い替えのための情報収集をしているならぜひご参考にどうぞ。

1. ベッドマットレスにそのまま寝るのはダメな5つの理由

まずは、マットレスの上にそのまま寝るのがダメな理由について、一歩踏み込んで説明します。

上に敷くべきものだけ知りたい方は、2章までジャンプしてください。

1-1. 不衛生だからでダニ・カビが繁殖するリスクが高まるから

人は寝るときに200mlもの汗を流します。

それに加えて、死んだ皮膚、フケ、アカ、皮脂なども体から排出されます。一夜、二夜だけならともかく、それが一ヶ月、二ヶ月と続くと流石に不衛生です。そうなると汗染みも目立ってきますし、ダニやカビの発生の原因にもなるので衛生面だけでなく健康面にまで支障をきたす恐れがあります。

ダニ・カビ繁殖三大原因 発生源
温度 temperature
  • 人の体温
  • 気候
湿度 humidity
  • 寝汗
  • 気候
  • 結露
エサ foods
  • 剥がれ落ちた皮膚
  • フケ
  • 皮脂

マットレスは衣服のように洗えないので、そのまま直接寝ないようにしましょう。

1-2. ムレやすく寝苦しくなるから

マットレスでそのまま寝ると寝苦しくなります。

というのも、マットレスの側生地や詰め物にはポリエステルなどの吸水性のない化学繊維が使われることが多いからです。

マットレスの側生地とわた
マットレスの側生地とわた

特に、ぺらぺらの薄い側生地のウレタンマットレスだと、ムレを顕著に感じられます。

寝ているとき、体が火照るように寝苦しくなります。

もちろん、それを防ぐために、高品質なマットレスやこだわりのあるメーカーが作るマットレスの側生地には、コットン、レーヨン、ウールなどのような吸水性があり快適に寝られる素材が使用されることがあります。

素材 イメージ 柔らかさ 滑らかさ 吸湿性 放湿性 耐久性 洗濯性





綿
(コットン)
cotton1

(リネン)
linen1



(シルク)
silk1
羊毛
(ウール)
wool1




レーヨン layon1

ポリ
エステル
polyester1 -

とはいえ多くのケースでは、ムレやすくて眠りづらいのでそのまま寝ることはおすすめできません。

【注意】「高品質の側生地って意味あるの?」「結局、生地がいいものでも、そのまま直接寝たらダメなんでしょ?」と思われるかもしれませんが、ベッドシーツやパッドを通しての熱のこもり方はやはり違います。また、高品質なものは繊維がやわらかなため、ふわっとした寝心地(≒体圧分散性)も大きく変わります。とはいえ、確かにこれは、こだわりの世界になるかもしれません。

1-3. ひどく汚すと使い物にならなくなるから

子供のおねしょや、鼻血などの血液でマットレスが派手に汚れてしまうことがあります。

コイルスプリングマットレスならクリーニング業者に洗浄してもらうことは可能ですが、ウレタンフォームやラテックスなどのノンコイル素材のマットレスとなると自ら水拭きなどをしなければなりません。元どおりキレイにするのも難しいですが、水洗いにより寝心地が劣化することもあります。

種類 イメージ 体圧分散 反発弾性 横揺れ 通気性 お手入れ










高反発ウレタン
フォーム
high-resiilience-foam
ラテックス latex-foam
TPEポリマー TPE-polymer

一般ウレタン
フォーム
regular-foam
ファイバー air-fiber ×


低反発ウレタン
フォーム
memory-foam
繊維わた polyester-fiber




ハイブリッド 3-layers-hybrid-mattress - - - - -


ボンネルコイル bonnel-coil -
ポケットコイル pocket-coil -

また、マットレスのクリーニング費用は1万円以上かかり、安くはありません。

マットレスの上にそのまま寝ていると、このようにして汚してしまうことが意外と多くあります。

使い物にならなくなり買い直すハメになるくらいなら、しかるべき敷きものをしてマットレスを保護するようにしましょう。

1-4. 湿気ってカビを生やす恐れがあり、マットレスの底面に湿気が溜まるから

先述したように、人は寝ている間にたくさん汗をかくため、マットレスにそのまま寝るとどうしても不衛生になりがちです。

汗や湿気がたまることで、カビやダニが発生しやすくなります。さらに、マットレスを床に直置きしてしまうと、下側に湿気がこもりやすくなり、カビのリスクが一気に高まります。

とくにフローリングの上だと、床が冷たく吸水性もないため、マットレスとの間に結露ができやすく、底面の湿気がなかなか抜けません。

こうした環境では、気づかないうちにカビが発生してしまうこともあるため注意が必要です。 カビやダニのトラブルを防ぐためには、ベッドフレームと合わせて使うか、通気性の良いすのこや折りたたみマットレスでこまめに風を通すといいでしょう。

1-5. 床置きの薄いマットレスだと床冷え冷気を感じることがあるから

マットレスを床に直接置いていると、床冷えを感じやすくなります。特にフローリングのような硬くて冷たい床材は、マットレスの底面に冷気が伝わりやすく、寒い季節にはその冷たさが体にも響いてきます。

とくに薄手のマットレスや折りたたみタイプは、床からの冷気をダイレクトに受けやすいので注意が必要です。冷え性の方や寒い地域にお住まいの方は、背中や腰がひんやりして、なかなか寝付けなかったり、夜中に目が覚めてしまうこともあるでしょう。

 また、ベッドの床下に冷たい空気がたまりやすい冬場は、ベッドを使っていても油断できません。パイプベッドやすのこベッドのように通気性に優れた構造は、夏場は涼しく快適な反面、冬は冷気が上がってきて寒さを感じやすくなります。

毛布や掛布団を重ねても、背中側からじわじわ冷えると、体調を崩しやすくなることもあるので、冷え対策も忘れずに行いましょう。

2. ケース別|マットレスの上に敷くべきもの

マットレスの上に敷くものとされる商品はたくさんあります。

そのため、どれが自分自身にとって必要なものなのか、分かりづらいと思います。

  • 敷きパッド
  • ベッドシーツ
  • ベッドパッド
  • マットレスプロテクター
  • マットレストッパー
敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
画像 shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 1~2cm前後 3~4cm前後 5mm前後 3~5cm 5mm前後
温湿度調整 ×
汚れ防止
洗濯 ×
体圧分散性 × ×

そこで、ケース別に何が必要で必要でないかご紹介していきます。

2-1. 必要最低限で済ますなら「敷きパッド」

もし、「どれか1つだけで済ますならどれ?」と問われれば、敷きパッドをおすすめします。

マットレスが汚れることをほぼなくせますし、きちんとした素材のものであれば汗をさっと吸い取り発散してくれるので快適に寝られます。ベッドシーツよりも厚みがありますが、家庭用洗濯機で洗うには問題のない大きさと重さなのでお手入れも楽々です。マットレスの上に敷くものの中では万能な存在です。

敷きパッドを素材ベースで上手に選ぶ方法についてこちらのページで紹介していますので、気になる方はぜひあわせてご参考にしてください。
関連記事:敷きパッドのおすすめ10選と選び方【素材と機能を徹底理解】

2-2. 衛生性と肌触りを重視するなら「ベッドシーツ」

キレイ好きな方にはベッドシーツがおすすめです。

敷きパッドの洗濯が手軽といっても、さすがにベッドシーツには敵いません。高頻度で洗うのならシーツのほうが良いでしょう。

また、敷きパッドには安価なものから高品質なものしかないのが欠点です。感動するような極上の肌触りを求めるのなら、ベッドシーツに頼るしかありません。

シルクや超長綿サテンシーツを選ぶしかないでしょう。

しかし、極上のベッドシーツといっても、それ一枚だけをマットレスの上に敷くのはおすすめできません。

というのも、シーツ一枚では寝汗はマットレスまで浸透していってしまいマットレスを汚しますし、側生地がポリエステルのマットレスにシルクのシーツを敷いてもやはりムレ感が生じるためです。ベッドシーツはパッドと併用するようしましょう。

2-3. 寝心地がやや物足りなければ「ベッドパッド」

ベッドパッドは上記のように高品質なベッドシーツと併用するのが一番おすすめです。

ただ、それ以外の用途となるとベッドパッドの構造上、やや難しいです。というのも、マットレスほどではないにせよベッドパッドも洗濯にかなりの手間(厚みが敷きパッドの2~3倍ほど)がかかるため、汚してしまわないように保護したほうがいいからです。

とはいえ、厚みがある分クッション性もあるので、マットレスの寝心地がやや硬めなどのときにベッドパッドを使用するのも一手です。

2-4. マットレスが高価なら「マットレスプロテクター」

マットレスプロテクターも必ず必要というわけではありませんが、

  • 高価なマットレスのためキレイに長く使いたい
  • ダニとカビの予防を万全にしたい
  • 子供と寝るからおねしょ対策をしたい

などのケースに当てはまるのなら使用をおすすめします。

ただ、マットレスプロテクターの上にそのまま寝るとムレ感が気になることがあるので、敷きパッドやベッドシーツをさらにその上に敷くことをおすすめします。

マットレスプロテクターの仕様を理解しながら上手に選ぶ方法についてこちらのページで紹介していますので、気になる方はぜひあわせてご参考にしてください。
関連記事:知らなきゃ大損?!防水マットレスプロテクターの賢い選び方

2-5. 寝心地を本格的に改善するなら「マットレストッパー」

マットレスプロテクターは基本的には必要ありません。

どのようなケースに必要かというと、

  • マットレスの寝心地が硬すぎた
  • マットレスがへたって硬くなってきた

などのときに補助的に購入するものです。

また、トッパーは大体ウレタンやラテックス素材のものが多いため、直接上に寝ないようにしましょう。3cmの薄めのものから、5cm前後の厚めのものまでありますが、ベッドパッドよりもクッション性が高いので、寝心地に満足できないときはトッパーの使用がおすすめです。

2-6. 底面に湿気を溜めないために「除湿シート」

マットレスや敷布団の下に除湿シートを敷いておくと、寝ている間に発生する湿気をしっかり吸収してくれるので、カビ予防にとても役立ちます。特に寝汗の多い方や、汗っかきなお子さんがいるご家庭にもおすすめです。

除湿シートは湿気だけでなく、寝汗によるニオイも吸収してくれるので、毎日を清潔に保ちたい方にもぴったりです。基本的には、湿気がたまりやすいマットレスや敷布団の下に敷いて使いますが、商品によってはマットレスの上に敷いて、その上から敷きパッドを重ねる使い方が推奨されていることもあります。

除湿シートの種類や使い方はメーカーごとに異なるので、購入前や使い始めの際には、説明書や公式サイトで正しい使い方を確認してみてください。

2-7. 床冷えを防ぐために「アルミシート」

寒い季節や冷えが気になる方には、アルミシートを活用した床冷え対策がおすすめです。

 使い方はとても簡単で、マットレスの下にアルミシートを敷いて使います。

アルミシートが体から出る熱を反射してくれるので、布団の暖かさを逃がさず、底冷えをしっかり防いでくれるでしょう。アルミシートは100円ショップやホームセンターなどで手軽に購入できるうえ、価格もお手頃です。

冬場だけ取り入れるのもOKなので、「ちょっと寒いな」と感じたときにすぐに試せるのが嬉しいポイントです。 ただし、アルミシートを長期間敷きっぱなしにすると湿気がこもりやすく、カビの原因になることもあります。

ときどきシートを取り外して干したり、通気を良くするなど、お手入れも忘れずに行いましょう。

最後に

マットレスの上にそのまま寝てはいけない理由にご納得いただけたかと思います。あなたの生活スタイルに合う敷きものを適宜使うようにしましょう。

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「マットレス」の記事一覧
- 選び方編
○マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順
○敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ
○【失敗しないマットレスの選び方】硬さ、厚さ、密度、線材を吟味
○マットレスの3種類7素材を比較|特徴と選び方、おすすめできる人
○低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
○【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢
○マットレスの正しい厚み(高さ)は「用途と目的」を軸に考える
○【マットレスの通気性】素材・加工ベースで比較評価
- 使い方編
○【マットレスの使い方】シーツ、パッドの正しい順番とは
○マットレスにすのこは必要か?おすすめの選び方
○マットレスの上に布団を敷いてはいけない2つの理由と代替策
○マットレスの正しいダニ退治方法、二度と繁殖させない予防法
○マットレスのカビ除去方法と、再発を防ぐ予防対策
○ベッド・マットレスがずれる?それなら滑り止め対策を
○長生きでお得に!マットレスの寿命を判断する5つの目安
○賢い節約術!マットレスの処分方法を考えるべき順序

よくある質問

Q1. マットレスにそのまま寝るのは本当にダメ?

A. はい、寝汗や皮脂でマットレスが劣化・不衛生になるため、敷きパッドやシーツを併用しましょう。

Q2. マットレスの上に敷くおすすめアイテムは?

A. 敷きパッドが基本ですが、寝心地や衛生面を考えるならベッドパッドやマットレスプロテクターも有効です。

商品を絞り込む
種類
お悩み
機能性
季節
シーン
素材
価格
-
絞り込み結果:
絞り込む