マットレスの正しい干し方と頻度|湿気・カビを防ぐ室内干しの対策についても解説

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マットレスの正しい干し方と頻度|湿気・カビを防ぐ室内干しの対策についても解説

こんにちは、加賀照虎です。

あなたは「適切」にマットレスをお手入れできていますか。

マットレスを適切に干すことで、経年劣化を抑えられる上に、ダニ対策にもなります。

逆に、マットレスのお手入れが不適切だと効果がほとんどありませんし、「気づいたらダニやカビが繁殖していた!」なんてことになってしまいかねません。このような事態は絶対に避けたいですよね。そこで本日はマットレスのお手入れ方法の大事な点を端的にまとめました。自信がある方もぜひ再確認してみてください。

きっと発見があるはずです。

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「快眠マットレスおすすめ17選&自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。寝心地が悪くてマットレスの買い替えをお考えでしたら是非参考にどうぞ。

1. マットレスを適切に干すためのステップ

「マットレスは2~3週間に1度、半日ほど干す」とされています。

私どものウェブサイトにもそのように記載しています。

どのような手順でやればいいのかについてご説明していきます。

1-1. (可能なら)側生地を取り外して乾燥させる

もしあなたのマットレスの側生地(元々付いているカバー)にファスナーが付いていて着脱可能なら、取り外してからマットレスを干すようにしましょう。

zipper-on-mattress

ウレタンなどの中材をより効果的に乾かせられます。

そして、側生地については別途、取り扱い表示を見つつ洗濯機などで洗いましょう。

なお、側生地の上にはホコリ、フケ、デッドスキン、皮脂などの汚れが(目には見えないものの)溜まっていることを念頭におきましょう。

そのため、荒々しく扱ってはいけません。

汚れが飛散してしまいます。

ゆっくり丁寧に取り外すようにしましょう。

1-2. マットレスへの直射日光を避けて干す

マットレスは風通しのいいところで日陰干しをしましょう。

太陽光の力により側生地が痛めてしまうからです。黄変することもあります。

ウレタンフォームも同様です。

特に、ラテックス素材が使われている場合は注意です。日光(紫外線)に当たると分解されてしまいます。

1-3. マットレスの底面も乾燥させられるように立て掛けて干す

マットレスは両面とも乾燥させられるとベストです。

表面は寝汗などにより湿りますが、裏面は結露により湿りやすいからです。

表面は寝汗、裏面は結露で湿る
表面は寝汗、裏面は結露で湿る

そのため、軽いマットレスであれば壁に立て掛けて乾かすことをおすすめします。

重いベッドマットレスであれば本などを下に置いて片側を持ち上げて乾かすことをおすすめします。

How-to-air-mattress
マットレスの乾かし方

なお、このときにマットレスの両面に風が当たるように、扇風機などで風を当てておくと効率よく乾燥させられます。

限られた時間でサクッとお手入れしたい方におすすめです。

1-4. 掃除機でゴミを吸い取る

マットレスを干すと同時に、掃除機をかけられると一石二鳥です。

ベッドにダニやカビが発生するのは、湿気(寝汗、結露など)、暖かい熱(体温)、栄養源(フケ、皮脂、ホコリなど)の3つの要素が溜まったときです。

ダニ・カビ繁殖三大原因 発生源
温度 temperature
  • 人の体温
  • 気候
湿度 humidity
  • 寝汗
  • 気候
  • 結露
エサ foods
  • 剥がれ落ちた皮膚
  • フケ
  • 皮脂

こまめに乾かすことで湿気対策になり、こまめに掃除機をかけることで栄養源を与えなく出来ます。

キルティング(縫い目)などの細かい隙間にゴミが溜まりやすいです。丁寧に掃除機をかけてキレイにしましょう。

2. 室内で干すときのコツと注意点

マットレスは重量や素材の性質から屋外干しが難しい場合も多く、室内で干す工夫が必要です。特に湿気の多い日本では、部屋干しでも通気性を確保し、カビ対策を徹底することが大切です。

2-1. 基本は立てかけ+送風

室内干しの基本は、ベッドから降ろしたマットレスを壁に立てかけ、扇風機やサーキュレーターで風を当てる方法です。床とマットレスの間に本やクッションを挟んで下部に隙間を作ると、風が通りやすく効率的に乾かせます。

梅雨や冬の結露が気になる時期は、補助的に除湿機を併用するのも効果的です。

2-2. 素材別の干し方の工夫

スプリングマットレスは重量があるため無理に動かさず、ベッド脇で立てかけて送風乾燥するのが適しています。

ウレタンやラテックス素材は紫外線に弱く、日光で劣化しやすいので日陰干しを基本にし、こまめに風を通すことが大切です。ファイバー素材は通気性が高く、丸洗いできるタイプもあるため、汚れが気になるときは水洗いして陰干しすれば清潔を保てます。

2-3. 折りたたみや薄型タイプの注意点

三つ折りマットレスや薄型タイプは軽く扱いやすいので、窓際で陰干ししたり、物干し竿に掛けたりするのも可能です。

ただし折り目部分は湿気やホコリが溜まりやすいため、広げた状態でしっかり風を通すことが必要です。

3. 布団乾燥機を使ったマットレスの乾かし方

マットレスを清潔に保ちたいとき、布団乾燥機は湿気対策やカビ防止に役立つ便利なアイテムです。ただし、素材によっては使用できない場合があり、誤った方法では劣化や破損につながることもあります。

ここでは布団乾燥機を使ったマットレスの乾かし方を3つにまとめました。

3-1. 布団乾燥機が使える素材かを確認する

布団乾燥機はウレタン・コイル・ラテックス素材では使用できるケースが多い一方で、ファイバー素材は熱に弱く、NGとされることがほとんどです。

ファイバーは高温で劣化しやすいため、メーカーも使用を推奨していない場合が多いです。まずは自分のマットレスが布団乾燥機対応かどうか、必ず製品情報を確認しましょう。

3-2. マットレスのカバーを外す

カバーが付いたまま布団乾燥機を使うと、コットンやリネンといった天然素材のカバーが熱で縮む恐れがあります。

縮むと取り外しにくくなったり、寝心地の悪化につながることもあるため、外せる場合は必ずカバーを外してから使用してください。ポリエステル製など比較的熱に強い素材でも、高温では変形のリスクがあります。

3-3. メーカーごとの使用温度・時間を守る

布団乾燥機が使える素材でも、メーカーが推奨する温度・時間を必ず守ることが重要です。たとえばコアラマットレスでは「40℃以下・3時間以内」が目安とされており、これを超えるとウレタンが劣化し、保証対象外になる可能性があります。

機種や素材によって条件は異なるため、必ず取扱説明書やメーカー公式サイトを確認しましょう。

4. 通気性が悪いマットレスの乾燥対策

ウレタンや低反発、高密度系のマットレスは体圧分散性に優れている一方で、通気性が悪く湿気がこもりやすいという弱点があります。

そのまま放置するとカビやダニの原因になり、寝心地や衛生面にも影響します。ここでは通気性の弱点を補うための具体的な乾燥対策を紹介します。

4-1. マットレスを壁・床・他の家具から少し離して設置する

マットレスを壁や床にぴったり付けて置くと、湿気が逃げにくくなります。壁や床から10cm程度離して設置すれば空気の通り道ができ、内部にこもる湿気を軽減できます。

家具との間にも隙間をつくることで風通しが改善され、カビ対策につながります。

4-2. 立てかけて通気させる頻度を増やす

使用後や週末にマットレスを立てかけ、裏面にもしっかり風を通すと内部の湿気が抜けやすくなります。特に湿気の多い季節は、扇風機やサーキュレーターをあてると効果的です。

4-3. 敷きパッド・除湿シートの併用

マットレスの上には吸湿性のある敷きパッドを敷き、下には除湿シートを使うことで湿気の蓄積を防げます。敷きパッドは洗える素材を選べば清潔を保ちやすく、除湿シートは天日干しすれば繰り返し使えるため経済的です。

直接マットレスに汗や湿気が染み込むのを防ぐ工夫として効果的です。

4-4. 通気加工やカバー素材に注意する

購入時に通気ホールや波形カット加工が施されたマットレスを選ぶと湿気が逃げやすくなります。カバー素材も綿やリネン混など吸湿性のあるものを選ぶと快適さが増します。

4-5. 除湿機・エアコンの除湿機能を活用する

部屋全体の湿度が高いと、いくら工夫してもマットレスに湿気がこもりやすくなります。

特に梅雨時期や冬の結露が起こりやすい環境では、除湿機やエアコンの除湿機能を使って湿度を40〜50%程度に保つのが理想です。部屋の湿度管理をすることで、マットレスだけでなく寝室全体のカビ対策にもつながります。

5. マットレスの手入れを楽にする方法

上記のようなお手入れを2~3週間に1度、最低でも1ヶ月に1度行っていただけると、マットレスをキレイに長持ちさせられます。

とはいえ、大変ですよね。

出来るだけ面倒は省きたいですよね。

そんな方におすすめなのが敷きパッドやマットレスプロテクターです。

敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
画像 shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 1~2cm前後 3~4cm前後 5mm前後 3~5cm 5mm前後
温湿度調整 ×
汚れ防止
洗濯 ×
体圧分散性 × ×

一枚パッドやプロテクターがあるだけでマットレスが湿ったり汚れたりすることをほとんど防げます。

それぞれ下記のページでおすすめの選び方(生地や構造などの)を紹介しています。是非ご参考にしてみてください。

関連記事:奇跡の復活!マットレストッパーおすすめ4選と正しい使い方

最後に

あなたがマットレスをキレイに長持ちさせる一助になれば幸いです。

もし「マットレスがくたくたにへたっているから買い替えようかな」とお考えであれば、以下のページで素晴らしい寝心地のマットレスを選ぶポイントと、おすすめのマットレスを紹介しています。情報収集した上でマットレス選びをすれば、より満足した一品をお選びいただけます。

関連記事:快眠マットレスおすすめ17選&自分に合うものを絞り込む手順

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「マットレス」の記事一覧
- 選び方編
○マットレスのおすすめ17選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順
○敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ
○【失敗しないマットレスの選び方】硬さ、厚さ、密度、線材を吟味
○マットレスの3種類7素材を比較|特徴と選び方、おすすめできる人
○低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
○【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢
○マットレスの正しい厚み(高さ)は「用途と目的」を軸に考える
○【マットレスの通気性】素材・加工ベースで比較評価
- 使い方編
○【マットレスの使い方】シーツ、パッドの正しい順番とは
○マットレスにすのこは必要か?おすすめの選び方
○マットレスの上に布団を敷いてはいけない2つの理由と代替策
○マットレスの正しいダニ退治方法、二度と繁殖させない予防法
○マットレスのカビ除去方法と、再発を防ぐ予防対策
○ベッド・マットレスがずれる?それなら滑り止め対策を
○長生きでお得に!マットレスの寿命を判断する5つの目安
○賢い節約術!マットレスの処分方法を考えるべき順序

よくある質問

Q1. マットレスは何時間くらい干せば効果がありますか?

A. 季節や天候によって最適な干し時間は異なりますが、目安としては「晴れた日の午前中から午後2時ごろまでの2~3時間程度」がおすすめです。特に春〜秋は湿度が下がる午前中が理想です。

冬場や梅雨時など湿度が高い時期には、長めに干すか除湿機や布団乾燥機と併用するのが効果的です。マットレスの素材によっても通気性が異なるため、ウレタンや低反発マットレスは陰干しでじっくり乾燥させましょう。

Q2. 天気が悪い日でもマットレスは干せますか?

A. はい、室内でもマットレスを干すことは可能です。以下の方法を組み合わせると、湿気対策として十分な効果が得られます。

  • 除湿機+サーキュレーターで風を循環させて乾かす
  • 布団乾燥機を使用して内部まで温風を届ける(高温モードの使用は要注意)
  • マットレスを立て掛けて空気の通り道を確保する

雨の日や梅雨時などは湿度がこもりやすく、カビやダニの繁殖リスクが高まるため、こまめな湿気対策が必要です。

Q3. 布団乾燥機の高温モードはマットレスに使って大丈夫?

A. マットレスの素材によっては高温モードの使用が推奨されない場合があります。

たとえば、ウレタンマットレスや低反発素材は高温で変形や劣化を招く可能性があるため、低温モードや送風モードの使用がおすすめです。ラテックス素材も熱に弱く、長時間の加熱はNGとされることがあります。

マットレスの取り扱い表示を必ず確認し、対応していない場合は布団乾燥機の使用を避けるか、シーツ越しに短時間使用するなどの工夫をしましょう。

Q4. マットレスにカビが生えたらどうすればいい?

A. マットレスにカビが発生した場合は、以下の方法で状況に応じて対処できます。

  1. 軽度のカビ(表面の黒い斑点など)
    • アルコールスプレー(70%以上)で拭き取り
    • 風通しの良い場所でしっかり乾燥
    • 重曹を振りかけてニオイと湿気を吸収させるのも有効
  2. 広範囲に及ぶカビや悪臭が強い場合
    • プロのクリーニング業者に依頼する方が確実で安全
    • 状態によっては買い替えを検討した方がよいこともあります

再発防止のためには、定期的な除湿・陰干し・通気対策(すのこベッドや除湿シートの使用)を徹底しましょう。

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