布団からベッドで腰痛悪化?原因と快適な寝具選びのコツを解説

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布団からベッドで腰痛悪化?原因と快適な寝具選びのコツを解説

こんにちは、加賀照虎です。

敷寝具を布団からベッドマットレスに変えようと思ってる方、ご注意ください。

腰を痛めてしまう人が少なからずいます。とはいえ、いきなりそんなこと言われてもにわかには信じられないですよね。しかし、これはそんなに稀なことではありません。

そこで、本日は布団からベッドマットレスに変えた際に腰を痛めてしまう原因と対策についてご紹介します。敷布団からベッドマットレスに買い換えようと計画している人は、購入時のチェック事項としてお役立てください。

※自分に合ったマットレスを選ぶ手順(型→素材→個別商品)と値段、体質、好み別におすすめできるマットレスについてこちらのページ「マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順」で徹底解説しています。寝心地の改善が見込めずにマットレスを買い替えようかとお考えでしたらご参考にどうぞ。

1. 敷布団からベッドマットレスに変えたら腰痛になる原因と対策

寝心地の相違が主な原因です。

ケース別に対策とあわせてご説明していきます。

1-1. 新しいマットレスが柔らかいから

一番多いのがこのケースです。

敷布団をずっと使っていた人が、比較的高価なベッドマットレスに買い換えるとなりやすいです。

一般的に敷布団は薄いため硬めな寝心地のものが多いです。それに比べて高価なマットレスは、ふんだんにわたが詰められたり、体圧分散性をよくするために柔らかめのウレタンフォームなどをスプリングの上に詰めることから、やや柔らかめな寝心地となります。

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詰め物が多すぎて無駄に柔らかいものもある

そこに違和感が生じるのです。

その高価なマットレスの寝心地自体は良いものであったとしても、長年硬めの敷布団に慣れ親しんでいた方からするとかなり柔らかく感じます。人は習慣の奴隷と言われます。本当に素晴らしいベッドマットレスであっても、慣れ親しんだ寝心地とかけ離れていると不快な違和感を覚えてしまうのです。

業界の年長者に聞くとこのような話は昔多かったそうです。

敷布団も今より薄くて硬そうですしベッドマットレスも今よりふわふわそうなのでイメージに難くはありませんが。ただ、柔らかいマットレスを硬くするのはかなり困難です。方法がないことはないですが、寝心地が確実に良くなる保証はありません。詳しくは以下のページをご覧ください。

関連記事:柔らかいマットレスを硬くする2つの方法

1-2. 新しいマットレスが硬過ぎる

「敷布団よりもベッドマットレスの方がよく眠れそうだから、とりあえず安価なものを買ってみた」

このような購入パターンに多いのが、この2つ目のケースです。

特に3万円以下のベッドマットレス(スプリング製)だと、スプリングが腰に当たるような硬さを感じてしまいます。というのも、安価なスプリングマットレスだとスプリングの上の詰め物(クッションわたやウレタンフォーム)が薄過ぎてクッションの役割を果たせないからです。

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クッション詰め物が少ないスプリングマットレスは硬すぎることが多い

リーズナブルなホテルに泊まるとこのケースによる腰の痛みを感じられることがあるかと思います。

私はいいマットレスで寝ている割に予算を削って安価なホテルに泊まることが多いので、気持ちがよく分かります。腰が痛くならなければ幸いですが、それでも圧迫感による朝起きときのズーンとした体の気怠さはとても不快ですよね。

もしあなたがこのようなマットレスで寝ているのならマットレストッパーをお使いのマットレスの上に敷いて寝心地を改善されることをおすすめします。

敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
画像 shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 1~2cm前後 3~4cm前後 5mm前後 3~5cm 5mm前後
温湿度調整 ×
汚れ防止
洗濯 ×
体圧分散性 × ×

※マットレスが体に馴染むのには時間がかかる

敷布団からベッドマットレスに買い換えて寝心地がまったく同じ、なんてことはほぼあり得ません。

マットレスからマットレスに買い替えるとしても多少寝心地は変わります。そのため、やや言い訳のようになってしまいますが、敷寝具を買い換えると使用当初はほぼ確実に「寝心地の違い」が感じられます。

その違いが気持ち良く感じられる人もいれば、違和感となってしまう人もいます。そのため、使用当初の1~2週間は体が新しいマットレスにまだ馴染んでいないだけかもと考えることも必要です。とはいえ、それ以上使っても一向に慣れない場合はマットレスの作りに問題ありとも考えられます。その際はメーカーや販売店に相談しましょう。

2. 敷布団派が感じやすい悩みとは?

長年、敷布団で寝ていると、日々のちょっとした悩みが気になってくるものです。例えば、毎日の上げ下ろしは意外と手間がかかり、忙しい朝や疲れた夜には負担に感じる方も少なくありません。また、敷布団は床や畳に直接敷いて使うため、湿気がこもりやすく、カビやダニの発生が心配になることもあります。

さらに、年齢とともに体の動きが気になり始めると、床からの立ち上がりや寝返りが大変に感じることもあるでしょう。「もっと楽に起き上がりたい」と感じて、敷布団からベッドへ切り替える方も多いです。

このような敷布団特有の悩みが、ベッドへの買い替えを検討するきっかけになることがよくあります。

3. ベットと布団のメリット・デメリットを比較

寝具選びは、単にベッドか布団かというだけでなく、ご自身やご家族のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

ライフスタイル ベッドのおすすめポイント 敷布団のおすすめポイント
一人暮らし ・収納付きなら部屋が広く使える
・寝起きがラク・忙しい朝も時短
・ダブルやクイーンで添い寝しやすい
・ホコリや冷気対策にもなる
家族暮らし ・使わない時は畳んで部屋を広く使える
・引っ越し・模様替えが簡単
・家族全員で川の字で寝やすい
・寝室以外にも自由にレイアウトできる
高齢者 ・高さ調整で立ち座りがラク
・リクライニング付きも便利
・転倒リスクが低く安心
・和室や介護部屋にも対応しやすい

このように、ライフスタイルごとに異なるおすすめポイントを踏まえつつ、ベッドと敷布団の特徴やメリット・デメリットを比較していきます。

3-1. ベットと布団のメリット

ベッドは床から高さがあるため、ほこりや花粉、冷気を避けやすい点が大きなメリットです。特にアレルギーが気になる方や、冬場の冷えを防ぎたい方にはぴったりでしょう。また、立ち座りがしやすいため、足腰に不安のある高齢者でも体に負担をかけずに使えるのも魅力です。さらに、布団の上げ下ろしや収納の手間がなく、忙しい朝も時間にゆとりが持てます。ベッド下を収納スペースとして活用できるタイプも多く、限られた部屋を有効に使いたい方にもおすすめできます。

一方、敷布団は必要なときだけ床に敷いて使い、使わないときは押し入れにしまうことで、日中の居室スペースを広く使えるのが特徴です。布団は天日干しで手軽に湿気やカビの対策ができ、清潔を保ちやすいでしょう。また、寝相が悪い方や小さなお子さん、高齢者がいるご家庭でも、ベッドから落ちる心配がなく安心して眠れるのもメリットです。生活スタイルや家族構成に合わせて、寝る場所やレイアウトを柔軟に変えやすいのも敷布団ならではの良さと言えるでしょう。

3-2. ベットと布団のデメリット

床に近い敷布団は、ほこりやハウスダストを吸い込みやすく、アレルギー体質の方には注意が必要です。また、毎日の上げ下ろしや収納の手間、湿気によるカビやダニの発生リスクもあります。さらに冬場は底付き感や冷えを感じやすく、耐久性もマットレスより低めです。一方ベッドは、設置に広いスペースが必要で、部屋が狭く感じたり初期費用も高くなりがちです。マットレスのお手入れや運搬も重くて手間になることがあります。こうした両者の悩みがある場合、ローベッドも選択肢の一つです。背が低く圧迫感が少ないうえ、通気性や安定感に優れ、敷布団や厚めのマットレスにも対応できます。

最後に

敷布団からベッドマットレスに変えた時になぜ腰痛が起こりやすいのかご理解いただけたかと思います。まずはケース別に対策を取りましょう。

もしこれからマットレスを買い換えようとお考えであれば、以下のページで寝心地が素晴らしいマットレスを選ぶためのポイント(体圧分散性、弾力性、耐久性など)とおすすめのブランドについて徹底的に解説しているので、是非あわせてご参考にしてください。

よくあるご質問

Q1. 布団からベッドに変えたら腰が痛くなったのはなぜですか?

A. 寝具の硬さや沈み込みの違いにより、体圧分散が不十分になり腰に負担がかかることがあります。特に敷布団に慣れていた人が柔らかいベッドマットレスに変えると、腰が沈み込みすぎて痛みが出やすくなります。

Q2. 敷布団とベッドではどちらが腰痛に良いですか?

A. 一概には言えませんが、腰痛対策としては体圧分散性と反発力のバランスが取れたマットレスを使用するベッドが適していることが多いです。ただし、体格や好みにもよるため、試し寝や硬さ調整ができる製品を選ぶのが望ましいです。

Q3. ベッドマットレスの硬さが原因で腰痛になることはありますか?

A. はい。硬すぎると腰や背中のカーブを支えきれずに筋肉が緊張し、柔らかすぎると沈み込みで腰が反りすぎて痛みの原因になります。適度な硬さ(100N前後)が一般的には推奨されます。

Q4. ベッドマットレスに慣れるまでにどれくらい時間がかかりますか?

A. 一般的には1〜2週間程度で慣れることが多いですが、3週間以上たっても違和感がある場合はマットレスの相性が悪い可能性があります。その場合は返品・交換制度を利用するのも一つの方法です。

Q5. 腰痛がある人におすすめのベッドタイプはありますか?

A. 高反発ウレタンマットレスや体圧分散に優れたポケットコイルマットレスが好まれる傾向にあります。また、ローベッドや電動リクライニングベッドも立ち座りの負担軽減に効果的です。

Q6. 今使っているベッドマットレスが合わない場合、どうしたらいいですか?

A. トッパーを追加して寝心地を調整する方法があります。硬すぎる場合は柔らかめのトッパー、柔らかすぎる場合は高反発トッパーや除湿シートで沈み込みを緩和するのがおすすめです。

関連記事:快眠マットレスおすすめ11選&自分に合うものを絞り込む手順

 

なお、マットレスに関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。

■あわせて読んでおきたい「マットレス」の記事一覧
- 選び方編
○マットレスのおすすめ11選|専門家が教える自分に合うものを絞り込む手順
○敷布団とベッドマットレスの比較。素材ごとの併用の相性とおすすめ
○【失敗しないマットレスの選び方】硬さ、厚さ、密度、線材を吟味
○マットレスの3種類7素材を比較|特徴と選び方、おすすめできる人
○低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
○【快眠の方程式】マットレスの理想の硬さ=理想の寝姿勢
○マットレスの正しい厚み(高さ)は「用途と目的」を軸に考える
○【マットレスの通気性】素材・加工ベースで比較評価
- 使い方編
○【マットレスの使い方】シーツ、パッドの正しい順番とは
○マットレスにすのこは必要か?おすすめの選び方
○マットレスの上に布団を敷いてはいけない2つの理由と代替策
○マットレスの正しいダニ退治方法、二度と繁殖させない予防法
○マットレスのカビ除去方法と、再発を防ぐ予防対策
○ベッド・マットレスがずれる?それなら滑り止め対策を
○長生きでお得に!マットレスの寿命を判断する5つの目安
○賢い節約術!マットレスの処分方法を考えるべき順序

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