比較でよく分かる!ウレタン敷布団の寝心地と特徴

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比較でよく分かる!ウレタン敷布団の寝心地と特徴
※敷布団の素材別の特徴、機能性を比較した選び方についてこちらのページ「【熟睡敷布団のおすすめ7選】正しい選び方3つのコツ」で徹底解説しています。ウレタン素材だけでなく、より網羅的な敷布団選びの情報をお探しでしたらあわせてご参考にしてください。
  • 「敷布団でウレタン素材?」
  • 「寝心地いいのかな?」

などと疑問に感じてはいないでしょうか?

サポート性では他の素材と比べてダントツのウレタンフォームですが、吸水性がなくムレやすかったり、洗えないなどの欠点があるのが事実です。とはいえ、底つき感のない寝心地を敷布団に求めるなら、やはりウレタン素材が一番おすすめです。

そこで本日は、

  • 二種類あるウレタン敷布団のそれぞれの特徴
  • 他素材と比較したウレタン敷布団の特徴
  • おすすめのウレタン敷布団
  • ウレタン敷布団を購入する前に知っておきたいQ&A

などについて解説していきます。

1. 二種類あるウレタン敷布団の違いと特徴

まず最初に、ウレタン敷布団には2つの種類があります。

  • ウレタンキルト敷布団:中心にウレタンフォームがあり、その上にわたや側生地などがあり、それらが全てキルティング(縫製)されている構造のもの。いかにも敷布団の見た目をしています。
  • ウレタン非キルト敷布団:ウレタンフォームに側生地が別途付けられている構造で厚さが5~10cm以下のもの。マットレスと呼ばれることもありますが床置き使用のため敷布団とも呼ばれます。

そして、それぞれ寝心地と使い勝手が大きく異なります。

キルト敷布団 非キルト敷布団
画像 futon1 thin-non-coil-mattress1
サポート性
蒸れやすさ 素材による 素材による
手入れ

私は圧倒的にウレタン非キルト敷布団がおすすめなのですが、しっかり納得していただくためにまずは双方の違いについて分かりやすく解説していきます。

1−1. サポート性【ウレタンの厚さが大きく異なる】

わたと比べるとウレタンフォームのサポート性は抜群です。

しかし、もちろん、どれくらいの厚みなのかでそのサポート性が変わってきます。基本的に、ウレタン敷布団はそれぞれ下記のようなウレタンフォームの厚みになっています。

  • 3~5cm前後:キルト敷布団
  • 7~10cm前後:非キルト敷布団

これは数字のままサポート性にほぼ倍の差があると考えてもらって結構です。

そのため、敷布団の硬い寝心地に慣れている方ならともかく、ウレタンフォームがキルティングされた敷布団では腰が床につくような底つき感などに悩まされることになることがあるのです。

底つき感のイメージ
仰向け 底つき感_仰向け
横向き 底つき感_横向き

1−2. 蒸れやすさ【素材で大きく変わる】

  • キルト敷布団:側生地とわたの素材に左右される。
  • 非キルト敷布団:側生地の素材に左右される。

ウレタンフォームは蒸れやすいです。

そのため、その上に吸水性・吸湿性のある素材がないと寝苦しくなります。

生地素材 肌触り 吸水性 放湿性 洗濯 費用
綿(コットン) cotton1
ポリエステル polyester1 -
レーヨン layon1
麻(リネン) linen1
わた素材 弾力性 吸水性 放湿性 洗濯 費用
綿
(コットン)
cotton1
ポリエステル -

(リネン)
linen1
羊毛
(ウール)
wool1
除湿材 Dehumidifier1

とはいえ、敷布団の上にそのまま寝ることはないはずです。

敷布団を汚さないように敷きパッドなどを敷かれることになるかと思います。そして、このようなものを一枚敷布団の上に敷いてしまえば側生地やわたの品質はあまり関係なくなってしまいます。

敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
画像 shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 1~2cm前後 3~4cm前後 5mm前後 3~5cm 5mm前後
温湿度調整 ×
汚れ防止
洗濯 ×
体圧分散性 × ×

そのため、蒸れにくいことは大事なポイントではあるものの、敷きパッドなどで代わりに対処できる(むしろするべき)ことだと考えていただければ結構です。

1−3. 手入れのしやすさ【毎日のことなので超重要】

  • キルト敷布団:7cm厚で4kg前後
  • 非キルト敷布団:10cm厚で6kg前後

製品スペックだけを見比べるとウレタンキルト敷布団のほうが軽くてお手入れがしやすそうですが、実態は違います。

というのも、ウレタン非キルト敷布団で厚みが10cm前後あるものだと下のイラストのように壁に立てかけることができるからです。一方、ウレタンキルト敷布団のほうでは自立するほどの厚みがないため手入れが大変になります。

how-to-dry-mattress

1−4. ウレタン敷布団を選ぶなら非キルト仕様がおすすめ

  • サポート性はやや不十分なことが多い
  • 品質の良いものを選べば蒸れにくさは解消できる(が、敷きパッドで良いものを探したほうがベター)
  • 手入れは一般的な敷布団と同じく大変

といったこれら3つのポイントを踏まえると、ウレタンキルト敷布団はあまりおすすめできません。「ウレタン敷布団」を検討されているなら、ウレタンフォームがキルティングされていない構造のものがおすすめです。

2. 【他素材と比較】ウレタン敷布団の特徴とおすすめの選び方

それでは次に、ウレタン敷布団についての理解をより深めるために、敷布団の代表的な素材と以下の5つの視点から比較していきます。

  • サポート性(寝心地、体圧分散性)
  • 吸湿性(ムレにくさ)
  • 重さ(取り扱いの手軽さ)
  • 洗濯(洗えるかどうか、洗いやすさ)
  • 価格
イメージ 体圧分散 反発弾性 吸湿性 放湿性 洗濯耐性 重量目安
木綿
(綿/コットン)
cotton1 6kg
ポリ
エステル
- 3.5kg
羊毛
(ウール)
wool1 3.5kg
キャメル
(らくだ)
camel1 3kg
真綿
(絹/シルク)
silk1 3kg
ウレタン
フォーム
regular-foam1 - 6kg

(重さはシングルサイズのものの目安です。)

なお、ここからの「ウレタン敷布団」とは「ウレタンフォームがキルティングされていない敷布団タイプのもの」としてご理解ください。

2−1. サポート性は敷布団の中でもダントツ

ウレタン素材のサポート性は、他素材よりも圧倒的にすぐれています。

しかし、サポート性があるとはいえ、あまりにも薄いものだと、寝心地が悪くなります。大人用であれば7cm以上の厚みがほしいところです。

種類 イメージ 厚み 評価
マットレス
トッパー
mattress-topper3 3cm
  • 一般的なマットレストッパーの厚み
  • 分厚いパッドと同等のサポート性
  • これ一枚で寝るのはやや不十分
5cm
  • 厚めのマットレストッパー
  • 体圧分散改善◎
  • 体重30kg前後の子供ならこれで十分
敷布団/
ノンコイル
薄型
マットレス
thin-non-coil-mattress3 7cm
  • やや薄めの敷布団などの厚み
  • 体重60kg前後の人向き
  • 横向き寝だと底つき感の心配あり
10cm
  • 敷布団・床置きマットレスの厚み
  • 体重80kg前後人向き
  • 折り畳んだり、収納できる限度の厚み
ノンコイル
ベッド
マットレス
thick-non-coil-mattress3 15cm
  • 体重の重い人でも快適に寝られる厚み
  • 折り畳んだり収納するのは困難
  • ベッドでの使用に向いている
20cm
  • 分厚いノンコイルマットレスの厚み
  • 薄めのコイルマットレスの厚み
  • コイルの上の詰めものが不十分なことがある
コイル
スプリング
ベッド
マットレス
coil-mattress3 25cm
  • 標準的なコイルマットレスの厚み
  • シングルサイズでも20kg以上の重さになる
35cm
  • ベッドマットレスとしては分厚い部類
  • 両面仕様のものが大半
  • ものによっては厚すぎることも

また、ウレタン素材にもいろいろあります。

  • 硬質ウレタンフォーム:体圧分散性△
  • レギュラーフォーム:体圧分散性◯
  • 高弾性フォーム:体圧分散性◎

硬質ウレタンフォームはおすすめ出来ません。

レギュラーフォームはしっかり硬めの悪くない寝心地です。プロファイルカットなどの表面加工があれば満足できるはずです(後述)。高弾性フォームのものは値段が高めなものの弾むような寝心地でかなり快適です。

2−2. ウレタン素材は吸湿しないのでムレやすい

ウレタン素材は吸湿しないのでムレやすいです。ポリエステルの敷布団と同じく、このムレやすさについては素材特有のものなので仕方がないです。

Profile-and-pinhole1

そのため、以下の2つのポイントを押さえるようにしましょう。

  • プロファイルやピンホールなどの加工があるものを選ぶ
  • ベッドパッドや敷きパッドを併用する

2−3. ウレタン敷布団は重いが干す必要はない

吸湿しないというデメリットは、裏を返すと、湿気りにくいので乾かす必要がないというメリットになります。

パッドを敷いていれば尚更ですが、天日干しをしなくてよいとなると気が楽になります。とはいえ、ずっと敷きっぱなしにしてはいけません。週に1~2度でいいので、壁に立てかけて風を当てて通気させましょう。

ウレタン敷布団は厚みが10cmのもので6kgくらいの重さです。持ち上げるには少々重たいですが、壁にたてかけるには難なくできるでしょう。なお、厚みが7cm以下のものや柔らかいものは自立させるのが難しいことご了承ください。

2−4. ウレタン敷布団はほぼ洗濯不可能

ウレタン敷布団はクリーニングやコインランドリーでの洗濯はおろか、手洗いも不可能なことが大半です。

ということでウレタン敷布団の上にはパッドなどを敷くことをおすすめします。蒸れやすさを抑えることも期待できるので「絶対にあったほうが良い」と断言しておきます。

敷きパッド ベッドパッド ベッドシーツ トッパー プロテクター
イメージ shiki-pad1 bed-pad1 bed-sheet1 mattress-topper1 mattress-protector1
役割
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • マットレスの汚れ防止
  • 肌触りの改善
  • 温湿度の調整
  • おしゃれ
  • 体圧分散改善
  • マットレスの
    汚れ防止
厚み 薄め(5mm前後) 厚い(1~2cm前後) 薄い 厚い(3~5cm) 薄い
温湿度調整 ◯(生地で) ◯(中材で) ◯(生地で)
汚れ防止
手入れ 簡単 やや大変 簡単 (保護対象) 簡単
体圧分散改善

2−5. 中芯がウレタンフォームの敷布団

ウレタンフォームが中芯に入っており、その周りに綿やポリエステルのわたが詰められている敷布団があります。

結論からいうと、これらの敷布団は性能が中途半端なのでおすすめできません。

寝心地だけでいうと、通常の木綿敷布団やポリエステル敷布団よりもいいのですが、その反面、重くて干しにくかったり、手洗いをすると内部が乾きにくく雑菌の繁殖の恐れがあったりと、取扱に難があります。

2−6. おすすめのウレタン敷布団2選

エコラテエリート 三つ折り敷布団型マットレス

エコラテ エリート 三つ折りマットレス
エコラテ エリート 三つ折りマットレス
型・種類 ノンコイル薄型/高反発ウレタンフォームマットレス
厚み 10cm
硬さ ふつう~やや硬め
送料 無料
返品保証 3週間
サイズ・重量 シングル: 98×195×10cm・約7kg、セミダブル: 118×195×10cm・約8kg、ダブル: 138×195×10cm・約9kg、クイーン: 158×195×10cm・約10kg
価格 シングル: 19,990円、セミダブル: 22,990円、ダブル: 26,990円、クイーン: 29,990円
リンク 商品ページ

しっかりめのウレタンフォームに凸凹プロファイルカットをした三つ折りの敷布団型マットレスです。

マットレスのしっかりしたサポート性と敷布団の扱いやすさの良いどこどりのようになっています。

セルプール ハイブリッドマットレスEX

セルプール ハイブリッドマットレスEX
セルプール new ハイブリッドマットレスEX
型・種類 ノンコイル薄型/高弾性ウレタンフォームマットレス
厚み 8cm
硬さ ふつう
送料 無料
返品保証 なし
サイズ・重量 シングル: 98×197×8cm・約8kg、セミダブル: 118×197×8cm・約10kg、ダブル: 138×197×8cm・約12kg、クイーン: 158×197×8cm・約14kg
価格 シングル: 44,000円、セミダブル: 55,000円、ダブル: 66,000円、クイーン: 77,000円
リンク 商品ページ

さらに上質な寝心地をお好みの方におすすめです。

厚みがたったの8cmとは思えないほど弾力性に優れています。トップクラスの弾力性と密度(50D)のため、見かけによらずしっかりとあなたの体をサポートします。また、ウレタンフォームが吸放湿するため、ウレタン素材なのにムレにくいという素晴らしい性能を持っています。私どもが扱う中で最高峰のウレタン素材です。

3. ウレタン敷布団を購入する前に知っておきたいQ&A

先に紹介した特徴に加えて、以下のよくあるQ&Aを念頭において、ウレタン敷布団があなたに合っているか考えるご参考にしてください。

3−1. ヘタレやすい?寿命(耐用年数)はどれくらい?

ウレタン素材の耐久性は、その密度に大きく左右されます。密度が低ければ低いほど、ヘタレやすいです。トッパーや三つ折りマットレスなどの敷布団タイプのウレタン素材は、密度が20~30のものがほとんどです。それぞれの耐久性は以下のようになります。

ウレタン密度(kg/㎥) 耐久性の評価
高反発 低反発
20D以下 30D以下
  • 数ヶ月~1年程度の耐用年数。
  • 1万円をきる安価なマットレスに使用される。
25D前後 35D前後
  • 3~5年程度の耐用年数。
  • リーズナブルなマットレスに使用される。
30D前後 40D前後
  • 5~8年程度の耐用年数。
  • 国内・海外ブランドの有名マットレスに使用される。
40D以上 50D以上
  • 8年以上の耐用年数。
  • 高価で高品質なマットレスに使用される。

使用環境に応じて誤差があるのはもちろんですが、例えば、密度が20前後のものは厚みが10cmあっても、1年ほど使うと6~7cmくらいになってしまいます。また、密度の記載のない安価なウレタン敷布団は、耐久性に疑問が残るのでおすすめできません。

3−2. ダニは繁殖しにくいのか?

ウレタンフォームはわたと比べるとダニは繁殖しづらいです。

とはいえ、ずっと敷きっぱなしにすると、もちろんダニが繁殖します。ダニやハウスダストを気にされる方にウレタン敷布団はおすすめですが、少なくとも週に1~2度は壁に立てかけて通気させることを怠らないようにしましょう。

3−3. 独特のニオイはするのか?

使用当初はウレタン独特のニオイがします。特に、ビニールの中に真空パッキングされたものはニオイが強いです。ただ、1~2日風に晒しておけば、ニオイは飛んでいきます。

3−4. 蒸れやすい?上に何か敷いたほうがいいのか?

1章で述べたように、そのまま直接上に寝るとムレやすいですし、汚れたら洗うのが大変です。ベッドパッドや敷きパッドを併用しましょう。

3−5. 手入れはどうすればいいのか?

  • 週に1~2度立てかける
  • 側生地は汚れたら洗う
  • マットレスの底面が湿気っていたら除湿シートを敷く

などがお手入れになります。汚さないよう使うことができると本当にお手入れの手間が省けられますので、敷きパッドなどの併用は絶対におすすめです。ちなみに、敷きパッドの選び方については下記のページで詳しく解説しています。よければ参考にどうぞ。

最後に

ウレタン敷布団があなたに合っているかどうか、判断するための参考になっていれば幸いです。

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