【専門家監修】腰痛対策に効く敷布団の選び方とおすすめ3選

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【専門家監修】腰痛対策に効く敷布団の選び方とおすすめ3選

「敷布団が原因かな...」

起き抜けに腰の痛みを感じるとこのように思わないでしょうか。

目覚めとともに痛みがあると、その後の予定に支障が出ないか思いやられますよね。

とはいえ、どのような敷布団が適切・不適切なのか、専門外の方からすると分からないかと思います。

そこで本日は、

  • 腰痛持ちの方にふつうの敷布団をおすすめできない理由
  • 腰痛持ちの方向けの敷布団の選び方
  • おすすめの敷布団

などについてご紹介します。ぜひご参考にしてください。

※敷布団の素材別の特徴、機能性を比較した選び方についてこちらのページ「【熟睡敷布団のおすすめ7選】正しい選び方3つのコツ」で徹底解説しています。腰へのサポート性だけでなく、より網羅的な敷布団選びの情報をお探しでしたらあわせてご参考にしてください。

1. 腰痛持ちに敷布団をおすすめできない理由

なぜ普通の敷布団がおすすめできないのか。

まずはその理由について説明していきます。

1-1. 寝心地に限界があるため

木綿などのわた素材だけの一般的な敷布団は寝心地に限界があります。

当初はふかふかですがへたりが早いです。そのため、使用に応じて、体圧分散性や弾力性が低くなっていきます。

イメージ 体圧分散 反発弾性 吸湿性 放湿性 洗濯耐性 重量目安
木綿
(綿/コットン)
cotton1 6kg
ポリ
エステル
- 3.5kg
羊毛
(ウール)
wool1 3.5kg
キャメル
(らくだ)
camel1 3kg
真綿
(絹/シルク)
silk1 3kg
ウレタン
フォーム
regular-foam1 - 6kg

そして、寝心地が悪くなります。

腰に圧迫を感じたり、背中のサポートがないために疲れを感じやすくなります。

敷布団が薄すぎると腰を痛める
敷布団が薄すぎると腰を痛める

1-2. 薄すぎるものが多い

敷布団は厚みが10cmにも満たないものがあります。

そのような薄すぎる敷布団だと床の硬さを感じることがあります。

これを底つき感と呼びます。

底つき感のイメージ
仰向け 底つき感_仰向け
横向き 底つき感_横向き

床の硬さに圧迫され腰痛の原因になります。

1-3. 分厚いものは腰が沈み込みすぎる

とはいえ、分厚すぎる敷布団や、敷布団を2枚重ねて使用するのはおすすめできません。

柔らかくなりすぎてしまい、腰が沈み込みすぎてしまう恐れがあるためです。

腰が沈み込み過ぎている
腰が沈み込み過ぎている

このような状況だと、以下の2つの理由に腰を痛める恐れがあります。

  1. 寝姿勢が悪くなる
  2. 寝返りがしづらく疲れがたまる

腰が沈み込み過ぎている寝姿勢のまま立ち姿勢にしてみると、どれだけ悪い姿勢になっているかがよく分かります。

かなりの猫背です。

腰が落ち込む寝姿勢≒猫背
腰が落ち込む寝姿勢≒猫背

このような姿勢を、たった5分でも続けるのは辛いと思います。

しかし、腰が落ち込むような敷布団で寝ているとき、あなたは1日に数時間もこの姿勢でいるのです。腰を痛めてしまうのも無理ないですよね。

なお、以下のようなキレイな立ち姿勢のまま寝られると理想的です。

理想的な寝姿勢
理想的な寝姿勢

もちろん、正しい姿勢だとしても、同じ姿勢をずっとキープするのは大変です。

そんなとき、座っているときなら座り直し、寝ているときであれば寝返り、が大事になります。かかっている圧の位置をズラしたり、使っている筋肉を変える、無意識のうちの生理的な動作です。このように考えると、寝姿勢が悪いのに寝返りがしづらいのは、もはや腰に対しての拷問といっても過言ではないとお分かりいただけると思います。

1-4. 手入れをしないと寝心地がすぐに悪化する

敷布団は2,3日に1度は干さなければなりません。

ダニやカビが繁殖する原因になりますし、何よりも、わたの弾力性が下がって寝心地の悪化につながるからです。

ダニ・カビ繁殖三大原因 発生源
温度 temperature
  • 人の体温
  • 気候
湿度 humidity
  • 寝汗
  • 気候
  • 結露
エサ foods
  • 剥がれ落ちた皮膚
  • フケ
  • 皮脂

中わたが湿気ってしまうと、ふわふわとしたクッション性がなくなっていきます。

そして、それがさらに進むと、ペチャっと潰れたようになります。サポート性が十分でないのに湿気ってへたってしまうと、目も当てられない状況になります。

とはいえ、この忙しい現代社会で、敷布団をこまめに干せる人なんているんでしょうか。

かなり稀かと思います。

こういった理由からも、一般的な敷布団は腰痛持ちの方におすすめできないのです。

2. 腰痛に合わない敷布団を使い続けるとどうなる?

敷布団は日々の睡眠で体を支える大切な寝具ですが、合っていないものを使い続けると、腰への負担が蓄積し、姿勢や筋肉の状態にも悪影響を及ぼします。以下に代表的なリスクを整理しました。

2-1. 背骨のS字カーブが崩れ、猫背姿勢に癖づく

柔らかすぎる敷布団は腰部分が沈み込み、背骨の自然なS字カーブを支えられません。その状態が続くと仰向けで寝ていても背中が丸まり、猫背姿勢が習慣化します。これにより筋肉の緊張が解けず、起床時の背中のこわばりや慢性的な腰痛の原因となります。

2-2. 寝返りが打てず、血液循環が悪化

適切に身体を支えない敷布団では寝返りが阻害され、特定部位に体圧が集中します。その結果、筋肉が休めず炎症や慢性腰痛が進行することも。寝返りは血液・リンパ液の循環にも不可欠で、睡眠の質にも影響します。

2-3. 朝起きたときの腰のこわばり・痛みの悪化

へたりや体圧分散が不十分な敷布団を使い続けると、腰椎が正しい姿勢で休めず、朝起きたときに「腰がだるい」「起きるのがつらい」という症状が強く表れます。これは筋肉が硬直したまま休んでいる状態と同様で、回復を阻害します。

2-4. 睡眠の質の低下

適切な寝姿勢が保持できないと睡眠の質が下がり、それが慢性疲労や集中力の低下にも繋がります。中長期的には生活の質にも影響するため、敷布団選びは非常に重要です。

3. 腰痛持ちの方のための敷布団の選び方

ふつうの敷布団ではダメな理由は分かりましたか?

それでは次に、どのような敷布団を選ぶべきか解説していきます。

3-1. サポート性の高い素材を選ぶこと

結論、以下の素材が使用されたものを選びましょう。

  • ウレタンフォーム
  • 固わた

このようなサポート性の高い素材が使用されているものを選びましょう。

背伸びをするなら羊毛わたが使用されているものもおすすめです。弾力性が高いだけでなく蒸れにくく快適な寝心地です。

特にウレタンフォームのものは壁に立てかけるだけで手入れができるため、「腰が痛くて布団干すのムリ...」とお考えの方にはかなりありがたいはずです。

How-to-air-mattress
ウレタン製の敷布団を壁に立てかけて干す

3-2. 必要最低限以上の厚さのものを選ぶこと

あなたの体重をもとに考えましょう。

底つきしないための必須条件です。

使用者の体重 必要最低限の厚さ
ウレタンフォーム ファイバー
30kg 5cm 3cm
60kg 7cm 5cm
80kg 10cm 7cm
100kg 13cm 10cm

なお、ウレタンフォームが使用されていない敷布団や、ウレタンフォームが使用されているが2cmくらいしかないものは、もう少しさらに厚さが必要になると覚えておきましょう。

3-3. 腰痛持ちの方におすすめの敷布団3選

最後に、おすすめの敷布団を紹介します。

ウレタンや固わたなどが入っているものになります。

3-3-1. エコラテエリート 三つ折り敷布団型マットレス

エコラテ エリート 三つ折りマットレス
エコラテ エリート 三つ折りマットレス

低価格マットレスの決定版です。3万円前後の予算で考えている人におすすめです。反発弾性45%、凸凹プロファイル加工で、しっかりと腰を受けとめます。

厚みが10cmになっているため、敷布団のようにコンパクトに折りたたんで押入れに収納できます。敷布団の手軽さと、マットレスの寝心地を兼ね備えた仕上がりになっています。

無駄を削ぎ落として最高のコストパフォーマンスを目指しました。自社製品なので恐縮ですが、まさに優秀(エリート)な自信作です。ただいま「60日トライアル返品無料プログラム」を設けています。この機会をお見逃しないようご利用ください。

3-3-2. 西川 凸凹プロファイル敷布団

こちらの敷布団は、わた+ウレタン+わたの構造になっており、フローリングの上にこれ1枚だけでも底つき感少なく寝られます。

厚みも8cm以上あり敷布団としてはかなりしっかりしています。また、中わたにはウールが50%使われているので、ムレにやすさも抑えられています。

3-3-3. 三層固わた敷布団

一方、こちらはウレタンフォームではなく、わた+固わた+わたの三層構造の敷布団です。通常のわたとは違い、固められたわたの層を作ることで、腰が沈み込みすぎるのを防ぎます。上のものは5kgですが、こちらは4.5kgとやや軽めに仕上がっているので、取り扱いは若干楽にできます。

3-3-4. 薄いウレタンと敷布団を組み合わせる

「できるだけ軽くて薄い敷布団じゃないと、出し入れが面倒だからイヤだ」

もしこのようにお考えであれば、お使いの敷布団の下に薄いウレタントッパーを敷くことをおすすめします。

厚みが10cm前後で一枚で寝るように設計されているマットレスではなく、厚みが5cmくらいのウレタントッパーのことです。ウレタントッパーの中でもやや硬めのものを選ぶと、サポート性がより高くてよいです。

しかし、敷布団がかなり湿気っていたり、中わたがダマになっていたりして、そもそもの寝心地が悪いのであれば、敷布団自体を買い替えたほうがよいです。

4. マットレスと敷布団、腰痛にはどちらが向いている?

敷布団は直置きや収納に便利ですが、薄すぎると腰が沈み込み、体圧分散が不十分になりやすいのが難点です。硬めでしっかり支えるタイプを選べば腰への負担を減らせます。

マットレスは厚みや硬さを選びやすく、特に高反発ウレタンやポケットコイルは反発弾性が高く寝返りしやすいため、腰痛対策に向いています。ただし柔らかすぎるタイプは腰に負担をかける場合もあるので注意が必要です。収納性を重視するなら敷布団、腰痛軽減を優先するならマットレスが適しています。

最後に

あなたの腰のためにどのような敷布団を選べばよいのか判断する目安になっていれば幸いです。

また、以下のページで綿、羊毛、ポリエステルなどの素材別に、腰・背中をリラックスさせて眠るためのサポート性、キレイに維持するための衛生性、日常生活を楽にするための取扱性、の3つの点から敷布団の選び方をご紹介しています。是非あわせてご参考にしてください。

関連記事:【熟睡敷布団のおすすめ9選】正しい選び方3つのコツ

よくある質問

Q1. 敷布団が原因で腰痛になることはありますか?

A.はい、敷布団の種類や使い方によっては、腰痛の原因になることがあります。特に「薄すぎて床の硬さを感じる敷布団」や「柔らかすぎて身体が沈み込む敷布団」は、理想的な寝姿勢を保てずに腰に負担がかかる場合があります。

朝起きたときに腰が痛いと感じる方は、敷布団の厚みや反発力が合っていない可能性があるため、見直してみると改善につながることがあります。

Q2. フローリングで使う腰痛対策の敷布団はどれがいい?

A.フローリングに直敷きする場合は、底付き感を防ぎつつ体圧分散性に優れた敷布団を選ぶことが重要です。おすすめは以下のようなタイプです。

  • 厚み8cm以上の高反発ウレタン系敷布団
  • 三つ折りタイプで通気性が良く、へたりにくい構造
  • 抗菌防臭加工が施されていて湿気に強い素材

特にフローリングは湿気がこもりやすくカビのリスクもあるため、除湿シートやすのことの併用も効果的です。

Q3. 腰痛がひどいときはどんな敷布団が最適?

A.腰痛が悪化しているときは、適度な硬さと高い反発力を兼ね備えた敷布団がおすすめです。寝返りを打ちやすく、腰への一点集中を防ぐため、高反発ウレタンやファイバー素材の敷布団がよく選ばれています。

また、敷布団単体で不十分な場合は、マットレストッパーを重ねてサポート性を補強するのも効果的です。整形外科医などの専門家が監修した製品なども参考にすると、自分に合った硬さを見つけやすくなります。

Q4. 敷布団よりベッドの方が腰痛に良いって本当ですか?

A.必ずしも「ベッドの方が良い」とは限りません。腰痛にとって重要なのは寝具の硬さ・反発力・寝姿勢の保持であり、敷布団でも適切な条件を満たしていれば腰痛を和らげることができます。

ただし、ベッドには以下のようなメリットがあります。

  • 通気性が良く、カビのリスクが低い
  • 立ち上がりやすいため、高齢者や腰痛のひどい方に優しい

一方で、しっかりとした高反発の敷布団を使い、湿気管理や床冷え対策を行えば、フローリングでも快適な睡眠環境は作れます。自分の体調やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

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